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第3章……迷宮攻略編
62話……決闘を終えて
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決闘に勝利してステージを降りると両側からリンとケイトに抱きつかれた。
「やったわクリード! 大儲けよ!」
「ありがとうクリードくん!」
ケイトは……賭けてないよね? 純粋に俺が勝ったから喜んでるんだよね?
「あぁ、うん、分かったから離れよう? 周りみて? 俺すごい目で睨まれてるからね?」
周りの目が真剣に怖い。
客観的に見てリンもケイトも見目麗しい女性だ。
そんな2人に抱きつかれている男を見ればどう思うだろうか?
答えはこの現状である。
周囲の視線に気付いた2人が離れてくれたので一先ず安心、3人でカルロスの治療をしているテントへと移動、様子を覗いてみるとそこにはサーシャ含め数人の医療班がカルロスを治療している姿と難しい顔でカルロスを見下ろしている男の姿があった。
「サーシャどう? 治りそう?」
「クリード様! お疲れ様でした。はい、このくらいなら問題ありませんよ」
それは良かった。
思った以上に思い付き技【雷神剣】の威力が強かったので少し心配したのだ。
いなきら俺からケイト……パーティメンバーを奪おうとしたとはいえ再起不能まで追い込むのはね……
「貴殿がクリード殿か、この度はウチのバカが申し訳ない」
サーシャと会話していると、カルロスを見下ろしていた男が声を掛けてきた。
30を過ぎたばかりくらいに見える金髪を短く切りそろえたキリッとした目が特徴の美丈夫だ。
「貴方は?」
「これは申し遅れた。私はディーン、このバカの兄で剣士の誇りのリーダーだ」
「そうか、自由の翼リーダーのクリードだ、よろしく」
ディーンさんは弟の不始末が申し訳無いのか握手を求めて来なかったのでこちらから手を差し出すと少しはにかみながら俺の手を取ってくれた。
カルロス本人には思うところはあるが兄弟、パーティリーダーとはいえディーンさんは別人だからな。
「いやすまない。ウチのバカが決闘を挑んだと聞いて慌てて止めに来たのだが間に合わず……クリード殿のお手を煩わせたこと心より謝罪する」
頭を下げようとするディーンさんを止めて構わないと告げる。
「まぁカルロスにはね、思うところはあるけどそれでディーンさんを責めるつもりは無いよ。決闘の約束もあるし今後手を出してこなければ俺は構わないよ。まぁリーダーとして、兄として最低限の教育くらいはお願いしたいかな?」
「うむ……約束しよう」
約束してくれるなら蟠りは無いよ。
「なら俺とディーンさんに確執は無いよ。俺は剣士の誇りとは敵対したい訳じゃない」
「承った。私としても自由の翼とことを構えるつもりは無い。それと呼び捨てで結構だ」
「なら俺のことも呼び捨てで構わないよ」
それから少しディーンと会話したが真面目で筋の通った武人というイメージだ。
いつか手合わせ願いたいところだな。
「それで可能であれば答えて欲しいのだが、クリードは魔法剣士で間違いないか?」
「なんと言うか……あまり吹聴する気は無いからあまり広めないで貰いたいんだけど……」
「もちろんだ。他人の情報を簡単に広めたりはしない」
言いふらさないけど特別隠さない、結構難しいけど今の方針はこれだからな。
「俺の職業はトラック運転手、ちなみにこの世界の生まれではなくて勇者召喚でこの世界に喚ばれたんだよ」
「なんと……」
俺の職業を明かすとディーンは絶句、まぁこんな場所で勇者の1人に会うなんて夢にも思わないよな。
「すまない、取り乱した。私は魔法剣士だからな、もしクリードが魔法剣士なら手合わせをと思ったのだが」
「いやそれはこちらからも是非お願いしたい。ところで剣士の誇りには剣闘士が2人いると聞いていたのだけどディーンは違うのか?」
確かパーティ名を決める時にそう聞いたと思うんだけど……
「あぁ、カルロスの他にもう1人剣闘士が居る。剣士の誇りのリーダーが魔法剣士というのも締まらんが魔法剣士も剣を持てば剣士だからな……」
まぁ確かに。
「しかしクリード、よくカルロスに勝てたな。奴はあんな性格だが才能は間違いなくある。魔法剣を用いたとしてもあそこまであっさりとカルロスを倒すとは……」
魔法剣?
