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11.七不思議編
54正体ショータイム ④
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***
小学生には、視線を合わせて話しかけてあげること。
優しい言葉と柔らかい語勢を心がけること。
一方的に説明するばかりではなく、時には子供の意見を聞いたり、質問を投げかけたりすること。
――などなど、小学生に接する際の留意点から、当日の開始、実施、終了のフローまでを朝季に叩き込まれた雷奈たちは、すっかり主戦力として期待されていた。
朝季は少し前から、小さな子供を対象としたボランティアにちょくちょく参加してきたらしく、この手のことに関しては心得があるようだった。
「以上! 何か質問は?」
「これ以上は、やってみんとわからんね」
「今のところはないかな」
「そうね」
準備すべきものはそろい、彼女らは最終打ち合わせを理科室で行っていた。もう夕方の理科室は怖くないらしく、由実も平然と同席している。
よし、とうなずいた朝季は、さっきまでの毅然とした指導体勢から一転、申し訳なさそうに三人の顔を覗き込んだ。
「ほんと、ごめんね。美由の分の穴を埋めてもらうために、結局当日の係までお願いしちゃって」
「よかとよ、ゴールデンウィークの一日くらい。何針も縫うケガなら、美由にはしばらくお休みしててもらわんと」
「まさか直前にこんなトラブルに巻き込まれるとは、って感じだよな。いよいよ明日が本番だってのにな」
「けど、犬笛パイドパイパーが襲ってくるなんて……解決したからよかったけどさぁ……」
「由実、正確にはパイドパイパーは犬を誘拐した犯人であって、犬たちのことではないでしょ」
「うん、まあ……というか、犯人がいたかどうかもわかんなくなっちゃったけど」
警察はまだ捜査中だろう。だが、雷奈たちの中には、一つの恐ろしい犯人像がその輪郭を現している。警察になど――人間になど太刀打ちできない、超強敵の姿が。
「あとは氷結ウィッチクラフトと怨讐インフェルノかぁ……」
呟く由実に、雷奈たちの中にさっきとは違う嫌な予感がよぎった。
元々、雷奈たちは七不思議という名の六怪談を解決するために引き入れられたのだ。
――全部解決しないと、解放してもらえないのでは?
「あ、あの……」
とりあえず、一つだけでも片してしまおうと、雷奈が手を挙げる。
「どうしたの、雷奈ちゃん」
「氷結ウィッチクラフトの方っちゃけど。……せ、せつなが」
「せつなちゃんが?」
「その、時々校舎に入って、液体窒素出しっぱなしにしてたって……」
「ええ!?」
由実がびっくり仰天する。朝季も、「あの子何やってんの……」と驚き呆れた表情だ。
「何で校舎に入ってたんだろ?」
「た、たぶん校舎の中で実験の練習してたんだと……」
「わざわざ? グラウンドでじゃなくて?」
「れ、練習するところって、あまり人に見られたくないだろうしな?」
「へえー……どうりで放課後の遅い時間にばかり冷気に遭遇した証言があると思った」
何とか由実を納得させることはできたようだ。朝季は「あのしっかり者がね……?」と首をひねっているが、もし本人に確認されても、せつななら難なく切り抜けるだろう。異次元モールスの時といい、朝季や由実の行動の先読みといい、頭が切れることには間違いない。
「ところでなんだけどさ」
話の流れで思い出して、氷架璃が問う。
「せつなって、今日なんで休みなんだ?」
彼女も、動機はどうあれ、フェスを実行するボランティアとして来ていたのだ。最終打ち合わせには出席すべきではないだろうか。
冒頭に「今日はこのメンバーだから」と朝季に言われてから密かに疑問だったことを尋ねると、朝季は「ああ」と何のことはないように言った。
「あの子は今日、通院で時間が空けられないみたいだから。でも初期メンバーだからだいたい共通理解はあるだろうし、あとでちょっと議事録を送っとけばいいでしょ」
「病院ならしょうがないよね」
由実もうんうんと頷く。
瞳の奥にルビーを隠し持つ彼女の正体を知る三人は、一様に同じことを考えた。
――たぶん、強制コアタイムなんだろうな。
