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再会とキス
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翌朝。
カーテンの隙間から差し込む光で目が覚める。
光から逃げるように寝返りを打った、その視線の先。
柳瀬さんが眠るベッドの下。
「…?」
あたしは最初は気づかず、二度寝をしかけた。
…けど。
「っ…!?」
ちょっと、待った。
物凄く身に覚えのあるものが、ベッドの下に落ちていた気がする。
あたしは眠気目でベッドに近づくと、ベッドの下にぐっと顔を近づけた。
あれは、もしかして…
「…!!」
間違いない!あたしのマンションの鍵だ!
え、マジで!?ベッドの下に落ちてたんだ!
あたしはそれを確認すると、心から安堵してその鍵に手を伸ばす。
…このキーホルダー、間違いない。
確かにベッドの下は探してなかったな。
こんなところにあったなんて。
あたしはそう思うと、とりあえず忘れないうちに鍵を鞄の中に入れる。
…でも、不思議だな。どうしてあんなところに落ちてたんだろう。
そう不思議に思いつつ、そういえば、とスマホで時間を確認する。
今日はオール勤務の日。
時間を見たらそろそろ起きなきゃ行けない時間で、あたしはアラームをオフにすると、隣の柳瀬さんを起こさないように静かに寝室を後にした。
今日は柳瀬さんはシフト上は休みになっている。
だけど午後からは本社(といっても車で1時間くらいの場所)で行われる予定の会議に出席しなきゃいけないらしい。
朝ごはん作ったら食べてくれるかな。
柳瀬さんは朝ごはんを食べることはあまりないと言っていたけど、昨日作ったものがまだ残ってるし、材料もまだ少し残ってるからなんか作っちゃお。
あたしはそう思うと、まずはその前に顔を洗うべく洗面所に向かった。
…………
その後、出勤支度を終えたあとに簡単ではあるけれど勝手にキッチンを借りて朝食を作った。
余っていた卵で簡単にスクランブルエッグと、サラダに昨日のお味噌汁、ご飯。
メインがないのは申し訳ないけれど、きっと朝ごはんがないよりはマシかな。
朝食の準備が出来てきたらそのうちに柳瀬さんが起きてきて、カウンターテーブルに並ぶ朝食に気づくなり言った。
「おはよ。…え、何これ朝ごはん!?」
「おはようございます!すみません、勝手にキッチン借りちゃいました」
「いや全然いいよ。っつかこれ食べていいの?」
「どーぞどーぞ!柳瀬さんに作ったんで、遠慮なく食べて下さいっ」
あたしはそう言うと、コップにお茶を注いで柳瀬さんに出す。
朝だから、喉も渇いてるよね。
そしてあたしも朝ごはんを食べようと柳瀬さんの隣に座ると、2人でいただきますをして朝食に手をつけた。
「…なんか、いいね。朝起きたら誰かいるって。しかも朝ごはんも食べられるとか」
「いや、あたしも良かったですよ。自炊してもいつも余っちゃいますもん」
「自炊とかするんだ?確かに美味しいもんね」
柳瀬さんはそう言うと、「毎日でも食べたいよ」なんて言うから、あたしは思わず嬉しくなる。
気に入ってもらえたみたいで、良かった。
でも本当に誰かと一緒にご飯を食べるのは、普段一人暮らしをしている身からしたら凄く貴重な時間だから、そういう意味でも毎日作ったって全然平気。
それに…朝起きても、実はなんとなく消えないでいたりする。
昨日の夜に感じた、寂しさが。
隣で誰かが寝ているのも、あたしにとっては寂しくなくて、心地良いから。
「鏡子ちゃん今日シフトは?」
「あたしはオールです」
「うわ、きついね」
「いえ、柳瀬さんとこうやってご飯食べてるので、頑張れる気がします」
「!」
あたしはあまり深く考えずにそう言うと、柳瀬さんに向かってニッコリ微笑む。
