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第36話 光刃の姫を倒してみる

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 王妃達に肉棒の快感を覚え込ませた翌日。

 既にティアとの決闘の準備は整っていた。

 まあ、決闘に持って行くことは前から決めてたから、準備させておいたんだけどね。

「謝るなら今のうちですわよ。今なら腕一本で許してあげますわ」

 王都内にある闘技場で、光刃の姫ことティア・フルナスターは俺に剣を向けて何やら言っている。

「やっちまえ! その平民をぶっ殺せ!」

 観客からも物騒なヤジが飛んでいた。

 もちろん、観客席にいる貴族や軍の関係者、城で働く人達は全員魅了にかかった者達だ。

 この闘技場での決闘は全て俺の仕込みである。

 魅了にかかっていないのはティアと勇者のユイちゃん、ローゼニアンの爺さんの三人である。

 ユイちゃんは勇者の状態異常完全耐性のせいで魅了にかけることができないし、ローゼニアンの爺さんはかける必要がない。

 ティアの次はユイちゃんを踏みたいと思っていたけど、魅了にかけられないから強制的に、あるいは自発的に全裸土下座してもらわないといけない。

 どうしたもんか。そんなわけで今日はユイちゃんを呼んでいない。

 まあ、ティアを踏んでから考えるか。

「どうしました? 今さら怖じ気づきましたか?」

 何も答えない俺を挑発するようにティアは言葉を続けた。

「冗談を。私は今から貴方と旅をするのが楽しみでたまらないんですよ」

 毎日踏んづけてお尻の穴を舐めさせる事を想像すると、肉棒がビンビンになってしょうがない。

「……足も一本頂きますわ」

 ティアは感情をなくした冷たい目を俺に向けて淡々と言う。

 そんな視線を俺に向けるなんて、この場で果ててくれと言っているようなものだぞ。

「それではティア様とダイスケさんの決闘を執り行います」

 俺が視線だけで果てそうになっていると、この試合の審判をすることになったリンネさんがジトッとした目を向けて来た。

 あっ、だめだ。

 ぶるぶると震え、先走りが肉棒からあふれ出る。

 パンツが少し不快な感じになってしまった。

 そんな事をしている間にリンネさんが決闘の合図として手を上げている。

「始め!」

 あっ、始まってしまった。魔法を使わないと。

「肉体(フィジカル)……」

「遅いですわ」

 開始早々ティアを弱体化させようと魔法を放とうとしたら、その前にティアが目の前に移動していた。

 ズパッ!

 そして、俺の右腕を切り落とす。

「弱化(ウィーク)」

 腕が地面に落ちて血がドバドバ出ているけど、構わずに左手で魔法を発動した。

「次!」

 ズパッ!

 ティアが剣を振るうと左足の感覚がなくなり、俺は地面に倒れ込む。

 痛いなあ。

 こんな呑気な事を言っている場合ではないのだが、不老不死の影響なのか痛みには強くなっている。

「これでお終いかしら。審判、早く手当をしてあげないと死にますわよ」

 ティアは剣をしまうと、俺に背中を見せて歩き出した。

「いえ、まだダイスケさんは降参していません」

「何を言っているのかしら? 腕も足もない状態で――」

「完全回復(フルリカバリー)」

 初めて完全回復の魔法を使ってみたら、腕と足が生えてきた。

 その代わりに斬られた腕と足が塵となっていく。

 一体どういう仕組みなのだろうか。

「なっ、なぜ貴方が回復魔法を」

 ティアは何やら驚いている。

 ああ、俺が魔法使いだと思ってるから回復魔法を使った事に驚いたのかな。

 その隙をついて魔法を使った。

「肉体強化(フィジカルブースト)。疲労増加。技封印」

 自身の肉体を強化し、ティアに疲労が増加する魔法と技を封印する魔法をかける。

 さて、これでどうかな。

「どうしました? まだ試合は終わってませんよ?」

「……貴方がどんな卑怯な手を使ったのかわかりませんが、仕方ありません。今度は首を切り落としてあげましょう」

 ティアがすごい速度で俺に斬りかかってくる。

 キン!

 だが、強化した俺の肉体は弱体化したティアの攻撃を何とか受けきる事が出来た。

「くっ」

 キンキンキンキンキーン!

 ティアの技を封じてあるので、剣を受けることさえできればいい。

「はぁっ……はぁっ……」

 賢者のブーストがかかった真・疲労の状態異常によって、ティアは凄まじい速度で体力を失っていた。

 そうして、しばらく打ち合いを続けていると。

「……はぁはぁ……何なの? 身体が重いわ」

「隙ありですね」

 キィン!

「しまった」

 疲労で動きの遅くなったティアの剣を俺の剣が弾き飛ばす。

 そして、剣をティアに突きつけた。

「降参してください」

「……どんな卑怯な手を使ったのかしら?」

「言いがかりですか? 私は自分の力を使って戦っただけですよ。魔法は禁止じゃありませんよね?」

「回復魔法を使ったじゃないの。魔法使いの貴方が回復魔法を使えるはずがないわ。回復道具の持ち込みは禁止のはずよ」

「いえ、私は魔法使いじゃありませんから」

「何を言っているの? ローゼニアンの話では魔法使いだって……まさか」

「そう、そのまさかですよ。束縛(バインド)」

 陰の鎖がティアに巻き付いて動きを封じる。

「これは束縛の魔法。それじゃあ、貴方は本当に賢者だというの?」

「その答えを言う前に負けを認めてください」

「くっ……みんな! こいつは賢者よ! 今すぐに拘束を!」

 俺の降伏勧告を前にティアはいきなり賢者であることを大声で訴え始めた。

 もちろん、この場にいる魅了に囚われた人々はそんな言葉には耳をかさない。

「どうしたの! はやく! 命令よ、こいつを殺しなさい!」

 ティアがどれだけ叫んでも誰も気にとめた様子はなかった。

「無駄ですよ。早く負けを認めてください」

「……どういうこと? ……まさか既に貴方の手に落ちているというの」

 ふむ、少し予想と違う展開になったが仕方ない。

 剣で屈服させるのは諦めてさっさと踏むか。

「そういうことです。負けを認めてくれますか?」

「認めるわけないでしょう。はやくみんなを解放しなさい」

「まあ、そうですよね。すぐにティア姫様も全裸で土下座させてからセックスしてあげますからね」

「……全裸……土下座……セックス? ……やめなさい! 今すぐはなしなさい!」

 ティアが絶望した表情で足掻く姿に満足した俺は、魅了魔法を発動した。

「や、やめなさい! その光……は?」

「どうしましたか? 負けを認める気になりましたか?」

「……そうですわね。私の負けですわ」

 首をかしげながら、ティアは負けを認めた。

「ティア姫が負けを認めたのでこの勝負ダイスケさんの勝ちです」

 リンネさんが決着を宣言し、

「おおおおおおおおおお!!!!」

 大歓声が闘技場であがった。

 さて、ティアを頂きますか。
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