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六章 第四皇子、白百合を冀う。
6-2 想いゆえの躊躇
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「な……っ」
信じられない想いで、燎琉は目を瞠った。
きつく眉を寄せたまま、いっそ目を潤ませて燎琉を睨みつける瓔偲は、本気の憤りを眼差しに滲ませている。あのまま死んでしまったほうがよかった、と、言外にそう伝えてくる瓔偲を前に、燎琉は絶句した。
「な、ぜ……」
呆然とつぶやくことしかできない。
「だって……」
瓔偲はうつむき、ちいさな声で、自嘲するように言った。が、続く言葉を口に出来ないまま、己の顔をてのひらで覆ってしまった。
「瓔偲……」
燎琉は相手の細い肩に手をのせる。
それを受けて瓔偲は、己を落ち着けるかのように、ひとつ深呼吸をした。
顔を上げ、黒曜石の眸を燎琉へと真っ直ぐに向ける。
「だって、わたしは……癸性の、わたしが、あなたさまのお傍にいては、いけないのです。それでは、あなたは皇太子になれない。わたしは、邪魔者です……あなたにとって。あなたの進むべき道を、閉ざしてしまうんだ。ほかならぬ、わたしが……閉ざしたくは、ないのに……だから」
いっそこの世からいなくなってしまいたかった、と、うつむき、顔をてのひらで覆ったままで、瓔偲は途切れ途切れに漏らした。その声は、どこかたまらぬ嗚咽じみていた。
彼が本来ゆくべき道を己が閉ざしたくはない、とは、燎琉もまた瓔偲に対し同じように思ったことだった。
瓔偲は国のために尽くす官吏、国官として生きるべきであって、そのためには、彼をつがいとして燎琉の傍らにとどめてはいけないのではないのか、と、そう思った。手放してやらなければならない、手放すべきなのだ、と、自分に言い聞かせるような思いで無理に納得しようとしたのだ。
けれども、それは、瓔偲をたいせつに思うからこそのことだった。彼が大事だから、ひとりの人間としての彼を、彼の望みを、意思を、きちんと尊重したいと思ったのだ。
瓔偲も同じなのだろうか。燎琉のことを思ってくれるからこそ、彼はいま、なんともならない憾みの気持ちを吐露しているのだろうか。燎琉は眉根を寄せ、胸が詰まるのを感じながら瓔偲を見詰めた。
瓔偲はさらに――彼らしくもなく、訥々と――言葉を継ぐ。
「あなたは、ちゃんと……あなたにふさわしい御方と、結ばれるべき、なのに……」
ふいに相手の口からこぼれた言葉に、ほんとうに唐突に、燎琉は己の中で怒りにも似た感情が烈火のごとく渦を巻くのを感じた。
「お前以上に俺にふさわしい者などいやしない……!」
気づけばそう声を荒らげている。
「お前は俺のつがいだ。生涯、絶ちがたい縁で結ばれた相手だろう! そのお前を措いて、いったい他の誰が、俺にふさわしいというんだ?! そんなやつはいない!」
いるわけがない、と、ぎりりとてのひらを握り込んで、きっぱりとそう言う。
燎琉の剣幕に一瞬気圧されるふうだった瓔偲は、けれどもすぐに、き、と、鋭い視線でこちらを睨めあげてきた。
「いくらでもおります! いくらでも……!」
彼の返してきた言葉は、これまでになく、尖った鋭いものだった。
「お前……」
燎琉は息を呑んだ。
瓔偲はしばらく怒らせた眸で燎琉を睨みつけていたが、やがてはっと我に返る。その後は力なく視線を落としてしまった。
「すみ、ません」
眸を戸惑いにゆらめかせつつ、瓔偲はちいさな声で詫びた。ほう、と、しずかにこぼされた吐息が燎琉には切なかった。
「俺のつがいは、お前だ……瓔偲」
燎琉が言うと、ちら、と、相手は口許に自嘲めいた笑みを刷く。
「そう……わたしと殿下はつがいで、これは切っても切れぬ縁……殿下を縛りつけてしまう、要らぬ縁です。皇后さまもおっしゃていた通り、わたしがいなくなりさえすれば……それであなたは解放されて、あなたにふさわしい相手を得て、そうしたらきっと、皇太子の位だって、いつかは手に入れることが、出来るはずなのに……わたしさえ、いなくなれば」