すると一方の柳瀬さんはあたしの言葉にちょっと固まると、あたしの左頬にそっと手を伸ばしてきて、言った。
「…今のはずるいよ、鏡子ちゃん」
「え、」
そんな言葉が降ってきて、そうかと思えば次の瞬間、あたしは柳瀬さんに触れるだけのキスをされた。
「ん…」
触れるだけなのに思わず声が出て恥ずかしくなるけど、柳瀬さんは「可愛い、」なんて呟いては、またあたしにキスをする。から、
「ん、待っ…て、」
「だめ。逃げないで」
「あっ、」
腰に腕を回されて、逃げられなくなる。
至近距離で見つめ合って、またキスをして、その後は優しく抱きしめられた。
「…やば。鏡子ちゃんも今日休みだったらこのまま襲ってたかもしんない」
「!」
そして、柳瀬さんが耳元でそんなことを言うから、あたしは思わず顔が熱くなって、「からかわないで下さいよ」と照れ隠しに可愛くないことを言ってしまった。
でもそんなあたしの言葉を聞いた柳瀬さんが、抱きしめていた腕を少しだけ離して言う。
「俺本気だよ」
「~っ、」
「…あれ、鏡子ちゃん顔真っ赤。どうしたの?」
「っ…も、わかってるのに聞くとか意地悪です!」
あたしがそう言うと、柳瀬さんがふっと笑って「ごめんごめん」と、言いながら再び朝食に手をつける。
そして、「そう言えば会社に鍵あるといいね」なんて言うから、あたしは「そのことなんですけど、」と柳瀬さんに言った。
「鍵、見つかりました!」
「え、そうなの!どこ?」
「寝室のベッドの下にありました。何であんなところにあったのか謎ですけど、」
そう言って、「これで家に帰れます」と、あたしも再び朝食に手をつける。けど…
「…いいじゃん」
「え?」
そんなあたしの言葉を聞いた柳瀬さんが、隣で言った。
「今日も泊まりに来たらいいじゃん」
「!」
「二人で一緒にいよ?」
柳瀬さんが、わざとなのかそうやって甘く囁くから。
「…柳瀬さんて、やっぱ意地悪です」
鍵は手元に戻って来たのに、あたしの心だけはもう戻れない気がした。
さっきみたいに、あんな風にいっぱいキスするのはずるい…。
カーテンの隙間から差し込む光で目が覚める。
光から逃げるように寝返りを打った、その視線の先。
柳瀬さんが眠るベッドの下。
「…?」
あたしは最初は気づかず、二度寝をしかけた。
…けど。
「っ…!?」
ちょっと、待った。
物凄く身に覚えのあるものが、ベッドの下に落ちていた気がする。
あたしは眠気目でベッドに近づくと、ベッドの下にぐっと顔を近づけた。
あれは、もしかして…
「…!!」
間違いない!あたしのマンションの鍵だ!
え、マジで!?ベッドの下に落ちてたんだ!
あたしはそれを確認すると、心から安堵してその鍵に手を伸ばす。
…このキーホルダー、間違いない。
確かにベッドの下は探してなかったな。
こんなところにあったなんて。
あたしはそう思うと、とりあえず忘れないうちに鍵を鞄の中に入れる。
…でも、不思議だな。どうしてあんなところに落ちてたんだろう。
そう不思議に思いつつ、そういえば、とスマホで時間を確認する。
今日はオール勤務の日。
時間を見たらそろそろ起きなきゃ行けない時間で、あたしはアラームをオフにすると、隣の柳瀬さんを起こさないように静かに寝室を後にした。
今日は柳瀬さんはシフト上は休みになっている。
だけど午後からは本社(といっても車で1時間くらいの場所)で行われる予定の会議に出席しなきゃいけないらしい。
朝ごはん作ったら食べてくれるかな。
柳瀬さんは朝ごはんを食べることはあまりないと言っていたけど、昨日作ったものがまだ残ってるし、材料もまだ少し残ってるからなんか作っちゃお。
あたしはそう思うと、まずはその前に顔を洗うべく洗面所に向かった。
…………
その後、出勤支度を終えたあとに簡単ではあるけれど勝手にキッチンを借りて朝食を作った。
余っていた卵で簡単にスクランブルエッグと、サラダに昨日のお味噌汁、ご飯。
