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4章
信じた道へ
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昨日は気がつけば布団で眠っていた。窓から光が差し込んでいて、朝であることだけは分かる。時間の確認のためにスマートフォンを見ると8時と表示されていた。
スマートフォンを開くと賢から連絡が来ていた。あれから賢は起きていたということになる。研究室に篭っている間でも体力が落ちていないということである。何か秘訣があったりするのだろうか。
「今日はお疲れ。ゆっくり休みな。明日から大学に行くなら会えるといいな」
メッセージが来ていたのは21時だった。仁は完全に夢の中だった時間だろう。しかしこの時間に寝ていたとなれば、仁の体力がなかっただけなのかもしれない。そんなことを考えながら、メッセージに返信する。
「おはよう!昨日は完全に寝てた。今日ものんびり大学には行くよ。研究室にも顔を出そうと思ってるし」
まだ少しだけ眠い体を起こしながら、朝ごはんを食べる。いつもと同じように食べて、大学へと向かう。そんな時でも、ふと考える。自分らしさとは何か。
まだ賢が恋人であることを知っているのは賢とその友人くらいだ。父にも母にも話をしていない。それでも、話をしたときに自分らしさを貫けるだろうか。そんな不安が過る。
大学生だから、なんてことを言う勇気はない。この先まだ見えていない世界があるだろうことは間違い無いけれど、それを少しでも減らしておきたい。そのためには、今できることをするしかないのだろうか。これからの自分の行く末を案じながら、家を出て、大学に向かう。
いつもと変わらない日常。最寄り駅に着いて、電車に乗る。いつも通りの15分が始まる。揺られながら賢のことを考える。自分の思いを受け止めてくれた存在。その嬉しさもいつしか薄れてしまっていた。
今この瞬間、仁がここにいることは当たり前のことではない。そのことをしっかりと噛みしめないとダメだと思った。
気がつけば大学の最寄駅についていて、急いで降りた先の階段を降り、バス停へと向かう。すぐそこに見えるバスに乗り込み、偶然空いていた座席に座る。横に賢の姿はない。もう研究室にいるんだろうか。ぼんやりと考える。ふとした時にはもうバスが出発しており、バス停を2つほど通過していた。
のんびりと揺られながら大学までの道のりを行く。今日はなんか本を読もうかなんてそんなことを考えながら揺られていると、大学の最寄りのバス停に着いていた。バスを降りたら、さっきとは別世界のような灼熱であった。夏休みも残り少なくなってきた。3年生までにどこまでいけるだろうか。そんなことも考える。
「図書館行くかぁ」
いまいち踏ん切りもつかないまま、だらだらと大学図書館へと向かう。残り少なくなりつつある夏休み。有効活用したい。
スマートフォンを開くと賢から連絡が来ていた。あれから賢は起きていたということになる。研究室に篭っている間でも体力が落ちていないということである。何か秘訣があったりするのだろうか。
「今日はお疲れ。ゆっくり休みな。明日から大学に行くなら会えるといいな」
メッセージが来ていたのは21時だった。仁は完全に夢の中だった時間だろう。しかしこの時間に寝ていたとなれば、仁の体力がなかっただけなのかもしれない。そんなことを考えながら、メッセージに返信する。
「おはよう!昨日は完全に寝てた。今日ものんびり大学には行くよ。研究室にも顔を出そうと思ってるし」
まだ少しだけ眠い体を起こしながら、朝ごはんを食べる。いつもと同じように食べて、大学へと向かう。そんな時でも、ふと考える。自分らしさとは何か。
まだ賢が恋人であることを知っているのは賢とその友人くらいだ。父にも母にも話をしていない。それでも、話をしたときに自分らしさを貫けるだろうか。そんな不安が過る。
大学生だから、なんてことを言う勇気はない。この先まだ見えていない世界があるだろうことは間違い無いけれど、それを少しでも減らしておきたい。そのためには、今できることをするしかないのだろうか。これからの自分の行く末を案じながら、家を出て、大学に向かう。
いつもと変わらない日常。最寄り駅に着いて、電車に乗る。いつも通りの15分が始まる。揺られながら賢のことを考える。自分の思いを受け止めてくれた存在。その嬉しさもいつしか薄れてしまっていた。
今この瞬間、仁がここにいることは当たり前のことではない。そのことをしっかりと噛みしめないとダメだと思った。
気がつけば大学の最寄駅についていて、急いで降りた先の階段を降り、バス停へと向かう。すぐそこに見えるバスに乗り込み、偶然空いていた座席に座る。横に賢の姿はない。もう研究室にいるんだろうか。ぼんやりと考える。ふとした時にはもうバスが出発しており、バス停を2つほど通過していた。
のんびりと揺られながら大学までの道のりを行く。今日はなんか本を読もうかなんてそんなことを考えながら揺られていると、大学の最寄りのバス停に着いていた。バスを降りたら、さっきとは別世界のような灼熱であった。夏休みも残り少なくなってきた。3年生までにどこまでいけるだろうか。そんなことも考える。
「図書館行くかぁ」
いまいち踏ん切りもつかないまま、だらだらと大学図書館へと向かう。残り少なくなりつつある夏休み。有効活用したい。
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