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成果

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あパンパンになるまで膨らんだ鞄を誇らしげに持ちながらギルドへと向かう。

「ぎゅるるるるるる~~」

うぅ~、お腹すいた。

屋台が沢山出ている通りに来るといい匂いがあちらこちらからしてお腹が余計に空く。ああ、早くギルドで換金してブライトの屋台で串を買って食べるんだ!

トテトテっと軽快な音を立てながら小走りで進む。なんか注目されてる気がするけどなんだろ‥‥。うーん?わかんない!

あっ!ギルドが見えてきた!

うふふ、ブライトいるかなぁ?沢山見せたいものあるんだぁ!

ちょうど僕の前にギルドに入って行く人たちがいたのでしれっと後ろからついていく。だって僕1人じゃ扉を開けられないんだもん!

いやまあ、頑張れば開けられるとは思うよ?でも開け方が開け方なだけに扉が壊れる予感しかしない。

えぇ~っと、受付のカウンター‥‥結構並んでるなぁ。ん?あれ?ミリーナさんのところだけ列が超短い!なんでだろう?まあいいや。そこに並ぼう!

「シロ!無事だったか!」

早速列に並ぼうとしたらなんだかいきなり視界が高くなった。あれれ?

あぁ、抱き上げられたのか。あまりに早い動きで一瞬何が起こったのか分からなかった。

「わふわふ!(ただいまブライト!)」

「よかった。お帰り。怪我はしてないか?痛いところは?大丈夫だったか?変な奴に絡まれたりしてないか?」

早口すぎて何言ってるのかわかんない。

「ブライトさん、シロちゃんが困ってますよ。さあ、シロちゃんの達成報告をしてください!」

んえ?前に並んでた人はもう終わったんだ!僕の番!

「わふ!」

「あら、たくさん採ってきたのね。鞄がパンパンだわ。全部出してもいいかしら?」

「わふ!(いいよ!)」

「ルーナ草が10束ね。あとは‥‥?!これは‥‥。」

「どうしたんだ?ミリーナ。」

「ブライトさん。これ‥‥これを見てください!」

「なっ?!これは。」

「わふわ?(どしたの?)」

「これ‥‥『プゥシュの実』だろ。」

「わふ?(プゥシュ?)」

「滅多に採れない超貴重な果物です!ある日突然生えて一度採取されると消えてしまう。本当に見つけるのが難しい果物です。一国の王でさえ一生に一度食べられるか否かと言われるほどのもの。それが五つも。信じられません‥‥。」

「おい、ミリーナ。他にもあるぞ。」

「わぁ!これは甘露草に紫胡ですね。それにこれは水鞠花です。
 甘露草はその名の通りほんのりと甘みのある薬草です。消炎作用が主な効能ですが他の薬草と相性良いものが多くいろいろな用途で使われます。少々値が張りますが苦味を消してくれるので等級の高いポーションにはだいたい用いられています。
 紫胡はほんの少しの苦味がある薬草です。小さな紫色の花を沢山咲かせるもので効用があるのはその根のみです。解熱や解毒‥‥主に風邪薬として用いられます。
 水鞠花は大変珍しいです。澄んだ魔力に富む水辺にしか咲きません。水のように透明な花弁を持ち、太陽の光を受けて咲くその姿はあまりにも美しい。ある特殊な方法を用いて精製すると高純度の魔力を含んだ魔力水になります。この魔力水は様々なポーションに使われ、魔力水の品質がそのポーションの出来を左右すると言ってもいいほどです。
ーーあら、ごめんなさい。少し興奮して一気に喋りすぎてしまいました。」

「貴重な薬草ばかり‥‥か。どこまで採りに行ってきたんだ?」

「うぅ~?(あんま覚えてない。)」

そうだ!プゥシュ?って言ったかな。あの果物はみんなへのお土産なの!一つずつ加えてみんなの前に持っていく。

「お?なんだ?」

「あら?なんでしょう?」

「俺にもかぁ?」

うふふ、ギルドマスターとミリーナさん、ブライトへのお土産なんだよ!食べて!美味しいから!

「俺たちへくれるのか?こんな貴重なもの‥‥。」

「こんなキラキラした目で見つめられては仕方ありません。貴重なものとは言ってもこの子が私たちのためにとってきてくれたもの。ありがたくいただきましょう。ありがとうございます!」

「ありがとな!」

2階へ上がってみんなで食べることに。っとその前に依頼の達成報告と報酬の受け渡しだ。

「シロちゃん。ルーナ草10束。依頼達成です。おめでとうございます。他に甘露草と紫胡、水鞠花の納品で合計金貨6枚と銀貨8枚です。受け取ってください。」

「わふわふ!わっふ!(やった!やった!)」

むふふっー!嬉しくて舞を踊ってしまう。

「なぁ、あれ何やってんだ?」

「さあ?ぴょこぴょこしてて可愛いからなんでもいいんじゃねぇか?」

「かわっ!!」
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