20 / 34
三章 共鳴する魂
二、優しい微笑み【1】
しおりを挟む
天界での生活は、穏やかな日々が続いた。
自分の過去を打ち明けたあと、聖から昔に会っていたことを聞き、そして彼の言葉に癒されたことによって、凜花の心は確かに救われた。
つらい思い出はまだ消えないが、少しずつ薄らいでいっているのを感じる。
それは間違いなく、聖のおかげに違いない。
あの日から、彼に対する気持ちが変わり始めたことは自覚している。
聖の微笑みにドキドキして、彼を見られるだけで嬉しいと思うようになった。
けれど、聖が城に行ってしまうと寂しくて、蘭丸や菊丸と遊んでいても桜火が綺麗に着飾ってくれても、彼が屋敷にいないと思うとため息が漏れる。
いつしか聖と会えることがなによりも楽しみになっていた。
そのうち、凜花は彼の帰宅が遅い日にも起きて待つようになり、『いってらっしゃい』と『おかえり』を必ず伝えるようになった。
それが、今の凜花にとって幸福を感じられるひとときでもあった。
「凜花、紹介したい者がいる」
そんな日々を送るある日、城から戻った凜花のもとに聖がやってきた。
その後ろには、玄信と知らない女性がいる。見た目は三十代中盤くらいだが、彼女も龍なら外見はあてにならない。
「彼女は風子だ。玄信の妻で、今日からここに住むことになった」
風子と紹介された女性は、穏やかな笑みを浮かべた。
「はじめまして、姫様。お噂はお聞きしておりましたが、とてもお可愛らしい方ですね。お会いできて光栄です。どうぞよろしくお願いいたします」
「はじめまして、凜花です。よろしくお願いします」
風子が深々と頭を下げ、凜花は恐縮しながらも同じようにする。
ボブほどの黒髪には葉をあしらったかんざしが挿されており、着物は淡い黄色の生地に緑色の葉が描かれている。どちらもシンプルだが、彼女によく似合っていた。
「風子は城で料理係をしていたんだが、少し前に子を宿してな。玄信と一緒にいられる方がいいだろうから、こちらに住んでもらうことにした」
以前は、玄信も桜火も城にいたと聞いたことがある。
ふたりとも、城で臣下たちと寝食を共にしていたが、聖が凜花のために信頼の置けるふたりを屋敷に寄越したのだとか。
その際、風子にも屋敷に移ることを提案したところ、城の調理場を仕切っていた彼女は『仕事の引き継ぎを済ませてから参ります』と返事をしたらしい。
「風子が『臨月まではどうしても仕事を休みたくはない』と言うから、腹が大きくなるまでは屋敷内の食事を任せることにした。ここの料理頭には交代で城に行ってもらうため、風子には屋敷の食事を一任する」
「姫様のお好みのものを教えてくださいね」
「はい。ありがとうございます」
「それで、凜花」
聖は、風子と凜花の会話を聞いたあと、凜花に笑顔を向けた。
「凜花にも食事の支度を手伝ってもらおうと思うんだが、どうだ?」
「えっ!?」
「家事ならしてもいいと許可したが、誰にも仕事を与えてもらえなかっただろう?」
「う、うん」
「風子に事情を話したら、凜花の面倒を見ると言ってくれた。ただし、夕食の支度だけだが、天界のことを知るのに料理が少しは役に立つはずだ。もちろん、凜花次第だし、嫌ならしなくてもいい」
「やりたい! やりたいです!」
思わぬ提案だったが、凜花にとっては望んでいたこと。断る理由はなかった。
「あっ、でも……料理はそんなに得意な方ではないっていうか……」
施設にいたときには、皿洗いや片付けばかりで料理はさせてもらえなかった。
社会人になってからは節約のために毎日自炊していたが、料理アプリやSNS頼みだった。しかし、スマホがない今はそれができない。
「心配しなくていい。風子の料理の歴は相当なものだ。何人もの調理係を纏めていただけあって、教え方も上手いと好評だからな。ただし、ちょっと厳しいが」
