上 下
3 / 100
月野木天音とクライム・ディオールの伝説

第2話「家宅捜索」

しおりを挟む
ウィギレス諜報員の葉賀雲 影家(はがくも かげいえ)君からもたらされた情報はこうだ。

天蓋付きベッドのレースカーテンに、女性に馬乗りになる男の影が写る。
カーテンの向こうでは半裸の後藤駿平(ごとうしゅんぺい)君が少女の首を喉元に指が食い込むまで締め上げている。
胸元が露わになるほどに衣服を、引き裂かれたその少女は、栗色のボブヘアをした同い年くらいの子で、痛みに顔を歪めながら苦しみとも快楽ともつかない声をあげている。
その表情に興奮を抑えられない、後藤君は口角を吊り上げて下品な笑い声をあげている。
「ほら、もっと鳴けよ」と、後藤君は、少女の頬を執拗なまでに叩く。
少女は、叩かれながらも反抗的な目を後藤君に向ける。
「なんだその目は? テメェも親父のように殺されたいのか! ミーシャ・エルドルド」
そう言ってエルドルド伯爵をいかにして処罰したのかを得意げに話すのだ。
「家来たちの目の前で“どうか自分の命だけは”って、いい年したオッさんが泣きながら、俺に縋り付くんだぜ。
そのマヌケな表情が面白くて。思わず首を切り落として、その表情のまま保存しておいてやった。市中にも晒してやったから
領民の奴らもウケただろうぜ」
腹を抱えるようにして笑う後藤君。
そして少女の頬を叩く彼の手は次第にグーに形を変えて振り下ろされる。
少女の喘ぐ声は悲鳴へと変わってゆく。

ノックの音を立て、部屋に家来の男が入ってくる。
男は白髪をオールバックにまとめた老兵で、後藤軍の副長を務めている。
「後藤様、軍議の時間にございます」
「そうか。これから行く」
「皆がお待ちにございます」
「これからノッてきたとこなのに」と、後藤君は舌打ちをして服を着る。

テーブルに広げた大きな地図を囲んで甲冑姿の騎士たちが待っていると、しばらくして後藤君が入ってくる。
副長はさっそく後藤君に「エルドルド領内の復興、如何な手順で着手しましょうか?」と、進言する。
「更地にして、砦を建てろ。ウェルス王国を迎え撃つ」
「恐れながら申し上げます。それでは領民の暮らしはどうなってしまうのでしょう?」
「何のために(街を) 焼いたと思っている。優先すべきは戦(いくさ)だ。家臣のエルドルドが討たれ自国の領土を
俺たち敵が蹂躙しているんだ。ウェルス王国は必ず取り返しに大軍で攻めてくる。それに備えるのが先だろ!」
「ですが、人心が無くては我らの大義は成り立ちませぬ」
「そうだな。だったら砦の内側に収容所を作って、そこに住まわせろ。いざという時、肉の盾にでもなってもらおう」
「肉の盾⋯⋯⁉︎ そのようなことをすれば、非道と我らは蔑まされますぞ」
「何を言っている。ウェルス王国の兵士たちが肉の盾を攻撃すれば、ウェルス王国こそが非道。
何せ自国の民を殺すんだからな。そうすれば俺たちは新たな大義を得る」
「しかしながら⋯⋯」
「ウェルス王国のありようを正すために俺たちは出兵した。ウェルス王国を滅ぼさなくては俺たちの正義は果たせない」


葉賀雲君がもたらした情報は耳を覆いたくなるものばかりだ。
私は思わずその場にしゃがみ込んだ。
東坂慎次(とうさか しんじ)君と東堂あかね(とうどう あかね)は怒りで拳が震えている。
「後藤のヤツ、増長しやがって。何が大義だ。完全に政府の考えを無視している」
「止めるよ」
あかねは「天音はどうする?」と、うずくまる私に意思確認をする。
「同行する」
即答だ。見届けなければいけない。戦えないとしても。
それが私、月野木天音(つきのき あまね)が決めた覚悟。
だから 陽宝院(ようほういん)君の誘いを断ってウィギレスに参加した。

次の日ーー
「敵襲です!」と、騎士がドアを突き破る勢いで開けて入ってくる。
砦の建設に向け、構想を練っている最中の後藤君と副長らは一斉に振り向く。
副長は驚いて席から立ち上がる。
「まさかウェルス王国が⁉︎ 」
騒つく騎士たち。
「ありえない。早すぎる」と、後藤君はすぐさま違和感を示す。
「いいえ。それが⋯⋯お味方です」

