フィライン・エデン Ⅰ

夜市彼乃

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3.雷奈逃亡編

13アンバランスに触れて 後編

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***

 開始から二時間が経過した。休むことなく修行を続ける二人を、アワとフーはじっと見守っている。しかし、両者とも、その表情は穏やかではなかった。アワはハラハラしながら、フーは心配そうに、言葉一つ発さずに自身のパートナーを見つめていた。
「ちくしょっ!」
 ダァンッ、と低い音が響く。氷架璃が思い切り床を踏みつけた音だ。苛立たしげに前髪をかきあげ、絞り出すようにうめく。
「なんで……なんでできないんだよ!? これだけ練習してちょっとしか光らない……どういうことだよ……!」
「落ち着いてよ、氷架璃ねえ」
「うるさいっ!」
 反射的に怒鳴って、残響の後の静寂を聞いて、ようやく氷架璃は少しだけ頭が冷えるのを感じた。それでも、練習に戻る気にはなれない。
「……ごめん、ちょっと外の空気吸わせて」
 低い声を残して、彼女は道場を後にした。そんな氷架璃の様子を横目で見ていたフーは、こちらも目が離せないとばかりに自身のパートナーへ視線を投じる。
「芽華実さん、どうしましたか? 先ほどから、失敗する回数が増えていますが……」
「うん……ごめんなさい」
「謝ることはありません。でも……もし疲れているなら、いったん休憩にしますか?」
「……ええ」
 途中からうすうす気づいていたが、最初のような覇気がなくなっていた。初めから術は上手くいっていたのに、活力はどんどんなくなり、かわりに、まるでそれを養分に成長したかのように、ミスが増大していったのだ。
 とぼとぼと道場の端にやってきた芽華実に、フーはなんと声をかけるべきか迷った。いっそ、そっとしておいたほうがいいのかもしれないとも思った。だが、原因に一つの心当たりがあった。それを知っていながら見過ごすのは、正統後継者としていかがなものか。
「芽華実」
 フーは上手く笑えないまま、ささやくように提案する。
「ちょっと、お散歩に行かないかしら」
 パートナーは、あごを引くように同意した。
 扇風機がターボで回っている道場から出ると、さっそく乾いた暑さに包まれる。ここが人間界なら、重なりに重なったセミの声が聞こえそうな真夏日だ。とはいえ、立ち並ぶ木々が思い切り枝葉を広げているおかげで、陰を歩くことができた。道場の裏手までまわってくると、フーは木漏れ日をまぶしそうに見上げながら話しだした。
「私たち人間接待を担う二家は、フィライン・エデンの、ひいてはその住人の代表。だからいろんなひとのところへ挨拶に行って、意見を聞いたり、信頼関係を築いたりするの。希兵隊もそう。だからここにはよく来るのよ」
「へえ……」
 芽華実は蚊の鳴くような声で答えた。フーはふと目を伏せ、木陰に目を落とす。照り返す光の中、暗い影が風に合わせてうごめいている。
「……まだ、猫術を使うと人間じゃなくなるって心配してる?」
 芽華実はわずかに目を見開いた。恐る恐るフーに視線を向けると、彼女は淡く微笑んでいた。まるで芽華実の心の中でざわめくものを、自らの心にコピーしてしまったような、痛み苦しみをこらえる笑顔。見透かされている、と感じるや否や、それを隠すか隠すまいか考える前に、首肯していた。
「やっぱり、そうなのね。だから……術が上手くいくごとに、不安になっていたのね」
「……ええ。だって、そうでしょう? 私は人間なのよ。なのに、目が緑色に変わるなんて、手からあんな、あんなものが出るなんて……おかしいじゃない」
 震える手のひらには、冷たい汗をかいていた。
「クロやダークから自分を、誰かを護るためには、力が必要なのは分かってる。でも、やっぱり自分が普通じゃなくなるなんて、耐えられなくて、……怖いの……」
 寄せては返す波のように、得体のしれない冷気が体に忍び寄るのを、芽華実は感じた。手を伸ばしたい。目の前の、優しい白猫に手を伸ばして、何もかもを救ってもらいたい。けれど、すがりつくことをためらってしまう。フーに寄り掛かったところで、彼女を困らせるだけだ。今でさえ、こんなにつらそうな笑顔を浮かべているのに。
 風もない道場の裏庭で、頬を伝った汗がひとしずく、地面に落ちた。

