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オークションで盗まれた絵画。
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立てば貧血、歩くも貧血、依頼を受ければ名探偵。
時は深夜三時。日本人口の八割以上は寝ているであろうこの時間帯。
だが、倫子さん宅の一室は深夜のコンビニのように眩く光っていた。
そしてその領域展開された一室の中。倫子さんは黙々とスマホを弄くり、目をバッキバキにしてスマホを睨めつけていた。
「こい!こい!こいぃいいい!!!」
スマホのゲームアプリで沢山のガチャを回し、虹色の演出に動揺を隠し切れない倫子さん。
「はぁああああーー!?なんで!?なんで!?今日は高確率の日なのに!!なんで信玄出ないのよ!?ふざけんなぁぁああ!!」
倫子さんはお気に入りのキャラが出ないのに苛立ち、両手で握りしめるスマホをラッコが貝を割るかの如く大きく振り回した。
脳内をジェットストリームする煩悩。溶ける諭吉。溢れる汗と焦燥感。
「次で5万か。。ちくしょう~。」
カード決済画面を息を飲みながらタップしようとした瞬間。。
ドンドンドン!っと玄関を叩く音が響く。
そして…
「倫子さん!!大変です!!」
と元後輩であり、現役警官である小太郎の雷鳴のような大声が響き。倫子さんは我に返った。
玄関にあわてて駆け寄る倫子さん。
「はぁ?小太郎今何時だと思ってんの?」
「だって倫子さん。何回返信送っても完全に既読スルーじゃないですか。電気も予想通り付いてたしw突撃してみました!」
倫子さんは大きくため息をし、小太郎をリビングに招き入れた。
返信してもしなくても面倒くさい事になる事は確定しているこの関係性。
ガチャの苛立ちが表情から隠し切れない倫子さん。小太郎を睨み、答えた。
「なら報酬として小太郎には信玄を寄贈してもらうからな」
「し…信玄…ですか?ああ!あれか!もちろん大丈夫です!」
そして倫子さんは小太郎の持ってきた資料に目を通した。
昨日未明。市内の一流ホテルの最上階にある高級スイートルームから、国際的に有名な画家エンドラン・フリッチの絵画が盗まれた。
作品名は「夢想する緑の庭園」緑の華やかに見える庭に現実と夢を切り離すような鮮やかな放射状の線が入った不思議な絵である。
この絵画は今週末。ホテルのエントランスホールで開催される大規模なオークションで競売にかけられる予定だった。
しかも盗難が発覚したのは、開催前日。
展示していたスイートルームは今回特別に内装したもので、普段は高級宿泊者向けの宿泊用の部屋。
そのため、監視カメラの映像は部屋内部の出品物を映している物ではなく、入り口の人の出入り周辺を首振り撮影している映像のみだった。
夕方展示室を施錠した支配人から、翌朝の時間帯まで人が出入りした映像はない。
計画的犯行で間違いないと睨んだ倫子さんは、宿泊者名簿と監視カメラに映る人物達を照らし合わせながら、まずは疑わしい人物達を把握していく。
「凄いわね。財閥系から、上場企業の社長まで。」
事件発生当日、ホテルには著名なゲストや国際的な実業家たちが宿泊しており、多くの人がホテル内を行き来していた。
オークションの品達を展示しているスイートルームにも多くの人が訪れており、倫子さん達はホテルから預かった監視カメラの映像をタブレットで確認する。
真剣な眼差しで映像を見る倫子さん。
だが、見るのは犯行が行われるずっと前、一週間以上前の映像だった。
「こんな前の映像から見るなんて…気が遠くなりそうですが、本当に犯人の特定につながるのでしょうか?」
不思議がる小太郎の質問に倫子さんはタブレット画面を見ながら答えた。
「たとえ小太郎のような図太い性格してても、これから犯行起こす人間の心理状態は不安と期待で高揚している。映像に残さないような徹底している人間なら尚更。事前確認の為、ずっと前からこのカメラに目線を向けていた人物が必ずいるはず。」
