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序章

Yes,My・Load

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 ーラジオー

「…きょ、き、今日、の…天、k、k、気は…。……今日の天気は、晴れのち雨。午後外出ご予定の方は折り畳み傘を持つことを推奨します。……ジー、ジー…。」

「……行くか。」


ー路地裏ー

「お前等みたいな、能力を持ってねぇ愚図は死ねよ!」
路地裏に殴る音が響く。

ドゴッ! ドォォォン! ドォン! バコッ

「さっきからよぉ、しぶといんだよ!もう死ねよ!」

「や、やめて…。」

男は近くにあった鉄棒を取り、目の前の少年に振り下ろした。


「……え?」

「誰だよ、てめぇ。邪魔すんなよ。」


「邪魔?俺に言ったのか?」

「クソガキ、お前以外に誰がいるんだぁ!俺のストレス発散を邪魔しやがって。今すぐその手ぇ退けろ。お前も殺すぞ?」

「いい歳のくせにイキり過ぎだぜ。…殺してみろよ、おっさん。」

「殺す。」

男は鉄棒を振り上げ、再び振り下ろした。だが、その標的は先程の少年ではなく…。

「逃げて!」

そんな少年の声は届かなかった。

「死ね!クソガキィ!」

そうして振り下ろされた鉄棒に、俺は…。  
       
         触れた。

そうして振り下ろされた鉄棒は俺に届くことはなく、消えた。

「は…?な、なにしやがった、クソガキィ!!殺してやる!」

…僕には、目の前で何が起こっているのか分からなかった。さっきまで僕を殺そうとしていた男は
急に現れた青年に殴り飛ばされ、殺さないでと許しを請っているのだから…。

「…こ、殺さないで。俺が悪かった…。も、もうこんなことしない。だから…。」

「…いいぜ、殺さないでおいてやるよ。ただ1つ質問に答えろ。」

「わ、分かりました。な、なんでしょうか?」

そこからの会話は僕には聞こえなかった、けど。急に男が、約束と違う!そう叫んで…。

         消えた。

そして青年が僕に近づいてきて言葉を紡いだ。

「お前、無能力者なのか?」

「そ、そうです…。」

「災難だったな、あんな奴に目付けられるなんて。」

「は、はい…。」

「やっぱ、怖いか。急に目の前で人が消えたら。」

「……。」

その言葉に僕は言葉を返せなかった。

「良いんだ、怖いのは当たり前だからな。…俺はもう行く、また違う奴に目を付けられる前に帰れよ。今回みたいに助かる可能性なんて殆どないんだ。次は死んじまうぜ?じゃあな。」

そう言葉を残して歩き出す背中に僕は

「…あ、あの!」

「ん?どうした?」

「あ、…ありがとう!」

「…あぁ、気を付けて帰れよ。」

そう言葉を残して僕の英雄(ヒーロー)は立ち去っていった。


ーとある廃ビルの一室ー

「すまん、遅れた。」

???「遅ぇよ、バカ。」

「すまんすまん。」

???「なんで遅れたんですか?」

「ちょっと面倒事の遭遇した、それだけだよ。」

???「まぁまぁ、たった五分じゃん、許してあげようよ~」

「ありがとな。」

???「全員揃ったな。…後は頼むぞリーダー」

「…俺達五人は、明日計画を始める。五人の内誰かが死ぬかもしれない…だが、計画は必ず遂行する。死ぬなら計画を遂行した後だ。…壊すぞ。」

その言葉に全員が…

    「Yes,My・Load」
                       と言葉を返すのだった。





   
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