瓔偲は弱々しい声ながらも、まるで頑是ない小童のように、まだもってそう繰り返した。
そんな瓔偲を前に、燎琉はくちびるを引き結ぶ。ひとつ息を吸って、はき、それから相手を真っ直ぐに見詰めた。
「お前を手放してまで得る皇太子位に意味などない」
きっぱりと言う。
「すくなくとも俺は、そんなものに意味を見出せない」
燎琉の言葉に瓔偲ははっと顔を上げた。こちらと一瞬、視線を交わすと、それから、きゅうっと切なげに柳眉を寄せる。
黒い眸がゆらりと揺れた。
かと思うと、彼はそのまま、くしゃりと顔を歪めてしまう。
「あなたは……おやさしい。とても。だから……あなたに、そんなふうに言わせてしまうことが……わたしには、たまらなくくるしいのです、殿下」
瓔偲は深くうつむくと、またしても両のてのひらで顔を覆ってしまいながら、くぐもった声でそう呻いた。
「わたしは、国官です。国に、民に、奉仕する者として……国のために、民のために、あなたには、皇太子になっていただくべきだと、おもう。それなのに、わたしのために、あなたにそれを投げ棄てさせてしまう。そのことが、つらくて、たまらない」
そう続けた瓔偲の肩は、いま、小刻みに揺れている。伏せた顔に彼が浮かべる表情は見えはしないけれども、てのひらで覆い隠すその下で、瓔偲は泣いているではないのか、と、燎琉はおもった。
そうだ、彼は泣いている。我が身のままならなさ、運命のままならなさに、声も立てずに嗚咽している――……そと悟った刹那、燎琉の喉からは、もうどんな言葉も出てこなくなっていた。
ただ黙って手を伸ばし、ひっそりと泣き濡れる瓔偲をやさしく包み込むように抱き締める。己が身を燎琉にふさわしくない、と、自分は燎琉の傍にいてはいけないのだ、と、そう繰り返していながらも、瓔偲はいま己を抱く燎琉の腕を拒むことはなかった。
おとなしく、こちらの腕の中におさまったままでいる。
そしてたぶん、それこそが、瓔偲の葛藤、懊悩の基なのだ。
「やさしく、しないで……」
「いやだ」
「やめ、て……あなたから、離れがたく、なってしまう……いけないと、わかっているのに……なのに……桂花の匂いが、して……」
瓔偲はまだ声なき欷泣に暮れたまま、燎琉の腕の中で、そんなことを言った。あまりにも憐れを誘う泣き方に胸を詰まらせながら、燎琉は瓔偲の頭を宥めるように撫でてやる。
「院子の木が……花をつけたようだぞ」
そう言うと、瓔偲はふるふるとちいさく首を横に振った。
「ちがう。ちがいます。これは、殿下の香り……ずっと、最初から、わたしを包み込んでくれた、やさしい桂花の香り……包まれると……だめなのです。お傍に、いたくて……それは、わたしなどが、望んでいいことではないのに……殿下のために、ならないのに」
絞り出すように言いつつまだ静かに涙を流す彼をふと見ると、瓔偲は深衣の襟を強く握り締めて、苦しげに眉根を寄せていた。
衣に寄っている深い皺は、彼の苦悩の深さを象徴しているかのようだ。燎琉はくちびるを引き結んで、瓔偲の身を抱き続けていた。
「――……お待ちください」
そのとき、不意に口を挟んだのは周太医だった。
燎琉ははっとして老太医のほうを見る。これまでふたりの遣り取りを傍らで黙って見守っていた周華柁は、けれどもいま、呆然と目を瞠っていた。
信じられない、と、その表情はそう言っているかのようだ。
「瓔偲さま……いま、何と……? 殿下の香り、と、たしかにそうおっしゃいましたな……」
「それがどうかしたのか?」
老太医の唐突な態度を怪訝に思って、瓔偲に代わって燎琉が尋ねた。周華柁は燎琉の顔をまじまじと見たが、殿下、と、そう言ったきり、しばし言葉を探し倦むようにしていた。
だがやがて、燎琉と瓔偲とを交互に見ると、己を落ち着けるかのようにひとつ息を吐き、そして再び口を開いた。
「瓔偲さまは、殿下の芳香を感じる、と、いまそうおっしゃいました」
「ああ、そうだ。だが、俺たちはつがいなのだから……」
瓔偲が燎琉の香りを感じ取っていても、それは普通のことではないのだろうか。燎琉は首を傾げ、周華柁のほうを見た。
老太医は燎琉の視線に、ちいさく頭を振る。