***

 どこへともなく歩を進める。足を動かすごとに、胸の黒いわだかまりが排気ガスのように抜けていってくれるから、とにかく歩き続けた。道場から離れ、ここがどこだか分からなくなった頃、ようやく黒い澱が目減りして、埋もれていた理性が顔を出したので、氷架璃は後ろの彼に、丸めた言葉を投げてみる。
「なんでついてきてんの?」
 彼は水色の尾を振りながら、やや真剣な声で答えた。
「独りでいるときに何かあっちゃいけないからだよ。猫術の特訓なんかして、人体に影響がないとは言い切れない。最初から、監督のためについてきたんだ。ここで目を離すわけにはいかないでしょ?」
「独りになりたくて出てきたのに。察しろ、バカ」
 氷架璃は不機嫌な青い目を、背後のアワに向けた。
「あんたには分かんないでしょ。最初から猫術をうまく使えたあんたには。……なんで言うこと聞かないんだよ、源子のくそくらえ」
 毒づく氷架璃に、アワは何も言わない。いっそツッコんでくれれば、叱ってくれれば、逆上のしようがあったものを。黙って見守るから、氷架璃は自分から神経をいばらの中に突っ込まなければならない。
「……分かってるよ。源子が悪いんじゃないよ。私の力量が足りないんでしょ。私だって……本当に腹が立ってるのは、私自身に対してだよ。雷奈を、芽華実を、自分自身を護る力が必要なのに。もどかしいんだよ、思い通りにいかないのが……」
 醜い本音を晒すのは、いつだって誰だって痛みを伴うものだ。いまいましげに顔をゆがめて吐き出した氷架璃に、ようやくアワが口を開いた。
「猫術のことではないけれど、ボクにだってあったよ。思い通りにいかないこと」
 左斜め下に視線をやり、そこに過去を映しだす。
「最初は、上手くいくと思ってた。そしたら、いきなり試練でさ。何度がんばってもダメで、ボクが悪かったんだって諦めかけた。でも……最後の最後で、君は振り向いてくれた」
 氷架璃はハッと息をのんだ。アワはいたずらっぽく笑った後、急に真剣なまなざしを見せた。
「ねえ、氷架璃。もし猫術を諦めるなら、君のことはボクが必ず護る。そのための正統後継者だ。でも……君はそういうの、いやな人間でしょ?」
 知った口を利く、と氷架璃は苦笑した。けれど、間違っていない。
「ああ、護られるだけなんてまっぴらだよ」
「言うと思った。その強気な姿勢を、源子に見せつけてごらん。源子の扱い方にはいろいろあってね。ひとを動かすのと一緒。低姿勢になってお願いしたり、仲良くなって頼んだり。術者の性格とかによるけど……一番単純で簡単なのが、威厳や力でねじ伏せて、従えること。実はボクだってそうしてる。君に猫術を使う確固たる理由があるなら、使ってやるって意志があるなら、その全部をぶつけて、源子を従えてみて」
 アワの言葉は、スポンジにしみこむように、氷架璃の中にスッと入ってきた。
 ただ光をイメージするだけではない。ただ詠言を唱えるだけではない。
 力を使う理由を主張して、従えと高らかに声を上げて、目に見えない術の源に命じる。複雑な作業よりも力任せに押し切るほうが性に合う彼女にとって、なんとしっくりくるやり口か。
「――閉ざす瞳、急ぎ奔らせ!」
(聞け、源子たち! 私には力が必要だ! 悪いようにはしないから、つべこべ言わずに私に従え!)
 ありったけの気勢を込めて、堂々と唱え上げる。いくら気が強いからといっても、普段、他人にここまで威勢よく命令することはない。その「普段」をあえて意識して、大きく上回る勢いで高慢になった。
「企てられし疑似の透明、対峙する円に空白を見せよ!」
 手を頭上に掲げる。目をつぶって集中する氷架璃は、その手で輝きを増す源子に気づかない。アワはにっと笑うと、来たる一閃に備えてまぶたを閉じた。
「眩ませ……盲爛ッ!」
 その直後、二人はまぶた越しに強い光を見た。直視すれば確実に残像が残るだろう光量だ。目を開けた氷架璃は、思い違いではなかろうかと、目でアワに問うた。彼は二本足で立つと、腕を組んで、
「いやー、上手くいったね。やっぱり氷架璃にはこういうやり方が似合ってるよ。こういうバイオレ……」
「……なんて?」
「…………バイオレットの瞳がよく似合う、って言おうとしたんだよ」
「文脈おかしいだろ! バイオレットの瞳のやり方って何だ! ってか私の目のどこがバイオレットだ! 色見本もって出直してこい!」
「ギャアァァ!」
 首根っこをつかんで拳を握る氷架璃に、アワは思わず目をぎゅっとつぶる。……いつまでたっても鉄拳が飛んでこないことに気づき、おそるおそる片目を開けた。拳は、目の前で静止している。
「え?」
「ん」
 氷架璃が不満げに拳を揺らす。なんだ、そういうことか、と苦笑して、アワは首根っこをつかまれたまま右手を突き出すと、待ちくたびれた握りこぶしに猫パンチをぶつけた。

