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戦うとみぃ
60話。ラトイ入国
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「トミーくん……無理……出ちゃう……死んじゃう……」
「大丈夫。ティファリーゼは強い子だからまだ耐えられる」
「無理ぃ……」
レトフ軍の将軍さんに出発の挨拶をしてから一時間程、あまり揺れないよう時速40キロをキープして車を走らせていたのだが、遂にティファリーゼが限界を訴えてきた。
「トミー、さすがに……」
「わかってるわかってる」
さすがにこれ以上走らせるとティファリーゼの乙女の尊厳が完膚なきまでに破壊されてしまいそうだったので魔力の送り込みを止めて車を停止させる。
「ティファリーゼ、止まったよ」
俺が言い終えるより早く、ティファリーゼは後部座席のドアを開けて転がるように車外へと飛び出して行った。
「トミー、見ちゃいけませんわ」
「わかってるよ」
俺もティファリーゼのセンシティブな姿見たくないし。
俺に注意を促したアイリスも車から降り、ティファリーゼの看病へと向かった。
一時間も休めば回復してくれるかね?
そんな風に考えていたが、ティファリーゼは三十分もせず回復するという中々の回復力を見せてくれたので、もう少し速度を抑えこまめに休憩を取りながらラトイへと向かい、早朝門が開く少し前に街へと到着した。
この時間、ラトイの街周辺の農村から収穫物を売りに来る村人の数も少なくないので、あまり目立たないよう街道から少し外れた位置で車を停めて物質化を解除、魔力へと還元する。
「ティファリーゼ大丈夫? 生きてる?」
「耐えきった……なんとか耐えきったわ……」
いや、最初の休憩でゲロってたし、耐えきれてないんじゃ……
そんなことを思いながらも、大人な俺はそこには触れない。
触れてもいいことは何ひとつ起こらないのだ。
「門が開きましたわ」
門の方を見ていたアイリスが声を上げる。
彼女は運転席でハンドルを握り、操作しているつもりになっていたおかげで全く車酔いしなかった。
もう慣れたと言っていたので、帰りはティファリーゼを運転席に座らせてアイリスは後部座席に配置しようと思う。
これで二人とも酔わなければ時間のかかる馬車移動をしなくてよくなるので、酔わないことを願うばかりだ。
「行こうか。どうする? このまま城に向かって報告しておく?」
「あたしは……無理」
「だろうね。アイリスは?」
「わたくしは大丈夫ですわ。ティファを宿に放り込んで二人で向かいましょう」
「おっけ」
とりあえずの方針も決まったので、まずは街へと歩いて向かう。
最初こそアイリスの肩を借りていたティファリーゼだったが、歩いているうちに回復してきて門番の顔が見えるくらいまで近付いた頃には一人で歩いていた。
顔色はすこぶる悪いけど。
「そういえばラトイにはボッター商会系列の宿はあるの?」
「無いわね。ラトイは小国家群でも少し特殊な国でね、半鎖国国家なの」
「へぇ……」
「だからここではファトスやセドカンの王様の紹介状はあまり効果が無いかもしれないわね」
「そうなんだ、どうするの?」
コネが使えないと聞いてどうするのかと質問すると、ティファリーゼは苦笑しながらカバンなら自分の冒険者証を取り出した。
「あたしたちは冒険者でもあるのよ。冒険者としてなら簡単に入国できるわ」
「なるほど」
そういうことかと俺も冒険者証をカバンから取り出して入国審査の列に並ぶ。
俺たちの前には数十人が並んでおり、皆それぞれ台車やリアカーに野菜や麦を積んでいる。
「次!」
「俺たちだね」
そういう人たちは門番とも顔見知りなのか、ほぼ顔パスで列は進み、あっという間に俺たちの順番が回ってきた。
「ん? お前たちは農民ではないのか?」
「冒険者よ」
リーダーは一応俺なのだが、俺たちの中で一番ランクが高いティファリーゼが代表して門番に冒険者証を見せる。
「Aランク冒険者……確認しました。どうぞお通りください」
「ありがとう」
「お勤めご苦労様ですわ」
ティファリーゼとアイリスが門を潜ったので俺もと思い足を踏み出す。
「ちょっと待った!」
「なんすか?」
何故か俺だけ止められてしまった。
「いや、『なんすか?』じゃなくて……何勝手に通ろうとしているの?」
「だってお通りくださいって言ってたじゃないですか」
「言ったけどそれはAランク冒険者ティファリーゼ殿とその仲間に対してだから」
「だから俺も通るんですけど……」
これ俺も仲間だって認識されてないやつだね。
まぁ見るからに冒険者なティファリーゼと明らかに超級の戦士って感じのアイリスの二人組みの中に作業服を装備した俺が混じると違和感なのは分かるけど、これでも一応リーダーなんだよ?
