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待っている間にブライトが色々と説明してくれた。さっきの人はこのギルドのギルドマスターでグランドさん。うん、これはなんとなく会話聞いててわかった。
この街は王国の中でも辺境にあって近くに大規模なダンジョンがあるんだって。だから強い魔物も多くてスタンピードとかもあるからこの街の冒険者のレベルは高い。その中でもトップがギルドマスターだからものすっごく強いんだって。
「よう、待たせたな。」
「よし、案内頼めるか?」
「わふ!(まかせて!)」
耳をぴくぴくと動かしながら忙しなく辺りを見回す。あっ、こっちだ!
なんとなくだけど来た道がわかる。本能に任せていけば辿り着きそうだ。
短い足を一生懸命動かして2人を案内する。
「だいぶ時間かかりそうだな。」
「まあ、そう言うな。可愛いだろ?」
「お前‥‥娘ができた父親みたいになってるぞ。」
「いいんだよ。可愛いは正義だ。」
「あのブライトがねぇ。」
「わふわふ!(早くおいで!)」
「っと、行かねぇとな。」
お尻をフリフリさせながら歩く子犬に歩調を合わせてついていく大柄な男2人。うん、なかなかシュールな絵だね。くふふっ、笑っちゃう。
「なんか楽しそうだな。」
「まあ、街の中を見たことはなかったんじゃないか?だとしたら目に映るもの全てが新鮮だろう。」
「わふ!(早く!)」
今は日が沈んでいるから昼間とは違った様子が面白い。お酒を飲んでいるのか大声で歌ってる人もいる。LEDライトはないからぼんやりと明るいオレンジ色の光が辺りを照らしていて綺麗だ。お店から漏れ出る灯りもあって意外と明るい。
しばらく歩いているとブライトさんの屋台に着いた。
「ここお前の屋台か?」
「ああ、ここでこいつと会ったんだ。」
あの串焼き美味しかったなぁ。じゅるり
ああ、いけない。案内しなくっちゃ!
「なんかすごい未練たらたらだぜ。涎まで垂らして。」
「かわいい。焼いてあげたくなる。」
「後でにしろ。とにかく今は確認しなきゃならん。」
しばらく歩くとあの抜け穴のところまで来た。うん、ちゃんとある。無くなってたらどうしようって思ったけど杞憂だったようだ。
「わっふん!(ここだよ!)」
「ああ?これかぁ?」
「随分と小さいな。」
「流石のこいつでも入らないんじゃないか?」
「おい、ここで本当に合ってんのか?」
「わふわふ!(ここここ!)」
「自信満々だな。おい、ちょっと入ってみろ。」
入ればいいの?わかった!
ぽすんっ、ふりふり
「クッハハハハッ!入ってねぇ!」
また頭だけハマってお尻が出てしまった。おかしい。あぁ、そうだ。小さくならないと入れないんだった。
小さくなーれ、小さくなぁれ。
ぞわぞわ
光が収まると小さくなった。そのままひょいっと穴を通ってその証拠に近くの草を咥えてまた戻ってくる。
「おいおい、まじか。小さくなったぞ。」
「小さかったのがまた小さくなった。‥‥魔法か?」
「お前ほんとに何者だ?」
「この程度の穴なら防犯上の問題はさしてないか。そこは安心するべきなんだろうが。それにこの穴は排水用の穴で生き物が通る想定はされてない。」
「こんな穴に入る生き物がいるとは思わねぇもんな。」
「グランド、お前の見解は?」
「姿を自在に変える魔物‥‥か。目撃例はねぇぞ。ーー?!ちょいと帰って調べてみる。もしかしたらだがわかるかもしれねぇ。」
「おう、頼んだ。こいつの面倒はしばらく俺が見る。」
「いいのか?ブライト。何かあればお前の責任になるぞ。」
「ああ、平気だ。お前もいい子にできるもんな?」
「わふ!(もちろん!)」
この街は王国の中でも辺境にあって近くに大規模なダンジョンがあるんだって。だから強い魔物も多くてスタンピードとかもあるからこの街の冒険者のレベルは高い。その中でもトップがギルドマスターだからものすっごく強いんだって。
「よう、待たせたな。」
「よし、案内頼めるか?」
「わふ!(まかせて!)」
耳をぴくぴくと動かしながら忙しなく辺りを見回す。あっ、こっちだ!
なんとなくだけど来た道がわかる。本能に任せていけば辿り着きそうだ。
短い足を一生懸命動かして2人を案内する。
「だいぶ時間かかりそうだな。」
「まあ、そう言うな。可愛いだろ?」
「お前‥‥娘ができた父親みたいになってるぞ。」
「いいんだよ。可愛いは正義だ。」
「あのブライトがねぇ。」
「わふわふ!(早くおいで!)」
「っと、行かねぇとな。」
お尻をフリフリさせながら歩く子犬に歩調を合わせてついていく大柄な男2人。うん、なかなかシュールな絵だね。くふふっ、笑っちゃう。
「なんか楽しそうだな。」
「まあ、街の中を見たことはなかったんじゃないか?だとしたら目に映るもの全てが新鮮だろう。」
「わふ!(早く!)」
今は日が沈んでいるから昼間とは違った様子が面白い。お酒を飲んでいるのか大声で歌ってる人もいる。LEDライトはないからぼんやりと明るいオレンジ色の光が辺りを照らしていて綺麗だ。お店から漏れ出る灯りもあって意外と明るい。
しばらく歩いているとブライトさんの屋台に着いた。
「ここお前の屋台か?」
「ああ、ここでこいつと会ったんだ。」
あの串焼き美味しかったなぁ。じゅるり
ああ、いけない。案内しなくっちゃ!
「なんかすごい未練たらたらだぜ。涎まで垂らして。」
「かわいい。焼いてあげたくなる。」
「後でにしろ。とにかく今は確認しなきゃならん。」
しばらく歩くとあの抜け穴のところまで来た。うん、ちゃんとある。無くなってたらどうしようって思ったけど杞憂だったようだ。
「わっふん!(ここだよ!)」
「ああ?これかぁ?」
「随分と小さいな。」
「流石のこいつでも入らないんじゃないか?」
「おい、ここで本当に合ってんのか?」
「わふわふ!(ここここ!)」
「自信満々だな。おい、ちょっと入ってみろ。」
入ればいいの?わかった!
ぽすんっ、ふりふり
「クッハハハハッ!入ってねぇ!」
また頭だけハマってお尻が出てしまった。おかしい。あぁ、そうだ。小さくならないと入れないんだった。
小さくなーれ、小さくなぁれ。
ぞわぞわ
光が収まると小さくなった。そのままひょいっと穴を通ってその証拠に近くの草を咥えてまた戻ってくる。
「おいおい、まじか。小さくなったぞ。」
「小さかったのがまた小さくなった。‥‥魔法か?」
「お前ほんとに何者だ?」
「この程度の穴なら防犯上の問題はさしてないか。そこは安心するべきなんだろうが。それにこの穴は排水用の穴で生き物が通る想定はされてない。」
「こんな穴に入る生き物がいるとは思わねぇもんな。」
「グランド、お前の見解は?」
「姿を自在に変える魔物‥‥か。目撃例はねぇぞ。ーー?!ちょいと帰って調べてみる。もしかしたらだがわかるかもしれねぇ。」
「おう、頼んだ。こいつの面倒はしばらく俺が見る。」
「いいのか?ブライト。何かあればお前の責任になるぞ。」
「ああ、平気だ。お前もいい子にできるもんな?」
「わふ!(もちろん!)」
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