28 / 41
第三章 代表戦前練習
3-4 代表戦前練習2
しおりを挟む
次はクリスティーナ。
「因みに私もダサいのはNGですよ。」
先に釘を刺された。
「クリスティーナも、前に話したように、【マジックドライアイ】の影響が強く出ているので、無意識に顔と目を反らしてしまっている。」
「はい。以前お話しされましたね。ですので、このいただいた目薬は、ドライアイを解消してくれる物だったんですよね。」
「だけど問題は、魔法を使う度に目薬の効果がほぼ無くなるので、魔法を使う度に目薬を点さなくてはいけない。」
「はい、ですので、ミーアとの戦いでは、目薬を何度もさすので、目がしわしわになった気がしましたし、手も疲れました。」
「そう、で、僕はこの目薬を用意しました。この改良した目薬は、この前のよりも効果が長続きするように、蒸発抑制材を加えたものだ。もちろん、身体に影響は無いよ。」
「つまり、点す回数が減るため、目のしわしわも減るし、攻撃を止める回数も減るし、無防備な時間も減るということですね。」
「うん、そうだね。ただ、何回くらいで効果がなくなるのかは、実際に試してみて感覚をつかんでおいてほしい。」
「分かりました。エリックさんには本当に感謝しています。」
「ただ、あの妖艶ポーズがたくさん見れないのが残念なのだけど・・・」
「え?ポーズって何ですか?」
「いやいや、こっちの話。いや~素直に受け取って、感謝してもらってうれしいよ。」
「だって、デザイン関係ないんですもの。ほっとしました。ありがとうございます。目薬の容器はこちらで用意しますね。」
今の【ありがとうございます】は、【目薬の効果】と、【デザイン関係無い】のどっちに対してだろうか?
最後はカレン。
こちらは、ミーアとの対戦以来使っていない忍術を試してみることにした。
もしカレンに巻物を詠む能力があるならば、これほど心強いことはない。
「ハチベエ、何か違う、簡単な忍術の巻物を出してほしい。」
「忍術に簡単とかは無いのですが・・・文章が短いのとかありますので、それでどうかと。」
ハチベエは腰に下げた小さなわらの入れ物から、明らかにサイズの大きい巻物を取り出した。
「そんな小さなカバンから、どうしてこの大きさの巻物が?」
「これは、中に入れると物が小さくなる、天狗の秘宝です。」
それ、欲しいです。
「カレン、この巻物を詠んでみて。」
「分かりました。ちなみにハチベエ、どんな忍術ですか?」
「影縛りという、相手を動けなくする忍術です。」
「それは便利そうですね!」
そう言って、巻物を広げてみてみた。相変わらず何が書いてあるのか分からない。
「どうだカレン、詠めるか?」
「全く詠めません。なんて書いてあるのかが全く分かりません。」
「ミーアとの対戦では、心で詠むとか言っていたが、どうだ?」
「その、心で読むという意味が分からないです。」
どういうことだろう?忍術によって、出来る出来ないがあるのだろうか?
「こちらの巻物はいかがでしょう?」
「これは、この前と同じ移身の術か?」
「その通りです。これで確認してみましょう。」
カレンは受け取って、広げて詠んでみた。
「ダメです、まったく詠めません。なぜでしょうか?」
どういうことだ、同じ巻物ですら詠めないなんて。
「う~ん、なぜ詠めないのか私もわからないです。私も過去いろんな人の忍術を見て来ましたが、同じ症状を知りません。少し調べる時間をください。」
そう言って、ハチベエは自分の住処に帰っていった。
僕は、忍術が詠めないことを想定していなかった。
「エリックさん、ごめんなさい。。。」
「いや、僕が悪い。いろいろなことを想定するのが僕の役割だから。」
とは言ったものの、どうしようか。とりあえず基本に戻って、治療士として対応できるように、血を見ても動揺しないように馴れさせる訓練が良いと思うが、それをどうやって・・・。
さて、3人には話をしたが、実践練習としては対戦で練習をしたほうが良いので、シャーロットとクリスティーナ間で練習する事になる。が、戦闘スタイルが違いすぎるので効果的な練習が出来ない。よって、僕相手にシャーロットとクリスティーナが対戦する方法を考えているが、カレンをどうしようかと悩んでいる。
「さ、早く始めましょ!」
「お風呂の時間になっちゃいますよ。」
あおられている。仕方ない、カレンは後で考えて、先にシャーロットとクリスティーナの練習を始めるか。
そう思い、顔を上げると、遠くから、2体の魔獣のなようなものが近づいてきていた。良く見ると、1体は幻獣ハーピーの【はなえ】だ。そして、もう1体は見たこと無い魔獣だ。いや、魔獣ではなく、この感じは幻獣だ!
「因みに私もダサいのはNGですよ。」
先に釘を刺された。
「クリスティーナも、前に話したように、【マジックドライアイ】の影響が強く出ているので、無意識に顔と目を反らしてしまっている。」
「はい。以前お話しされましたね。ですので、このいただいた目薬は、ドライアイを解消してくれる物だったんですよね。」
「だけど問題は、魔法を使う度に目薬の効果がほぼ無くなるので、魔法を使う度に目薬を点さなくてはいけない。」
「はい、ですので、ミーアとの戦いでは、目薬を何度もさすので、目がしわしわになった気がしましたし、手も疲れました。」
「そう、で、僕はこの目薬を用意しました。この改良した目薬は、この前のよりも効果が長続きするように、蒸発抑制材を加えたものだ。もちろん、身体に影響は無いよ。」
「つまり、点す回数が減るため、目のしわしわも減るし、攻撃を止める回数も減るし、無防備な時間も減るということですね。」
「うん、そうだね。ただ、何回くらいで効果がなくなるのかは、実際に試してみて感覚をつかんでおいてほしい。」
「分かりました。エリックさんには本当に感謝しています。」
「ただ、あの妖艶ポーズがたくさん見れないのが残念なのだけど・・・」
「え?ポーズって何ですか?」
「いやいや、こっちの話。いや~素直に受け取って、感謝してもらってうれしいよ。」
「だって、デザイン関係ないんですもの。ほっとしました。ありがとうございます。目薬の容器はこちらで用意しますね。」
今の【ありがとうございます】は、【目薬の効果】と、【デザイン関係無い】のどっちに対してだろうか?
