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氷の王子、クラウス。失踪再び。
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その日の放課後。
学園の騒ぎは、まだ納まってなかった。
「おい、見たか? 」
「人形姫か? 」
「何だ、あの変わり様は? 」
「キテレツを通り越えて、可愛らしくなってる。」
男子生徒は、ざわめき。
「あの変わり様は、何? 」
「殿方が、騒いでますわ。」
「何よ、あれくらい。」
「そうよ、私だって。」
女生徒は、悔し紛れに ハンカチを噛む。
「奇麗ですわ、アンジェリカ様。私は、醜いアヒルの子。奇麗な白鳥にも慣れないし、お姫様にも慣れないのですわ。」
アフロディは、顔を扇子で隠した。
「そんな事は、ありませんわ ロディ様。」
「アンジェ様の様に、仮面を取るときがきたのですわ。」
「そうですわ。」
取り巻き令嬢は、アフロディに進言する。
「仮面? 」
アフロディは、首を傾げた。
「仮面ですわ。」
「もう、大丈夫です。」
「ええ、ロディ様には、ジェームズ様が 折られますもの。」
「ジェームズ様。」
令嬢達の言葉に、反応する。
「私は、ジェームズ様に『ぎゃふん』と、言わせなければ成らないのですわ。」
アフロディは、両の手を握り絞める。
「私は、アヒルに成って、お肉に成って、美味しいくジェームズ様に 食べられるのですわ。」
「そうですわ、ロディ様。」
「可愛らしい、アヒルさんですわ。」
「美味しい、お肉ですわ。」
「「「ジェームズ様に、美味しく 食べられちゃいましょう。」」」
「美味しい、お肉に成って ジェームズ様を『ぎゃふん』と、言わせますわ。」
アフロディは、令嬢達に宣言する。
『ふ ふふふふっ。』と、取り巻き令嬢は 微笑んだ。
ジェームズに悪寒が走った。
「どうした? ジェームズ、顔色が悪いぞ。」
クラウスを肩に担いだアルバートが、ジェームズに言った。
「何故か、寒気が。」
ジェームズは、身を震わせる。
「風邪か? 」
「だと、良いのですが。」
ジェームズは、自身を抱き締めた。アルバートは、首を捻った。
お迎えの馬車に、気を失わせたクラウスを 放り込む。そのまま、乗り込む。
「俺は、報告に行く。お前は、休め。」
馬車の扉から身を乗り出して、アルバートはジェームズに休むよう言った。
「済みません、アルバート様。宜しくお願いします。」
ジェームズは、ヨロヨロと帰路に付く。いやな予感を、感じながら。
「なんて、姑息なの。」
キャロットは、爪を噛んだ。
「ギャップを狙って、みんなに取り入るなんて。」
悔しそうに、アンジェリカを睨み付ける。
(男が、見つからない からって いい気にならないで。)
ガシガシと、爪を噛む。
「男の噂を誤魔化す為に、あんな格好をしたのね。」
(クラウス様は、私のモノよ。)
キャロットは、閃いたように頷いた。
「そうよ、男が 見つかれば 良いのよ。」
嫌らしい微笑みを、アンジェリカに向けた。
その頃、城内では突然登城してきたアルベルトがいた。
朝早く、アンジェリカを学校に送ったその足で 城に上がっていた。
「で、アンジェリカが。」
昼食を挟んでも、娘の自慢話が続く。王と王妃。宰相に軍事総長の四人は、其れを聴かされていた。
「今朝のアンジェリカの美しい上に、可愛らしい事。」
「其れは、聞きました。」
宰相のジェラルドは、応接室のテーブルを陣取り 書類を広げて仕事手間に 話を聴いていた。
「お前達にも、見せて上げたいくらい 妖精の様に美しく。いや、精霊か。」
「そうか、良かったな。」
軍事総長のエドガーは、テラスのテーブルを部屋に持ち込み、書類を裁いていた。
「ぐるるるる・・・。」
カイゼルはソファに座り、妻クラリスに抱き付いて アルベルトを牽制していた。
クラリスは、子供(アルファ)の様に抱き付いてくるカイゼルと演説の様に立って蕩々と語っているアルベルトに 溜息を付いた。
かなり イラッとしたので、い悪戯半分 嫌がらせを言った。
「其れは、願いが叶ったのね。」
クラリスは、静かに囁いた。
その言葉に、アルベルトは黙り 他の男達は顔を上げた。
「願い、とは? 」
「乙女の願いよ、ふふっ。」
クラリスは、妖しく微笑みを称えた。
「乙女の願いは、初めてを好きな殿方に 捧げること。」
(ファーストキスを。)
「「初めて!! 」」
