漢字違い勇者の絶望

有者

「バ〇ス」

「いや、いきなり何なんですか？」

「・・・〇ルス」

「いきなり、世界崩壊せるような呪文唱えないで説明して下さいよ。」

「あなたは死にました。以上バル〇」

「詳しく！！」

「はぁー仕方ないな。」


ここは、死んだひとがくる狭間の世界

「あなたは、トラックで人を撥ねそのまま海にダイブして死にました。
ファンタジーのお馴染みなら、転生が～とか、こちらの不手際で～とか言うんでしょうが、
こっちにミスはありません。
人族は増えすぎているし、転生の枠もいっぱいなんで、滅んでください。」

「そんな、なんとかならないんですか？」

「仕事が大変で、疲れて居眠り運転ですからね～。
あぁ、安心してください。あなたが倒した人は転生してもらいました。
賠償とかで残された人が苦しまないようにはなってます。」

「よかった」
「じゃあ、そう言うことで、滅せよ」

「待ってください。」
（チっ）
「他の人は置いといて、自分のこと、どうにかなりませんか？」
「わかった、選択肢を与える。転生か、消滅かだ」

あれ？転生できるんじゃん

「３・２・・・」
「て、転生で。」
「まぁいい。同じ星に人として転生はできない。消滅を促したのは、転生先が非常に危険だからだ。」

なんだ？この世界の管理人？いいやつかよ
最初は崩壊呪文唱えてくる厨二のやばいやつかと思ったけどな。

「はい、ありがとうございます。」


「オメデトウ、同じ星に転生だ。」
「同じ星に人では転生できなのでは？」
「そうだ、転生先は虫だ。」
「虫～～～！！」
「生前モテず、魔法使いになれそうだったが、今回は大家族になれるであろう。」
「いや、虫って！？」
「素早く動くことができ、暗闇でも活動が可能。なんと、飛ぶこともできる。
　だが、人族に見つかると、あらゆる攻撃で殺虫しようとするから、気を付けてくれ」
「それって、ゴ・・・」
「新たな人生、いや、虫生を楽しんでくれ」

「ちょっ、それだけは、その虫だけはやめて～～～」