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二章 第四皇子、白百合に陰謀を聴く。
2-1 遠慮のない従者のひと言
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結局、燎琉は鵬明に言われるがまま、瓔偲を伴って繍菊殿から戻ることとなった。
これを椒桂殿で出迎えた侍者の皓義は、燎琉の後ろに伴われてきた人物の姿を見とめると、途端に大きく目を瞠った。
「えっと、そちらは、もしかして……」
ちらりと瓔偲を窺い見つつ、皓義が発した声は、大いに戸惑いのにじんだそれだ。相手の反応に、燎琉は、む、と、くちびるを引き結んだ。
「郭瓔偲だ。今日からここに共に住まわせるから、悪いが、急ぎ東廂房を開けて調えてやってくれ」
「はあ……これはまた、急なことで」
皓義は一瞬ぽかんとした様子だったが、一拍おいて、燎琉と瓔偲とを交互に見つつ、そんなふうに間の抜けた返答をした。
それから燎琉に近付くと、耳許に、こそ、と、囁きかけてくる。
「ちょっと、殿下。なんでいきなり連れて帰ってきてるんですか?」
瓔偲に聴こえぬよう配慮しつつこっそりと告げられたのは、そんな、文句ともいうべき言葉だった。
「仕方ないだろう。叔父上がそうしろと言うんだから。逆らえると思うか?」
燎琉が、こちらもやや低く抑えた声で答えると、ああなるほど、と、それで皓義は納得したようである。
「鵬明殿下の仰せでしたら、仕方がありませんね。ってか、あの人なら、いかにも言い出しそう」
呆れたように天を仰いだ後で、従者は再び瓔偲のほうへと向き直った。
「ちょっと吃驚するくらいお美しい方でいらっしゃいますね、殿下」
再度燎琉の耳許に口を近づけて言ったが、今度のそれは、耳打ちの態ではありつつも、声の大きさからすると瓔偲に聴こえてもいいというつもりでの言葉だったろう。
「お前な……失礼だろうが」
燎琉は眉根を寄せて皓義を咎め立てた。
たしかに瓔偲は美貌だ。それは間違いないのだが、先程、相手にぼうっと見惚れてしまった自覚があるだけに、極まりが悪いものを覚えもする。そんな自分の中のなんとも言えぬ感情を、幼馴染でもある皓義ににぶつけたようなもので、半分は八つ当たりみたいなものだった。
が、長い付き合いの皓義は、ひょい、と、肩を竦め、飄々とした言葉でそれを躱した。
「別に、きれいだっていうのは、褒め言葉でしょう? それって失礼ですかね?」
「お前は減らず口を……!」
燎琉はますます目を怒らせた。が、その瞬間、傍らに立つ瓔偲が、ふ、と、ちいさく口許をゆるめたのに気が付き、はっと瓔偲を見る。
瓔偲は穏やかに微笑したかと思うと、ややあって、くすくす、と、控え目ながらも、涼やかな声を立てて笑い出した。
「あ……申し訳ありません」
燎琉の視線に気づいたのか、そうちいさく詫びつつ、袖で口許を覆い隠すようにする。それでも、その後ろで、彼がまだ口許を笑ませているらしいのがわかった。
それを見るに、皓義の言葉や態度に気を悪くしたようなことだけは、どうもなかったようだ。
「おふたりがとても仲睦まじくていらっしゃるので……微笑ましくて、つい」
笑った理由をそんなふうに明かすと、もうしわけありませんでした、と、瓔偲は再び詫びの言葉を口にした。それから、すっと笑みをおさめてしまう。
その瞬間、燎琉は何故か、惜しいな、と、思っていた。
もっと長いこと相手が笑っているところを見ていたいような気がする。端正に整った顔が微笑に綻ぶのは、とてもきれいだ――……と、そう考えたところで、そんな己の思考に驚いて、ふるふる、と、ちいさく頭を振った。
燎琉がひとりそんなことをしている間に、瓔偲はといえば、皓義のほうに向けてごく丁寧に頭を下げていた。
「郭瓔偲と申します。吏部の書吏を務めておりましたが、勿体なくも陛下の思し召しにより、燎琉殿下に縁付くこととなりました。婚儀はまだ先と聴いておりますが、本日より、こちらでお世話になります。慌ただしいことで、皆さまにはたいへんご迷惑をおかけいたしますこと、まずは心よりお詫び申し上げます」
そのまま頭を垂れ続ける相手に、皓義は珍しく慌てたふうを見せた。
「と、とんでもない! どうぞ頭をお上げになってください」
そう言うと、すぐに、武門の者らしく片膝をついて、瓔偲の前に畏まる。
「李皓義と申します。殿下には、幼少よりずっとお仕えしております。――我ら、燎琉殿下にお仕えする者一同、本日より、心を込めて、妃殿下になられる御方にもお仕え致す所存にて……行き届かぬことがありましたら、何なりと仰せになってください」
そこまでを固い口調で滔滔と述べ立てると、うつむかせていた顔を上げ、皓義は目を細める。
「あとですね」
ここからはがらりと雰囲気を変えて、言葉を継いだ。
「殿下が堅苦しいのを嫌われるので、僕たち使用人はみな、割と殿下に気安く接します。つまり、いま妃殿下が御覧になったみたいに、ですけれど」
皓義の口振りの変化に瓔偲は一瞬面食らったように瞬いていたが、すぐに、ふわりと莟が綻ぶときのように微笑する。
「殿下の皆さまへのご信頼と、また、皆さまから殿下へのご信頼が厚いゆえのことと存じます」
だからそれに悪い印象はない、と、そう応じた瓔偲に、皓義も笑みを返した。
「そういうふうに言われると、とても擽ったいのですが……もちろん、この殿舎の中でだけのことで、一歩外へ出れば、皆、弁えておりますのでご安心を。とはいえ、最初は驚かれるかもしれませんし、妃殿下への態度でなにか失礼があるようなら、改めますから、遠慮なく教えてください。――殿下への態度は適当でも、お妃さまには礼を尽くすように致します」
最後は冗談の口調でさらりと言い足して、皓義は瓔偲に向かい、朗らかに笑んで見せている。
「おい、皓義! なぜ俺に対しては適当なんだ!」
燎琉は聞き捨てならない従者の言葉に、くちびるを尖らせ、眉を寄せて不満を表明した。が、乳母子でもある皓義は、軽く肩を竦めるばかりで詫びる気などさらさらなさそうである。
とはいえ、こんなものは、日常茶飯事でしかない。ふん、と、最後にはやや子供っぽく顔を背けてやったのだが、そこで瓔偲がまた、くすり、と、ちいさく笑みを漏らした。
「ほんとうに……仲が良くていらっしゃるのですね」
そうしみじみと言うと、彼は改めて皓義のほうへ真っ直ぐに顔を向けた。
「できれば気安くしてもらうほうが、わたしとしても気が楽でございます。こちらこそ慣れぬことばかりでご迷惑をおかけするかと存じますが、どうぞ宜しくお願いいたします」
そう改めて頭を下げるのに、皓義も再度畏まってみせた。
「殿下へ捧ぐのと等しい忠誠を、今後は、妃殿下にも」
最後にそう言って立ち上がった従者はが、ちら、と、燎琉を見た。
「いいひとそうでよかったですね、殿下」
そんなことを耳許に囁きかけてくる。
「すくなくとも、捻くれ者の意地悪で、高慢高飛車だったりはしなさそうな御方じゃないですか。――愛せそうって、思ってらっしゃいます?」
ごくごく声を潜めて――瓔偲には聴こえぬように配慮して――侍者は言う。目を細めてこちらを見る幼馴染に何かを見透かされたようで、燎琉はなんとなく癪だった。
「莫迦を言え」
だから、ち、と、舌打ち交じりにそう答えた。
これを椒桂殿で出迎えた侍者の皓義は、燎琉の後ろに伴われてきた人物の姿を見とめると、途端に大きく目を瞠った。
「えっと、そちらは、もしかして……」
ちらりと瓔偲を窺い見つつ、皓義が発した声は、大いに戸惑いのにじんだそれだ。相手の反応に、燎琉は、む、と、くちびるを引き結んだ。
「郭瓔偲だ。今日からここに共に住まわせるから、悪いが、急ぎ東廂房を開けて調えてやってくれ」
「はあ……これはまた、急なことで」
皓義は一瞬ぽかんとした様子だったが、一拍おいて、燎琉と瓔偲とを交互に見つつ、そんなふうに間の抜けた返答をした。
それから燎琉に近付くと、耳許に、こそ、と、囁きかけてくる。
「ちょっと、殿下。なんでいきなり連れて帰ってきてるんですか?」
瓔偲に聴こえぬよう配慮しつつこっそりと告げられたのは、そんな、文句ともいうべき言葉だった。
「仕方ないだろう。叔父上がそうしろと言うんだから。逆らえると思うか?」
燎琉が、こちらもやや低く抑えた声で答えると、ああなるほど、と、それで皓義は納得したようである。
「鵬明殿下の仰せでしたら、仕方がありませんね。ってか、あの人なら、いかにも言い出しそう」
呆れたように天を仰いだ後で、従者は再び瓔偲のほうへと向き直った。
「ちょっと吃驚するくらいお美しい方でいらっしゃいますね、殿下」
再度燎琉の耳許に口を近づけて言ったが、今度のそれは、耳打ちの態ではありつつも、声の大きさからすると瓔偲に聴こえてもいいというつもりでの言葉だったろう。
「お前な……失礼だろうが」
燎琉は眉根を寄せて皓義を咎め立てた。
たしかに瓔偲は美貌だ。それは間違いないのだが、先程、相手にぼうっと見惚れてしまった自覚があるだけに、極まりが悪いものを覚えもする。そんな自分の中のなんとも言えぬ感情を、幼馴染でもある皓義ににぶつけたようなもので、半分は八つ当たりみたいなものだった。
が、長い付き合いの皓義は、ひょい、と、肩を竦め、飄々とした言葉でそれを躱した。
「別に、きれいだっていうのは、褒め言葉でしょう? それって失礼ですかね?」
「お前は減らず口を……!」
燎琉はますます目を怒らせた。が、その瞬間、傍らに立つ瓔偲が、ふ、と、ちいさく口許をゆるめたのに気が付き、はっと瓔偲を見る。
瓔偲は穏やかに微笑したかと思うと、ややあって、くすくす、と、控え目ながらも、涼やかな声を立てて笑い出した。
「あ……申し訳ありません」
燎琉の視線に気づいたのか、そうちいさく詫びつつ、袖で口許を覆い隠すようにする。それでも、その後ろで、彼がまだ口許を笑ませているらしいのがわかった。
それを見るに、皓義の言葉や態度に気を悪くしたようなことだけは、どうもなかったようだ。
「おふたりがとても仲睦まじくていらっしゃるので……微笑ましくて、つい」
笑った理由をそんなふうに明かすと、もうしわけありませんでした、と、瓔偲は再び詫びの言葉を口にした。それから、すっと笑みをおさめてしまう。
その瞬間、燎琉は何故か、惜しいな、と、思っていた。
もっと長いこと相手が笑っているところを見ていたいような気がする。端正に整った顔が微笑に綻ぶのは、とてもきれいだ――……と、そう考えたところで、そんな己の思考に驚いて、ふるふる、と、ちいさく頭を振った。
燎琉がひとりそんなことをしている間に、瓔偲はといえば、皓義のほうに向けてごく丁寧に頭を下げていた。
「郭瓔偲と申します。吏部の書吏を務めておりましたが、勿体なくも陛下の思し召しにより、燎琉殿下に縁付くこととなりました。婚儀はまだ先と聴いておりますが、本日より、こちらでお世話になります。慌ただしいことで、皆さまにはたいへんご迷惑をおかけいたしますこと、まずは心よりお詫び申し上げます」
そのまま頭を垂れ続ける相手に、皓義は珍しく慌てたふうを見せた。
「と、とんでもない! どうぞ頭をお上げになってください」
そう言うと、すぐに、武門の者らしく片膝をついて、瓔偲の前に畏まる。
「李皓義と申します。殿下には、幼少よりずっとお仕えしております。――我ら、燎琉殿下にお仕えする者一同、本日より、心を込めて、妃殿下になられる御方にもお仕え致す所存にて……行き届かぬことがありましたら、何なりと仰せになってください」
そこまでを固い口調で滔滔と述べ立てると、うつむかせていた顔を上げ、皓義は目を細める。
「あとですね」
ここからはがらりと雰囲気を変えて、言葉を継いだ。
「殿下が堅苦しいのを嫌われるので、僕たち使用人はみな、割と殿下に気安く接します。つまり、いま妃殿下が御覧になったみたいに、ですけれど」
皓義の口振りの変化に瓔偲は一瞬面食らったように瞬いていたが、すぐに、ふわりと莟が綻ぶときのように微笑する。
「殿下の皆さまへのご信頼と、また、皆さまから殿下へのご信頼が厚いゆえのことと存じます」
だからそれに悪い印象はない、と、そう応じた瓔偲に、皓義も笑みを返した。
「そういうふうに言われると、とても擽ったいのですが……もちろん、この殿舎の中でだけのことで、一歩外へ出れば、皆、弁えておりますのでご安心を。とはいえ、最初は驚かれるかもしれませんし、妃殿下への態度でなにか失礼があるようなら、改めますから、遠慮なく教えてください。――殿下への態度は適当でも、お妃さまには礼を尽くすように致します」
最後は冗談の口調でさらりと言い足して、皓義は瓔偲に向かい、朗らかに笑んで見せている。
「おい、皓義! なぜ俺に対しては適当なんだ!」
燎琉は聞き捨てならない従者の言葉に、くちびるを尖らせ、眉を寄せて不満を表明した。が、乳母子でもある皓義は、軽く肩を竦めるばかりで詫びる気などさらさらなさそうである。
とはいえ、こんなものは、日常茶飯事でしかない。ふん、と、最後にはやや子供っぽく顔を背けてやったのだが、そこで瓔偲がまた、くすり、と、ちいさく笑みを漏らした。
「ほんとうに……仲が良くていらっしゃるのですね」
そうしみじみと言うと、彼は改めて皓義のほうへ真っ直ぐに顔を向けた。
「できれば気安くしてもらうほうが、わたしとしても気が楽でございます。こちらこそ慣れぬことばかりでご迷惑をおかけするかと存じますが、どうぞ宜しくお願いいたします」
そう改めて頭を下げるのに、皓義も再度畏まってみせた。
「殿下へ捧ぐのと等しい忠誠を、今後は、妃殿下にも」
最後にそう言って立ち上がった従者はが、ちら、と、燎琉を見た。
「いいひとそうでよかったですね、殿下」
そんなことを耳許に囁きかけてくる。
「すくなくとも、捻くれ者の意地悪で、高慢高飛車だったりはしなさそうな御方じゃないですか。――愛せそうって、思ってらっしゃいます?」
ごくごく声を潜めて――瓔偲には聴こえぬように配慮して――侍者は言う。目を細めてこちらを見る幼馴染に何かを見透かされたようで、燎琉はなんとなく癪だった。
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