22 / 98
Julie(ジュリーとの出会い)
[Julie and the bathroom(ジュリーとバスルーム)]
しおりを挟む
どういうことか分からないが、据え膳食わぬは何とやら。
そう思って、俺も彼女の服を脱がせに掛かると、ピシャリと手を叩かれた。
“えっ!なんで??”
「パンツとシャツと靴下は脱いだら外に出しておいて頂戴」
そう言い残すとジュリーは、部屋から出て行った。
言われた通り下着類を外に出してバスタブに浸かると、季節はもう7月中旬だというのに、お湯の暖かさが体に染みわたり溜まっていた疲れを癒してくれる。
お湯に浸って、のんびりしていると、浴室のドアがノックされた。
誰だろうと思って振り向くと、期待通り下着姿のジュリーが居た。
「背中、流してあげよっか……?」
超美人だから男なんて百戦錬磨で手玉に取るものだと思いきや、意外に頬を少し赤く染めて照れながら言われ、否が応でも胸が高鳴ってしまう。
「ありがとう。でも、どうして?風呂なら昨日も頂いたよ」
ジュリーに背中を流してもらいながら聞いた。
「折角、お洋服が新しくなったのに……それに、パリまで列車で行くんでしょ」
「それはそうだけど、一昨日会ったばかりの君が、ここまでしてくれる訳が知りたい」
「訳なんて……」
「あるんだろう?」
「当ててみる?」
「当てたら、何を?」
「アナタの好きなもの。ただし答える権利は1度だけよ」
“Jesus Christ!これは外すわけにはいかない”
考えろ、ルッツ!
ここは戦場で、部隊がヤバいと思って……。
俺とSEXがしたい?
いやいや、これではお風呂の用意が出来るまで俺を待たせた意味の説明が付かなくなるし、単にSEXするだけならワザワザ風呂の支度をする必要もない。
俺が臭かったから?
いや昨日お風呂に入ったし、そもそも臭くて我慢できないのであれば、好意的に近づく必要はないはず。
すると理由は彼女の言う通り、服が新しくなったからと言うのが本当のところだろう。
でも、これは答えになっていない。
「どう?分かった?」
背中越しに、彼女の甘い息が問いかけてくる。
“甘い息”
待てよ。
そもそも彼女は何でここに居る?
何故クリーニング店に居た?
何故俺のチケットを観た?
ここは当然彼女の叔父さんの家だから居てもおかしくはない。
だけど、今は勤務中のはず。
最初のクエスチョン以外、普通なら説明のつかないことばかり。
……。
「分かった」
「本当に?」
「ああ」
「じゃあ、聞かせて」
「その前に、確認させて」
「なぁに?」
「本当に、俺の好きな物をくれるの?」
「いいわよ」
「世界一好きな物でも構わない?」
「私にできる範囲内であれば」
「じゃあ、当てるよ」
「ええ」
「同じ列車で、しかも俺の隣の席か向かいの席に座り、君もパリに行くからだ。……これで、どう?」
「まあ!完璧ね。まるで探偵さんみたい。どうして分かったの?」
驚いて丸くて大きな瞳を、更に大きく見開いて俺を見るジュリー。
「じゃあ、御褒美を頂くね」
「えっ、ええ、欲しい物は一体何かしら?んっ……」
俺は体を捻り、裸のまま彼女の唇を奪う。
そして軽く身を引こうとする彼女の脇に自分の腕を絡めて引っ張ると、ジュリーはまるで小鳥が囀るようなキャーっと小さな悲鳴を上げて下着を着たままバスタブに落ちた。
そしてまた可愛い唇を奪うと、もう彼女は抵抗もせずに俺の上に圧し掛かってきてお互いの体を……いや、お互いの愛情を求めあった。
御褒美を貰い終わった後、彼女が甘えるように尋ねてきた。
「ねえ、どうして分かったの?」
俺の胸を背もたれにして上機嫌のジュリー。
「クリーニング店に行ったあと、君はここに俺を真直ぐに連れて来ただろう」
「それだけ?」
「その行動の引き金になったのは、俺のチケット。それに君も俺と同様に午後からの勤務はない。これでどう?」
「じゃあ、お風呂は?」
「それは最初に君が説明してくれた通り、洋服が新しくなったのにという理由もあるだろうけれど……」
「あら、その他にも何かあると言いたいみたいに聞こえるけれど」
「言いたいけれど、いい?」
「いいわ」
「それは、俺とこうなるかも知れないと言うこと。そうだろう?」
「まあ。意外と自信家さんなのね」
「ち、違うのかい?」
「うふふ、内緒よ」
ジュリーはそう言うと向き直り、自らの唇を俺の唇に当ててきて、俺たちは2回戦を楽しんだ。
そう思って、俺も彼女の服を脱がせに掛かると、ピシャリと手を叩かれた。
“えっ!なんで??”
「パンツとシャツと靴下は脱いだら外に出しておいて頂戴」
そう言い残すとジュリーは、部屋から出て行った。
言われた通り下着類を外に出してバスタブに浸かると、季節はもう7月中旬だというのに、お湯の暖かさが体に染みわたり溜まっていた疲れを癒してくれる。
お湯に浸って、のんびりしていると、浴室のドアがノックされた。
誰だろうと思って振り向くと、期待通り下着姿のジュリーが居た。
「背中、流してあげよっか……?」
超美人だから男なんて百戦錬磨で手玉に取るものだと思いきや、意外に頬を少し赤く染めて照れながら言われ、否が応でも胸が高鳴ってしまう。
「ありがとう。でも、どうして?風呂なら昨日も頂いたよ」
ジュリーに背中を流してもらいながら聞いた。
「折角、お洋服が新しくなったのに……それに、パリまで列車で行くんでしょ」
「それはそうだけど、一昨日会ったばかりの君が、ここまでしてくれる訳が知りたい」
「訳なんて……」
「あるんだろう?」
「当ててみる?」
「当てたら、何を?」
「アナタの好きなもの。ただし答える権利は1度だけよ」
“Jesus Christ!これは外すわけにはいかない”
考えろ、ルッツ!
ここは戦場で、部隊がヤバいと思って……。
俺とSEXがしたい?
いやいや、これではお風呂の用意が出来るまで俺を待たせた意味の説明が付かなくなるし、単にSEXするだけならワザワザ風呂の支度をする必要もない。
俺が臭かったから?
いや昨日お風呂に入ったし、そもそも臭くて我慢できないのであれば、好意的に近づく必要はないはず。
すると理由は彼女の言う通り、服が新しくなったからと言うのが本当のところだろう。
でも、これは答えになっていない。
「どう?分かった?」
背中越しに、彼女の甘い息が問いかけてくる。
“甘い息”
待てよ。
そもそも彼女は何でここに居る?
何故クリーニング店に居た?
何故俺のチケットを観た?
ここは当然彼女の叔父さんの家だから居てもおかしくはない。
だけど、今は勤務中のはず。
最初のクエスチョン以外、普通なら説明のつかないことばかり。
……。
「分かった」
「本当に?」
「ああ」
「じゃあ、聞かせて」
「その前に、確認させて」
「なぁに?」
「本当に、俺の好きな物をくれるの?」
「いいわよ」
「世界一好きな物でも構わない?」
「私にできる範囲内であれば」
「じゃあ、当てるよ」
「ええ」
「同じ列車で、しかも俺の隣の席か向かいの席に座り、君もパリに行くからだ。……これで、どう?」
「まあ!完璧ね。まるで探偵さんみたい。どうして分かったの?」
驚いて丸くて大きな瞳を、更に大きく見開いて俺を見るジュリー。
「じゃあ、御褒美を頂くね」
「えっ、ええ、欲しい物は一体何かしら?んっ……」
俺は体を捻り、裸のまま彼女の唇を奪う。
そして軽く身を引こうとする彼女の脇に自分の腕を絡めて引っ張ると、ジュリーはまるで小鳥が囀るようなキャーっと小さな悲鳴を上げて下着を着たままバスタブに落ちた。
そしてまた可愛い唇を奪うと、もう彼女は抵抗もせずに俺の上に圧し掛かってきてお互いの体を……いや、お互いの愛情を求めあった。
御褒美を貰い終わった後、彼女が甘えるように尋ねてきた。
「ねえ、どうして分かったの?」
俺の胸を背もたれにして上機嫌のジュリー。
「クリーニング店に行ったあと、君はここに俺を真直ぐに連れて来ただろう」
「それだけ?」
「その行動の引き金になったのは、俺のチケット。それに君も俺と同様に午後からの勤務はない。これでどう?」
「じゃあ、お風呂は?」
「それは最初に君が説明してくれた通り、洋服が新しくなったのにという理由もあるだろうけれど……」
「あら、その他にも何かあると言いたいみたいに聞こえるけれど」
「言いたいけれど、いい?」
「いいわ」
「それは、俺とこうなるかも知れないと言うこと。そうだろう?」
「まあ。意外と自信家さんなのね」
「ち、違うのかい?」
「うふふ、内緒よ」
ジュリーはそう言うと向き直り、自らの唇を俺の唇に当ててきて、俺たちは2回戦を楽しんだ。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが小さな公園のトイレをみんなで使う話
赤髪命
大衆娯楽
少し田舎の土地にある女子校、華水黄杏女学園の1年生のあるクラスの乗ったバスが校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれてしまい、急遽トイレ休憩のために立ち寄った小さな公園のトイレでクラスの女子がトイレを済ませる話です(分かりにくくてすみません。詳しくは本文を読んで下さい)
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
GAME CHANGER 日本帝国1945からの逆襲
俊也
歴史・時代
時は1945年3月、敗色濃厚の日本軍。
今まさに沖縄に侵攻せんとする圧倒的戦力のアメリカ陸海軍を前に、日本の指導者達は若者達による航空機の自爆攻撃…特攻 で事態を打開しようとしていた。
「バカかお前ら、本当に戦争に勝つ気があるのか!?」
その男はただの学徒兵にも関わらず、平然とそう言い放ち特攻出撃を拒否した。
当初は困惑し怒り狂う日本海軍上層部であったが…!?
姉妹作「新訳 零戦戦記」共々宜しくお願い致します。
共に
第8回歴史時代小説参加しました!
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する
克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる