上 下
78 / 100
魔王降臨

第75話「使用された悪意」

しおりを挟む

「私もついていく」

背中を向ける魔王クライムに言い放った。
“勝手にしろ”
無鉄砲な私に言葉では返さないけど、クライムの背中がそう答えているようだった。
その証拠に魔王軍一行の馬車に負傷したあかねたちを乗せ、無理矢理同行しようとする私を
クライムはいっさい阻むことはなかった。
言い出したら聞かない私のことだから、はじめから止めることを諦めているのか。
道中、イリスちゃんもブツブツと怨念めいた言葉を呟きながら、ずっと私のことを睨みつけていたけど、以前のように剣を持って襲ってくることはなかった。
これも私にいっさい構うなと魔王クライム・ディオールが命令しているということだろうか。
それから2日が経って、魔王軍の一行はレナルパトル領に到着した。
レナパルト領はお城を中心に街が城壁で囲まれている都市。
ガルードさんたち率いる魔王軍の部隊が侵攻し、瞬く間に陥落させたフェンリファルト皇国の重要拠点のひとつ。
オレンジの屋根にレンガ造りの家が立ち並び、普段なら観光に訪れたくなるようなおしゃれな街並みも、
ところどころ破壊されて戦火の跡が残る。
人々の活気を失った街を見つめていると、私の頭上を影が覆う。
街をこのような景色に変えてしまった存在が、大きな翼をはためかせながら空から舞い降りてくる。
「ガルードさんーー」
身に纏った白銀の鎧は紅黒い血にまみれ、教会ではじめて会ったときとは雰囲気が変わってしまった印象を受ける。
「何しにここへ来た」
「人を⋯⋯人間を殺したんですね」
「言ったはずだ。次に相まみえるときは敵だと」
「私はガルードさんたちと戦うためにここへやって来たのではありません」
「ならば?」
「話し合いです」
「ぬるいッ!」
そう言って大きな顔を近づけ荒い鼻息を吹き付けてくる。
「聞いてください! これ以上、魔王軍が人間と戦い続ければ人間は亜人の命をいっせいに奪う恐ろしい兵器を使用します。
だから、今すぐここを捨てて逃げてください」
「子供を脅かしたいのか? そのような戯言に、俺たちが恐れをなして逃げろと。人間とはそうも亜人を見くびる生き物なのだな?」
「違います! ガルードさんたちがあの兵器で傷ついていく姿を見たくないんです。あれは本当に恐ろしい。
亜人の身体を生きたまま腐らせ、痛みと苦しみを与えたまま命を奪うのですよ」
「これも因果だ。人間が暴力をもって亜人を滅ぼすというのなら亜人もまた暴力で人間に抗うまで」
「⁉︎」
「俺は長いときを生きてきた。亜人のあさましさに失望し、人間のあさましさにも失望させられた。
結局はどちらも愚かなのだ。強者になれば弱者を見下し虐げる。その強者と弱者は常に入れ替わる。
つまり争いは繰り返すのだ。ならばどちらか一方が滅びるまで戦うしかない。
話はこれまでだ。行け!」
そう言ってガルードさんは翼をはためかせて飛び去った。
舞い上がった砂埃が晴れると、そこに悲しげな表情をしたリルフィンさんが立っていた。
なんだか少しやつれたような⋯⋯

***
再会したリルフィンさんにヒーリング能力を使って負傷したあかねたちの治癒を試みてもらった。
魔王クライムから渡されたポーションを飲ませて以来、あかねたちは眠ったままだ。
「遅効性のポーションね。傷跡や後遺症が残らないくらい治りはとてもいいんだけど、
回復するのにとても時間がかかる。しかも完治するまでは眠ったままの状態よ」
「リルフィンさんのヒーリングでどうにかならないですか?」
リルフィンさんは首を横に振る。
「ダメ。このポーションが効いている間は私のヒーリングが効かないみたい」
「そんな⋯⋯」
クライムはわざとこのポーションを⋯⋯
魔王が言っていた”リグリット村に戻っておとなしくしていろ“
の意味をいまさらながら理解した。
私がもっと冷静だったらこのポーションを飲ませていなかった。
「落ち込まないで。傷が癒えたらまた目覚めるから」
「はい⋯⋯」
あかねたちが運び込まれたこの場所は、戦いで負傷した亜人たちをリルフィンさんが治療する場所のようだ。
レナルパトル兵の修練場を活用しているみたいで体育館くらいの広さがある。
それなのに負傷した亜人兵ですでにいっぱいだ。
あかねのとなりで横になっている獣人の女の子も腕を失った痛みに苦しんでいる。
リルフィンさんの魔力にだって限界がある。
次から次へと運び込まれてくる負傷者にリルフィンさんも追いつけず、魔力を消費しきっているそうだ。
痩せ細った彼女の手が見ていてつらくなる。
「心配かけちゃってごめんね。大丈夫だから」
「リルフィンさん、私にも手伝わせてください」
「え?」

