上 下
10 / 73

放課後

しおりを挟む
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

世界の東の端っこのフットボール・チルドレン

遊佐東吾
ライト文芸
鬼島中学サッカー部に所属する榛名暁平は、中学レベルをはるかに超えた天賦の才能を持つセンターバックだ。 家族を交通事故で失った彼と、鉄の結束を誇る仲間たちはただひたすら勝利を求める。たとえ相手がサッカーエリートの集まるクラブユースであろうとも。 サッカーを通してつながっている小さなコミュニティを守るため、センチメンタルでタフな少年少女たちはそれぞれのやり方で必死に戦っていく。

ことり先生、キュンするのはお尻じゃなくて胸ですよ!-官能小説投稿おじさんと少女小説オタクの私が胸キュン小説を作ります!-

髙 文緒
ライト文芸
私、奔馬鹿ノ子は年季の入った少女小説読み。 最高の少女小説を作る、という夢を抱き、少女雑誌『リリン』編集部に入った。 しかし、配属されたその日、私はおかしな応募原稿に出会う。 封筒にある名前は田原小鳩。筆名は巌流島喜鶴(きかく)とある。少女小説の筆名としてはゴツすぎる。 「それ捨てていいよ、セクハラだから」と先輩は言うけれど、応募原稿を読みもせずに捨てるなんて出来ない。  応募原稿を読んでみたところ……内容はなんと、少女小説とは程遠い、官能小説だった! えっちなものが苦手な私は、思わず悲鳴をあげてしまった。 先輩にたずねると、田原小鳩(巌流島喜鶴)は五年間几帳面に官能小説を送りつけてくる変態なのだという。 でも五年間もいたずら目的で送り続けられるものなのだろうか? そんな疑問を抱いて、えっちな内容に負けずに、なんとか原稿を読み終えて確信した。 いたずらで書いたものではない。真面目に書かれたものだ。なにかの間違いで、リリンに送り続けているのだろう。 そして、少女小説読みの勘が、キュンの気配を読み取った。 いてもたってもいられず、田原小鳩に連絡をとることにした。 田原小鳩は何をしたくてリリンに官能小説を送り続けているのか、知りたかったからだ。 読まれずに捨てられていい作品じゃない、と思ったのもある。 紆余曲折を経て、なぜか私と田原小鳩(37歳・男性)は、二人で最高の少女小説を作ることになったのだった――!

挑文師、業務結婚します

KUMANOMORI(くまのもり)
ライト文芸
高校で養護教諭をする橘川美景(たちかわ みかげ)の元に、「至急、結婚せよ」と業務結婚の通達がきた。裏稼業・挑文師(あやとりのし)における本局からの業務命令だ。 相手はメンタルクリニックの若き院長・寧月融(ねいげつ とおる)。 「初めまして、結婚しましょう」 と言われ及び腰の美景だったが、互いの記憶を一瞬にして交換する「あやとり」により、融の過去を知り――――その場で成婚。 ただし、あざと系のクズ彼氏・当麻万理(とうま ばんり)とは別れておらず、 「責任もって養いますので、美景さんと別れてください」と夫が彼氏を養うことになる。 そして当面の仕事は動物保護と行方不明の少女を探ること――――? 恋人でもなければ、知人でもなかった二人だが、唯一「業務」でのみ、理解し合える。 万年温もり欠乏症メンヘラ女、不貞恋愛しか経験のない男。大人だからこそ、ピュアだった? 恋愛以前の問題を抱える二人は過去を交換しながら、少しずつ絆を結んでいく。 「わたしたち、あなたの記憶をまもります」 記憶保全を司る裏稼業を持つ者同士の業務結婚が始まった。

お題に挑戦した短編・掌編集

黒蜜きな粉
ライト文芸
某サイトさまのお題に挑戦した物語です。 どれも一話完結の短いお話となっております。 一応ライト文芸にいたしましたが、ポエムっぽい感じのものも多いです。