メインがないのは申し訳ないけれど、きっと朝ごはんがないよりはマシかな。
朝食の準備が出来てきたらそのうちに柳瀬さんが起きてきて、カウンターテーブルに並ぶ朝食に気づくなり言った。
「おはよ。…え、何これ朝ごはん!?」
「おはようございます!すみません、勝手にキッチン借りちゃいました」
「いや全然いいよ。っつかこれ食べていいの?」
「どーぞどーぞ!柳瀬さんに作ったんで、遠慮なく食べて下さいっ」
あたしはそう言うと、コップにお茶を注いで柳瀬さんに出す。
朝だから、喉も渇いてるよね。
そしてあたしも朝ごはんを食べようと柳瀬さんの隣に座ると、2人でいただきますをして朝食に手をつけた。
「…なんか、いいね。朝起きたら誰かいるって。しかも朝ごはんも食べられるとか」
「いや、あたしも良かったですよ。自炊してもいつも余っちゃいますもん」
「自炊とかするんだ?確かに美味しいもんね」
柳瀬さんはそう言うと、「毎日でも食べたいよ」なんて言うから、あたしは思わず嬉しくなる。
気に入ってもらえたみたいで、良かった。
でも本当に誰かと一緒にご飯を食べるのは、普段一人暮らしをしている身からしたら凄く貴重な時間だから、そういう意味でも毎日作ったって全然平気。
それに…朝起きても、実はなんとなく消えないでいたりする。
昨日の夜に感じた、寂しさが。
隣で誰かが寝ているのも、あたしにとっては寂しくなくて、心地良いから。
「鏡子ちゃん今日シフトは?」
「あたしはオールです」
「うわ、きついね」
「いえ、柳瀬さんとこうやってご飯食べてるので、頑張れる気がします」
「!」
あたしはあまり深く考えずにそう言うと、柳瀬さんに向かってニッコリ微笑む。
すると一方の柳瀬さんはあたしの言葉にちょっと固まると、あたしの左頬にそっと手を伸ばしてきて、言った。
「…今のはずるいよ、鏡子ちゃん」
「え、」
そんな言葉が降ってきて、そうかと思えば次の瞬間、あたしは柳瀬さんに触れるだけのキスをされた。
「ん…」
触れるだけなのに思わず声が出て恥ずかしくなるけど、柳瀬さんは「可愛い、」なんて呟いては、またあたしにキスをする。から、
「ん、待っ…て、」
「だめ。逃げないで」
「あっ、」
腰に腕を回されて、逃げられなくなる。
至近距離で見つめ合って、またキスをして、その後は優しく抱きしめられた。
「…やば。鏡子ちゃんも今日休みだったらこのまま襲ってたかもしんない」
「!」
そして、柳瀬さんが耳元でそんなことを言うから、あたしは思わず顔が熱くなって、「からかわないで下さいよ」と照れ隠しに可愛くないことを言ってしまった。
でもそんなあたしの言葉を聞いた柳瀬さんが、抱きしめていた腕を少しだけ離して言う。
「俺本気だよ」
「~っ、」
「…あれ、鏡子ちゃん顔真っ赤。どうしたの?」
「っ…も、わかってるのに聞くとか意地悪です!」
あたしがそう言うと、柳瀬さんがふっと笑って「ごめんごめん」と、言いながら再び朝食に手をつける。
そして、「そう言えば会社に鍵あるといいね」なんて言うから、あたしは「そのことなんですけど、」と柳瀬さんに言った。
「鍵、見つかりました!」
「え、そうなの!どこ?」
「寝室のベッドの下にありました。何であんなところにあったのか謎ですけど、」
そう言って、「これで家に帰れます」と、あたしも再び朝食に手をつける。けど…
「…いいじゃん」
「え?」
そんなあたしの言葉を聞いた柳瀬さんが、隣で言った。
「今日も泊まりに来たらいいじゃん」
「!」
「二人で一緒にいよ?」
柳瀬さんが、わざとなのかそうやって甘く囁くから。
「…柳瀬さんて、やっぱ意地悪です」
鍵は手元に戻って来たのに、あたしの心だけはもう戻れない気がした。
さっきみたいに、あんな風にいっぱいキスするのはずるい…。
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