***
リルフィンさんの魔力を無駄に消費させずに効率よくヒーリングさせるために
負傷者のケガの度合いによって治療の優先順位を決めていくことにした。
かすり傷くらいのケガだったら私にも治療できる。
2人で協力しながら治療していくことで以前より救える命が増えたとリルフィンさんは喜んでくれた。
最近はイリスちゃんも手伝ってくれるようになった。
張り合うようにして私よりも、1人でも多く治療しようとがんばっている。
「イリス様⋯⋯それ塗りすぎでは? さっきから沁みてます」
「は? 黙れ」
「イタッ! 包帯しめすぎです」
治療が少々荒ぽいせいか亜人兵たちがイリスちゃんに怯えてしまっている。
あのゴブリンさんなんて⋯⋯
「イリス様、なんだか急にキズが痛くなくなったんで僕は大丈夫ですよ」
「は? だったらこの薬をその頭にいっぱい塗ってやろうか?」
「ヒーッ! やめてください」
「なんだよ。遠慮するな。頭が悪いのは薬を塗らないと治らないぞ」
「キャーッ、それは塗っても治りません!」

『プッ』

いけない。見ていて思わず笑ってしまった。
こっちを見て”ムキーッ“となるイリスちゃんもかわいい。
「イリスはガサツなんだよ」
「血を見て倒れるライルなんてちっとも役に立ってない」
「は? 誰が重たい塗り薬を壺ごとここまで運んで来てやっていると思っているんだ」
「オッドは一回に2個運べる。だけど小ちゃいライルは1個」
「はぁ? イリスの方が俺よりチビじゃないか」
「ケンカはおよし」
「そうですぞ」
アームズ族の4人は仲が良くてうらやましい。
するとセレスさんが私に声を掛けてきた。
背が高くて美人の大人のお姉さん。
女性の私でも声を掛けられると緊張する。
「お嬢ちゃんは、戦えないわりにはおもしろい子だね。クライムが気にかけるのもわかるよ。
おっと、もちろん私はイリスの方を応援するけどね」
「はぁ⋯⋯」
そういえばイリスちゃんが私とリルフィンさんを手伝うときにこんなことを話していた。
『ディオールは神様の名前。だけどクライムは平和に暮らしていた亜人たちを戦争に巻き込むんだから自分は神ではなく魔王を名乗ると言った。
だから私がクライムにしてあげられるのは少しでもクライムの後悔を減らしてあげることだけ』
たくさんのキズ薬も包帯もトゥワリスを通じて、魔王クライム・ディオールが用意したのだとイリスちゃんは教えてくれた。
この異世界にはまだない消毒液まで開発させて⋯⋯
ハルト君には”魔王を名乗る“ それだけの重責がのし掛かっているということを知れた。
どうしてそうまでして自分を追い詰めるのハルト君。