シオン

ちくわぶ(まるどらむぎ)
ライト文芸
私には人生から消したい人間がいる。 だから私は、秋になるとおはぎを作る。 「サビ猫と彼と無断欠席と」の彼女のお母さんのお話 これだけでお読みいただけます。 この作品は小説家になろうさんでも公開しています。

続く三代の手仕事に込めた饅頭の味

しらかわからし
ライト文芸
二〇二二年八月六日の原爆の日が祖母の祥月命日で奇しくもこの日念願だった「心平饅頭」が完成した。 そして七十七年前(一九四五年)に広島に原爆が投下された日で、雲母坂 心平(きららざか しんぺい)十八歳の祖母はそれによって他界した。平和公園では毎年、慰霊祭が行われ、広島県市民の多くは、職場や学校でも原爆が投下された時間の八時十五分になると全員で黙とうをする。  三代続きの和菓子店である「桔平」は売上が低迷していて、三代目の店主の心平は店が倒産するのではないかと心配で眠れない毎日を過ごしていた。 両親を連れて初めて組合の旅行に行った先で、美味しい饅頭に出会う。 それからというもの寝ても覚めてもその饅頭の店の前で並ぶ行列と味が脳裏から離れず、一品で勝負できることに憧れを持ち、その味を追求し完成させる。 しかし根っからの職人故、販売方法がわからず、前途多難となる。それでも誠実な性格だった心平の周りに人が集まっていき、店に客が来るようになっていく。 「じいちゃんが拵えた“粒餡(つぶあん)”と、わしが編み出した“生地”を使い『旨うなれ! 旨うなれ!』と続く三代の手仕事に込めた饅頭の味をご賞味あれ」と心平。 この物語は以前に公開させて頂きましたが、改稿して再度公開させて頂きました。

美智果とお父さん

京衛武百十
ライト文芸
2011年10月。妻がアラフォーにもならないうちにこの世を去った。ガンだった。結局、何もしてあげられずに逝かせてしまったことを、僕は今でも悔やんでる。だからこそ、この子は、美智果については大切にしてあげたいと思ってる。 あれから六年。美智果は健やかに朗らかに育ってくれてる。と言うか、うん、まあ、健やかで朗らかなのは間違いないと思う。ただちょっと、そろそろ年頃なんだからもうちょっとこう、自覚したらいいんじゃないかなとは思わなくもない。 なにしろ、今年で十二歳になるというのに、おしゃれには興味ない。恋愛にも興味ない。でもネットのゲームは好き。携帯電話は面倒臭いからいらないと言う。お風呂には一人で入れない。裸族。髪すら自分では梳かない。スカートは好きじゃない。長い髪は好きじゃない。あんこが嫌い。チョコレートはビターしか食べない。甘いものは好きじゃない。他人に媚びるのが嫌い。特に男子に媚びるのが嫌い。自分の服と僕の服を一緒に洗っても文句は言わないけど、その一方で経血で汚れた下着も平気で僕に洗わせる。等々。 いわゆる<女子力>とかいうものを欠片も持ち合わせてないのが、僕の娘の美智果だった。 でも、そんな子でも、僕にとっては世界一可愛い娘なんだ。何物にも代えがたい宝物なんだ。 これはそんな僕と美智果の日常の物語である。     筆者より   なろうで連載していたものをこちらにも掲載することにしました。

思い出を売った女

志波 連
ライト文芸
結婚して三年、あれほど愛していると言っていた夫の浮気を知った裕子。 それでもいつかは戻って来ることを信じて耐えることを決意するも、浮気相手からの執拗な嫌がらせに心が折れてしまい、離婚届を置いて姿を消した。 浮気を後悔した孝志は裕子を探すが、痕跡さえ見つけられない。 浮気相手が妊娠し、子供のために再婚したが上手くいくはずもなかった。 全てに疲弊した孝志は故郷に戻る。 ある日、子供を連れて出掛けた海辺の公園でかつての妻に再会する。 あの頃のように明るい笑顔を浮かべる裕子に、孝志は二度目の一目惚れをした。 R15は保険です 他サイトでも公開しています 表紙は写真ACより引用しました

処理中です...