「いいえ、殿下。たとえつがいとて、発情期でもないのに、相手の匂いを感じ取ったりはしないのです」
信じられない想いで、燎琉は目を瞠った。
きつく眉を寄せたまま、いっそ目を潤ませて燎琉を睨みつける瓔偲は、本気の憤りを眼差しに滲ませている。あのまま死んでしまったほうがよかった、と、言外にそう伝えてくる瓔偲を前に、燎琉は絶句した。
「な、ぜ……」
呆然とつぶやくことしかできない。
「だって……」
瓔偲はうつむき、ちいさな声で、自嘲するように言った。が、続く言葉を口に出来ないまま、己の顔をてのひらで覆ってしまった。
「瓔偲……」
燎琉は相手の細い肩に手をのせる。
それを受けて瓔偲は、己を落ち着けるかのように、ひとつ深呼吸をした。
顔を上げ、黒曜石の眸を燎琉へと真っ直ぐに向ける。
「だって、わたしは……癸性の、わたしが、あなたさまのお傍にいては、いけないのです。それでは、あなたは皇太子になれない。わたしは、邪魔者です……あなたにとって。あなたの進むべき道を、閉ざしてしまうんだ。ほかならぬ、わたしが……閉ざしたくは、ないのに……だから」
いっそこの世からいなくなってしまいたかった、と、うつむき、顔をてのひらで覆ったままで、瓔偲は途切れ途切れに漏らした。その声は、どこかたまらぬ嗚咽じみていた。
彼が本来ゆくべき道を己が閉ざしたくはない、とは、燎琉もまた瓔偲に対し同じように思ったことだった。
瓔偲は国のために尽くす官吏、国官として生きるべきであって、そのためには、彼をつがいとして燎琉の傍らにとどめてはいけないのではないのか、と、そう思った。手放してやらなければならない、手放すべきなのだ、と、自分に言い聞かせるような思いで無理に納得しようとしたのだ。
けれども、それは、瓔偲をたいせつに思うからこそのことだった。彼が大事だから、ひとりの人間としての彼を、彼の望みを、意思を、きちんと尊重したいと思ったのだ。
瓔偲も同じなのだろうか。燎琉のことを思ってくれるからこそ、彼はいま、なんともならない憾みの気持ちを吐露しているのだろうか。燎琉は眉根を寄せ、胸が詰まるのを感じながら瓔偲を見詰めた。
瓔偲はさらに――彼らしくもなく、訥々と――言葉を継ぐ。
「あなたは、ちゃんと……あなたにふさわしい御方と、結ばれるべき、なのに……」
ふいに相手の口からこぼれた言葉に、ほんとうに唐突に、燎琉は己の中で怒りにも似た感情が烈火のごとく渦を巻くのを感じた。
「お前以上に俺にふさわしい者などいやしない……!」
気づけばそう声を荒らげている。
「お前は俺のつがいだ。生涯、絶ちがたい縁で結ばれた相手だろう! そのお前を措いて、いったい他の誰が、俺にふさわしいというんだ?! そんなやつはいない!」
いるわけがない、と、ぎりりとてのひらを握り込んで、きっぱりとそう言う。
燎琉の剣幕に一瞬気圧されるふうだった瓔偲は、けれどもすぐに、き、と、鋭い視線でこちらを睨めあげてきた。
「いくらでもおります! いくらでも……!」
彼の返してきた言葉は、これまでになく、尖った鋭いものだった。
「お前……」
燎琉は息を呑んだ。
瓔偲はしばらく怒らせた眸で燎琉を睨みつけていたが、やがてはっと我に返る。その後は力なく視線を落としてしまった。
「すみ、ません」
眸を戸惑いにゆらめかせつつ、瓔偲はちいさな声で詫びた。ほう、と、しずかにこぼされた吐息が燎琉には切なかった。
「俺のつがいは、お前だ……瓔偲」
燎琉が言うと、ちら、と、相手は口許に自嘲めいた笑みを刷く。
「そう……わたしと殿下はつがいで、これは切っても切れぬ縁……殿下を縛りつけてしまう、要らぬ縁です。皇后さまもおっしゃていた通り、わたしがいなくなりさえすれば……それであなたは解放されて、あなたにふさわしい相手を得て、そうしたらきっと、皇太子の位だって、いつかは手に入れることが、出来るはずなのに……わたしさえ、いなくなれば」
瓔偲は弱々しい声ながらも、まるで頑是ない小童のように、まだもってそう繰り返した。
そんな瓔偲を前に、燎琉はくちびるを引き結ぶ。ひとつ息を吸って、はき、それから相手を真っ直ぐに見詰めた。