『大変だ! トールがケガをして戻ってきた!』

「なんだって⁉︎ あのトールが」
リルフィンさんが驚いた顔で立ち上がる。
両脇をオーク2人に支えられた男性が運び込まれてきた。
特徴的な長い耳に銀髪、それに褐色の肌⋯⋯ダークエルフのようだ。
全身のあちこちにキズを負っているけど、腹部からの出血がひどい。
「ガールドと手合わせしても無傷だったトールがどうして」
「亜人に変身した人間たちにやられた⋯⋯」
「人間が亜人に? どういうことだ⁉︎」
彼を運んできたオークが驚きながら尋ねる。
「人間たちはビースト化と言っていた⋯⋯うッーー」
「待ってトール。今、ヒーリングするからゆっくりしゃべって」
「すまない⋯⋯以前、トクナガとかいう妹をさらった奴が話していたんだ。
俺たちダークエルフの血を人間が飲むと亜人に匹敵する力を得られると。
俺が暗部とやり合ったときは不完全だったようだがそれでも強かった」
「人間はそれをこの短期間で完成させたというの?」
「ああ、俺の骨と内臓をぐちゃぐちゃにした奴なんて着ていた服が引き裂けるほど
筋肉を肥大化させて暴れやがった。あれは獣だ」
やはり武器は銃だけじゃなかった。まさか人間すら兵器にするなんて⋯⋯
「俺たちダークエルフの力を亜人を殺すことに使いやがって」
「わかったわ。ありがとうトール。がんばって教えてくれて。
すぐに治してあげるから今は眠っていてね」
そう言ってリルフィンさんはヒーリングと同時に麻酔と同じ睡眠魔法をトールさんにしてあげた。

『うッ!』

「今度は何⁉︎」
突然のうめき声にリルフィンさんが叫ぶ。
「さっきトールさんと一緒に運ばれてきたゴブリンさんです」
腹部を抑えて苦しそうにもがいているゴブリンさんにリルフィンさんと駆け寄る。
「何この穴?」
リルフィンさんがお腹を抑えていたゴブリンさんの手をどけると銃で撃たれたような穴があいている。
「銃創⋯⋯です」
「知っているのアマネ?」
私は思わず手で口を覆った。
恐れていたことが起きてしまったーー
「私たちのいた世界で使われていた武器なんです⋯⋯」
「クライムがよく俺に変身させる武器だろ。人間側も持っているのか?」
「私はこの武器を人間に使わせないためにここへやって来ました」
ゴブリンの腹部の銃創から広がっていくように皮膚が紫色に変色していく。
「なのにもう手遅れ⋯⋯」
私はつくづく無力だ。

『うッ!」

今度は別の方からうめき声がーー
リザードマンのダイノスさんが腕にできたキズを抑えてもがいている。
彼も同じように皮膚の変色がはじまっている。
だけど、いったいなぜ?
ダイノスさんは3日前にここへ運ばれてきて銃創もない⋯⋯
「⁉︎」
まさか!
「感染するの⁉︎」
博士はなんて恐ろしい兵器をーー
「みんな離れて! この病気は感染する」
イリスちゃんがとっさに手首を反対の手で隠した。
私にははっきり見えた。
彼女の手首のあたりが紫色に変色しているのを。
「とにかくきれいな布で顔を覆って!」
寝ている亜人兵たちが連鎖するように苦しみはじめた。
「何が起きているの⁉︎ とにかく私のヒーリングで」
リルフィンさんの腕を掴んで私は首を横に振った。
「もうダメなの。リルフィンさんも無事な人たちを連れてここから逃げて」
「アマネ、苦しんでいる人たちを見捨てろっていうの!」
「そうじゃない。そうじゃないの。だけどもうこの人たちは救えないの⋯⋯」
「アマネ⋯⋯わかったよ。力のある男たちは、奥の方で寝ている人間を抱えて脱出して」
「私たちも急ぎましょう」

すると大きな爆発音と同時に壁の一部が飛んでくる。
「「キャっ」」
「大丈夫、リルフィンさん!」
「アマネの方こそ」
「アレ? 月野木さんじゃん」
「⁉︎」
壁にあいた穴の向こう側には見覚えのあるシルエットの人物が立っていた。
「吉備津⋯⋯瑠美花さん⋯⋯」
「もしかして裏切っちゃった系?」
「吉備津さん、外にある看板の“病院”の文字が見えなかった?
人道的観点から陽宝院君がフェンリファルト皇国の法律で病院施設への攻撃は禁じたはずよ」
「え? 何いってんの? 亜人は人間じゃないし、倒すべきモンスターでしょ?」
この子には何を話しても通じそうにない⋯⋯
「とりあえずそこをどいてほしい。月野木さんの隣にいる亜人殺したいから」
「ダメ! 彼女は殺させない」
「うっざ。知っているでしょ私の攻撃。いつまでもそこにいられたら巻き込んじゃうんだけど」
「どかない」
「だっる。月野木さん弱いんだから死んじゃうんですけど」

『あまり月野木さんをいじめないであげて』

今度は小鳥遊杏樹ちゃんがやってきた。
うしろには国城さんに、菊池さん、南里さんの親衛隊がお揃いだ。
「小鳥遊さん、守備範囲広すぎ」
「分かってくれてありがとう。るみかさん。月野木さん、今のうちだからお逃げなさい」
杏樹ちゃんのことだから何かウラがありそうだけど逃げるチャンスだ。
「リルフィンさん、行きましょう」
リルフィンさんの手を掴んでその場から走り出した。
振り返ると彼女たちは追ってくる気配はない。
だけど、彼女たちがここにいるってことは魔王討伐軍がここまで攻め込んできているということだ。

***
私とリルフィンさんが外に出ると、先に脱出した亜人兵たちが血を流して倒れている。
すると”パンッ“という乾いた音が鳴り響く。
音がした方へ駆けつけると、一体のオークが頭から血を流して倒れた。
そしてそこにはライフル銃を手にした紫芝さやかちゃんの姿がーー
「月野木天音、これはどういうことなのかな? 私たちが戦ってきた亜人たちの治療するなんて。
ダメージを与えたはずの亜人がしつこく回復して戻ってくるから、そいつに尋問したら月野木天音の
名前を吐いたよ。安心しなそいつはたっぷりいたぶって殺しておいたから。あとはお前だけだ。
陽宝院が来て、庇い出す前に私がここで死刑にしてやるよ」
さやかちゃんはためらいもなく、私に向けて引き金をひいた。
それと同時に黒い影が私の目の前に立ち塞がった。
そして被弾した翼の付け根から血が流れる。

『ガルードさん!』




つづく

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-

ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。 その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。 困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。 この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。 はい、ご注文は? 調味料、それとも武器ですか? カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。 村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。 いずれは世界へ通じる道を繋げるために。 ※本作はカクヨム様にも掲載しております。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

独身おじさんの異世界ライフ~結婚しません、フリーな独身こそ最高です~

さとう
ファンタジー
 町の電気工事士であり、なんでも屋でもある織田玄徳は、仕事をそこそこやりつつ自由な暮らしをしていた。  結婚は人生の墓場……父親が嫁さんで苦労しているのを見て育ったため、結婚して子供を作り幸せな家庭を作るという『呪いの言葉』を嫌悪し、生涯独身、自分だけのために稼いだ金を使うと決め、独身生活を満喫。趣味の釣り、バイク、キャンプなどを楽しみつつ、人生を謳歌していた。  そんなある日。電気工事の仕事で感電死……まだまだやりたいことがあったのにと嘆くと、なんと異世界転生していた!!  これは、異世界で工務店の仕事をしながら、異世界で独身生活を満喫するおじさんの物語。

きみこえ

帝亜有花
恋愛
月島 ほのかは事故により聴力を失った。転校先では学校で超モテる男子二人がお世話係? 先輩や保健室の先生にまで迫られてドキドキしっぱなしの毎日! 失われた音と声と季節巡る物語。 『好きだ』 この声は誰のものなのか・・・・・・。 ※ifシリーズは時系列がバラバラになっていますので、ショートショートとしてお楽しみ下さい。ifの方が糖度高めかも。

異世界をスキルブックと共に生きていく

大森 万丈
ファンタジー
神様に頼まれてユニークスキル「スキルブック」と「神の幸運」を持ち異世界に転移したのだが転移した先は海辺だった。見渡しても海と森しかない。「最初からサバイバルなんて難易度高すぎだろ・・今着てる服以外何も持ってないし絶対幸運働いてないよこれ、これからどうしよう・・・」これは地球で平凡に暮らしていた佐藤 健吾が死後神様の依頼により異世界に転生し神より授かったユニークスキル「スキルブック」を駆使し、仲間を増やしながら気ままに異世界で暮らしていく話です。神様に貰った幸運は相変わらず仕事をしません。のんびり書いていきます。読んで頂けると幸いです。

処理中です...