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11.七不思議編
54正体ショータイム ⑦
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「うわあああ!?」
「きゃあああ!」
「おかあさぁぁん!」
頭をつつき、髪を引っ張り、低空飛行で激突するカラスたちに、人々は叫び声をあげて逃げ惑う。とにかくカラスから逃れようとするあまり、闇雲に走り回る人々同士がぶつかって、あちこちで転倒した人の悲鳴や怒号が上がる始末だ。空からの黒い襲撃者に為す術もなくパニックに陥ったグラウンドは、地獄絵図と化した。
由実と朝季も、必死にカラスを振り払おうと身をよじっている。
「いたたっ! な、何これ、超常現象!?」
「みんな、とにかくお客さん連れて校舎に避難するよ!」
「はっ、もしや七つ目の怪!? 突然襲い来る闇の使者! ひとよんで……ええと、名前どうしよう……あいたたた!」
「言ってる場合じゃないから!」
二人の会話を片耳で聞きつつ、頭を抱えて体勢を低くしていた雷奈は、ようやく空いた脳のスペースで状況を理解した。
由実の言う通り、これは超常現象だ。人間界で自然に起こる事象ではない。犬笛パイドパイパーと同様に、人ならざる者の手によって起こされたテロだ。
その目的は、悔しいほどにわかっている。
人々を混乱に陥れることではない。無差別にケガ人を生み出すことでもない。
甚大の一歩手前の犠牲を出すことで、この場にいるたった一人をあぶりだすことだ。
それが誰かは、考えるまでもない。
「一体何が……あ、ちょっと、雷奈!?」
朝季の声を遠ざけて、雷奈は一心不乱に走り出した。後ろから首をつつかれる少年をよけて、きれいにまとめていたお団子ヘアを乱される光丘中生を迂回して、ひたすら校門を目指す。
阿鼻叫喚のグラウンドを抜け、校門を飛び出した雷奈は、走りながら後方の上空を振り仰いだ。見れば、十数羽のカラスが後をついて滑空してきている。
だが、全てのカラスが雷奈を追ってきているわけではなかった。ほとんどはグラウンドにとどまって、人々を襲い続けているのだろう。
「くっ……やっぱり、元凶ば倒すしか……!」
すれ違う通行人の、何事かと振り返る視線もなりふり構わず、雷奈はできるだけ人の少なそうな場所を目指して走り続けた。
その後を必死に追いかける者が二人。
「足速えええ! 相変わらずのサラブレッド!」
「はぁ、はぁっ、雷奈ってば、どこ行くのよ……!」
氷架璃と芽華実も、その頭を十数羽からロックオンされている。雷奈に限らず、グラウンドにいた者全てが襲撃対象とみなされ、光丘中から出ても追尾されるようになっているのだろう。
「これでまた犬軍団に襲われたらどうすんだよ!」
「犬ならまだマシよ、もし大元が現れたら……!」
芽華実が弾む息の中でそう言った時だ。
二人の横を、屋根伝いに猛スピードで追い抜いていく黒い影があった。
「あれは……!」
遠ざかっていくその姿は、ずっと向こう、先ほど雷奈が右に曲がった手前にある二階建ての建物の屋上で立ち止まった。上空のカラスは、その視線の先を滞空している。
「あそこか……やっと止まってくれたぁ……」
「助けに来たつもりだけど、私たちもカラス連れてきちゃってる……」
「五十歩百歩だろ! 行くぞ、芽華実!」
ラストスパートをかける二人が目指す先。
それは、今日は閉まっている小さな事務所に併設されているモータープールだった。
一足先にそこへ飛び込んだ雷奈は、向かい合わせに車が八台止められる敷地の中央に立っていた。今日は一台も止まっていないそこで、息を整えながら、上空から狙いを定めてくるカラスを見据える。
ここで雷術を使ったら、また電線が切れるかもしれない。だが、今や雷奈の武器は一つではない。
(星術なら……まだ練習中やけど、これなら!)