冗談めかしたような聖に、風子が「まぁ聖様ったら」と眉を上げる。
「姫様に厳しくするはずがありません。きちんと優しくお教えします」
「そうか? この玄信を尻に敷ける者などなかなかいない。こんな堅物のつがいが務まるのは風子くらいだし、てっきり仕事でも厳しいかと思ったんだが」
「それはまた別の話です。だいたい、この人は私の言うことなんかに耳を貸しませんよ。聖様一筋ですから」
「ははっ、そう妬くな。玄信は昔からお前一筋だよ。それに、俺も風子になら安心して凜花を任せられる。玄信や桜火は反対ばかりするからな」
「あらあら。それでは姫様もお暇でしょう」
困ったような笑みを浮かべる風子に、玄信と桜火はバツが悪そうにする。
どうやら、ふたりにとって風子は手強い相手のようだった。
「お暇じゃないです」
「菊たちとかくれんぼしたりお花を摘んだりするです」
そんな中、蘭丸と菊丸が心外だとばかりに抗議をした。
「蘭たち、姫様と毎日たくさん遊んでるです」
「姫様、お暇にならないです」
「ふふっ、そうだったわね。ごめんなさい。お詫びに、明日の朝食にはふたりの好きなものを用意しましょうね」
「ハクの実!」
「雲飴!」
「それは朝食にはならないわね。ハクの実はもう旬が過ぎてしまったし、雲飴はお菓子でしょう?」
クスクスと笑う風子は、とても優しい雰囲気を醸し出している。
「姫様がお料理をしてくださる間、ふたりは修行に励みなさい。蘭丸と菊丸が強くなれば姫様をしっかりお守りできて、聖様もお喜びになるわよ」
「でも、玄信様は稽古つけてくれないです」
「いつも忙しいです」
「あら、それなら私が稽古をつけましょうか」
「やめろ」
不満げな蘭丸たちに風子が笑顔を向けたが、すぐさま玄信が止めに入った。
「風子は腹に子がいるんだ。こいつらの稽古をつけて、万にひとつのことでもあればどうする」
「子どもの稽古くらいでこの子はビクともしませんよ。あなたの子なんですから」
「それでも許さん。稽古なら私がつけるから、それでいいだろう」
「ですって。よかったわね、蘭丸、菊丸」
「はいっ!」
蘭丸と菊丸が嬉しそうに声を揃え、風子は満足げな笑みを浮かべている。
不服そうな玄信に、聖と桜火は笑いを噛み殺すようにして肩を震わせていた。
ここにいる者たちの力関係が一気に理解できた気がする。
堅物で気難しく取っ付きにくい玄信は、つがいである風子には敵わないのだろう。
彼女もまた、夫の扱いを心得ているようだった。
風子は、蘭丸と菊丸とも上手く接した上、聖に対しては尊敬の念を抱えつつも冗談も言えるくらい信頼し合っている。
桜火も、風子には弱いようだった。
「では、玄信も桜火も姫様を調理場でお預かりすることに異論はありませんね」
「……はい」
「聖様が決められ、風子が許可したのなら仕方あるまい」
まさに、お見事と言いたくなるような手腕だった。
誰ひとり反対する者はおらず、凜花はようやくささやかながらも役目を手に入れることができたのだ。
それは、凜花にとっては本当に嬉しいことだった。
なによりも、この屋敷で少しでも役に立てるかもしれないことに安堵していた。
自分の過去を打ち明けたあと、聖から昔に会っていたことを聞き、そして彼の言葉に癒されたことによって、凜花の心は確かに救われた。
つらい思い出はまだ消えないが、少しずつ薄らいでいっているのを感じる。
それは間違いなく、聖のおかげに違いない。
あの日から、彼に対する気持ちが変わり始めたことは自覚している。
聖の微笑みにドキドキして、彼を見られるだけで嬉しいと思うようになった。
けれど、聖が城に行ってしまうと寂しくて、蘭丸や菊丸と遊んでいても桜火が綺麗に着飾ってくれても、彼が屋敷にいないと思うとため息が漏れる。
いつしか聖と会えることがなによりも楽しみになっていた。
そのうち、凜花は彼の帰宅が遅い日にも起きて待つようになり、『いってらっしゃい』と『おかえり』を必ず伝えるようになった。
それが、今の凜花にとって幸福を感じられるひとときでもあった。
「凜花、紹介したい者がいる」
そんな日々を送るある日、城から戻った凜花のもとに聖がやってきた。
その後ろには、玄信と知らない女性がいる。見た目は三十代中盤くらいだが、彼女も龍なら外見はあてにならない。
「彼女は風子だ。玄信の妻で、今日からここに住むことになった」
風子と紹介された女性は、穏やかな笑みを浮かべた。
「はじめまして、姫様。お噂はお聞きしておりましたが、とてもお可愛らしい方ですね。お会いできて光栄です。どうぞよろしくお願いいたします」
「はじめまして、凜花です。よろしくお願いします」
風子が深々と頭を下げ、凜花は恐縮しながらも同じようにする。
ボブほどの黒髪には葉をあしらったかんざしが挿されており、着物は淡い黄色の生地に緑色の葉が描かれている。どちらもシンプルだが、彼女によく似合っていた。
「風子は城で料理係をしていたんだが、少し前に子を宿してな。玄信と一緒にいられる方がいいだろうから、こちらに住んでもらうことにした」
以前は、玄信も桜火も城にいたと聞いたことがある。
ふたりとも、城で臣下たちと寝食を共にしていたが、聖が凜花のために信頼の置けるふたりを屋敷に寄越したのだとか。
その際、風子にも屋敷に移ることを提案したところ、城の調理場を仕切っていた彼女は『仕事の引き継ぎを済ませてから参ります』と返事をしたらしい。
「風子が『臨月まではどうしても仕事を休みたくはない』と言うから、腹が大きくなるまでは屋敷内の食事を任せることにした。ここの料理頭には交代で城に行ってもらうため、風子には屋敷の食事を一任する」
「姫様のお好みのものを教えてくださいね」
「はい。ありがとうございます」
「それで、凜花」
聖は、風子と凜花の会話を聞いたあと、凜花に笑顔を向けた。
「凜花にも食事の支度を手伝ってもらおうと思うんだが、どうだ?」
「えっ!?」
「家事ならしてもいいと許可したが、誰にも仕事を与えてもらえなかっただろう?」
「う、うん」
「風子に事情を話したら、凜花の面倒を見ると言ってくれた。ただし、夕食の支度だけだが、天界のことを知るのに料理が少しは役に立つはずだ。もちろん、凜花次第だし、嫌ならしなくてもいい」
「やりたい! やりたいです!」
思わぬ提案だったが、凜花にとっては望んでいたこと。断る理由はなかった。
「あっ、でも……料理はそんなに得意な方ではないっていうか……」
施設にいたときには、皿洗いや片付けばかりで料理はさせてもらえなかった。
社会人になってからは節約のために毎日自炊していたが、料理アプリやSNS頼みだった。しかし、スマホがない今はそれができない。
「心配しなくていい。風子の料理の歴は相当なものだ。何人もの調理係を纏めていただけあって、教え方も上手いと好評だからな。ただし、ちょっと厳しいが」
冗談めかしたような聖に、風子が「まぁ聖様ったら」と眉を上げる。
「姫様に厳しくするはずがありません。きちんと優しくお教えします」
「そうか? この玄信を尻に敷ける者などなかなかいない。こんな堅物のつがいが務まるのは風子くらいだし、てっきり仕事でも厳しいかと思ったんだが」
「それはまた別の話です。だいたい、この人は私の言うことなんかに耳を貸しませんよ。聖様一筋ですから」
「ははっ、そう妬くな。玄信は昔からお前一筋だよ。それに、俺も風子になら安心して凜花を任せられる。玄信や桜火は反対ばかりするからな」
「あらあら。それでは姫様もお暇でしょう」
困ったような笑みを浮かべる風子に、玄信と桜火はバツが悪そうにする。
どうやら、ふたりにとって風子は手強い相手のようだった。
「お暇じゃないです」