「お前を手放してまで得る皇太子位に意味などない」
きっぱりと言う。
「すくなくとも俺は、そんなものに意味を見出せない」
燎琉の言葉に瓔偲ははっと顔を上げた。こちらと一瞬、視線を交わすと、それから、きゅうっと切なげに柳眉を寄せる。
黒い眸がゆらりと揺れた。
かと思うと、彼はそのまま、くしゃりと顔を歪めてしまう。
「あなたは……おやさしい。とても。だから……あなたに、そんなふうに言わせてしまうことが……わたしには、たまらなくくるしいのです、殿下」
瓔偲は深くうつむくと、またしても両のてのひらで顔を覆ってしまいながら、くぐもった声でそう呻いた。
「わたしは、国官です。国に、民に、奉仕する者として……国のために、民のために、あなたには、皇太子になっていただくべきだと、おもう。それなのに、わたしのために、あなたにそれを投げ棄てさせてしまう。そのことが、つらくて、たまらない」
そう続けた瓔偲の肩は、いま、小刻みに揺れている。伏せた顔に彼が浮かべる表情は見えはしないけれども、てのひらで覆い隠すその下で、瓔偲は泣いているではないのか、と、燎琉はおもった。
そうだ、彼は泣いている。我が身のままならなさ、運命のままならなさに、声も立てずに嗚咽している――……そと悟った刹那、燎琉の喉からは、もうどんな言葉も出てこなくなっていた。
ただ黙って手を伸ばし、ひっそりと泣き濡れる瓔偲をやさしく包み込むように抱き締める。己が身を燎琉にふさわしくない、と、自分は燎琉の傍にいてはいけないのだ、と、そう繰り返していながらも、瓔偲はいま己を抱く燎琉の腕を拒むことはなかった。
おとなしく、こちらの腕の中におさまったままでいる。
そしてたぶん、それこそが、瓔偲の葛藤、懊悩の基なのだ。
「やさしく、しないで……」
「いやだ」
「やめ、て……あなたから、離れがたく、なってしまう……いけないと、わかっているのに……なのに……桂花の匂いが、して……」
瓔偲はまだ声なき欷泣に暮れたまま、燎琉の腕の中で、そんなことを言った。あまりにも憐れを誘う泣き方に胸を詰まらせながら、燎琉は瓔偲の頭を宥めるように撫でてやる。
「院子の木が……花をつけたようだぞ」
そう言うと、瓔偲はふるふるとちいさく首を横に振った。
「ちがう。ちがいます。これは、殿下の香り……ずっと、最初から、わたしを包み込んでくれた、やさしい桂花の香り……包まれると……だめなのです。お傍に、いたくて……それは、わたしなどが、望んでいいことではないのに……殿下のために、ならないのに」
絞り出すように言いつつまだ静かに涙を流す彼をふと見ると、瓔偲は深衣の襟を強く握り締めて、苦しげに眉根を寄せていた。
衣に寄っている深い皺は、彼の苦悩の深さを象徴しているかのようだ。燎琉はくちびるを引き結んで、瓔偲の身を抱き続けていた。
「――……お待ちください」
そのとき、不意に口を挟んだのは周太医だった。
燎琉ははっとして老太医のほうを見る。これまでふたりの遣り取りを傍らで黙って見守っていた周華柁は、けれどもいま、呆然と目を瞠っていた。
信じられない、と、その表情はそう言っているかのようだ。
「瓔偲さま……いま、何と……? 殿下の香り、と、たしかにそうおっしゃいましたな……」
「それがどうかしたのか?」
老太医の唐突な態度を怪訝に思って、瓔偲に代わって燎琉が尋ねた。周華柁は燎琉の顔をまじまじと見たが、殿下、と、そう言ったきり、しばし言葉を探し倦むようにしていた。
だがやがて、燎琉と瓔偲とを交互に見ると、己を落ち着けるかのようにひとつ息を吐き、そして再び口を開いた。
「瓔偲さまは、殿下の芳香を感じる、と、いまそうおっしゃいました」
「ああ、そうだ。だが、俺たちはつがいなのだから……」
瓔偲が燎琉の香りを感じ取っていても、それは普通のことではないのだろうか。燎琉は首を傾げ、周華柁のほうを見た。
老太医は燎琉の視線に、ちいさく頭を振る。
「いいえ、殿下。たとえつがいとて、発情期でもないのに、相手の匂いを感じ取ったりはしないのです」
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