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37話 謝罪させる
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次の日になり、学園に登校した私は、さっそく、ロイスのクラスに様子を見に来ていた。ドアからひょこり、覗いてみると、ちゃんと学園に登校していた。特に問題はない様子で、しっかり勉強しているようで、ノートに何かを書いていた。勉強していたので、邪魔するのも悪いと思った私は声をかけずに私はクラスに戻ってきた。
「おはようございます。ルセリア」
「遅かったな。ルセリア」
「もうすぐ先生が来ますわよ」
「昨日は大変でしたが、彼のことを見に行ってたんですか?」
「いじめにあっていた生徒ですか、ルセリア様?」
昨日のことを知っているみんなが尋ねてきた。
「ええ、きちんと登校していましたよ」
私は席に座る。
「席に座って、しっかり勉強していました。声はかけずらかったので、そのまま、戻ってきましたが」
ロイスの様子をみんなに説明していく。みんなも安心した様子で。やがて、先生がクラスに入ってきて、授業がはじまった。
昼休みになり、私はまたロイスのクラスに向かう。ステラとシルフィが一緒についてきてくれる。、三人でクラスを覗くと、ロイスはいなかった。
「いませんね。どこに行ったんでしょう」
「トイレにでも行ったのかしら?」
「そこのあなた、ロイス・カシアートさんはどちらに行ったのかしら?」
ステラがクラスの生徒に尋ねる。
「昼休みになってすぐ、グローバー先生が呼びにきて、出ていきましたよ」
グローバー先生が。もしかして、本人から話でも聞くつもりかしら、私たちは昨日、一生会の会議が行われた部屋へ向かう。私たちがついたころに、部屋から出てくる生徒がいた。二人の生徒が出てくる。
「バーカ・ムースーコとサン・マイメ。いじめていた生徒達です」
シルフィが小声で私に教えてくれる。二人は私たちのほうに歩いてくる。少しイラついた表情をして横切る。私たちを睨んできたが、そのまま進んでいった。
「何なんですのあの態度は!」
ステラが彼らの態度に怒り出す。しばらくして、同じ部屋から、今度はグローバー先生とロイスが出てくる。先生にお辞儀をして、別れたロイスが私たちのほうに向かって歩いてくる。歩いてきたロイスが私に気づく。
「ルセリアさん」
「こんにちわ、ロイスさん、今日はいい顔をしていますよ」
「/////、ありがとうございます。ルセリアさんのおかげです」
「あ、後ろの二人は?」
ロイスが後ろにいるステラとシルフィに気づく。
「私の友達のステラ様とシルフィ様です」
「初めまして、ロイスさん、ステラ・アルテミスです」
「私はシルフィ・ミネルウァです」
「ロイス・カシアートです。よろしくお願いします」
少し緊張しているようだが、
「ところで、ロイスさんはどうして、あの部屋から出てきたの?」
「実は昼休みに先生に呼ばれ、あの部屋に入ると、いじめていた二人がいて、僕に謝ってきたんです。先生が一緒にいてくれたので、怖くはなかったのですが。最後には、もういじめないと誓ってくれました」
ロイスは安心した顔で話していく。昨日の今日で先生がしっかり動いてくれたようだ。
「今度いじめたらグローバー先生が、俺に言ってこいと最後に言ってくれました」
本当にうれしそうに話している。‘よかった‘と私は思った。
「あ、ルセリアさん、また農業の話をしませんか?僕、ノートにアイディアを書いたんです。見てくれたらうれしいです」
「時間があるときなら、いいですよ」
「/////それじゃ、今度持ってきます。失礼します」
「随分昨日と様子が違いますわね」
「本当に、屋上で悲しんでいたのがウソのようです」
「事情を知っている先生や友達がいるというのは、それだけで安心したり、勇気がもらえたりするものですよ」
私たちはロイスと別れると、グローバー先生を探しに向かった。廊下を曲がろうとしたとき、先生が私たちを待ってくれていたようで、廊下の死角に隠れていた。
「まぁ、ひとまず解決したかなぁ」
先生は後頭部を手でかく。これまでの事を話してくれた。
朝あの二人の生徒をよんで、いじめのことを確認した。最初は「していない」と言っていた彼らは、目撃者がいることを伝えると、今度は自身の親の名前を出してきて逃れようとした。そのため、先生は早くも切り札の王族の名前を出し、すでにこのことは一生会のメンバーも知っていることを伝えると、二人の生徒の顔が青くなり身体が震えだし、最後には涙目になり泣き始めたと。ロイスに謝れるかと尋ねると「はい」と頷き、昼休みにあの部屋で、謝ってもらったのだと。
「はぁー、情けを通り越して、哀れですわね」
「でも、先ほどの二人、部屋から出てきたとき、怖い顔していましたよ」
「そうなのか!まったく、難しい年頃だなぁ。お前たちもできるだけ、ロイスや庶民の生徒たちのことを気にかけてやっていてくれ。何かあったら、すぐに先生に知られてくれ」
