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004.騎士と少女
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ただの人間の騎士が5人。
話にならぬな。これでは運動にすらならない。
勇者以外の強者はおらぬと思うが、勇者以外の人間の強さをしる良い機会とでも思うか。
「”カレーション・ド・ブジェ”」
剣を創造し、人の体躯での稼働を確かめるために何回か剣を振るう。
その衝撃で風が舞い、騎士共が顔を覆っている。
「なんだぁ!?」
「案ずるな・・・ただの鉄の剣である」
驚いた顔をしている騎士共に、遠慮なく踏み込む。
通り抜けざまに2人の騎士の首を落し、地面を抉りながら自らを静止させる。
「は!? え?」
何が起きたか分からないのか、残った3人は叫ぶ訳でもなく、ただただ棒立ちしている。
ようすから察するに、目ですら我の動きを追えていなかったようだ。
弱すぎる・・・。勇者が特別なのか、それともこいつらが特別弱いのか・・・。
だが我に刃向った人間に、手加減などはせぬ。
「テ・・・テメー! 何しやがった?」
「冬を迎えた樹木が葉を落とすように、その足らぬ頭を落としただけだが?」
「王国騎士を殺害するとは、最大級の罪だ!」
「人が我を裁くと言うか!」
魔王げなく大声を出してしまったか。しかしこれだけで後ずさりするとは、なんとも哀れな生き物だ。
「飽きた、死んでもらおう」
再び踏み込み、鎧ごと真っ二つに切り裂き、2人を人間だったものに変える。
「ひいいいいい!」
残った一人が大げさな態度で逃亡を図るが。
「逃がしはせぬよ。”トネール・デ・オンフェアー”」
巨大な雷が逃げた騎士を襲い、地面ごと煙を上げて絶叫すらせずに絶命した。
「他愛のない・・・害虫駆除となんら変わらぬ」
とはいえ、死体をこのままという訳にもいかぬか。
「”フラム・デ・オンフェアー”」
死体を全て鎧ごと消炭にし、ここに人間がいた形跡すら消してしまう。
「あの・・・」
そうか・・・。この娘の処分を忘れていた。
「ありがとうございます!」
ん? 何故我にお礼を言うのだ? そうか・・・この娘は助けられたと勘違いしているのか。
「とてもお強いのですね。剣に加えて見たこともない魔法も使えるなんて!」
何故か分からぬが、勝手に話を進めているな
それに魔法ではなく魔術なのだが。そうか・・・人間が行使するのは魔法であったな。
それにこの娘の風貌は、勇者パーティーにもいた魔法使いの格好に似ている。
くの字に先端が折れた帽子を、深く被っているので顔は良く見えぬが、青みがかったローブに白のリボン、金色の長い髪のようだが。
そして身の丈程もある三日月の装飾がある杖も持っている。
恐らくは魔法使いだからこそ、魔法と判断したのかもしれぬな。
だとするのならば、魔術を行使する者がいると吹聴されぬよう、ここで始末してしまう方が・・・。
「この時期に実力者が街に来るなんて・・・もしかして、あなたも”クレジュア・アカデミー”の入学試験に?」
アカデミーだと? 勇者が校長とやらをやっているというやつか?
「それは勇者が設立したという奴か?」
「そうですけど・・・知らないのですか?」
この口ぶりだと、この娘もそのアカデミーとやらに入る為に訪れたのだろう。
情報収集と勇者への接近、我もそのアカデミーに入るというのは得策かもしれぬ。
「いや・・・確認しただけである。我もそのアカデミーに入ろうと思って参ったのだ」
「ずいぶん変わった話し方ですね」
むう、これでは人間に紛れるのも難しいのだろうか。
「ここより離れた彼の地より参ったのでな。浮世離れしているのかもしれぬ」
「そうなんですね。変わった服装ですし・・・」
「我はそこそこ気に入っているのだがな。ところで、そのアカデミーというのはどうすれば入れるのだ?」
「知らないのですか?」
「アカデミーの噂を聞いて参っただけなのでな」
「そういう事ですか。では助けて頂いたお礼にご案内しますね。一緒に入試の申し込みをしましょう」
「良かろう、我に同行するのを許そう」
記憶を読み取ってもいいのだが、都合の良い人間の協力者も必要であろう。
記憶だけが人間に溶け込む為の、知とは限らぬからな。
こやつの所作すらも、今の我には貴重な情報と成り得る可能性すらあるからな。
ノドに向かって歩き出す娘だが、1つの疑問が浮かぶ。
「娘よ、貴様は我の所業を見ても何とも思わぬのか?」
「・・・このままという訳にはいきませんよね」
言葉に力がこもっている。何やら事情があるようだが。
「・・・その理由を話す事は、私がアカデミーへ入ろうとする理由を話すのと、同一の事になってしまいます」
「ならばよい。貴様は先程の所業を見なかった、我は今の話を聞かなかった。そうであろう?」
「はい・・・ありがとうございます」