***
ミーティング終わりの午後四時半ごろ。光丘中学校を出た雷奈たちは、右手の道の向こうから名前を呼ばれて振り返って、その声の主に目をむいた。
「ミスト!?」
「お三方ー、おっつかれー」
茶髪緑眼の少女は今日も人懐っこい笑顔で、手をちぎれんばかりにぶんぶん振りながら駆け寄ってきた。猫というより子犬みたいだ。
「なして!?」
「いやー、話すと長くなるんだけどさ」
そう前置きしたものの、さすがは研究者、筋道建てた無駄のない説明で、よどみない話し口にも雷奈たちはすっと理解することができた。
曰く、犬の群れによる襲撃事件や、そこにフィライン・エデンの者が関係している可能性がある旨を、せつなが親しい希兵隊員に伝えておいてくれたとのこと。その結果、二番隊が動くこととなり、源子の残滓をたどれるミストが協力することになり、それに伴ってこの辺りの地理を把握しておきたくて、雷奈たちを待っていたとのこと。
「ここに来るまでの道はユキナに教えてもらったんだけどねー」
「つまり、学院の猫が希兵隊と共同捜査する、ということ?」
「それってアリなのか?」
「ばってん、人間界でも警察が専門家に意見聞いたりするとよね?」
「あー、確かに。そんなもんか」
「三大機関は牽制しあう仲でもあるけど、同時に協力し合う仲でもあるからねー」
そういうわけでよろしく、と敬礼するミストのお願いは、出し抜けも出し抜けだったが、予告しておくことも難しかっただろう。なにせ、彼女とは連絡先を交換していなかったのだ。ミストも、三人の連絡先をせつなに勝手に聞くのははばかられたのだろう。
それに、このために三十分ほどじっと学校の外で待っていたのだと聞けば、無下にするわけにもいかず。
雷奈たちはもうひと頑張り、とばかりに、光丘神社をゴール地点に周辺をざっと案内した。
***
光丘神社、雷奈の住む宿坊で、一同はお茶休憩をしていた。
縁側に座ったミストは、湯飲みを手に感嘆の声を上げる。
「おおー、緑茶じゃん! いいねいいね、新茶の季節だもんねぇ!」
「よかろ、よかろ? 姉貴が鹿児島のいいやつ送ってきてくれたとよ!」
「『鹿児島』のことは最果てにある以外よく知らないけど、いいやつなんだね?」
「そう、いいやついいやつ! ってか、最果てって言った!?」
お茶といえば、静岡や京都がよくその名を呼ばれるが、福岡や鹿児島も有数の生産地だ。雷奈がよく友人を招いてはお茶を出しているというので、彼女の姉・雷夢が時々送ってきてくれるである。
「しっかし、アポなしにしてはよく歩いたな」
「無計画だったけど、何気なく効率的なルートだったわね。ミスト、道はもう大丈夫そう?」
「ばっちり。遺憾なく希兵隊に協力できるよー」
親指を立てて見せるミストを頼もしく思いながら、芽華実は笑った。
「せつなの理論家っていうのもカッコいいけれど、ミストの実践家っていうのもすごいわよね。源子の痕跡をたどれるなんて」
「さしものせつなも、実践面においてはミストには敵わないってことか」
氷架璃も口をそろえると、ミストは「んー……」と何やら気まずそうな顔をした。
「どげんしたと? 何か違ってた?」
「源子の残滓を読み取れるのがわたしの特技っていうのは確かなんだけど、ユキナもできないわけじゃないんだよ」
「そうなのか?」
せつながミストを語った時の口調は、自分にはできないことができる相棒への誇りが込められているように思えたのだが。
それを伝えると、ミストはまた「ううーん」と微妙な顔をした。
「確かに、ユキナにできないことができるっていう点では合ってるんだけどね。ただ、要はユキナのほうが感度がよすぎて、昨日の源子も一昨日の源子も、メインの軌跡も飛び散った残骸も、同じくらい敏感に感じ取っちゃうから、逆にいつの源子の残滓かわかんなくなっちゃうってだけで、ユキナのほうがすごいんだ」
「そういうもん……っちゃか」
「それに、ユキナも……やろうと思えば実践家になれるから」
「えっ? そうなの?」
その気になれば、源子をいかに操れば効率的な、画期的な術を編み出せるかを探求する理論家も、理論家の提唱した新たな術を再現する役割である実践家も、どちらもこなすことができる。それが天河雪那なのだという。
「だから、当初、わたしは……あの子に、嫉妬してたんだ」
声は照れるようなものでありながら、横髪で表情を隠すように、ミストは少しだけうつむいた。