***

「そう……。だから怖いって思ってるのね」
 フーは、芽華実の吐露を、いいとも、悪いとも言わなかった。正しいとも、正しくないとも言わなかった。価値判断を一切含まない、ただ気持ちを受け取ったことへの返答。そこに寛大な母性を感じたが、それだけでは解決にならないことを芽華実は知っている。彼女は唇をかんだ。
「ねえ、フーはどう? ある日突然、自分が人間になってしまったら。もちろん、今でも人間の姿にはなれるけど、そうじゃなくて……本質的に、今とは違う存在になってしまったら……」
 フーはゆるりと尾を揺らして「そうね」と応じた。
「それでも、私は風中フーだわ」
 慮外の言葉に、芽華実は目をむいた。
「つまりね、人間とか、猫とかよりも、自分が自分であるかのほうが大事ってこと。猫術を使えるようになったからと言って、必ずしも人間じゃなくなるとは言えないと思うけれど。でも、それでも不安なら、こう考えてみて。猫術を使えるようになった芽華実は、芽華実ではなくなったのか?って」
「私が、私で……」
「そう。容姿の話じゃないわ。芽華実の記憶が変わって、性格が変わって、信念も変わって……そしたら、確かに別人かもしれないわね。でも、そんなことってあるかしら」
 芽華実がゆっくりと首を横に振るのを見て、フーは「それに」と微笑んだ。
「むしろね、ここで特訓を諦めるほうが芽華実らしくないわ。ここへ来るときの目を見たら、どれだけ本気で誰かを、何かを護りたいと思っているか、よくわかったもの。あなたは優しい人。護りたい気持ちを裏切らないためにも、あなたがあなたであるためにも……ここで立ち止まるわけにはいかないんじゃない?」
「……ええ、そうね」
 柔らかいものに背中を押された心地に、芽華実の口から肯定がこぼれ落ちた。冷え切った手は、いつの間にか温かみを取り戻している。無意識に、口元が緩んだ。
「ありがとう、フー。あなたがパートナーでよかった」
「こちらのセリフよ。芽華実の素直なところ、私は大好きよ。どうかしら、もうちょっと休憩していく?」
「ううん」
 かぶりを振って、緑の瞳に意気込みを見せる。
「戻りましょう。もっと精度をあげなくちゃ」
 二人はうなずきあって、来た道を戻った。

***

 自分のほうへと歩いてくる彼女らから、さっと身を隠して、さくらは一足先に道場へ飛び込む。すると、反対方向から弥智音も走って戻ってくるのが見えた。
「弥智音ちゃん、どこへ行っていたの?」
「氷架璃ねえの様子をこっそり見てた! さくらねえは?」
「実はわたしも、芽華実さんの様子を……」
「なんだ、おそろいだぁ!」
 弥智音はころころと笑った。
「さくらねえが慰めてあげたの?」
「いいえ、それが……」
 言いかけて、弥智音の表情を見て、
「……もしかして、弥智音ちゃんも?」
「ってことは、さくらねえの方もかー」
 弥智音は無邪気に、さくらは苦く笑った。
「やっぱり正統後継者さんにはかなわないね。わたしたちの出る幕、なかったわ」
「そだねー」
 やがて、足音が近づいてくるのが聞こえて、二匹は慌てて道場の中央へと駆けていった。何食わぬ顔で、戻ってきた二組を迎える。
 アワが付き添う氷架璃。フーが寄り添う芽華実。二人の目を見て、隊長たちは確信した。
 今日は当分、本業には戻れそうにない。