一瞬でもカメラに目を向ける人物をリストアップしていく倫子さん。
すると、一人の女性が映る映像に異変を感じた倫子さん。すぐさま映像を停止する。
それは大きな掃除用具を入れた台車を転がす清掃員のおばあちゃんの映像だ。
「この清掃員……通る度に必ずこちらを見てる。この人の情報を洗って!」
すると小太郎は大量の資料を開き確認する。
「名は緑川蓮子。20年以上前から働いてるベテランの清掃員の方です。」
「20年!?」
倫子さんは頭を抱え思考を巡らせる。
「ホテル管制室のPCのアクセスログはいつになってる?」
再び小太郎は資料を取り、驚愕する。
「…昨晩の2時から2時10分です。」
「昨晩の2時…」
監視カメラの時間帯を昨晩の2時にセットする倫子さん。
だが、なにも変わった状況は見つからない。
「何も見つかりませんね…」
「ちょっと黙って!」
倫子さんは画面の時間を何度も戻し確認する。
そして、首振りカメラの画面が一瞬。ほんの一瞬だけカックっと途切れる瞬間を発見した。
すると倫子さんはニヤリと笑って小太郎に答えた。
「確定ね。これはホテル側が仕込んだ計画的犯行。」
「そんな!まさか!だって被害届を出してきたのはホテル側ですよ!」
驚く小太郎をよそ眼に倫子さんは推理を始めた。
「まず犯行に及んだのはこの緑川っていう清掃員。監視体制が完璧なら清掃用具を入れる台車の中にまだ絵画は隠されてるはずよ」
「でも監視カメラにも映像はありませんでしたよ。」
「だから夜の2時から2時10分。監視カメラのメンテナンスの時間帯を使った」
すると倫子さんは監視カメラの映像を犯行時刻に合わせた。
「このカメラは首振り式、随時カメラを起動させ映像を撮っている。」
倫子さんは管制室のメンテナンス工程表を取り出し答えた。
「メンテナンスは電圧計の確認などで必ず一度機械をシャットダウンする。そして再起動させる。首を振っているカメラが落ちる瞬間と起動する瞬間でモーターの惰性分カメラがずれるはず。」
倫子さんは監視カメラの映像が一瞬ずれる瞬間を指さした。
「ココよ。この10分間の間でおばあちゃんは絵を盗んだ。そして、あとで監視カメラの映像時間を改ざんしたってこと。」
「まさか…。でもおばあちゃんにそんなことができるでしょうか?」
「不可能よ。メンテナンス室でセキュリティーを解除して、盗んで、セキュリティーを再起動して、尚且つ監視カメラの映像改ざん。10分なら尚更。」
「ならやっぱり…」
「そう。これは完全にホテル側が組織的に仕込んだ犯行よ。」
「でも一体何のために?自作自演で絵画を盗む必要があるのでしょうか?」
「知恵が足りないわね小太郎。もし大規模なオークションで絵画が盗まれたらどうなると思う?」
「世界的に大きな騒動になると思います。」
「そう。大きな騒動になる。でもこの絵の所有権は誰?」
「ホテル側です。ってあ!そういうことか!!」
「とりあえず出来るだけ騒ぎを大きくして、後で発見されたことにでもすればいい。ホテルはこの絵に話題性と付加価値を出させて、オークションの金額をできるだけ高くしたかった訳よ」
「なるほど!!盗まれたはずの貴重な絵画が後日オークションに出れば、トレンドのさ中で競りをすることができる!!」
「まぁ金に汚いマッチポンプに警察が一ぱい食わされたって訳よ」
「そんな…。」
凹む小太郎に倫子さんはある提案をする。
「まぁネタは上がちゃったけど。この件を支配人に伝えれば、絶対黙っててと言うはず。おひねりが欲しければ協力すれば?」
すると小太郎は口をへの字して答えた。
「そんなの絶対嫌です!これでも現役の警官なんで!」
倫子さんはその返事に少し顔がほころんだ。
「馬鹿だねーあんたは。さぁ用が済んだらさっさと帰んな!二度と夜中に来るなよ!」
「ありがとうございましたー!!」
小太郎はパトカーに乗り込み、夜道を颯爽と走っていった。
後日、小太郎からお礼の「信玄」が届いた。
予想通り勘違いをしていた小太郎。届いたのは信玄でも信玄餅!
