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仲間

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「ファイヤーボール」

 俺が放ったファイヤーボールがスライムの集団をまとめて焼き殺す。

――レベルが10上がりました。10G入手しました。

「うおっ、すげえなシンゴ」

「すごいです、シンゴさん」

「さすが賢者だけはあるなシンゴ」

 勇者アーシアの仲間は俺以外に二人。

 金髪ゆるふわギャル系美少女で遊び人のエステル。

 青髪ゆるふわお姉さん系美少女で僧侶のシンシアの二人だ。

「ふふふ、俺にかかれば全ての魔物は雑魚同然よ」

「おおっ、今のでレベルが上がったぞ」

 初めてのレベルアップにエステルが喜んでいる。

「あら、私もレベルがあがりました」

 どうやら、同時にレベルが上がったらしいシンシアもまた喜んでいた。

「おっと、どうやら私もレベルが上がったようだぞ」

 アーシアもレベルが上がったようだ。

 どうやら三人同時にレベルが2になったらしい。

 因みにエステルとシンシアは俺が見た目で選んだ結果、二人ともレベル1だった。

 まあ、俺が戦えばそれでいいから別にいいよね。

 後、説得スキルは強力過ぎるので無効化しておいた。

 あれがあると、何でもかんでも頷くイエスマンになっちゃうからね。

 本当に困ったとき以外は使わない方針だ。

 俺はキャーキャー言われたいのであって、キャーキャー言わせたいのではないのだ。

 さあ、キャーキャー言われるためにも魔王を倒すぞ。

「アーシア。魔王を倒すにはどうすればいいんだ?」

「ああ、言い伝えによると、7つの聖なる水晶を集めると魔王城へ行けるようになるらしいね」

 また水晶か、嫌な予感しかしないのだが。

「? どうした、そんな苦い顔をして」

「ああ、すまない。水晶にちょっと思うところがあっただけだ。水晶がどこにあるのか分かっているのか?」

「残念ながら、7つある内の1つしかわかっていない。今はその1つの水晶があるジャパンを目指そうと思っている」

 ジャパンねえ、世界地図を見て知ってたけど、刀とかあるのかな。

「ジャパンってあれだよね、ニンジャ、サムラーイの所だよね」

 えっ、やっぱりそうなの。

「エステル、それは昔の話で、今はニンジャもサムライもいないらしいですよ」

「ええ~、そうなの、つまんなーい」

 何だ、いないのか。

「おいおい、観光しに行くんじゃないんだぞ。私達は世界を救う旅をしているんだ。そこを忘れないでくれよ」

「わかってるよ~」

 俺達は軽い感じのノリでべーレの町を目指す。

 俺の転移魔法を使えばべーレまではすぐに行けるのだけど、折角だから旅を楽しみたいのだ。

 俺がサクサク魔物を狩れば一緒のパーティーになっている皆のレベルも上がって一石二鳥だ。

 そして、夜。

「さあ、みんなたっぷりと食べてくれ」

「「「いただきまーす」」」

 俺は料理スキルを最大にして、三人に飯を振る舞った。

「美味しい! すげえなシンゴ」

「うわあ、こんな美味しい料理食べた事ないです」

「シンゴは将来良い主夫になれるな」

 メシウマ作戦はどうやら成功しているようだ。

 先ずは胃袋を掴んでじっくりと三人の好感度を上げていくのだ。

「シンゴおかわりー」

「私もお願いします」

「私も頼む」

「おう、ちょっと待ってな」

 ふふふ、どうやら俺のハーレムが完成する日は近いようだ。

 飯の後、俺は土魔法を使って寝床を用意する。

「クリエイション」

 俺は土で出来た即席の家を用意する。

 ここら辺の魔物じゃビクともしないのは以前に実験済みだ。

 アイテム欄からベッドを出して、即席の個室が完成だ。

 全員分の個室を作ってと。

 紳士の俺はさっさと就寝だ。

「じゃあ、みんなお休み。さっさと寝ろよ」

「おう、おやすみ」

「お休みなさい」

「ああ、お休み」

 こうして、俺の楽しい冒険生活が始まったのだった。
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