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イベント

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 2学期も一週間が過ぎ、何も変わらない日常がスタートしていた。高島さんと歩く通学路も二学期となれば景色も気温も変わってくる。

「暑いねー」
「もう9月なのにね」
「ねー本当に」
「2学期もこうやって過ぎていくのかな」
「2学期はイベントあるよ」
「イベント?」 
「体育祭とか、文化祭とか」
「確かに」
「私はどっちもやる気ないけど」
「そうなんだ」
「そんなことより数学がしたい!」

 高島さんはやっぱり数学が好きらしい。僕としてはそこに数学があってもなくてもめんどくさいから行きたくないのだけれど。教室に入って席に座る。いつも通りの日常が過ぎていく。

『体育祭と文化祭は自由参加がいいなぁ』
『それが楽と言えば楽だよね』
『山口くんも祈ってて!私たちの数学のために!』
『え、あぁ、うん』
『私も祈るから!』

 来たラインに返信しながら先生の話も聞く。噂をすればなんとやらというやつなのか、体育祭と文化祭の話をしていた。詳しくは後日らしい。朝礼が終わると、担任の先生は出て行ってしまった。どうやらその詳細は、後日らしい。

『今日も頑張ろうね』
『うん、そうだね』

 返信をしたところで1時間目のチャイムが鳴る。今日もまた、ここからスタートする。いつもと変わらぬ日常が、ここから始まる。
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