小学生には、視線を合わせて話しかけてあげること。
優しい言葉と柔らかい語勢を心がけること。
一方的に説明するばかりではなく、時には子供の意見を聞いたり、質問を投げかけたりすること。
――などなど、小学生に接する際の留意点から、当日の開始、実施、終了のフローまでを朝季に叩き込まれた雷奈たちは、すっかり主戦力として期待されていた。
朝季は少し前から、小さな子供を対象としたボランティアにちょくちょく参加してきたらしく、この手のことに関しては心得があるようだった。
「以上! 何か質問は?」
「これ以上は、やってみんとわからんね」
「今のところはないかな」
「そうね」
準備すべきものはそろい、彼女らは最終打ち合わせを理科室で行っていた。もう夕方の理科室は怖くないらしく、由実も平然と同席している。
よし、とうなずいた朝季は、さっきまでの毅然とした指導体勢から一転、申し訳なさそうに三人の顔を覗き込んだ。
「ほんと、ごめんね。美由の分の穴を埋めてもらうために、結局当日の係までお願いしちゃって」
「よかとよ、ゴールデンウィークの一日くらい。何針も縫うケガなら、美由にはしばらくお休みしててもらわんと」
「まさか直前にこんなトラブルに巻き込まれるとは、って感じだよな。いよいよ明日が本番だってのにな」
「けど、犬笛パイドパイパーが襲ってくるなんて……解決したからよかったけどさぁ……」
「由実、正確にはパイドパイパーは犬を誘拐した犯人であって、犬たちのことではないでしょ」
「うん、まあ……というか、犯人がいたかどうかもわかんなくなっちゃったけど」
警察はまだ捜査中だろう。だが、雷奈たちの中には、一つの恐ろしい犯人像がその輪郭を現している。警察になど――人間になど太刀打ちできない、超強敵の姿が。
「あとは氷結ウィッチクラフトと怨讐インフェルノかぁ……」
呟く由実に、雷奈たちの中にさっきとは違う嫌な予感がよぎった。
元々、雷奈たちは七不思議という名の六怪談を解決するために引き入れられたのだ。
――全部解決しないと、解放してもらえないのでは?
「あ、あの……」
とりあえず、一つだけでも片してしまおうと、雷奈が手を挙げる。
「どうしたの、雷奈ちゃん」
「氷結ウィッチクラフトの方っちゃけど。……せ、せつなが」
「せつなちゃんが?」
「その、時々校舎に入って、液体窒素出しっぱなしにしてたって……」
「ええ!?」
由実がびっくり仰天する。朝季も、「あの子何やってんの……」と驚き呆れた表情だ。
「何で校舎に入ってたんだろ?」
「た、たぶん校舎の中で実験の練習してたんだと……」
「わざわざ? グラウンドでじゃなくて?」
「れ、練習するところって、あまり人に見られたくないだろうしな?」
「へえー……どうりで放課後の遅い時間にばかり冷気に遭遇した証言があると思った」
何とか由実を納得させることはできたようだ。朝季は「あのしっかり者がね……?」と首をひねっているが、もし本人に確認されても、せつななら難なく切り抜けるだろう。異次元モールスの時といい、朝季や由実の行動の先読みといい、頭が切れることには間違いない。
「ところでなんだけどさ」
話の流れで思い出して、氷架璃が問う。
「せつなって、今日なんで休みなんだ?」
彼女も、動機はどうあれ、フェスを実行するボランティアとして来ていたのだ。最終打ち合わせには出席すべきではないだろうか。
冒頭に「今日はこのメンバーだから」と朝季に言われてから密かに疑問だったことを尋ねると、朝季は「ああ」と何のことはないように言った。
「あの子は今日、通院で時間が空けられないみたいだから。でも初期メンバーだからだいたい共通理解はあるだろうし、あとでちょっと議事録を送っとけばいいでしょ」
「病院ならしょうがないよね」
由実もうんうんと頷く。
瞳の奥にルビーを隠し持つ彼女の正体を知る三人は、一様に同じことを考えた。
――たぶん、強制コアタイムなんだろうな。
***
ミーティング終わりの午後四時半ごろ。光丘中学校を出た雷奈たちは、右手の道の向こうから名前を呼ばれて振り返って、その声の主に目をむいた。
「ミスト!?」
「お三方ー、おっつかれー」
茶髪緑眼の少女は今日も人懐っこい笑顔で、手をちぎれんばかりにぶんぶん振りながら駆け寄ってきた。猫というより子犬みたいだ。