東坂君と葉賀雲君とあかねは領主屋敷の中庭を警備する騎士たちとさっそく戦闘になった。
私たちは、この世界に来た途端、手の甲など全身のさまざまな箇所に紋章が浮かび上がった。
東坂君は右手の甲。あかねは胸元に。
紋章によって人ならざるほどの身体能力を得て、人智を超えた異能の力が使えるようになった。
あかねは氷の能力を使った攻撃が得意で、地面に手を触れると尖った氷が迫り出してきて、地面を這うようにジグザグに走る。
そして襲い掛ってきた兵士たちの下半身は氷漬けになり身動きが取れなくてなってしまう。
雷を使った能力が得意な東坂君は、身動きの取れなくなった兵士たちに雷を落として意識を失わせる。
葉賀雲君はクナイや手裏剣といった忍者の定番武器で騎士たちと戦う。
刃の部分には痺れ薬が塗られているので、擦り傷がつけばその場で動けなくなる。
私は3人が戦う姿を後方から見守るしかない。それが今の私の限界。
私の紋章は額にある。だけど戦闘に使えるような異能の力は私には備わっていない。

東坂君とあかねは、意を決して屋敷の大きな扉をこじ開けた。
目に飛び込んでくるのは西洋風のエントランスホール。
赤絨毯が階段の天辺まで伸びている。そこで後藤君が待ち構えていた。
「後藤、観念しろ! お前を人身売買の容疑で逮捕する。今ごろ葉賀雲が地下牢に閉じ込められた女の人たちを救出している」

同じころ、地下牢に忍び込んだ葉賀雲君は、牢の鍵を壊して女の人たちを次々に救い出していた。
その中にはエルドルド伯爵の娘、ミーシャ・エルドルドもいた。

「そして今回のエルドルド伯爵の討伐。私欲による侵略行為と見なし、領地を全て没収する」
「お前たちが規律や秩序って騒ぐのは勝手だ。 だけど誰がフェンリファルトを大きくしたと思っている。
俺たちが戦うのは、夷狄(いてき)に蹂躙されない強い国になるため。お前たちが内地でのうのうと生活できるのは俺たちのおかげだろ。
なのに金も寄こさず、逮捕だと⋯⋯笑わせるんじゃねぇ!あの女たちは金のためだ。安全圏で平和のためとのたまう政府に代わって、
俺が最前線で戦う兵士のために稼いでいるんだ」
後藤君は右の首筋にある紋章を光らせる。
「お前らが俺に勝てると思っているのかよ?」
剣を抜刀し、刀身に炎の渦を纏わせる。後藤君は炎を使った攻撃が得意だ。
「経験値の差を見せてやる」と、後藤君の姿が一瞬で消える。
そして突然、あかねの前に現れ、腹部めがけ剣で薙ぎ払う。
その威力に弾き飛ばされたあかねは壁に叩きつけられる。
紋章の力は、戦いや修練で成長(レベルアップ)する。
ずっと大群を相手に戦ってきた後藤君のレベルは、私たちの比ではない。
東坂君も剣で後藤君に対抗するが、後藤君の一方的な攻撃に防戦一方だ。
「俺たちを取り締まるなどと、やっぱりお前たちの組織は目障りだ!ここで潰してやる」
後藤君の一撃一撃は重い、東坂君の体力が徐々に削られてゆく。
「見ろよ。これが俺の力だ」
後藤君の背後に大きな紋章があらわれる。攻撃力が一層上がった。
「なんだこの力⁉︎」
「これが俺の力だ」
後藤君の渾身の一撃でついに東坂君の剣が折れる。
「⁉︎」と、東坂君が怯んだところに炎が襲いかかる。
「ぐあああ」
大きなダメージを与えられた東坂君はその場に倒れる。
「お前たちは俺の領土内の条例で処刑にしてやるよ。お前たちが守る法って奴でな」
「ハハハハ」と、後藤君は勝ち誇るように高笑いをあげる。
「クソ⋯⋯」
「俺たちが手に入れたこの力は最強だ。とくに俺の場合はすでにカンストしている。初期値で粋がっているお前らじゃ到底及ばない。
敵と味方どちらからも寝首をかかれるかもしれないこの世界において強さこそが正義なんだよ!」
後藤君は右手を高く上げて、手のひらに炎を集めはじめる。
炎は直径1mくらいの火の球へと成長していく。
「消えろ」と、後藤君がニヤリとした不敵な笑みを私たちに向けたとき、突然の爆発音と一緒に屋敷の大きな扉の一部が吹き飛ぶ。
振り向くと、そこには5人の人影がある。
小柄な金髪の少女に、活発そうな茶髪の少年、屈強な体格をした糸目の若い男性とスラッとした体型に黒髪ストレートをポニーテールにまとめた大人ぽい美人女性。
そして真ん中に立っている紅い瞳に銀髪の青年は、姿は変わってしまっているが私にはわかる。
”右条晴人(うじょう はると)君“ 私は思わず「ハルト君!」と、叫んだ。
「右条だって⁉︎」
意識が遠のいていたあかねも目を見開いて驚く。
「右条晴人だと⋯⋯」
「ハルト⋯⋯あいつ死んだんじゃないのかよ」
「後藤⋯⋯その程度で強くなったとドヤるなんて笑わせてくれるぜ。お前はこの力の本当の力を引き出せていない」
「なんだとテメェ。右条だとしたら許せねぇ」
後藤君の脳裏に、日本にいたころ、ハルト君と接した日常が浮かぶ。
ハルト君はおとなしくてクラスの強い男子たちから、からかわれていた。
その1人が後藤君だった。
「テメェみたいなキャラに上から言われるのが一番頭に来るんだよ。殺す!」
ハルト君は隣にいる小柄な金髪の少女を見やる。
140cmくらいだろうか。そんな少女の輝くと2mはあろう巨大なメイスに姿を変える。
後藤君が「死ね!」と、叫んで攻撃に出ようとした瞬間、ハルト君の手に握られていたはずの巨大メイスは凄まじいスピードで後藤君の頭部を貫いた。
クチャッという音を立てて肉片を撒き散らした。
私は思わず悲鳴を上げた。
頭部を失った後藤君の体はそのまま大の字に倒れた。
「後藤⁉︎ ハルトお前何を⋯⋯」
ハルト君たちはもう用はないと言わんばかりに私たちに背を向け立ち去ろうとする。
「右条答えろ!」
「ハルト君!」
私たちの声に無反応な態度を示すハルト君。
小柄な金髪の少女は振り向きざまに「彼はハルトじゃない⋯⋯クライム・ディオール」と答えた。
その瞬間、ハルト君は私と目があった。
だけど彼は何も答えず去って行った。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