((し、処女を!! ))
男性陣は、驚愕をした。
「政略結婚ですもの、責めて 初めては好きな方と。」
キャッキャッと、頰を染めて乙女の様に恥じらう。
男性陣総て、政略結婚である。ジェラルドとエドガーは、凍り付き。カイゼルとアルベルトは、灰となった。
そして、扉の前で 凍り付いている男が 一人。
凍り付きている男を、見守る男が二人と 何も考えてない男。
「クラウス!! 」
扉の向こう側、部屋の外から息子の名前を呼ぶ叫び声が聞こえた。
「えっ!? クラウス? 」
クラリスは、慌てた。息子に、今の話を聴かれたら 不味い。今すぐ、婚約破棄を言い出すに決まっている。
しかし、待てどもクラウスは部屋の中に入っては来なかった。暫くして、入って来たのは
「大変です、クラウス様が!! 」
執事のジョルジュが、
「クラウスが? 」
「失踪しました!! 」
顔を青ざめ 息を切らしながら、入って来た。
卒業式迄、後五日。
クラウスは、再び失踪を
「待て、クラウス!! 」
アルバートが、食らい付いて 失踪には まだ成ってなかった。
扉の前で、クラウスは凍り付きた。母の言葉を、聴いたからだ。
(アンジェリカは、愛する人に 初めてを捧げた。)
言葉を掛けられない、ジョルジュとアルバート。黙って、クラウスを見守る。
「政略結婚は、初めてを好きな人に 捧げるのですか? 」
考え無しにアルファが、言った。次の瞬間、壁に頭を打ち付けた。クラウスが、アルファを壁に貼り付けたからだ。
アルファは、気を失った。
クラウスは、手を離す。
ドサッ と、アルファが床に落ちた。ジョルジュとアルバートは、黙って其れを見ている。静かに、クラウスが振り向く。
「少し、出て来る。」
無機質な瞳、何気ない言葉。
そして、高速の動きで走り出す。
「クラウス!! 」
「クラウス様!! 」
二人は、追い掛けた。
ジョルジュが、脱落する。
「後は、任せました アルバート様。」
そして、今。
馬に乗ったクラウスを、追い掛けるアルバート。
見失わない様に、気を張る。
「まだ、私が婚約者だ。」
(アンジェリカは、幸せなのだ。)
「アンジェリカの幸せを。」
(だが、私が婚約者だ。)
馬を走らせながら、クラウスは 心の中で葛藤する。
王都の正門を通り抜け、国の外へと出て行った。
その後を、アルバートが追う。
学園の騒ぎは、まだ納まってなかった。
「おい、見たか? 」
「人形姫か? 」
「何だ、あの変わり様は? 」
「キテレツを通り越えて、可愛らしくなってる。」
男子生徒は、ざわめき。
「あの変わり様は、何? 」
「殿方が、騒いでますわ。」
「何よ、あれくらい。」
「そうよ、私だって。」
女生徒は、悔し紛れに ハンカチを噛む。
「奇麗ですわ、アンジェリカ様。私は、醜いアヒルの子。奇麗な白鳥にも慣れないし、お姫様にも慣れないのですわ。」
アフロディは、顔を扇子で隠した。
「そんな事は、ありませんわ ロディ様。」
「アンジェ様の様に、仮面を取るときがきたのですわ。」
「そうですわ。」
取り巻き令嬢は、アフロディに進言する。
「仮面? 」
アフロディは、首を傾げた。
「仮面ですわ。」
「もう、大丈夫です。」
「ええ、ロディ様には、ジェームズ様が 折られますもの。」
「ジェームズ様。」
令嬢達の言葉に、反応する。
「私は、ジェームズ様に『ぎゃふん』と、言わせなければ成らないのですわ。」
アフロディは、両の手を握り絞める。
「私は、アヒルに成って、お肉に成って、美味しいくジェームズ様に 食べられるのですわ。」
「そうですわ、ロディ様。」
「可愛らしい、アヒルさんですわ。」
「美味しい、お肉ですわ。」
「「「ジェームズ様に、美味しく 食べられちゃいましょう。」」」
「美味しい、お肉に成って ジェームズ様を『ぎゃふん』と、言わせますわ。」
アフロディは、令嬢達に宣言する。
『ふ ふふふふっ。』と、取り巻き令嬢は 微笑んだ。
ジェームズに悪寒が走った。
「どうした? ジェームズ、顔色が悪いぞ。」
クラウスを肩に担いだアルバートが、ジェームズに言った。
「何故か、寒気が。」
ジェームズは、身を震わせる。
「風邪か? 」
「だと、良いのですが。」
ジェームズは、自身を抱き締めた。アルバートは、首を捻った。
お迎えの馬車に、気を失わせたクラウスを 放り込む。そのまま、乗り込む。
「俺は、報告に行く。お前は、休め。」
馬車の扉から身を乗り出して、アルバートはジェームズに休むよう言った。
「済みません、アルバート様。宜しくお願いします。」
ジェームズは、ヨロヨロと帰路に付く。いやな予感を、感じながら。
「なんて、姑息なの。」
キャロットは、爪を噛んだ。
「ギャップを狙って、みんなに取り入るなんて。」
悔しそうに、アンジェリカを睨み付ける。
(男が、見つからない からって いい気にならないで。)
ガシガシと、爪を噛む。
「男の噂を誤魔化す為に、あんな格好をしたのね。」
(クラウス様は、私のモノよ。)
キャロットは、閃いたように頷いた。
「そうよ、男が 見つかれば 良いのよ。」
嫌らしい微笑みを、アンジェリカに向けた。
その頃、城内では突然登城してきたアルベルトがいた。
朝早く、アンジェリカを学校に送ったその足で 城に上がっていた。
「で、アンジェリカが。」
昼食を挟んでも、娘の自慢話が続く。王と王妃。宰相に軍事総長の四人は、其れを聴かされていた。
「今朝のアンジェリカの美しい上に、可愛らしい事。」
「其れは、聞きました。」
宰相のジェラルドは、応接室のテーブルを陣取り 書類を広げて仕事手間に 話を聴いていた。
「お前達にも、見せて上げたいくらい 妖精の様に美しく。いや、精霊か。」
「そうか、良かったな。」
軍事総長のエドガーは、テラスのテーブルを部屋に持ち込み、書類を裁いていた。
「ぐるるるる・・・。」
カイゼルはソファに座り、妻クラリスに抱き付いて アルベルトを牽制していた。
クラリスは、子供(アルファ)の様に抱き付いてくるカイゼルと演説の様に立って蕩々と語っているアルベルトに 溜息を付いた。
かなり イラッとしたので、い悪戯半分 嫌がらせを言った。
「其れは、願いが叶ったのね。」
クラリスは、静かに囁いた。
その言葉に、アルベルトは黙り 他の男達は顔を上げた。
「願い、とは? 」
「乙女の願いよ、ふふっ。」
クラリスは、妖しく微笑みを称えた。
「乙女の願いは、初めてを好きな殿方に 捧げること。」
(ファーストキスを。)
「「初めて!! 」」
((し、処女を!! ))
男性陣は、驚愕をした。
「政略結婚ですもの、責めて 初めては好きな方と。」
キャッキャッと、頰を染めて乙女の様に恥じらう。
男性陣総て、政略結婚である。ジェラルドとエドガーは、凍り付き。カイゼルとアルベルトは、灰となった。
そして、扉の前で 凍り付いている男が 一人。
凍り付きている男を、見守る男が二人と 何も考えてない男。
「クラウス!! 」
扉の向こう側、部屋の外から息子の名前を呼ぶ叫び声が聞こえた。
「えっ!? クラウス? 」
クラリスは、慌てた。息子に、今の話を聴かれたら 不味い。今すぐ、婚約破棄を言い出すに決まっている。
しかし、待てどもクラウスは部屋の中に入っては来なかった。暫くして、入って来たのは
「大変です、クラウス様が!! 」
執事のジョルジュが、
「クラウスが? 」
「失踪しました!! 」
顔を青ざめ 息を切らしながら、入って来た。
卒業式迄、後五日。
クラウスは、再び失踪を
「待て、クラウス!! 」
アルバートが、食らい付いて 失踪には まだ成ってなかった。
扉の前で、クラウスは凍り付きた。母の言葉を、聴いたからだ。
(アンジェリカは、愛する人に 初めてを捧げた。)
言葉を掛けられない、ジョルジュとアルバート。黙って、クラウスを見守る。
「政略結婚は、初めてを好きな人に 捧げるのですか? 」
考え無しにアルファが、言った。次の瞬間、壁に頭を打ち付けた。クラウスが、アルファを壁に貼り付けたからだ。
アルファは、気を失った。
クラウスは、手を離す。
ドサッ と、アルファが床に落ちた。ジョルジュとアルバートは、黙って其れを見ている。静かに、クラウスが振り向く。
「少し、出て来る。」
無機質な瞳、何気ない言葉。
そして、高速の動きで走り出す。
「クラウス!! 」
「クラウス様!! 」
二人は、追い掛けた。
ジョルジュが、脱落する。
「後は、任せました アルバート様。」
そして、今。
馬に乗ったクラウスを、追い掛けるアルバート。
見失わない様に、気を張る。
「まだ、私が婚約者だ。」
(アンジェリカは、幸せなのだ。)
「アンジェリカの幸せを。」
(だが、私が婚約者だ。)
馬を走らせながら、クラウスは 心の中で葛藤する。
王都の正門を通り抜け、国の外へと出て行った。
その後を、アルバートが追う。
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