「なして!?」
「いやー、話すと長くなるんだけどさ」
そう前置きしたものの、さすがは研究者、筋道建てた無駄のない説明で、よどみない話し口にも雷奈たちはすっと理解することができた。
曰く、犬の群れによる襲撃事件や、そこにフィライン・エデンの者が関係している可能性がある旨を、せつなが親しい希兵隊員に伝えておいてくれたとのこと。その結果、二番隊が動くこととなり、源子の残滓をたどれるミストが協力することになり、それに伴ってこの辺りの地理を把握しておきたくて、雷奈たちを待っていたとのこと。
「ここに来るまでの道はユキナに教えてもらったんだけどねー」
「つまり、学院の猫が希兵隊と共同捜査する、ということ?」
「それってアリなのか?」
「ばってん、人間界でも警察が専門家に意見聞いたりするとよね?」
「あー、確かに。そんなもんか」
「三大機関は牽制しあう仲でもあるけど、同時に協力し合う仲でもあるからねー」
そういうわけでよろしく、と敬礼するミストのお願いは、出し抜けも出し抜けだったが、予告しておくことも難しかっただろう。なにせ、彼女とは連絡先を交換していなかったのだ。ミストも、三人の連絡先をせつなに勝手に聞くのははばかられたのだろう。
それに、このために三十分ほどじっと学校の外で待っていたのだと聞けば、無下にするわけにもいかず。
雷奈たちはもうひと頑張り、とばかりに、光丘神社をゴール地点に周辺をざっと案内した。
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光丘神社、雷奈の住む宿坊で、一同はお茶休憩をしていた。
縁側に座ったミストは、湯飲みを手に感嘆の声を上げる。
「おおー、緑茶じゃん! いいねいいね、新茶の季節だもんねぇ!」
「よかろ、よかろ? 姉貴が鹿児島のいいやつ送ってきてくれたとよ!」
「『鹿児島』のことは最果てにある以外よく知らないけど、いいやつなんだね?」
「そう、いいやついいやつ! ってか、最果てって言った!?」
お茶といえば、静岡や京都がよくその名を呼ばれるが、福岡や鹿児島も有数の生産地だ。雷奈がよく友人を招いてはお茶を出しているというので、彼女の姉・雷夢が時々送ってきてくれるである。
「しっかし、アポなしにしてはよく歩いたな」
「無計画だったけど、何気なく効率的なルートだったわね。ミスト、道はもう大丈夫そう?」
「ばっちり。遺憾なく希兵隊に協力できるよー」
親指を立てて見せるミストを頼もしく思いながら、芽華実は笑った。
「せつなの理論家っていうのもカッコいいけれど、ミストの実践家っていうのもすごいわよね。源子の痕跡をたどれるなんて」
「さしものせつなも、実践面においてはミストには敵わないってことか」
氷架璃も口をそろえると、ミストは「んー……」と何やら気まずそうな顔をした。
「どげんしたと? 何か違ってた?」
「源子の残滓を読み取れるのがわたしの特技っていうのは確かなんだけど、ユキナもできないわけじゃないんだよ」
「そうなのか?」
せつながミストを語った時の口調は、自分にはできないことができる相棒への誇りが込められているように思えたのだが。
それを伝えると、ミストはまた「ううーん」と微妙な顔をした。
「確かに、ユキナにできないことができるっていう点では合ってるんだけどね。ただ、要はユキナのほうが感度がよすぎて、昨日の源子も一昨日の源子も、メインの軌跡も飛び散った残骸も、同じくらい敏感に感じ取っちゃうから、逆にいつの源子の残滓かわかんなくなっちゃうってだけで、ユキナのほうがすごいんだ」
「そういうもん……っちゃか」
「それに、ユキナも……やろうと思えば実践家になれるから」
「えっ? そうなの?」
その気になれば、源子をいかに操れば効率的な、画期的な術を編み出せるかを探求する理論家も、理論家の提唱した新たな術を再現する役割である実践家も、どちらもこなすことができる。それが天河雪那なのだという。
「だから、当初、わたしは……あの子に、嫉妬してたんだ」
声は照れるようなものでありながら、横髪で表情を隠すように、ミストは少しだけうつむいた。
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