「わかりました」
「はい」
「今度は王族の名前を出すことなく、解決していただきたいですわ」
「手厳しいなぁ」
私達は先生と別れ、自分たちのクラスに帰っていった。
「おはようございます。ルセリア」
「遅かったな。ルセリア」
「もうすぐ先生が来ますわよ」
「昨日は大変でしたが、彼のことを見に行ってたんですか?」
「いじめにあっていた生徒ですか、ルセリア様?」
昨日のことを知っているみんなが尋ねてきた。
「ええ、きちんと登校していましたよ」
私は席に座る。
「席に座って、しっかり勉強していました。声はかけずらかったので、そのまま、戻ってきましたが」
ロイスの様子をみんなに説明していく。みんなも安心した様子で。やがて、先生がクラスに入ってきて、授業がはじまった。
昼休みになり、私はまたロイスのクラスに向かう。ステラとシルフィが一緒についてきてくれる。、三人でクラスを覗くと、ロイスはいなかった。
「いませんね。どこに行ったんでしょう」
「トイレにでも行ったのかしら?」
「そこのあなた、ロイス・カシアートさんはどちらに行ったのかしら?」
ステラがクラスの生徒に尋ねる。
「昼休みになってすぐ、グローバー先生が呼びにきて、出ていきましたよ」
グローバー先生が。もしかして、本人から話でも聞くつもりかしら、私たちは昨日、一生会の会議が行われた部屋へ向かう。私たちがついたころに、部屋から出てくる生徒がいた。二人の生徒が出てくる。
「バーカ・ムースーコとサン・マイメ。いじめていた生徒達です」
シルフィが小声で私に教えてくれる。二人は私たちのほうに歩いてくる。少しイラついた表情をして横切る。私たちを睨んできたが、そのまま進んでいった。
「何なんですのあの態度は!」
ステラが彼らの態度に怒り出す。しばらくして、同じ部屋から、今度はグローバー先生とロイスが出てくる。先生にお辞儀をして、別れたロイスが私たちのほうに向かって歩いてくる。歩いてきたロイスが私に気づく。
「ルセリアさん」
「こんにちわ、ロイスさん、今日はいい顔をしていますよ」
「/////、ありがとうございます。ルセリアさんのおかげです」
「あ、後ろの二人は?」
ロイスが後ろにいるステラとシルフィに気づく。
「私の友達のステラ様とシルフィ様です」
「初めまして、ロイスさん、ステラ・アルテミスです」
「私はシルフィ・ミネルウァです」
「ロイス・カシアートです。よろしくお願いします」
少し緊張しているようだが、
「ところで、ロイスさんはどうして、あの部屋から出てきたの?」
「実は昼休みに先生に呼ばれ、あの部屋に入ると、いじめていた二人がいて、僕に謝ってきたんです。先生が一緒にいてくれたので、怖くはなかったのですが。最後には、もういじめないと誓ってくれました」
ロイスは安心した顔で話していく。昨日の今日で先生がしっかり動いてくれたようだ。
「今度いじめたらグローバー先生が、俺に言ってこいと最後に言ってくれました」
本当にうれしそうに話している。‘よかった‘と私は思った。
「あ、ルセリアさん、また農業の話をしませんか?僕、ノートにアイディアを書いたんです。見てくれたらうれしいです」
「時間があるときなら、いいですよ」
「/////それじゃ、今度持ってきます。失礼します」
「随分昨日と様子が違いますわね」
「本当に、屋上で悲しんでいたのがウソのようです」
「事情を知っている先生や友達がいるというのは、それだけで安心したり、勇気がもらえたりするものですよ」
私たちはロイスと別れると、グローバー先生を探しに向かった。廊下を曲がろうとしたとき、先生が私たちを待ってくれていたようで、廊下の死角に隠れていた。
「まぁ、ひとまず解決したかなぁ」
先生は後頭部を手でかく。これまでの事を話してくれた。
朝あの二人の生徒をよんで、いじめのことを確認した。最初は「していない」と言っていた彼らは、目撃者がいることを伝えると、今度は自身の親の名前を出してきて逃れようとした。そのため、先生は早くも切り札の王族の名前を出し、すでにこのことは一生会のメンバーも知っていることを伝えると、二人の生徒の顔が青くなり身体が震えだし、最後には涙目になり泣き始めたと。ロイスに謝れるかと尋ねると「はい」と頷き、昼休みにあの部屋で、謝ってもらったのだと。
「はぁー、情けを通り越して、哀れですわね」
「でも、先ほどの二人、部屋から出てきたとき、怖い顔していましたよ」
「そうなのか!まったく、難しい年頃だなぁ。お前たちもできるだけ、ロイスや庶民の生徒たちのことを気にかけてやっていてくれ。何かあったら、すぐに先生に知られてくれ」
「わかりました」
「はい」
「今度は王族の名前を出すことなく、解決していただきたいですわ」
「手厳しいなぁ」
私達は先生と別れ、自分たちのクラスに帰っていった。
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