「魔法剣ってあの【魔力撃】に属性魔力乗せるやつことか?」
「そうだ。もしかして知らずに使っていたのか?」
「あぁ……うん、まぁ……」
魔法剣どころか魔力撃も今日初めて使ったよ。
「まぁ相性とカルロスの油断、侮りが勝因かな」
ぶっちゃけ最初から本気で来られててかつ魔法剣思いつかなかったら普通に負けてた気もするし。
まぁその時はウルトでドンするから負けは無い。
勝負に負けて試合に勝つだな。
「たしかに慢心はしていたが……クリードも紛うことなき強者だ、自信を持つといい」
「ありがとう、ディーンに言われるとそう思えるよ」
ディーンは明らかに強者だ。それもカルロスなんて比べ物にならないほど。
ディーンとさっきと同じ条件で戦うなら俺は間違いなく初手からウルトを出すね。
「是非近いうちに一度」
「こちらこそ」
もう一度握手を交わしてディーンと別れる。
会話中にカルロスの傷も回復したようだが意識までは戻っておらずディーンが背負って去って行った。
「クリード様、少し早いですが戻りながら情報のすり合わせを行いませんか?」
「そうだね。食べ物は大量に買い込んで来てるからたくさんあるしそうしようか」
リンたちも異存は無いようで頷いている。
そうと決まればさっさと移動、街から出てウルトに乗り込み出発だ。
「それで……俺たちの方はさっぱりだったんたけど、サーシャたちは何か掴めた?」
「そうですね、近々王国最強の騎士ゴルドと勇者ヒデオが試合をするそうです。その試合に勇者ヒデオが勝てば魔物との実戦訓練が始まるそうです」
俺たちとは違いサーシャはしっかりと情報を手に入れている。
やはり諜報員でも居るのだろうか?
聞いても教えてくれないだろうしここはスルーか……
「それよりもクリード様、決闘お疲れ様でした」
「僕のせいでごめんね……迷惑かけて……」
話が勇者の動向から決闘に移るとすぐにケイトが謝罪してきた。
「気にしなくていいよ。勝てたんだから問題ないさ」
「うん……だけど……」
「もう謝るなよ? パーティメンバー守るのもリーダーの仕事なんだから気にしなくていい」
「あら? リーダーはまだリンだろ? って言ってたのにもう自覚したの?」
「茶化すなよ……」
だがおかげで空気は軽くなった。
多分だけどリンはこういうことを狙ってやっているんだからすごいと思う。
俺ならただ空気読めてない発言になっちゃうね。
「それでさ、カルロスが決闘中に【剛腕剛撃】とか【疾風加速】ってスキル使ってきたんだけどあれは【剛腕】と【疾風】の上位スキルって認識でいいのかな?」
「そうね、下位のスキルより効果が遥かに高くなって持続時間も伸びてるスキルね。クリードはよくあの攻撃を防げたと思うわ」
確かにかなりキツかった。
ケイトとの訓練が無ければあっさり終わってたと思う。
「少しだけどケイトから剣術を学んどいて良かったと心から思ったよ」
「そんな……僕が教えたことなんてほんと基本だけだよ」
謙遜しているが俺はその基本が出来てなかったからね。
基本を知ってるか知らないかだけでも大きく違うから。
「あとはステータスの暴力だな。カルロスの【剛腕剛撃】に【剛腕】で対抗できたのは純粋にレベルを上げてステータスがあがってたからだね。これは完全にウルトのおかげだと思う」
『マスターの努力の賜物です』
そうは言うがそもそもウルトと同期してなかったら俺のステータスなんてそこまで高くないぞ?
リバークまでの道中、ずっと褒められるという謎の時間を過ごした。
少し褒められるくらいなら嬉し恥ずかしで気持ちいいのだがここまで絶賛されると……ね。
慢心しそうになるから気を引き締めないとな。
「やったわクリード! 大儲けよ!」
「ありがとうクリードくん!」
ケイトは……賭けてないよね? 純粋に俺が勝ったから喜んでるんだよね?
「あぁ、うん、分かったから離れよう? 周りみて? 俺すごい目で睨まれてるからね?」
周りの目が真剣に怖い。
客観的に見てリンもケイトも見目麗しい女性だ。
そんな2人に抱きつかれている男を見ればどう思うだろうか?
答えはこの現状である。
周囲の視線に気付いた2人が離れてくれたので一先ず安心、3人でカルロスの治療をしているテントへと移動、様子を覗いてみるとそこにはサーシャ含め数人の医療班がカルロスを治療している姿と難しい顔でカルロスを見下ろしている男の姿があった。
「サーシャどう? 治りそう?」
「クリード様! お疲れ様でした。はい、このくらいなら問題ありませんよ」
それは良かった。
思った以上に思い付き技【雷神剣】の威力が強かったので少し心配したのだ。
いなきら俺からケイト……パーティメンバーを奪おうとしたとはいえ再起不能まで追い込むのはね……
「貴殿がクリード殿か、この度はウチのバカが申し訳ない」
サーシャと会話していると、カルロスを見下ろしていた男が声を掛けてきた。
30を過ぎたばかりくらいに見える金髪を短く切りそろえたキリッとした目が特徴の美丈夫だ。
「貴方は?」
「これは申し遅れた。私はディーン、このバカの兄で剣士の誇りのリーダーだ」
「そうか、自由の翼リーダーのクリードだ、よろしく」
ディーンさんは弟の不始末が申し訳無いのか握手を求めて来なかったのでこちらから手を差し出すと少しはにかみながら俺の手を取ってくれた。
カルロス本人には思うところはあるが兄弟、パーティリーダーとはいえディーンさんは別人だからな。
「いやすまない。ウチのバカが決闘を挑んだと聞いて慌てて止めに来たのだが間に合わず……クリード殿のお手を煩わせたこと心より謝罪する」
頭を下げようとするディーンさんを止めて構わないと告げる。
「まぁカルロスにはね、思うところはあるけどそれでディーンさんを責めるつもりは無いよ。決闘の約束もあるし今後手を出してこなければ俺は構わないよ。まぁリーダーとして、兄として最低限の教育くらいはお願いしたいかな?」
「うむ……約束しよう」
約束してくれるなら蟠りは無いよ。
「なら俺とディーンさんに確執は無いよ。俺は剣士の誇りとは敵対したい訳じゃない」
「承った。私としても自由の翼とことを構えるつもりは無い。それと呼び捨てで結構だ」
「なら俺のことも呼び捨てで構わないよ」
それから少しディーンと会話したが真面目で筋の通った武人というイメージだ。
いつか手合わせ願いたいところだな。
「それで可能であれば答えて欲しいのだが、クリードは魔法剣士で間違いないか?」
「なんと言うか……あまり吹聴する気は無いからあまり広めないで貰いたいんだけど……」
「もちろんだ。他人の情報を簡単に広めたりはしない」
言いふらさないけど特別隠さない、結構難しいけど今の方針はこれだからな。
「俺の職業はトラック運転手、ちなみにこの世界の生まれではなくて勇者召喚でこの世界に喚ばれたんだよ」
「なんと……」
俺の職業を明かすとディーンは絶句、まぁこんな場所で勇者の1人に会うなんて夢にも思わないよな。
「すまない、取り乱した。私は魔法剣士だからな、もしクリードが魔法剣士なら手合わせをと思ったのだが」
「いやそれはこちらからも是非お願いしたい。ところで剣士の誇りには剣闘士が2人いると聞いていたのだけどディーンは違うのか?」
確かパーティ名を決める時にそう聞いたと思うんだけど……
「あぁ、カルロスの他にもう1人剣闘士が居る。剣士の誇りのリーダーが魔法剣士というのも締まらんが魔法剣士も剣を持てば剣士だからな……」
まぁ確かに。
「しかしクリード、よくカルロスに勝てたな。奴はあんな性格だが才能は間違いなくある。魔法剣を用いたとしてもあそこまであっさりとカルロスを倒すとは……」
魔法剣?
「魔法剣ってあの【魔力撃】に属性魔力乗せるやつことか?」
「そうだ。もしかして知らずに使っていたのか?」
「あぁ……うん、まぁ……」
魔法剣どころか魔力撃も今日初めて使ったよ。
「まぁ相性とカルロスの油断、侮りが勝因かな」
ぶっちゃけ最初から本気で来られててかつ魔法剣思いつかなかったら普通に負けてた気もするし。
まぁその時はウルトでドンするから負けは無い。
勝負に負けて試合に勝つだな。
「たしかに慢心はしていたが……クリードも紛うことなき強者だ、自信を持つといい」
「ありがとう、ディーンに言われるとそう思えるよ」
ディーンは明らかに強者だ。それもカルロスなんて比べ物にならないほど。
ディーンとさっきと同じ条件で戦うなら俺は間違いなく初手からウルトを出すね。
「是非近いうちに一度」
「こちらこそ」
もう一度握手を交わしてディーンと別れる。
会話中にカルロスの傷も回復したようだが意識までは戻っておらずディーンが背負って去って行った。
「クリード様、少し早いですが戻りながら情報のすり合わせを行いませんか?」
「そうだね。食べ物は大量に買い込んで来てるからたくさんあるしそうしようか」
リンたちも異存は無いようで頷いている。
そうと決まればさっさと移動、街から出てウルトに乗り込み出発だ。
「それで……俺たちの方はさっぱりだったんたけど、サーシャたちは何か掴めた?」
「そうですね、近々王国最強の騎士ゴルドと勇者ヒデオが試合をするそうです。その試合に勇者ヒデオが勝てば魔物との実戦訓練が始まるそうです」
俺たちとは違いサーシャはしっかりと情報を手に入れている。
やはり諜報員でも居るのだろうか?
聞いても教えてくれないだろうしここはスルーか……
「それよりもクリード様、決闘お疲れ様でした」
「僕のせいでごめんね……迷惑かけて……」
話が勇者の動向から決闘に移るとすぐにケイトが謝罪してきた。
「気にしなくていいよ。勝てたんだから問題ないさ」
「うん……だけど……」
「もう謝るなよ? パーティメンバー守るのもリーダーの仕事なんだから気にしなくていい」
「あら? リーダーはまだリンだろ? って言ってたのにもう自覚したの?」
「茶化すなよ……」
だがおかげで空気は軽くなった。
多分だけどリンはこういうことを狙ってやっているんだからすごいと思う。
俺ならただ空気読めてない発言になっちゃうね。
「それでさ、カルロスが決闘中に【剛腕剛撃】とか【疾風加速】ってスキル使ってきたんだけどあれは【剛腕】と【疾風】の上位スキルって認識でいいのかな?」
「そうね、下位のスキルより効果が遥かに高くなって持続時間も伸びてるスキルね。クリードはよくあの攻撃を防げたと思うわ」
確かにかなりキツかった。
ケイトとの訓練が無ければあっさり終わってたと思う。
「少しだけどケイトから剣術を学んどいて良かったと心から思ったよ」
「そんな……僕が教えたことなんてほんと基本だけだよ」
謙遜しているが俺はその基本が出来てなかったからね。
基本を知ってるか知らないかだけでも大きく違うから。
「あとはステータスの暴力だな。カルロスの【剛腕剛撃】に【剛腕】で対抗できたのは純粋にレベルを上げてステータスがあがってたからだね。これは完全にウルトのおかげだと思う」
『マスターの努力の賜物です』
そうは言うがそもそもウルトと同期してなかったら俺のステータスなんてそこまで高くないぞ?
リバークまでの道中、ずっと褒められるという謎の時間を過ごした。
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