「菊たちとかくれんぼしたりお花を摘んだりするです」
そんな中、蘭丸と菊丸が心外だとばかりに抗議をした。
「蘭たち、姫様と毎日たくさん遊んでるです」
「姫様、お暇にならないです」
「ふふっ、そうだったわね。ごめんなさい。お詫びに、明日の朝食にはふたりの好きなものを用意しましょうね」
「ハクの実!」
「雲飴!」
「それは朝食にはならないわね。ハクの実はもう旬が過ぎてしまったし、雲飴はお菓子でしょう?」
クスクスと笑う風子は、とても優しい雰囲気を醸し出している。
「姫様がお料理をしてくださる間、ふたりは修行に励みなさい。蘭丸と菊丸が強くなれば姫様をしっかりお守りできて、聖様もお喜びになるわよ」
「でも、玄信様は稽古つけてくれないです」
「いつも忙しいです」
「あら、それなら私が稽古をつけましょうか」
「やめろ」
不満げな蘭丸たちに風子が笑顔を向けたが、すぐさま玄信が止めに入った。
「風子は腹に子がいるんだ。こいつらの稽古をつけて、万にひとつのことでもあればどうする」
「子どもの稽古くらいでこの子はビクともしませんよ。あなたの子なんですから」
「それでも許さん。稽古なら私がつけるから、それでいいだろう」
「ですって。よかったわね、蘭丸、菊丸」
「はいっ!」
蘭丸と菊丸が嬉しそうに声を揃え、風子は満足げな笑みを浮かべている。
不服そうな玄信に、聖と桜火は笑いを噛み殺すようにして肩を震わせていた。
ここにいる者たちの力関係が一気に理解できた気がする。
堅物で気難しく取っ付きにくい玄信は、つがいである風子には敵わないのだろう。
彼女もまた、夫の扱いを心得ているようだった。
風子は、蘭丸と菊丸とも上手く接した上、聖に対しては尊敬の念を抱えつつも冗談も言えるくらい信頼し合っている。
桜火も、風子には弱いようだった。
「では、玄信も桜火も姫様を調理場でお預かりすることに異論はありませんね」
「……はい」
「聖様が決められ、風子が許可したのなら仕方あるまい」
まさに、お見事と言いたくなるような手腕だった。
誰ひとり反対する者はおらず、凜花はようやくささやかながらも役目を手に入れることができたのだ。
それは、凜花にとっては本当に嬉しいことだった。
なによりも、この屋敷で少しでも役に立てるかもしれないことに安堵していた。
0
お気に入りに追加
20
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
マンドラゴラの王様
ミドリ
キャラ文芸
覇気のない若者、秋野美空(23)は、人付き合いが苦手。
再婚した母が出ていった実家(ど田舎)でひとり暮らしをしていた。
そんなある日、裏山を散策中に見慣れぬ植物を踏んづけてしまい、葉をめくるとそこにあったのは人間の頭。驚いた美空だったが、どうやらそれが人間ではなく根っこで出来た植物だと気付き、観察日記をつけることに。
日々成長していく植物は、やがてエキゾチックな若い男性に育っていく。無垢な子供の様な彼を庇護しようと、日々奮闘する美空。
とうとう地面から解放された彼と共に暮らし始めた美空に、事件が次々と襲いかかる。
何故彼はこの場所に生えてきたのか。
何故美空はこの場所から離れたくないのか。
この地に古くから伝わる伝承と、海外から尋ねてきた怪しげな祈祷師ウドさんと関わることで、次第に全ての謎が解き明かされていく。
完結済作品です。
気弱だった美空が段々と成長していく姿を是非応援していただければと思います。
紹嘉後宮百花譚 鬼神と天女の花の庭
響 蒼華
キャラ文芸
始まりの皇帝が四人の天仙の助力を得て開いたとされる、その威光は遍く大陸を照らすと言われる紹嘉帝国。
当代の皇帝は血も涙もない、冷酷非情な『鬼神』と畏怖されていた。
ある時、辺境の小国である瑞の王女が後宮に妃嬪として迎えられた。
