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ギルド
しおりを挟む冒険者ギルドにやってきた。途中の道では武器を持った大柄な人がたくさんいたよ。きっとみんな冒険者なんだろ~なぁ。
大きな木造の建物。奥に長い作りで二階建て。隣のは空き地で馬や馬車が置かれている。
「ちぃとうるさいかもしれんが驚くなよ?」
屋台のおっちゃんが大きな扉を音を立てながら開くとガヤガヤとした喧騒が耳を貫いた。
ほへぇ~すっごい!まさに冒険者ギルドだ!受付みたいなカウンターには綺麗なお姉さんがいる。掲示板にはたくさん紙が貼ってある。右のスペースは酒屋みたいになっててビールっぽいのを飲んでる人がたくさんいる。昼間なのにねぇ。
「ハハっ、あんまキョロキョロしてっとコケるぞ。あぁ、言わんこっちゃない。ここにいるやつはが雑なやつが多いからな、悪いが抱き上げるぞ。」
おっちゃんに片手で抱き上げられた。むー
あっでもこっちの方がいいかも。あんまり見たいところが多いから自分で歩かなくていいのは助かるな。
「おい、ダグラスじゃねぇか!久しぶりだな!」
「うわ!本当だ。ダグラスだ!ギルドに何のようだ?」
「え?ダグラスって元Aランクの冒険者っすか?」
「うわ、まじだ!」
「こっちこいよ!飲もうぜ!」
ふむふむ、このおっちゃんはダグラス?って言うのかな?ギルドに入った途端いろんな人から声をかけられてる。ずいぶんと人気者なんだなぁ。
「ああ、悪いがちと用事があってな。また今度にしてくれ。」
「用事って‥‥マスターにか?」
「まあ、そんなとこだ。じゃあな!」
ダグラスの腕の中にいる僕は誰にも気づかれなかったみたい。小さすぎて腕に隠れちゃってたのかな?
「大丈夫か?怖くないか?」
「わふわふ!」
「ははっ、すげぇ。キラキラした目をしてんな。大柄な子供にも泣かれる奴らを見ても怖くないのか‥‥おまえすげぇな。」
むふふっ、よくわかんないけど褒められた!嬉しい!尻尾をご機嫌に揺らして腕の中にまるまる。
カウンターに近づくとダグラスは受付嬢に声をかける。
「よう、ミリーナ。」
「あら?ダグラスさん。お久しぶりですね。今日はどうなさったんですか?」
「ああ、こいつなんだがな‥‥。」
「かわっ?!なっなんですか?この子!まさか‥‥攫ってきたんじゃないでしょうね?!」
「ちょっ、おい。声を落とせ。攫ってきたわけじゃねぇよ。俺のやってる屋台の匂いに釣られてきたみたいでな。首輪もつけてないし主人も近くにいないみたいだから連れてきたんだ。」
「それは問題ですね。少々お待ちください。従魔の照会をしてきます。」
「おう、頼んだ。ーーなあ、お前はどこから来たんだ?」
「わふん?」
首を傾げて見上げる。
「ーーお待たせ致しました。この子に該当する従魔の登録はありませんでした。」
「なんだって?!」
「白い魔物なんて見たことがないです。それに魔物だとしたらどこから入り込んだのか調べないといけません。色々と問題だらけで。私の手には負えません。二階へ来ていただけますか?ギルドマスターがお呼びです。」
「おう、わかった。」
なんか深刻に話し合ってる。ありゃ、やっぱり抜け穴から入り込んだのはヤバかったかな?ぺしょりと垂れた耳が不安を表す。
大きな木造の建物。奥に長い作りで二階建て。隣のは空き地で馬や馬車が置かれている。
「ちぃとうるさいかもしれんが驚くなよ?」
屋台のおっちゃんが大きな扉を音を立てながら開くとガヤガヤとした喧騒が耳を貫いた。
ほへぇ~すっごい!まさに冒険者ギルドだ!受付みたいなカウンターには綺麗なお姉さんがいる。掲示板にはたくさん紙が貼ってある。右のスペースは酒屋みたいになっててビールっぽいのを飲んでる人がたくさんいる。昼間なのにねぇ。
「ハハっ、あんまキョロキョロしてっとコケるぞ。あぁ、言わんこっちゃない。ここにいるやつはが雑なやつが多いからな、悪いが抱き上げるぞ。」
おっちゃんに片手で抱き上げられた。むー
あっでもこっちの方がいいかも。あんまり見たいところが多いから自分で歩かなくていいのは助かるな。
「おい、ダグラスじゃねぇか!久しぶりだな!」
「うわ!本当だ。ダグラスだ!ギルドに何のようだ?」
「え?ダグラスって元Aランクの冒険者っすか?」
「うわ、まじだ!」
「こっちこいよ!飲もうぜ!」
ふむふむ、このおっちゃんはダグラス?って言うのかな?ギルドに入った途端いろんな人から声をかけられてる。ずいぶんと人気者なんだなぁ。
「ああ、悪いがちと用事があってな。また今度にしてくれ。」
「用事って‥‥マスターにか?」
「まあ、そんなとこだ。じゃあな!」
ダグラスの腕の中にいる僕は誰にも気づかれなかったみたい。小さすぎて腕に隠れちゃってたのかな?
「大丈夫か?怖くないか?」
「わふわふ!」
「ははっ、すげぇ。キラキラした目をしてんな。大柄な子供にも泣かれる奴らを見ても怖くないのか‥‥おまえすげぇな。」
むふふっ、よくわかんないけど褒められた!嬉しい!尻尾をご機嫌に揺らして腕の中にまるまる。
カウンターに近づくとダグラスは受付嬢に声をかける。
「よう、ミリーナ。」
「あら?ダグラスさん。お久しぶりですね。今日はどうなさったんですか?」
「ああ、こいつなんだがな‥‥。」
「かわっ?!なっなんですか?この子!まさか‥‥攫ってきたんじゃないでしょうね?!」
「ちょっ、おい。声を落とせ。攫ってきたわけじゃねぇよ。俺のやってる屋台の匂いに釣られてきたみたいでな。首輪もつけてないし主人も近くにいないみたいだから連れてきたんだ。」
「それは問題ですね。少々お待ちください。従魔の照会をしてきます。」
「おう、頼んだ。ーーなあ、お前はどこから来たんだ?」
「わふん?」
首を傾げて見上げる。
「ーーお待たせ致しました。この子に該当する従魔の登録はありませんでした。」
「なんだって?!」
「白い魔物なんて見たことがないです。それに魔物だとしたらどこから入り込んだのか調べないといけません。色々と問題だらけで。私の手には負えません。二階へ来ていただけますか?ギルドマスターがお呼びです。」
「おう、わかった。」
なんか深刻に話し合ってる。ありゃ、やっぱり抜け穴から入り込んだのはヤバかったかな?ぺしょりと垂れた耳が不安を表す。
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