倫子さんはその信玄餅を舌で堪能しながら、合計十二万円の課金で手に入れた武田信玄キャラを眺めながら涙を流す。
「この甘さも。甘いマスクも。信玄たまんねぇ~な♡」
クレジットカードの請求書が届くまでのつかの間、倫子さんは幸せを堪能するのであった。
時は深夜三時。日本人口の八割以上は寝ているであろうこの時間帯。
だが、倫子さん宅の一室は深夜のコンビニのように眩く光っていた。
そしてその領域展開された一室の中。倫子さんは黙々とスマホを弄くり、目をバッキバキにしてスマホを睨めつけていた。
「こい!こい!こいぃいいい!!!」
スマホのゲームアプリで沢山のガチャを回し、虹色の演出に動揺を隠し切れない倫子さん。
「はぁああああーー!?なんで!?なんで!?今日は高確率の日なのに!!なんで信玄出ないのよ!?ふざけんなぁぁああ!!」
倫子さんはお気に入りのキャラが出ないのに苛立ち、両手で握りしめるスマホをラッコが貝を割るかの如く大きく振り回した。
脳内をジェットストリームする煩悩。溶ける諭吉。溢れる汗と焦燥感。
「次で5万か。。ちくしょう~。」
カード決済画面を息を飲みながらタップしようとした瞬間。。
ドンドンドン!っと玄関を叩く音が響く。
そして…
「倫子さん!!大変です!!」
と元後輩であり、現役警官である小太郎の雷鳴のような大声が響き。倫子さんは我に返った。
玄関にあわてて駆け寄る倫子さん。
「はぁ?小太郎今何時だと思ってんの?」
「だって倫子さん。何回返信送っても完全に既読スルーじゃないですか。電気も予想通り付いてたしw突撃してみました!」
倫子さんは大きくため息をし、小太郎をリビングに招き入れた。
返信してもしなくても面倒くさい事になる事は確定しているこの関係性。
ガチャの苛立ちが表情から隠し切れない倫子さん。小太郎を睨み、答えた。
「なら報酬として小太郎には信玄を寄贈してもらうからな」
「し…信玄…ですか?ああ!あれか!もちろん大丈夫です!」
そして倫子さんは小太郎の持ってきた資料に目を通した。
昨日未明。市内の一流ホテルの最上階にある高級スイートルームから、国際的に有名な画家エンドラン・フリッチの絵画が盗まれた。
作品名は「夢想する緑の庭園」緑の華やかに見える庭に現実と夢を切り離すような鮮やかな放射状の線が入った不思議な絵である。
この絵画は今週末。ホテルのエントランスホールで開催される大規模なオークションで競売にかけられる予定だった。
しかも盗難が発覚したのは、開催前日。
展示していたスイートルームは今回特別に内装したもので、普段は高級宿泊者向けの宿泊用の部屋。
そのため、監視カメラの映像は部屋内部の出品物を映している物ではなく、入り口の人の出入り周辺を首振り撮影している映像のみだった。
夕方展示室を施錠した支配人から、翌朝の時間帯まで人が出入りした映像はない。
計画的犯行で間違いないと睨んだ倫子さんは、宿泊者名簿と監視カメラに映る人物達を照らし合わせながら、まずは疑わしい人物達を把握していく。
「凄いわね。財閥系から、上場企業の社長まで。」
事件発生当日、ホテルには著名なゲストや国際的な実業家たちが宿泊しており、多くの人がホテル内を行き来していた。
オークションの品達を展示しているスイートルームにも多くの人が訪れており、倫子さん達はホテルから預かった監視カメラの映像をタブレットで確認する。
真剣な眼差しで映像を見る倫子さん。
だが、見るのは犯行が行われるずっと前、一週間以上前の映像だった。
「こんな前の映像から見るなんて…気が遠くなりそうですが、本当に犯人の特定につながるのでしょうか?」
不思議がる小太郎の質問に倫子さんはタブレット画面を見ながら答えた。
「たとえ小太郎のような図太い性格してても、これから犯行起こす人間の心理状態は不安と期待で高揚している。映像に残さないような徹底している人間なら尚更。事前確認の為、ずっと前からこのカメラに目線を向けていた人物が必ずいるはず。」
一瞬でもカメラに目を向ける人物をリストアップしていく倫子さん。
すると、一人の女性が映る映像に異変を感じた倫子さん。すぐさま映像を停止する。