最後はカレン。
こちらは、ミーアとの対戦以来使っていない忍術を試してみることにした。
もしカレンに巻物を詠む能力があるならば、これほど心強いことはない。
「ハチベエ、何か違う、簡単な忍術の巻物を出してほしい。」
「忍術に簡単とかは無いのですが・・・文章が短いのとかありますので、それでどうかと。」
ハチベエは腰に下げた小さなわらの入れ物から、明らかにサイズの大きい巻物を取り出した。
「そんな小さなカバンから、どうしてこの大きさの巻物が?」
「これは、中に入れると物が小さくなる、天狗の秘宝です。」
それ、欲しいです。
「カレン、この巻物を詠んでみて。」
「分かりました。ちなみにハチベエ、どんな忍術ですか?」
「影縛りという、相手を動けなくする忍術です。」
「それは便利そうですね!」
そう言って、巻物を広げてみてみた。相変わらず何が書いてあるのか分からない。
「どうだカレン、詠めるか?」
「全く詠めません。なんて書いてあるのかが全く分かりません。」
「ミーアとの対戦では、心で詠むとか言っていたが、どうだ?」
「その、心で読むという意味が分からないです。」
どういうことだろう?忍術によって、出来る出来ないがあるのだろうか?
「こちらの巻物はいかがでしょう?」
「これは、この前と同じ移身の術か?」
「その通りです。これで確認してみましょう。」
カレンは受け取って、広げて詠んでみた。
「ダメです、まったく詠めません。なぜでしょうか?」
どういうことだ、同じ巻物ですら詠めないなんて。
「う~ん、なぜ詠めないのか私もわからないです。私も過去いろんな人の忍術を見て来ましたが、同じ症状を知りません。少し調べる時間をください。」
そう言って、ハチベエは自分の住処に帰っていった。
僕は、忍術が詠めないことを想定していなかった。
「エリックさん、ごめんなさい。。。」
「いや、僕が悪い。いろいろなことを想定するのが僕の役割だから。」
とは言ったものの、どうしようか。とりあえず基本に戻って、治療士として対応できるように、血を見ても動揺しないように馴れさせる訓練が良いと思うが、それをどうやって・・・。
さて、3人には話をしたが、実践練習としては対戦で練習をしたほうが良いので、シャーロットとクリスティーナ間で練習する事になる。が、戦闘スタイルが違いすぎるので効果的な練習が出来ない。よって、僕相手にシャーロットとクリスティーナが対戦する方法を考えているが、カレンをどうしようかと悩んでいる。
「さ、早く始めましょ!」
「お風呂の時間になっちゃいますよ。」
あおられている。仕方ない、カレンは後で考えて、先にシャーロットとクリスティーナの練習を始めるか。
そう思い、顔を上げると、遠くから、2体の魔獣のなようなものが近づいてきていた。良く見ると、1体は幻獣ハーピーの【はなえ】だ。そして、もう1体は見たこと無い魔獣だ。いや、魔獣ではなく、この感じは幻獣だ!
0
お気に入りに追加
98
あなたにおすすめの小説
あれ?なんでこうなった?
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、正妃教育をしていたルミアナは、婚約者であった王子の堂々とした浮気の現場を見て、ここが前世でやった乙女ゲームの中であり、そして自分は悪役令嬢という立場にあることを思い出した。
…‥って、最終的に国外追放になるのはまぁいいとして、あの超屑王子が国王になったら、この国終わるよね?ならば、絶対に国外追放されないと!!
そう意気込み、彼女は国外追放後も生きていけるように色々とやって、ついに婚約破棄を迎える・・・・はずだった。
‥‥‥あれ?なんでこうなった?
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
殿下から婚約破棄されたけど痛くも痒くもなかった令嬢の話
ルジェ*
ファンタジー
婚約者である第二王子レオナルドの卒業記念パーティーで突然婚約破棄を突きつけられたレティシア・デ・シルエラ。同様に婚約破棄を告げられるレオナルドの側近達の婚約者達。皆唖然とする中、レオナルドは彼の隣に立つ平民ながらも稀有な魔法属性を持つセシリア・ビオレータにその場でプロポーズしてしまうが───
「は?ふざけんなよ。」
これは不運な彼女達が、レオナルド達に逆転勝利するお話。
********
「冒険がしたいので殿下とは結婚しません!」の元になった物です。メモの中で眠っていたのを見つけたのでこれも投稿します。R15は保険です。プロトタイプなので深掘りとか全くなくゆるゆる設定で雑に進んで行きます。ほぼ書きたいところだけ書いたような状態です。細かいことは気にしない方は宜しければ覗いてみてやってください!
*2023/11/22 ファンタジー1位…⁉︎皆様ありがとうございます!!
魔道具作ってたら断罪回避できてたわw
かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます!
って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑)
フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
★恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
連載希望のコメントをいただきましたので、
連載に向け準備中です。
*他サイトでも公開中
日間総合ランキング2位に入りました!
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる