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第2章「甘苦い二人暮らし」
危険な二人暮らし。
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ケージに指を差してそう聞いたら、水野くんがその中から一匹の凄く小さなハムスターを取り出す。
「!…かわいいっ…」
「でしょ?コイツは大人しいから、噛んだりしない、」
そう言って、あたしの手のひらにそのハムスターを乗せた。
え、やばいやばいやばい!可愛い!超可愛すぎるっ!!
その愛らしい顔に超癒されて、自然とあたしの頬が緩んでいく。
「このコ名前は?」
「決まってない。つけていいよ」
「え、いいの?…雄雌どっち?」
「雄。このケージにいる奴らみんな名前決まってないから」
マジで、全部名前つけてくんない?
と、水野くんはそう言うけれど、それって何か押し付けてるよね?
だけど別に嫌じゃなくて、あたしは適当に名前をつけてあげた。
「…じゃあ太郎」
「ん、」
「で、このコが小太郎…」
「いや、そいつは雌」
「えっ」
二匹目の子も適当に名前をつけてあげたその瞬間。
隣にいる水野くんが、すかさずそう言った。
「えっ、雄と雌同じケージに入れてるの!?」
「うん。え、何」
そんな水野くんの言葉に、思わず水野くんを見遣るあたし。
だって、
「同じお家に!雄と雌が一緒に住んでたら赤ちゃんできちゃうでしょ!あまり増やすのもどうかと、」
「…考えすぎ。まだ生まれて間もないのに」
「いや、若いから気をつけないと、こういう1つの家に男女が一緒に住んでると…」
生物部だからこそちゃんと管理していてほしい。
っていうか意外にテキトー?しかしそう思いながら水野くんに言っていたら、やがて水野くんがあたしの言葉をかわりに続けて言った。
「デキちゃうんだ?」
「そう!そうでしょ!わけないと、ちゃんと。
だいたい、ケージを1つにするんじゃなくて2つに…!」
…しかし。そこまで言って、あたしはようやく気が付いた。
今自分が言っていることに。目の前の、水野くんの悪戯な表情に、気が付いた途端一気に顔が熱くなった。
「…っ、!?」
「そうなんだ。いや、俺わかんなかったからさ。瀬川さんが言ってくれて助かったよ。
若い男女が、同じ家に一緒に住んでると危ねぇんだ?」
「そ、そう…っ……あ、そろそろ…歩美のとこ戻っ、」
しかし、そう言ってこの部屋を出ようとしたのも束の間。
水野くんがあたしの手首を引き留めるように掴んできて言う。
「じゃあ、それだと俺らも危ないじゃんね」
「!…っ、」
「若い男女が、これから同じ家に二人で住むんだから」
水野くんはそう言うと「ね?」と不敵な笑みを浮かべる。
な、なんか…今日の水野くんいつもと雰囲気違う?
あたしはそう思いながら、水野くんを見れずに言う。
「み、水野くんとあたしは危なくない!
水野くんは歩美と付き合ってるし、手出さないって言ってた!」
「え、俺そんなこと言った?…記憶にないな」
「!…う、嘘っ…」
「!…かわいいっ…」
「でしょ?コイツは大人しいから、噛んだりしない、」
そう言って、あたしの手のひらにそのハムスターを乗せた。
え、やばいやばいやばい!可愛い!超可愛すぎるっ!!
その愛らしい顔に超癒されて、自然とあたしの頬が緩んでいく。
「このコ名前は?」
「決まってない。つけていいよ」
「え、いいの?…雄雌どっち?」
「雄。このケージにいる奴らみんな名前決まってないから」
マジで、全部名前つけてくんない?
と、水野くんはそう言うけれど、それって何か押し付けてるよね?
だけど別に嫌じゃなくて、あたしは適当に名前をつけてあげた。
「…じゃあ太郎」
「ん、」
「で、このコが小太郎…」
「いや、そいつは雌」
「えっ」
二匹目の子も適当に名前をつけてあげたその瞬間。
隣にいる水野くんが、すかさずそう言った。
「えっ、雄と雌同じケージに入れてるの!?」
「うん。え、何」
そんな水野くんの言葉に、思わず水野くんを見遣るあたし。
だって、
「同じお家に!雄と雌が一緒に住んでたら赤ちゃんできちゃうでしょ!あまり増やすのもどうかと、」
「…考えすぎ。まだ生まれて間もないのに」
「いや、若いから気をつけないと、こういう1つの家に男女が一緒に住んでると…」
生物部だからこそちゃんと管理していてほしい。
っていうか意外にテキトー?しかしそう思いながら水野くんに言っていたら、やがて水野くんがあたしの言葉をかわりに続けて言った。
「デキちゃうんだ?」
「そう!そうでしょ!わけないと、ちゃんと。
だいたい、ケージを1つにするんじゃなくて2つに…!」
…しかし。そこまで言って、あたしはようやく気が付いた。
今自分が言っていることに。目の前の、水野くんの悪戯な表情に、気が付いた途端一気に顔が熱くなった。
「…っ、!?」
「そうなんだ。いや、俺わかんなかったからさ。瀬川さんが言ってくれて助かったよ。
若い男女が、同じ家に一緒に住んでると危ねぇんだ?」
「そ、そう…っ……あ、そろそろ…歩美のとこ戻っ、」
しかし、そう言ってこの部屋を出ようとしたのも束の間。
水野くんがあたしの手首を引き留めるように掴んできて言う。
「じゃあ、それだと俺らも危ないじゃんね」
「!…っ、」
「若い男女が、これから同じ家に二人で住むんだから」
水野くんはそう言うと「ね?」と不敵な笑みを浮かべる。
な、なんか…今日の水野くんいつもと雰囲気違う?
あたしはそう思いながら、水野くんを見れずに言う。
「み、水野くんとあたしは危なくない!
水野くんは歩美と付き合ってるし、手出さないって言ってた!」
「え、俺そんなこと言った?…記憶にないな」
「!…う、嘘っ…」
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