***

 ドアを開けると、散乱した書類が出迎えた。
「うわっ……足の踏み場もねえ」
 器用に床が見えているところへ飛び移って、奥に進む。横手から、のんきな声が届いた。
「いやあ、ごめんねー。扇風機つけたら、全部ふっとんじゃって」
「アホだろ!」
 コウは持ってきた報告書を机にたたきつけ、声の主に一喝。当の本人は、扇風機の首を調節しながら、こたえた様子もなく笑っている。黒い和装の執行部と対照的な、白を基調とした洋装。希兵隊のトップ、最高司令官だ。
「暑くなったよねー。コウも扇風機あたってく?」
「性懲りもなくまた回そうとしてんのかよ。どけ、オレが分解してやる」
「キミの場合、分解じゃなくてみじん切りだよねー」
 さりげなく扇風機をかばうような体勢をとられ、コウはため息をついて、構えていた手刀を下ろした。
「……そういや、全然違う話だが、今道場に人間が来ているそうだな」
「そうだよー」
「詳しいことはよく知らんが、いいのか? 人間に関しては、三大勢力とはいえ、不可侵なんだろ? 流清家と風中家が牽制してるから」
「だって今回の道場利用って、彼女らが直々に申し出たからだもの。こちらが提案したわけじゃないよ」
「じゃあ、情報管理局や学院の調査だって出来るんじゃないのか? あいつらだって、自分たちがなぜ猫力に覚醒したのか知りたいはずだろ? ……三日月は、なおさら」
「それは違うよー」
 あくまでも間延びした声で否定する。
「まず、彼女らが『自分たちのことを知りたい』って言いださないと、事態は調べる方向には動かない。そして、情報管理局や学院が、調べて解き明かす技術を持っているかもしれないことは、彼女らには伝えられない」
「なんでだよ」
「理由は二つ。一つは、解き明かさなくても困らないから。別に実害もないから、二の次なんだよ、それは。いずれ分かればいいなーっていう、その程度」
 コウは曖昧にうなずいて、あごで続きを促した。
「もう一つは、ぶっちゃけ、知らない方がいいから。だってショッキングな結果だったらどうするのさ。何も知らない相手に伝えるのは簡単、知らないままにしておくのも簡単。でも、知ってしまったものを戻すことはできないでしょう? ……両家はそれを案じて、情報管理局と学院ににらみを利かせてる」
 扇風機から離れ、仕事机に戻ると、パンパンと手を叩いた。
「とりあえず、希兵隊は希兵隊らしく、クロやダークがらみの案件をかたづけるよ」
 トップの命令に、コウは片手をあげて応じた。そのまま、回れ右して出ていこうとして――。
「ああ、ついでだからキミにも意見を聞いておこうかな」
 振り返ると、最高司令官はビジネスチェアに腰掛け、椅子の肘に頬杖をついて挑戦的な目を向けていた。
「なんだ」
「そのクロやダークのことだけどさ。なんで人間界に現れるようになったのか、って話。……なんでだと思う?」
「……真相かどうかは別として、ワープフープを通った、って説が寄合では有力だったろ」
「そう。だから数名、ワープフープの見張りに回した。結果、一体も通らなかった。なのに、人間界ではクロやダークが出現した。ワープフープが一か所にしかない以上、これでは寄合で通った説が覆される。というわけで、新たな対策の前に、新たな仮説を立てなきゃいけないわけだ。キミ、意見はある?」
「こんなとこで個人的に問うのかよ。……まあ、考えがないわけじゃねえ。ワープフープ通過説は、ようするにフィライン・エデンで生まれたクロやダークが人間界へ行ったという仮説だ。それが成り立たねえなら、一つ、おのずと見えてくるだろ」
 灰色の目を剣呑に細め、コウは言った。
「――人間界で、クロやダークが生まれている」
 最高司令官が口の端をつりあげた。
「常識破りで拡散的、だけど論理的な発想だよ。――同意見だ」
 椅子から立ち上がり、窓に歩み寄って空を見上げる。シアンの瞳は、高い空のその向こう、遥か彼方にある世界を見ているように遠い。
「もしそうなら、負の思念をヤツらに変換している君臨者は、どういうつもりなんだろうね。もしかしたら、人間が猫力をもったのも、選ばれなかった『選ばれし人間』が生まれたのも、全ては――」
 その先は、二人とも口にすることはなかった。まるで、言葉にしたが最後、大変な規模の案件になるような予感がして。
 だが、それでも。
「……動かなきゃいけないね。この世界を、そして人間界を護るために」
「……ああ」
 二人は窓から見える平穏な夏の景色を見つめたまま、静かに一言ずつだけ交わした。
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