「コレ見てください」
「どれどれ……確かに」
ゴネても仕方ないし、ゴネる場面でも無いので素直に冒険者証を提示、許可を取り門を潜る。
「なんで止められてたの?」
「なんかティファリーゼの仲間に見えなかったみたい」
明らかに地味だから仕方ないよね。
エルフらしく美しい顔立ちのティファリーゼ、絶世の美女な上白銀に輝く鎧を身に付けたまさに天使なアイリス。
そこに紺色の作業服を着たフツメンな俺は間違いなく浮く。
そもそも武器を持っていないので冒険者に見えない気もするし。
俺も武器と鎧装備しようかなぁ……
剣とか槍とかは使える気がしないけど、殴打武器ならなんとかならないかな?
そんなことを思いつつ、ラトイの街に入り門の近くにあった宿にティファリーゼを放り込み、俺とアイリスは着替えを済ませてから街の中心にある城へと向かった。
向かったのだが……
「……ということで至急謁見をお願いしたいのですが」
「そのような戯言、いちいち陛下のお耳に入れるまでも無いわ! ふざけてないでさっさと立ち去れ!」
「いや、ふざけてる訳じゃ……」
「いいからさっさと立ち去れ!」
シッシと野良犬でも追い払うかのように城の門を守る兵士に追い返されてしまった。
取り付く島もない。
「トミー、紹介状を」
取り出すまもなく怒鳴られたので取り出すタイミングを失っていたのだが、アイリスの言葉で気を取り直してカバンからファトス、セドカン両国の国王からの紹介状を取り出して門番に見せつける。
「こちらがファトス王からの、こちらがセドカン王からの紹介状です。取次お願いします」
「これは……本物か?」
「本物です」
まさか疑われるとは……
王家の印璽が押されている紹介状を見てもまだ門番は信じてくれないらしい。
「いや、本物なわけがあるか! これが本物だとして、なぜたかが平民である貴様がこのようなものを持っているのだ?」
「だからファトス王国に現れた悪魔を倒して……」
「そのような戯言を信じろというのか?」
「……」
もうめんどくさくなってきた。帰ってもいいかな?
「大丈夫。ティファリーゼは強い子だからまだ耐えられる」
「無理ぃ……」
レトフ軍の将軍さんに出発の挨拶をしてから一時間程、あまり揺れないよう時速40キロをキープして車を走らせていたのだが、遂にティファリーゼが限界を訴えてきた。
「トミー、さすがに……」
「わかってるわかってる」
さすがにこれ以上走らせるとティファリーゼの乙女の尊厳が完膚なきまでに破壊されてしまいそうだったので魔力の送り込みを止めて車を停止させる。
「ティファリーゼ、止まったよ」
俺が言い終えるより早く、ティファリーゼは後部座席のドアを開けて転がるように車外へと飛び出して行った。
「トミー、見ちゃいけませんわ」
「わかってるよ」
俺もティファリーゼのセンシティブな姿見たくないし。
俺に注意を促したアイリスも車から降り、ティファリーゼの看病へと向かった。
一時間も休めば回復してくれるかね?
そんな風に考えていたが、ティファリーゼは三十分もせず回復するという中々の回復力を見せてくれたので、もう少し速度を抑えこまめに休憩を取りながらラトイへと向かい、早朝門が開く少し前に街へと到着した。
この時間、ラトイの街周辺の農村から収穫物を売りに来る村人の数も少なくないので、あまり目立たないよう街道から少し外れた位置で車を停めて物質化を解除、魔力へと還元する。
「ティファリーゼ大丈夫? 生きてる?」
「耐えきった……なんとか耐えきったわ……」
いや、最初の休憩でゲロってたし、耐えきれてないんじゃ……
そんなことを思いながらも、大人な俺はそこには触れない。
触れてもいいことは何ひとつ起こらないのだ。
「門が開きましたわ」
門の方を見ていたアイリスが声を上げる。
彼女は運転席でハンドルを握り、操作しているつもりになっていたおかげで全く車酔いしなかった。
もう慣れたと言っていたので、帰りはティファリーゼを運転席に座らせてアイリスは後部座席に配置しようと思う。
これで二人とも酔わなければ時間のかかる馬車移動をしなくてよくなるので、酔わないことを願うばかりだ。
「行こうか。どうする? このまま城に向かって報告しておく?」
「あたしは……無理」
「だろうね。アイリスは?」
「わたくしは大丈夫ですわ。ティファを宿に放り込んで二人で向かいましょう」
「おっけ」
とりあえずの方針も決まったので、まずは街へと歩いて向かう。
最初こそアイリスの肩を借りていたティファリーゼだったが、歩いているうちに回復してきて門番の顔が見えるくらいまで近付いた頃には一人で歩いていた。
顔色はすこぶる悪いけど。
「そういえばラトイにはボッター商会系列の宿はあるの?」
「無いわね。ラトイは小国家群でも少し特殊な国でね、半鎖国国家なの」
「へぇ……」
「だからここではファトスやセドカンの王様の紹介状はあまり効果が無いかもしれないわね」
「そうなんだ、どうするの?」
コネが使えないと聞いてどうするのかと質問すると、ティファリーゼは苦笑しながらカバンなら自分の冒険者証を取り出した。
「あたしたちは冒険者でもあるのよ。冒険者としてなら簡単に入国できるわ」
「なるほど」
そういうことかと俺も冒険者証をカバンから取り出して入国審査の列に並ぶ。
俺たちの前には数十人が並んでおり、皆それぞれ台車やリアカーに野菜や麦を積んでいる。
「次!」
「俺たちだね」
そういう人たちは門番とも顔見知りなのか、ほぼ顔パスで列は進み、あっという間に俺たちの順番が回ってきた。
「ん? お前たちは農民ではないのか?」
「冒険者よ」
リーダーは一応俺なのだが、俺たちの中で一番ランクが高いティファリーゼが代表して門番に冒険者証を見せる。
「Aランク冒険者……確認しました。どうぞお通りください」
「ありがとう」
「お勤めご苦労様ですわ」
ティファリーゼとアイリスが門を潜ったので俺もと思い足を踏み出す。
「ちょっと待った!」
「なんすか?」
何故か俺だけ止められてしまった。
「いや、『なんすか?』じゃなくて……何勝手に通ろうとしているの?」
「だってお通りくださいって言ってたじゃないですか」
「言ったけどそれはAランク冒険者ティファリーゼ殿とその仲間に対してだから」
「だから俺も通るんですけど……」
これ俺も仲間だって認識されてないやつだね。
まぁ見るからに冒険者なティファリーゼと明らかに超級の戦士って感じのアイリスの二人組みの中に作業服を装備した俺が混じると違和感なのは分かるけど、これでも一応リーダーなんだよ?
「コレ見てください」
「どれどれ……確かに」
ゴネても仕方ないし、ゴネる場面でも無いので素直に冒険者証を提示、許可を取り門を潜る。
「なんで止められてたの?」
「なんかティファリーゼの仲間に見えなかったみたい」
明らかに地味だから仕方ないよね。
エルフらしく美しい顔立ちのティファリーゼ、絶世の美女な上白銀に輝く鎧を身に付けたまさに天使なアイリス。
そこに紺色の作業服を着たフツメンな俺は間違いなく浮く。
そもそも武器を持っていないので冒険者に見えない気もするし。
俺も武器と鎧装備しようかなぁ……
剣とか槍とかは使える気がしないけど、殴打武器ならなんとかならないかな?
そんなことを思いつつ、ラトイの街に入り門の近くにあった宿にティファリーゼを放り込み、俺とアイリスは着替えを済ませてから街の中心にある城へと向かった。
向かったのだが……
「……ということで至急謁見をお願いしたいのですが」
「そのような戯言、いちいち陛下のお耳に入れるまでも無いわ! ふざけてないでさっさと立ち去れ!」
「いや、ふざけてる訳じゃ……」
「いいからさっさと立ち去れ!」
シッシと野良犬でも追い払うかのように城の門を守る兵士に追い返されてしまった。
取り付く島もない。
「トミー、紹介状を」
取り出すまもなく怒鳴られたので取り出すタイミングを失っていたのだが、アイリスの言葉で気を取り直してカバンからファトス、セドカン両国の国王からの紹介状を取り出して門番に見せつける。
「こちらがファトス王からの、こちらがセドカン王からの紹介状です。取次お願いします」
「これは……本物か?」
「本物です」
まさか疑われるとは……
王家の印璽が押されている紹介状を見てもまだ門番は信じてくれないらしい。
「いや、本物なわけがあるか! これが本物だとして、なぜたかが平民である貴様がこのようなものを持っているのだ?」
「だからファトス王国に現れた悪魔を倒して……」
「そのような戯言を信じろというのか?」
「……」
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