朝靄に立つ牝犬 -改訂版-

翠乃古鹿

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……牝犬の昔と今と

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 知子が目を覚ます少し前。
 渋谷のパソコンに、知子の母親を陵辱した動画や写真が取り込まれていた。
「へへへ。知子先生の母親だけのことはあって、なかなかの美人だったし、俺好みの身体をしていたぜ」
 小杉がにやけた顔で言うように、綱島紀子は年齢を感じさせない美貌の持ち主だった。
 娘の知子に比べれば加齢による体の衰えは隠せなが、それがかえって﨟たけた熟女の色香を醸し出し、大倉たちの欲情を刺激した。
 デジタルカメラでメモリの許す限り撮影した画像は、動画を含め数百枚に及んでいた。
 侵入者たちに犯される紀子の驚きで歪でいた顔が、後半には引きつったような笑顔まで見せていた。
 強制されていることは一目瞭然だが、さまざまなポーズで写る姿は背徳的だ。
 最後には、まるで淫売女のように凌辱の証が流れ出る秘裂を自ら広げていた。
 知子と紀子の卑猥な写真を見比べながら、母子の凌辱を面白おかしく話していた時に知子が起き上がる姿を見たのだ。
 渋谷が知子の赤く腫れた尻の穴から伸びたコードを引っ張り出すと、直腸を震わせていた淫具が転がり出た。
 ぷっくりとして収縮を繰り返す肛門に、ワセリンが塗り込められた。
「良かったな、尻の穴が腫れるほど渋谷さんに気に入ってもらえて」
「ワセリンを塗ってくれるなんて、優しいご主人さまで良かったじゃないか。今度は、オマンコも腫れるほど使ってもらうといいぜ」
 日吉と小杉は、パソコンの画面と知子を交互に見てニタニタと笑っていた。
 渋谷に受けた凌辱を思い出し、知子の顔が恥辱で赤くなる。
 本棚にあった、高校の卒業アルバムが大倉たちに公開されていた。
 高校時代は、知子の同級生だったという渋谷の言葉は嘘ではなかった。
 クラスは違うが、渋谷の写真と名前が載っていた。学校行事の写真には、知子と渋谷が同じ画面に写っている写真もあったのだ。
 さらに渋谷は、中学生の頃から知子を知っていたという。昔の自分を知っている男の前で晒す痴態の恥ずかしさはひとしおだ。
 すでに時刻は昼を迎えようとしていた。
 彼らは、知子が寝ている間に買ってきたという弁当をテーブルの上に広げていた。
「知子の分の弁当もあるから、ちょっと待ってろ」
 大倉が取り出したのは洗面器だ。
 予想していたことだが、まともに食事をさせるつもりはないようだ。
 弁当の中身が洗面器にぶちまけられた。
「残さず綺麗に食べるんだぜ。牝犬は、いつもこうして食べてますって、渋谷さんに見てもらわないとな」
「はい……いただきます」
 全てを諦観した知子は、彼らの足元で残飯のようになった弁当を、家畜犬が食べるように口をつけた。
 テーブルに広げられた卒業アルバムには、今よりも髪が長いが、証明写真のようにすました顔の知子がいた。
「写真の知子は今とあまり変わらない感じがするけど、この頃の知子は、どんな女だったんですか?」
 日吉が弁当を頬張りながら、興味津々の顔で聞いた。
「中学生の頃から、知子は目立っていたよ。頭はいいし、美人だしな。高校生になって、あっという間に学園の華って呼ばれてたな。知子のファンは大勢いたんじゃないか」
 渋谷が指し示した写真は、ハツラツとして友人たちと笑っている美少女の姿だった。
 今の知子とはあまりにかけ離れた学生時代の姿が、渋谷の口から語られた。
 中学、高校を通して、渋谷の知っている知子は凜として清爽な女学生だった。グループの中でもリーダー的存在であり、生徒会の役員もこなしていた。美人で成績も優秀だが、決してガリ勉タイプでは無い。知子の回りには、いつも笑いが絶えなかった。
「そういう女だったが。ここまで下等な女に墜ちているとは、当時の同級生たちは誰も知らないだろうな」
 渋谷は高校時代、トップクラスの才女だった知子に近づきたいために、そして同じ大学に入りたいために勉強した、とため息混じりに告白した。
「へへへ。確かに今の知子は、淫売以下の便所女ですからね。渋谷さんが好きだった女がこんなことになって、気落ちするのもわかりますけど、これからは知子を辱めるのに遠慮なんか必要ないですよ」
「小杉の言う通りさ。いつでもどこでも、好きなところで素っ裸にして、オマンコでもなんでもすればいいんですよ。知子だってそれを望んでますから。なあ、知子?」
 大倉は笑いながら、足元で残飯を頬張る知子の顔をあげさせた。
「はい……知子も、望んでいます……」
 知子は虚ろな表情でそう答えると、再び洗面器の中に顔を伏せた。
「渋谷さんと一緒になったら、始めから服なんか着させないで、家畜みたいに素っ裸で生活させるっていうのはどうです?」
「そうだ、素っ裸のままで同窓会に出席させるっていうのも面白いじゃないですか」
「中学や高校の同級生たちの前で、バナナ切りとかの珍芸を披露させましょうよ」
 大倉たちが笑いながら話す酷い辱めの会話が、否が応でも耳に入る。
 当の知子は、言葉通りのいずれ訪れるであろう未来に、妖しく震えていた。
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