真っ当な理由とは思えぬが、小奴を利用するのには必要な情報ではない。
我の所業を広められても困るしな。
勇者に我の復活を悟られるのは、何とも避けたい事象である。
不要になるまでは、利用させてもらうぞ・・・小娘。
ノドまでの僅かな道中、今度は小娘から問いかけられる。
「あの・・・お名前は何と言うのですか?」
「我の名か・・・」
遥か昔に魔王と呼ばれるようになってからは、自らの名など名乗る事が少なくなった。
魔王と言えば我を指し、いつしか我の名などを忘れられたころ、配下も我を魔王と呼んでいたからな。
もはや我が名を口にしても、もはや古の魔族以外、ましてや人間が知るところではないか。
それを確かめるためにも、娘に名乗ってみるのも一興か。
「我が名はルキフェルである」
「ルキフェルさん・・・ルキさんとお呼びしても?」
「図に乗るな・・・人間の娘」
「なんだかルキさんって、昔の魔族みたいですね」
ふざけてると思われたのか、クスクスと笑う娘に不快感を覚える。
だが我が名を聞いても反応が無い所を見ると、我の名は伝わってはいないようだ。
「・・・すいません、怒りました?」
「怒りを覚えていれば、即座に始末している。不快に感じただけである」
「お詫びに私の名前もお教えしますね。リリスと言います」
「貴様の名などに興味はない」
「ちょっとは興味持って下さいよ。折角見た目も良いし、背も高くて強いんですから。そんな態度では、女の子を口説けませんよ?」
「元より娘などいらぬ」
「もったいないですよ」
・・・始末しとけばよかったと後悔の念に襲われる。
あまりの馴れ馴れしさに今すぐ殺してしまいそうだが、我も今は我慢のしどきなのだろう。
記憶を吸い上げて、跡形もなく燃やせばいいのだろうが、生きた情報源も必要だ。
ここは代役が見つかるまでの我慢であろう。
ノドの街の街道門をくぐり、往来する人間の間をすり抜けながら、白く大きな石造りの建物に到着する。
「ここが校舎です。受付に行きましょう」
なるほど、ここが人間の学び舎という訳か。
話にならぬな。これでは運動にすらならない。
勇者以外の強者はおらぬと思うが、勇者以外の人間の強さをしる良い機会とでも思うか。
「”カレーション・ド・ブジェ”」
剣を創造し、人の体躯での稼働を確かめるために何回か剣を振るう。
その衝撃で風が舞い、騎士共が顔を覆っている。
「なんだぁ!?」
「案ずるな・・・ただの鉄の剣である」
驚いた顔をしている騎士共に、遠慮なく踏み込む。
通り抜けざまに2人の騎士の首を落し、地面を抉りながら自らを静止させる。
「は!? え?」
何が起きたか分からないのか、残った3人は叫ぶ訳でもなく、ただただ棒立ちしている。
ようすから察するに、目ですら我の動きを追えていなかったようだ。
弱すぎる・・・。勇者が特別なのか、それともこいつらが特別弱いのか・・・。
だが我に刃向った人間に、手加減などはせぬ。
「テ・・・テメー! 何しやがった?」
「冬を迎えた樹木が葉を落とすように、その足らぬ頭を落としただけだが?」
「王国騎士を殺害するとは、最大級の罪だ!」
「人が我を裁くと言うか!」
魔王げなく大声を出してしまったか。しかしこれだけで後ずさりするとは、なんとも哀れな生き物だ。
「飽きた、死んでもらおう」
再び踏み込み、鎧ごと真っ二つに切り裂き、2人を人間だったものに変える。
「ひいいいいい!」
残った一人が大げさな態度で逃亡を図るが。
「逃がしはせぬよ。”トネール・デ・オンフェアー”」
巨大な雷が逃げた騎士を襲い、地面ごと煙を上げて絶叫すらせずに絶命した。
「他愛のない・・・害虫駆除となんら変わらぬ」
とはいえ、死体をこのままという訳にもいかぬか。
「”フラム・デ・オンフェアー”」
死体を全て鎧ごと消炭にし、ここに人間がいた形跡すら消してしまう。
「あの・・・」
そうか・・・。この娘の処分を忘れていた。
「ありがとうございます!」
ん? 何故我にお礼を言うのだ? そうか・・・この娘は助けられたと勘違いしているのか。
「とてもお強いのですね。剣に加えて見たこともない魔法も使えるなんて!」
何故か分からぬが、勝手に話を進めているな
それに魔法ではなく魔術なのだが。そうか・・・人間が行使するのは魔法であったな。
それにこの娘の風貌は、勇者パーティーにもいた魔法使いの格好に似ている。
くの字に先端が折れた帽子を、深く被っているので顔は良く見えぬが、青みがかったローブに白のリボン、金色の長い髪のようだが。
そして身の丈程もある三日月の装飾がある杖も持っている。
恐らくは魔法使いだからこそ、魔法と判断したのかもしれぬな。
だとするのならば、魔術を行使する者がいると吹聴されぬよう、ここで始末してしまう方が・・・。
「この時期に実力者が街に来るなんて・・・もしかして、あなたも”クレジュア・アカデミー”の入学試験に?」
アカデミーだと? 勇者が校長とやらをやっているというやつか?