私、異世界で監禁されました!?

星宮歌
恋愛
ただただ、苦しかった。 暴力をふるわれ、いじめられる毎日。それでも過ぎていく日常。けれど、ある日、いじめっ子グループに突き飛ばされ、トラックに轢かれたことで全てが変わる。 『ここ、どこ?』 声にならない声、見たこともない豪奢な部屋。混乱する私にもたらされるのは、幸せか、不幸せか。 今、全ての歯車が動き出す。 片翼シリーズ第一弾の作品です。 続編は『わたくし、異世界で婚約破棄されました!?』ですので、そちらもどうぞ! 溺愛は結構後半です。 なろうでも公開してます。

至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます

下菊みこと
恋愛
至って普通の女子高生でありながら事故に巻き込まれ(というか自分から首を突っ込み)転生した天宮めぐ。転生した先はよく知った大好きな恋愛小説の世界。でも主人公ではなくほぼ登場しない脇役姫に転生してしまった。姉姫は優しくて朗らかで誰からも愛されて、両親である国王、王妃に愛され貴公子達からもモテモテ。一方自分は妾の子で陰鬱で誰からも愛されておらず王位継承権もあってないに等しいお姫様になる予定。こんな待遇満足できるか!羨ましさこそあれど恨みはない姉姫さまを守りつつ、目指せ隣国の王太子ルート!小説家になろう様でも「主人公気質なわけでもなく恋愛フラグもなければ死亡フラグに満ち溢れているわけでもない至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます」というタイトルで掲載しています。

奥様はエリート文官

神田柊子
恋愛
【2024/6/19:完結しました】【2024/11/21:おまけSS追加中】 王太子の筆頭補佐官を務めていたアニエスは、待望の第一子を妊娠中の王太子妃の不安解消のために退官させられ、辺境伯との婚姻の王命を受ける。 辺境伯領では自由に領地経営ができるのではと考えたアニエスは、辺境伯に嫁ぐことにした。 初対面で迎えた結婚式、そして初夜。先に寝ている辺境伯フィリップを見て、アニエスは「これは『君を愛することはない』なのかしら?」と人気の恋愛小説を思い出す。 さらに、辺境伯領には問題も多く・・・。 見た目は可憐なバリキャリ奥様と、片思いをこじらせてきた騎士の旦那様。王命で結婚した夫婦の話。 ----- 西洋風異世界。転移・転生なし。 三人称。視点は予告なく変わります。 ----- ※R15は念のためです。 ※小説家になろう様にも掲載中。 【2024/6/10:HOTランキング女性向け1位にランクインしました!ありがとうございます】

料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します

黒木 楓
恋愛
 隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。  どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。  巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。  転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。  そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。

この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。

天織 みお
恋愛
「おめでとうございます。奥様はご懐妊されています」 目が覚めたらいきなり知らない老人に言われた私。どうやら私、妊娠していたらしい。 「だが!彼女と子供が出来るような心当たりは一度しかないんだぞ!!」 そして、子供を作ったイケメン王太子様との仲はあまり良くないようで――? そこに私の元婚約者らしい隣国の王太子様とそのお妃様まで新婚旅行でやって来た! っていうか、私ただの女子高生なんですけど、いつの間に結婚していたの?!ファーストキスすらまだなんだけど!! っていうか、ここどこ?! ※完結まで毎日2話更新予定でしたが、3話に変更しました ※他サイトにも掲載中

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!  父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 その他、多数投稿しています! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

処理中です...