人通りがないことを幸いに、内なる力を解放しようとした時だ。
視界の端で、左手の二階建ての建物の上に、黒い影を認めた。
驚いた雷奈の注意がそれると同時、カラスたちは一斉に彼女に向かって飛来した。たった一瞬の差が、迎撃の可否を分ける。
解放して、構えて、まだ慣れない星術を放つには、手遅れだ。
いったん避けて、時間的にも空間的にも距離をとらなければ、と足に力を入れた直後、カラスたちは左手から迸った動力に、横凪に押し流された。
バランスを崩した十数羽と一緒に、バケツをひっくり返したような大量の水が地面にたたきつけられる。数秒だけ、その光景にあっけをとられた後、雷奈は二階建ての屋上から飛び降りてきた姿に目をやった。
「ルシル」
軽やかに着地した、執行着姿の二番隊隊長は、主体姿の部下一人を肩に乗せたまますっと立ち上がった。
そのまま、「追いついたぁぁ」とモータープールに足を踏み入れた、氷架璃と芽華実の頭上のカラスも、同じように一掃する。
邪魔者が全て地に落ちると、彼女はすたすたと雷奈に歩み寄り、その両肩を乱暴につかんだ。
「何をやっているんだ!」
いきなり怒鳴られて目をしばたたかせる雷奈に、ルシルは声を荒らげ続ける。
「グラウンドは私達二番隊とミストが見張っていたんだ! お前が移動したら、お前の護衛のために戦力を分散せざるを得なくなるだろう!」
今回の件で二番隊が動いていることは知っていたが、グラウンドを見張られていたのは初耳だったし、グラウンドから出るとも言われていない。なのに出会い頭に怒鳴られた雷奈は、負けじと反論した。
「あのままやったら、みんなが襲われ続けるし、祭りがめちゃくちゃになったままったい! 見張ってたっていうなら、なして助けてくれんかったと!?」
「ミストがカラスたちから源子の源流を逆探知していたんだ! それが完了するまでは、カラスたちを追い払うわけにもいかなかったんだよ!」
「……」
「雷奈を追いかけている間に、ミストを含めた残留組から連絡があった。そこで伸びているのも含め、ヤツらは先日の犬と同じだ。源子で命令されているんだ。この意味が分かるだろう」
「元凶を叩かんと、動物のテロは繰り返されるっちゃろ!? ヤツの狙いは私一人ったい! 私があの場を離れれば、のこのこ出てきてくれるんやけん、そこを倒すしかなかろ!」
「阿呆か! お前は誰に狙われているのかわかっているのか!? 町中だからとはいえ、カラスという致命傷を与えられない動物に大勢を襲わせたのは、他の人間を殺す意図はないからだ! 明らかに、こうやってお前をあぶりだすための罠なんだ! まんまと乗ってどうする!」
なおも言い返そうとする雷奈を、氷架璃と芽華実が制止した。言葉をぐっと飲み込んだ雷奈は、そのまま深呼吸して溜飲を下げる。
「……ごめん」
疑うべくもなく、ルシルは雷奈の身を案じて叱ってくれているのだ。今回の相手が強敵であることを、誰よりもわかっているから。
犬やカラスを、源子を通じて操る敵。動物を手先とする特殊能力をもつ、フィライン・エデンの害悪。
「動物など操らなくとも、あいつは危険だ。お前が対峙してきたヤツらと同じだ、あいつは……!」
「あいつ、あいつって呼ばないで頂戴。ちゃんと名乗ったでしょう?」
妖艶な女性の声に、皆、身をすくませるがごとく振り返った。
モータープールの入り口から、一匹の黒猫が悠然と歩み入ってきた。
待ったなしの対峙。やはり、この機会を狙っていたのだ。
その黒い瞳は、挑発するように黒髪の希兵隊員を見つめている。
急上昇した心拍数に体を震わせながら、ルシルは奥歯を噛みしめた。
忘れるはずがない。その声を。味わった屈辱を。
その黒猫の名は。
「……ホムラ」
「きゃあああ!」
「おかあさぁぁん!」
頭をつつき、髪を引っ張り、低空飛行で激突するカラスたちに、人々は叫び声をあげて逃げ惑う。とにかくカラスから逃れようとするあまり、闇雲に走り回る人々同士がぶつかって、あちこちで転倒した人の悲鳴や怒号が上がる始末だ。空からの黒い襲撃者に為す術もなくパニックに陥ったグラウンドは、地獄絵図と化した。
由実と朝季も、必死にカラスを振り払おうと身をよじっている。
「いたたっ! な、何これ、超常現象!?」
「みんな、とにかくお客さん連れて校舎に避難するよ!」
「はっ、もしや七つ目の怪!? 突然襲い来る闇の使者! ひとよんで……ええと、名前どうしよう……あいたたた!」
「言ってる場合じゃないから!」
二人の会話を片耳で聞きつつ、頭を抱えて体勢を低くしていた雷奈は、ようやく空いた脳のスペースで状況を理解した。
由実の言う通り、これは超常現象だ。人間界で自然に起こる事象ではない。犬笛パイドパイパーと同様に、人ならざる者の手によって起こされたテロだ。
その目的は、悔しいほどにわかっている。
人々を混乱に陥れることではない。無差別にケガ人を生み出すことでもない。
甚大の一歩手前の犠牲を出すことで、この場にいるたった一人をあぶりだすことだ。
それが誰かは、考えるまでもない。
「一体何が……あ、ちょっと、雷奈!?」
朝季の声を遠ざけて、雷奈は一心不乱に走り出した。後ろから首をつつかれる少年をよけて、きれいにまとめていたお団子ヘアを乱される光丘中生を迂回して、ひたすら校門を目指す。
阿鼻叫喚のグラウンドを抜け、校門を飛び出した雷奈は、走りながら後方の上空を振り仰いだ。見れば、十数羽のカラスが後をついて滑空してきている。
だが、全てのカラスが雷奈を追ってきているわけではなかった。ほとんどはグラウンドにとどまって、人々を襲い続けているのだろう。
「くっ……やっぱり、元凶ば倒すしか……!」
すれ違う通行人の、何事かと振り返る視線もなりふり構わず、雷奈はできるだけ人の少なそうな場所を目指して走り続けた。
その後を必死に追いかける者が二人。
「足速えええ! 相変わらずのサラブレッド!」
「はぁ、はぁっ、雷奈ってば、どこ行くのよ……!」
氷架璃と芽華実も、その頭を十数羽からロックオンされている。雷奈に限らず、グラウンドにいた者全てが襲撃対象とみなされ、光丘中から出ても追尾されるようになっているのだろう。
「これでまた犬軍団に襲われたらどうすんだよ!」
「犬ならまだマシよ、もし大元が現れたら……!」
芽華実が弾む息の中でそう言った時だ。
二人の横を、屋根伝いに猛スピードで追い抜いていく黒い影があった。
「あれは……!」
遠ざかっていくその姿は、ずっと向こう、先ほど雷奈が右に曲がった手前にある二階建ての建物の屋上で立ち止まった。上空のカラスは、その視線の先を滞空している。
「あそこか……やっと止まってくれたぁ……」
「助けに来たつもりだけど、私たちもカラス連れてきちゃってる……」
「五十歩百歩だろ! 行くぞ、芽華実!」
ラストスパートをかける二人が目指す先。
それは、今日は閉まっている小さな事務所に併設されているモータープールだった。
一足先にそこへ飛び込んだ雷奈は、向かい合わせに車が八台止められる敷地の中央に立っていた。今日は一台も止まっていないそこで、息を整えながら、上空から狙いを定めてくるカラスを見据える。
ここで雷術を使ったら、また電線が切れるかもしれない。だが、今や雷奈の武器は一つではない。
(星術なら……まだ練習中やけど、これなら!)
人通りがないことを幸いに、内なる力を解放しようとした時だ。
視界の端で、左手の二階建ての建物の上に、黒い影を認めた。
驚いた雷奈の注意がそれると同時、カラスたちは一斉に彼女に向かって飛来した。たった一瞬の差が、迎撃の可否を分ける。
解放して、構えて、まだ慣れない星術を放つには、手遅れだ。
いったん避けて、時間的にも空間的にも距離をとらなければ、と足に力を入れた直後、カラスたちは左手から迸った動力に、横凪に押し流された。
バランスを崩した十数羽と一緒に、バケツをひっくり返したような大量の水が地面にたたきつけられる。数秒だけ、その光景にあっけをとられた後、雷奈は二階建ての屋上から飛び降りてきた姿に目をやった。
「ルシル」
軽やかに着地した、執行着姿の二番隊隊長は、主体姿の部下一人を肩に乗せたまますっと立ち上がった。
そのまま、「追いついたぁぁ」とモータープールに足を踏み入れた、氷架璃と芽華実の頭上のカラスも、同じように一掃する。
邪魔者が全て地に落ちると、彼女はすたすたと雷奈に歩み寄り、その両肩を乱暴につかんだ。
「何をやっているんだ!」
いきなり怒鳴られて目をしばたたかせる雷奈に、ルシルは声を荒らげ続ける。
「グラウンドは私達二番隊とミストが見張っていたんだ! お前が移動したら、お前の護衛のために戦力を分散せざるを得なくなるだろう!」
今回の件で二番隊が動いていることは知っていたが、グラウンドを見張られていたのは初耳だったし、グラウンドから出るとも言われていない。なのに出会い頭に怒鳴られた雷奈は、負けじと反論した。
「あのままやったら、みんなが襲われ続けるし、祭りがめちゃくちゃになったままったい! 見張ってたっていうなら、なして助けてくれんかったと!?」
「ミストがカラスたちから源子の源流を逆探知していたんだ! それが完了するまでは、カラスたちを追い払うわけにもいかなかったんだよ!」
「……」
「雷奈を追いかけている間に、ミストを含めた残留組から連絡があった。そこで伸びているのも含め、ヤツらは先日の犬と同じだ。源子で命令されているんだ。この意味が分かるだろう」
「元凶を叩かんと、動物のテロは繰り返されるっちゃろ!? ヤツの狙いは私一人ったい! 私があの場を離れれば、のこのこ出てきてくれるんやけん、そこを倒すしかなかろ!」
「阿呆か! お前は誰に狙われているのかわかっているのか!? 町中だからとはいえ、カラスという致命傷を与えられない動物に大勢を襲わせたのは、他の人間を殺す意図はないからだ! 明らかに、こうやってお前をあぶりだすための罠なんだ! まんまと乗ってどうする!」
なおも言い返そうとする雷奈を、氷架璃と芽華実が制止した。言葉をぐっと飲み込んだ雷奈は、そのまま深呼吸して溜飲を下げる。
「……ごめん」
疑うべくもなく、ルシルは雷奈の身を案じて叱ってくれているのだ。今回の相手が強敵であることを、誰よりもわかっているから。
犬やカラスを、源子を通じて操る敵。動物を手先とする特殊能力をもつ、フィライン・エデンの害悪。
「動物など操らなくとも、あいつは危険だ。お前が対峙してきたヤツらと同じだ、あいつは……!」
「あいつ、あいつって呼ばないで頂戴。ちゃんと名乗ったでしょう?」
妖艶な女性の声に、皆、身をすくませるがごとく振り返った。
モータープールの入り口から、一匹の黒猫が悠然と歩み入ってきた。
待ったなしの対峙。やはり、この機会を狙っていたのだ。
その黒い瞳は、挑発するように黒髪の希兵隊員を見つめている。
急上昇した心拍数に体を震わせながら、ルシルは奥歯を噛みしめた。
忘れるはずがない。その声を。味わった屈辱を。
その黒猫の名は。
「……ホムラ」
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