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探索〜♪
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「ふんふふっふ~んフンフンフーン!」
調子はずれな鼻歌を歌いながら機嫌良さげに歩く白い子犬が1匹‥‥。興味が惹かれるままにあったはふらふら~こっちはふらふら~。
はて?ここはどこだろうか?気がついたら随分と遠くまで来てしまったみたいだ。大変!そろそろ戻らなきゃ!
野生の感なのかどうかわからないけど前世では方向音痴だったのに今では方向感覚に優れているようだ。
いやまぁ、人間の頃よりもずっと効く嗅覚のおかげなんだけどね。自分の匂いを頼りに元きた道を引き返す。
そーいえば獣の匂いや血の匂いが漂ってくることもあるのに僕以外の生き物を全く見かけない。もしかして避けられてる‥‥?ガーンッそれはショックだ!!
あれ?でも森の中だと凶暴な生き物がたくさんいたりするのかなぁ?リスさんとか兎さんは見てみたいけどこわぁーい熊さんは嫌だなぁ。
はちみつが大好きなのんびりとした可愛い黄色のくまさんなら大歓迎なんだけど。まあいるわけないか。
自分の巣へ戻ろうとしてたんだけど何かの音が聞こえてきたような気がして耳をピンと立てて澄ませる。
すると何かガタゴトとした音や馬の嘶き、ヒソヒソとした話し声が聞こえてくる。遠くて何を話しているかまではわからなかった。
でも初めて自分以外の生き物の存在を感じて嬉しくなった。
話してるってことはやっぱり人間かなぁ?人間だよね!
うわぁ~!会ってみたい!!
軽やかな足取りで音のする方向へ向かう。四足歩行だから随分と早く移動できるんだ!いいでしょう!
一応、一応ね。近づいたけど木の後ろに隠れてみてたんだ。やっぱり!第一村人?発見!!
荷馬車に乗った人間と馬がいた。馬は何かに怯えて止まってしまったようだ。どうしたんだろう?
「グルゥワアアアアア!!!!」
僕のいる反対方向から目が血走った大きな大きな熊が飛び出してきた。馬車にいた人たちを襲い始めた!
あわわわ、どうしよう?
怖いヨゥ。咄嗟のことに恐怖に震えて動けなくなってしまう。
馬車に乗っていた大人は3人いたようで剣を持って戦おうとする者もいれば一目散に逃げていく者もいる。
でも熊の方が強くて辺りに血の匂いが漂って。その匂いに釣られてやってきたのか灰色の狼も襲い始めた。
荷馬車の方に熊が倒れ込む。荷馬車が壊れると中から手足を縛られた男の子が出てきた。
わわっ!あいつら悪い奴だったのか。
その子は4歳くらいで金髪に透き通った青い海を閉じ込めたのような綺麗な青い瞳をしていた。不安に揺れるその瞳と目が合った時、助けらければと思うより早く体が動いていた。
先程まで恐怖に震えていたのが嘘のようだ。素早く少年の前に回り込んで熊と対峙する。強い殺気を向けると体が熱くなって何かが抜けていくような感覚がした。
すると熊の目は鋭い刃物で切り付けられたような跡ができて出血していた。痛みに喘いでいる間に少年の服を掴んで熊の爪が当たらない安全な場所へ連れて行く。
ふとあの悪人たちの方を見ると‥‥うん、見なければよかった。狼にやられて跡形もない。
狼が襲ってくるかもと身構えると狼たちはこちらに礼をして軽やかに去っていった‥‥。
調子はずれな鼻歌を歌いながら機嫌良さげに歩く白い子犬が1匹‥‥。興味が惹かれるままにあったはふらふら~こっちはふらふら~。
はて?ここはどこだろうか?気がついたら随分と遠くまで来てしまったみたいだ。大変!そろそろ戻らなきゃ!
野生の感なのかどうかわからないけど前世では方向音痴だったのに今では方向感覚に優れているようだ。
いやまぁ、人間の頃よりもずっと効く嗅覚のおかげなんだけどね。自分の匂いを頼りに元きた道を引き返す。
そーいえば獣の匂いや血の匂いが漂ってくることもあるのに僕以外の生き物を全く見かけない。もしかして避けられてる‥‥?ガーンッそれはショックだ!!
あれ?でも森の中だと凶暴な生き物がたくさんいたりするのかなぁ?リスさんとか兎さんは見てみたいけどこわぁーい熊さんは嫌だなぁ。
はちみつが大好きなのんびりとした可愛い黄色のくまさんなら大歓迎なんだけど。まあいるわけないか。
自分の巣へ戻ろうとしてたんだけど何かの音が聞こえてきたような気がして耳をピンと立てて澄ませる。
すると何かガタゴトとした音や馬の嘶き、ヒソヒソとした話し声が聞こえてくる。遠くて何を話しているかまではわからなかった。
でも初めて自分以外の生き物の存在を感じて嬉しくなった。
話してるってことはやっぱり人間かなぁ?人間だよね!
うわぁ~!会ってみたい!!
軽やかな足取りで音のする方向へ向かう。四足歩行だから随分と早く移動できるんだ!いいでしょう!
一応、一応ね。近づいたけど木の後ろに隠れてみてたんだ。やっぱり!第一村人?発見!!
荷馬車に乗った人間と馬がいた。馬は何かに怯えて止まってしまったようだ。どうしたんだろう?
「グルゥワアアアアア!!!!」
僕のいる反対方向から目が血走った大きな大きな熊が飛び出してきた。馬車にいた人たちを襲い始めた!
あわわわ、どうしよう?
怖いヨゥ。咄嗟のことに恐怖に震えて動けなくなってしまう。
馬車に乗っていた大人は3人いたようで剣を持って戦おうとする者もいれば一目散に逃げていく者もいる。
でも熊の方が強くて辺りに血の匂いが漂って。その匂いに釣られてやってきたのか灰色の狼も襲い始めた。
荷馬車の方に熊が倒れ込む。荷馬車が壊れると中から手足を縛られた男の子が出てきた。
わわっ!あいつら悪い奴だったのか。
その子は4歳くらいで金髪に透き通った青い海を閉じ込めたのような綺麗な青い瞳をしていた。不安に揺れるその瞳と目が合った時、助けらければと思うより早く体が動いていた。
先程まで恐怖に震えていたのが嘘のようだ。素早く少年の前に回り込んで熊と対峙する。強い殺気を向けると体が熱くなって何かが抜けていくような感覚がした。
すると熊の目は鋭い刃物で切り付けられたような跡ができて出血していた。痛みに喘いでいる間に少年の服を掴んで熊の爪が当たらない安全な場所へ連れて行く。
ふとあの悪人たちの方を見ると‥‥うん、見なければよかった。狼にやられて跡形もない。
狼が襲ってくるかもと身構えると狼たちはこちらに礼をして軽やかに去っていった‥‥。
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