「それは勇者が設立したという奴か?」
「そうですけど・・・知らないのですか?」
この口ぶりだと、この娘もそのアカデミーとやらに入る為に訪れたのだろう。
情報収集と勇者への接近、我もそのアカデミーに入るというのは得策かもしれぬ。
「いや・・・確認しただけである。我もそのアカデミーに入ろうと思って参ったのだ」
「ずいぶん変わった話し方ですね」
むう、これでは人間に紛れるのも難しいのだろうか。
「ここより離れた彼の地より参ったのでな。浮世離れしているのかもしれぬ」
「そうなんですね。変わった服装ですし・・・」
「我はそこそこ気に入っているのだがな。ところで、そのアカデミーというのはどうすれば入れるのだ?」
「知らないのですか?」
「アカデミーの噂を聞いて参っただけなのでな」
「そういう事ですか。では助けて頂いたお礼にご案内しますね。一緒に入試の申し込みをしましょう」
「良かろう、我に同行するのを許そう」
記憶を読み取ってもいいのだが、都合の良い人間の協力者も必要であろう。
記憶だけが人間に溶け込む為の、知とは限らぬからな。
こやつの所作すらも、今の我には貴重な情報と成り得る可能性すらあるからな。
ノドに向かって歩き出す娘だが、1つの疑問が浮かぶ。
「娘よ、貴様は我の所業を見ても何とも思わぬのか?」
「・・・このままという訳にはいきませんよね」
言葉に力がこもっている。何やら事情があるようだが。
「・・・その理由を話す事は、私がアカデミーへ入ろうとする理由を話すのと、同一の事になってしまいます」
「ならばよい。貴様は先程の所業を見なかった、我は今の話を聞かなかった。そうであろう?」
「はい・・・ありがとうございます」
真っ当な理由とは思えぬが、小奴を利用するのには必要な情報ではない。
我の所業を広められても困るしな。
勇者に我の復活を悟られるのは、何とも避けたい事象である。
不要になるまでは、利用させてもらうぞ・・・小娘。
ノドまでの僅かな道中、今度は小娘から問いかけられる。
「あの・・・お名前は何と言うのですか?」
「我の名か・・・」
遥か昔に魔王と呼ばれるようになってからは、自らの名など名乗る事が少なくなった。
魔王と言えば我を指し、いつしか我の名などを忘れられたころ、配下も我を魔王と呼んでいたからな。
もはや我が名を口にしても、もはや古の魔族以外、ましてや人間が知るところではないか。
それを確かめるためにも、娘に名乗ってみるのも一興か。
「我が名はルキフェルである」
「ルキフェルさん・・・ルキさんとお呼びしても?」
「図に乗るな・・・人間の娘」
「なんだかルキさんって、昔の魔族みたいですね」
ふざけてると思われたのか、クスクスと笑う娘に不快感を覚える。
だが我が名を聞いても反応が無い所を見ると、我の名は伝わってはいないようだ。
「・・・すいません、怒りました?」
「怒りを覚えていれば、即座に始末している。不快に感じただけである」
「お詫びに私の名前もお教えしますね。リリスと言います」
「貴様の名などに興味はない」
「ちょっとは興味持って下さいよ。折角見た目も良いし、背も高くて強いんですから。そんな態度では、女の子を口説けませんよ?」
「元より娘などいらぬ」
「もったいないですよ」
・・・始末しとけばよかったと後悔の念に襲われる。
あまりの馴れ馴れしさに今すぐ殺してしまいそうだが、我も今は我慢のしどきなのだろう。
記憶を吸い上げて、跡形もなく燃やせばいいのだろうが、生きた情報源も必要だ。
ここは代役が見つかるまでの我慢であろう。
ノドの街の街道門をくぐり、往来する人間の間をすり抜けながら、白く大きな石造りの建物に到着する。
「ここが校舎です。受付に行きましょう」
なるほど、ここが人間の学び舎という訳か。
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