それは大きな掃除用具を入れた台車を転がす清掃員のおばあちゃんの映像だ。
「この清掃員……通る度に必ずこちらを見てる。この人の情報を洗って!」
すると小太郎は大量の資料を開き確認する。
「名は緑川蓮子。20年以上前から働いてるベテランの清掃員の方です。」
「20年!?」
倫子さんは頭を抱え思考を巡らせる。
「ホテル管制室のPCのアクセスログはいつになってる?」
再び小太郎は資料を取り、驚愕する。
「…昨晩の2時から2時10分です。」
「昨晩の2時…」
監視カメラの時間帯を昨晩の2時にセットする倫子さん。
だが、なにも変わった状況は見つからない。
「何も見つかりませんね…」
「ちょっと黙って!」
倫子さんは画面の時間を何度も戻し確認する。
そして、首振りカメラの画面が一瞬。ほんの一瞬だけカックっと途切れる瞬間を発見した。
すると倫子さんはニヤリと笑って小太郎に答えた。
「確定ね。これはホテル側が仕込んだ計画的犯行。」
「そんな!まさか!だって被害届を出してきたのはホテル側ですよ!」
驚く小太郎をよそ眼に倫子さんは推理を始めた。
「まず犯行に及んだのはこの緑川っていう清掃員。監視体制が完璧なら清掃用具を入れる台車の中にまだ絵画は隠されてるはずよ」
「でも監視カメラにも映像はありませんでしたよ。」
「だから夜の2時から2時10分。監視カメラのメンテナンスの時間帯を使った」
すると倫子さんは監視カメラの映像を犯行時刻に合わせた。
「このカメラは首振り式、随時カメラを起動させ映像を撮っている。」
倫子さんは管制室のメンテナンス工程表を取り出し答えた。
「メンテナンスは電圧計の確認などで必ず一度機械をシャットダウンする。そして再起動させる。首を振っているカメラが落ちる瞬間と起動する瞬間でモーターの惰性分カメラがずれるはず。」
倫子さんは監視カメラの映像が一瞬ずれる瞬間を指さした。
「ココよ。この10分間の間でおばあちゃんは絵を盗んだ。そして、あとで監視カメラの映像時間を改ざんしたってこと。」
「まさか…。でもおばあちゃんにそんなことができるでしょうか?」
「不可能よ。メンテナンス室でセキュリティーを解除して、盗んで、セキュリティーを再起動して、尚且つ監視カメラの映像改ざん。10分なら尚更。」
「ならやっぱり…」
「そう。これは完全にホテル側が組織的に仕込んだ犯行よ。」
「でも一体何のために?自作自演で絵画を盗む必要があるのでしょうか?」
「知恵が足りないわね小太郎。もし大規模なオークションで絵画が盗まれたらどうなると思う?」
「世界的に大きな騒動になると思います。」
「そう。大きな騒動になる。でもこの絵の所有権は誰?」
「ホテル側です。ってあ!そういうことか!!」
「とりあえず出来るだけ騒ぎを大きくして、後で発見されたことにでもすればいい。ホテルはこの絵に話題性と付加価値を出させて、オークションの金額をできるだけ高くしたかった訳よ」
「なるほど!!盗まれたはずの貴重な絵画が後日オークションに出れば、トレンドのさ中で競りをすることができる!!」
「まぁ金に汚いマッチポンプに警察が一ぱい食わされたって訳よ」
「そんな…。」
凹む小太郎に倫子さんはある提案をする。
「まぁネタは上がちゃったけど。この件を支配人に伝えれば、絶対黙っててと言うはず。おひねりが欲しければ協力すれば?」
すると小太郎は口をへの字して答えた。
「そんなの絶対嫌です!これでも現役の警官なんで!」
倫子さんはその返事に少し顔がほころんだ。
「馬鹿だねーあんたは。さぁ用が済んだらさっさと帰んな!二度と夜中に来るなよ!」
「ありがとうございましたー!!」
小太郎はパトカーに乗り込み、夜道を颯爽と走っていった。
後日、小太郎からお礼の「信玄」が届いた。
予想通り勘違いをしていた小太郎。届いたのは信玄でも信玄餅!
倫子さんはその信玄餅を舌で堪能しながら、合計十二万円の課金で手に入れた武田信玄キャラを眺めながら涙を流す。
「この甘さも。甘いマスクも。信玄たまんねぇ~な♡」
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