しかし、麗しき天女と称される王女に突きつけられたのは、寵愛は期待するなという拒絶の言葉。
人々が騒めく中、王女は心の中でこう思っていた――ああ、よかった、と……。
鬼神と恐れられた皇帝と、天女と讃えられた妃嬪が、花の庭で紡ぐ物語。
炎華繚乱 ~偽妃は後宮に咲く~
悠井すみれ
キャラ文芸
昊耀国は、天より賜った《力》を持つ者たちが統べる国。後宮である天遊林では名家から選りすぐった姫たちが競い合い、皇子に選ばれるのを待っている。
強い《遠見》の力を持つ朱華は、とある家の姫の身代わりとして天遊林に入る。そしてめでたく第四皇子・炎俊の妃に選ばれるが、皇子は彼女が偽物だと見抜いていた。しかし炎俊は咎めることなく、自身の秘密を打ち明けてきた。「皇子」を名乗って帝位を狙う「彼」は、実は「女」なのだと。
お互いに秘密を握り合う仮初の「夫婦」は、次第に信頼を深めながら陰謀渦巻く後宮を生き抜いていく。
表紙は同人誌表紙メーカーで作成しました。
第6回キャラ文芸大賞応募作品です。
戸惑いの神嫁と花舞う約束 呪い子の幸せな嫁入り
響 蒼華
キャラ文芸
四方を海に囲まれた国・花綵。
長らく閉じられていた国は動乱を経て開かれ、新しき時代を迎えていた。
特権を持つ名家はそれぞれに異能を持ち、特に帝に仕える四つの家は『四家』と称され畏怖されていた。
名家の一つ・玖瑶家。
長女でありながら異能を持たない為に、不遇のうちに暮らしていた紗依。
異母妹やその母親に虐げられながらも、自分の為に全てを失った母を守り、必死に耐えていた。
かつて小さな不思議な友と交わした約束を密かな支えと思い暮らしていた紗依の日々を変えたのは、突然の縁談だった。
『神無し』と忌まれる名家・北家の当主から、ご長女を『神嫁』として貰い受けたい、という申し出。
父達の思惑により、表向き長女としていた異母妹の代わりに紗依が嫁ぐこととなる。
一人向かった北家にて、紗依は彼女の運命と『再会』することになる……。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
大正ロマン恋物語 ~将校様とサトリな私のお試し婚~
菱沼あゆ
キャラ文芸
華族の三条家の跡取り息子、三条行正と見合い結婚することになった咲子。
だが、軍人の行正は、整いすぎた美形な上に、あまりしゃべらない。
蝋人形みたいだ……と見合いの席で怯える咲子だったが。
実は、咲子には、人の心を読めるチカラがあって――。
極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました
白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!
恋愛
早瀬 果歩はごく普通のOL。
あるとき、元カレに酷く振られて、1人でハワイへ傷心旅行をすることに。
そこで逢見 翔というパイロットと知り合った。
翔は果歩に素敵な時間をくれて、やがて2人は一夜を過ごす。
しかし翌朝、翔は果歩の前から消えてしまって……。
**********
●早瀬 果歩(はやせ かほ)
25歳、OL
元カレに酷く振られた傷心旅行先のハワイで、翔と運命的に出会う。
●逢見 翔(おうみ しょう)
28歳、パイロット
世界を飛び回るエリートパイロット。
ハワイへのフライト後、果歩と出会い、一夜を過ごすがその後、消えてしまう。
翌朝いなくなってしまったことには、なにか理由があるようで……?
●航(わたる)
1歳半
果歩と翔の息子。飛行機が好き。
※表記年齢は初登場です
**********
webコンテンツ大賞【恋愛小説大賞】にエントリー中です!
完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる