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59話 歓迎を受ける
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次の日になり、ジオテニア国の街では、パレードが行われていた。
私たちは、豪華に飾り付けられた馬車に乗り込み並んで椅子に座る。すると私達の用意が整ったのを見計らって馬車がゆっくりと動き出す。その馬車を取り囲むように馬に乗った騎士達も一緒に進みだす。ジオテニア国の女王と王配と宰相に見送られながら城から街中に向かって進んで行く。
馬車の中でリシア王女と話をしていると、なんとサタン王子は私と同い歳、リシア王女もエクリシアと同じ歳だとわかった。
暫くして街中にまで来ると、すでに沿道には沢山の人々が詰め掛け私達に向かって手を振ってくれていた。
そんな人々に私達も手を振り返し笑顔を向ける。
前を走っている馬車には、アトランとロベルト、そしてサタン王子が乗っている。
そして、その後方の馬車には私とエクリシア、そしてリシア王女が乗っている。
至るところから歓声が上がり皆嬉しそうな顔をする。
「皆さん凄く喜んでくれていますね。お姉様、リシア様」
「我がジオテニア国の民とユースティテ王国の民は、昔から交流がありますから。王族ともなれば民たちも心から歓迎しているでしょう」
「はい!凄く嬉しいです!!」
そう言って本当に嬉しそうに笑うエクリシアを見て私も嬉しくなる。
そうして私達は再び人々に手を振る。王子達もずっと手を振っている。
「リシア様とても可愛らしい方だ」
「本当にそうね~それも今回はユースティテ王国のエクリシア様ととても親しそうにしているわ」
「2人の王女様!可愛い~!!」
「サタン王子、こっちを見てください」
「ユースティテ王国の双子王子も綺麗な顔をされてるなぁ」
「両国の関係はこれからも安泰だ」
「ああ~死ぬ前にこんなええもんが見れてあたしゃ嬉しいよ!じい様にも見せたかったよ」
楽しそうに話している男女や小さな男の子、王族たちを見ながら手を擦り合わせて拝んでいるお婆さんまでいた。
「あの深紅の髪のお嬢ちゃんは誰なんだ?」
「そうだよな。確か隣国のユースティテ王国からは王子二人と王女一人という話だったが?」
「もしかして、サタン王子の婚約者とか?」
「まさか、そんなん話出てなかったわよ」
「でも、綺麗な子ね」
憶測で注目を受けている私。確かに王族しか乗っていない馬車に乗っているのが悪いのだが。馬車に乗る前に断ったのだが、エクリシアとリシアから頼まれ、さらにはその兄たちからも頼まれたのなら、断れない。仕方なく王女2人と同じ馬車に乗ることになった。
三時間くらい街中を馬車で回った私たちはお城に戻って来た。部屋で休んでいると、しばらくして、執事の人が私を呼びに来る。女王陛下が読んでいるということで、私はすぐに王女が待つという部屋に向かった。
謁見の間では女王が私を待っていた。
「お待たせしました。女王陛下」
「待っていました。ルセリア嬢、どうぞ座ってください」
「はい、失礼します」
「早速ですが、ルセリア嬢、実はサタンから先ほど聞いたのですが、料理が得意だと」
「え?いえ得意というほどでは」
「なんでも創作料理で唐揚げというものを作り、それがすごくおいしかったとアトラン王子とロベルト王子が話してくれたと、おっしゃっていました」
え?この流れって?
「できれば、私も食べてみたいのですが、作っていただけないでしょうか?」
女王から頼まれたので、流石に断れない。
「あの、素人料理で、王族の皆様にお出しするようなものでは?」
「王子達には作ったのでしょう?気にしないでいいのよ。それに創作料理と聞いたらどうしても気になってしまうから」
「わかりました。ではキッチンをおかりしてもよいですか?」
「ええ、かまいません。それではいつ頃、お出しすればよいでしょうか?材料さえあれば、一時間で作れると思いますよ」
「そうですね。一時間で作れるなら明日のお昼はルセリア嬢にお願いしてもよろしいかしら?」
「え、明日ですか?」
笑顔で頷く女王陛下に頼まれ、部屋を出た私はキッチンに向かう。国が違えば、道具も材料もすべてが変わってくる。王族相手に変なものは出せない。夕食の時間まで、唐揚げのために試行錯誤するのだった。
私たちは、豪華に飾り付けられた馬車に乗り込み並んで椅子に座る。すると私達の用意が整ったのを見計らって馬車がゆっくりと動き出す。その馬車を取り囲むように馬に乗った騎士達も一緒に進みだす。ジオテニア国の女王と王配と宰相に見送られながら城から街中に向かって進んで行く。
馬車の中でリシア王女と話をしていると、なんとサタン王子は私と同い歳、リシア王女もエクリシアと同じ歳だとわかった。
暫くして街中にまで来ると、すでに沿道には沢山の人々が詰め掛け私達に向かって手を振ってくれていた。
そんな人々に私達も手を振り返し笑顔を向ける。
前を走っている馬車には、アトランとロベルト、そしてサタン王子が乗っている。
そして、その後方の馬車には私とエクリシア、そしてリシア王女が乗っている。
至るところから歓声が上がり皆嬉しそうな顔をする。
「皆さん凄く喜んでくれていますね。お姉様、リシア様」
「我がジオテニア国の民とユースティテ王国の民は、昔から交流がありますから。王族ともなれば民たちも心から歓迎しているでしょう」
「はい!凄く嬉しいです!!」
そう言って本当に嬉しそうに笑うエクリシアを見て私も嬉しくなる。
そうして私達は再び人々に手を振る。王子達もずっと手を振っている。
「リシア様とても可愛らしい方だ」
「本当にそうね~それも今回はユースティテ王国のエクリシア様ととても親しそうにしているわ」
「2人の王女様!可愛い~!!」
「サタン王子、こっちを見てください」
「ユースティテ王国の双子王子も綺麗な顔をされてるなぁ」
「両国の関係はこれからも安泰だ」
「ああ~死ぬ前にこんなええもんが見れてあたしゃ嬉しいよ!じい様にも見せたかったよ」
楽しそうに話している男女や小さな男の子、王族たちを見ながら手を擦り合わせて拝んでいるお婆さんまでいた。
「あの深紅の髪のお嬢ちゃんは誰なんだ?」
「そうだよな。確か隣国のユースティテ王国からは王子二人と王女一人という話だったが?」
「もしかして、サタン王子の婚約者とか?」
「まさか、そんなん話出てなかったわよ」
「でも、綺麗な子ね」
憶測で注目を受けている私。確かに王族しか乗っていない馬車に乗っているのが悪いのだが。馬車に乗る前に断ったのだが、エクリシアとリシアから頼まれ、さらにはその兄たちからも頼まれたのなら、断れない。仕方なく王女2人と同じ馬車に乗ることになった。
三時間くらい街中を馬車で回った私たちはお城に戻って来た。部屋で休んでいると、しばらくして、執事の人が私を呼びに来る。女王陛下が読んでいるということで、私はすぐに王女が待つという部屋に向かった。
謁見の間では女王が私を待っていた。
「お待たせしました。女王陛下」
「待っていました。ルセリア嬢、どうぞ座ってください」
「はい、失礼します」
「早速ですが、ルセリア嬢、実はサタンから先ほど聞いたのですが、料理が得意だと」
「え?いえ得意というほどでは」
「なんでも創作料理で唐揚げというものを作り、それがすごくおいしかったとアトラン王子とロベルト王子が話してくれたと、おっしゃっていました」
え?この流れって?
「できれば、私も食べてみたいのですが、作っていただけないでしょうか?」
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「王子達には作ったのでしょう?気にしないでいいのよ。それに創作料理と聞いたらどうしても気になってしまうから」
「わかりました。ではキッチンをおかりしてもよいですか?」
「ええ、かまいません。それではいつ頃、お出しすればよいでしょうか?材料さえあれば、一時間で作れると思いますよ」
「そうですね。一時間で作れるなら明日のお昼はルセリア嬢にお願いしてもよろしいかしら?」
「え、明日ですか?」
笑顔で頷く女王陛下に頼まれ、部屋を出た私はキッチンに向かう。国が違えば、道具も材料もすべてが変わってくる。王族相手に変なものは出せない。夕食の時間まで、唐揚げのために試行錯誤するのだった。
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