真神ノ玉-雪原に爪二つ-

続セ廻(つづくせかい)

文字の大きさ
上 下
27 / 68
第三夜 冠を脱いだ者

廿五 雪を喰らう②※

しおりを挟む
 熱く、うるみ、限界まで引き伸ばされた媚肉管の括れが雁首を締め付ける。菊座も同様に十兵衞の肉茎に吸い付いて根元を離さない。

 昂ぶり、熱い身体から白い湯気が淡く立ち上る様が見えただろうが、生憎と庵にはめくらとその身体の下に覆い隠された男が一人。十兵衞は戦場以上に身体の隅々まで気が巡るような感覚を覚えていた。

「ゆき」

 身体の下へ抱き込んだ、愛しい者の肩から胸を伝い腹まで撫でていく。ここは骨、此処は肉、と、手つきは撫でるというよりも按摩の時のような探るものになる。

 手は下へ、下へ。

「は♡ んあ♡ はぁ♡」

 やがて、肉の下に骨とは違う、ぎっちりと詰め込まれた様な固さを探り当て十兵衞は口角が上がるのを抑えられなかった。

此処ここが、おぬしの子袋こぶくろになるんだな……」

「へ♡ は♡」

「何を言うかと思うか。儂もだ。……だが、稚児ややこらずとも、儂にとってゆきの此処は……子袋じゃ。いや……子種袋こだねぶくろか」

「こだね……ぶく、ろ……♡」

 十兵衞は篤実へ語りかける間、魔羅まらを動かさなかった。息を吐き、先刻腹を探った手で汗ばんだ篤実の額を撫でる。絹糸けんしのような髪だ。強く引っ張れば千切れてしまいそうな。都から己の元への旅路で、この髪が無事であったことを思うと、十兵衞の股座はさらに苛立った。

「じゅう、べ、え」

 篤実が声を震わせながら、もぞもぞと身体を捩る。十兵衞の固い下腹に、しとどに濡れた、芯の入らない篤実の陽物ようもつが押し付けられる。

「どうした、ゆき」

「ん、ぅ♡ は♡」

 態と。態と分からぬふりをする。腹を一杯に十兵衞の魔羅で満たされ、浅く速い呼吸を繰り返し、涙や涎を溢す度に舐め取られるだけでは満たされないと分からぬ己ではない。

「言うてくれ。ゆきの声で聞かせろ」

「あぅ、あ♡」

 媚肉壁がきゅんきゅんと蠢いて魔羅がしゃぶられる。このまま動いて思う存分突いてやりたい衝動を、奥歯を噛んでやり過ごしながら十兵衞は大きな舌で篤実の頬を舐め上げた。

「若君に斯様な無礼、腹を切っても足りん。だが……ゆき、ゆき」

 篤実が大きく胸を喘がせ、十兵衞の首に縋り頬へと顔を寄せる。その唇から漏れる吐息は甘く、こぼれる傍から十兵衞の白い毛皮を焦がした。

「う……ごい、て。十兵衞…じゅうべえ♡」

 喘ぐあまりに舐め回されるばかりだった篤実が十兵衞の黒い鼻先に唇を押し当て、舌を伸ばし舐めて返す。十兵衞も応えるように口を開き、篤実の細い顎から首筋、喉を舐め、控えめに尖る喉仏を甘噛みした。

「あっ♡ は♡ は…」

「う゛る…う」

 纏わり付く寂しがりな肉孔から、ぐぷん、と一段だけ雄楔を引き抜き、再び腰を叩きつけた。

 どちゅんっ♡♡♡

「ひっ ぉ ごっ♡」

「はあっ ぐっ」

 口を開きしなやかな弾力と抗い難いにおいを放つ首筋を解放し、代わりに下から肉壺を貪るように突き上げる。

 ぎゅぽっ♡ぐぼっ♡ぎゅぷっ♡ぶぱっ♡

「あ゙ッ♡ ひっ♡ いッ♡」

「ッ―― ゆき ッ」

 絡み付く媚肉を引き摺り、返す動きで奥を突き拡げる。四肢をぶるりと戦慄かせ、腰を叩きつければ体液が泡となって溢れ出した。

 肉筒の中で雄の凶器はぶるりと震え、一度目の開放が迫り上がる。

「あい、ん あっ じゅ べえっ へうっ♡ ひっ♡」

 十兵衞も篤実も、熱い。篤実が十兵衞の白い毛皮を握りしめる痛みに顔を顰めながら、ばちゅっばちゅっと淫肉壺に誘われるまま腰を叩きつけ続けた。

「気持ちいい…こんな、月並みな、事を…言いたくねぇのに ッく…あああっ!」

 爆ぜる熱が、先端より噴き出す。腕の中に捕まえた者をメスに見立てて、中をより泥濘んだ肉壺にするために奔流する。

「ッ――! ひ ぉあっ♡ あ♡ ひあ♡」

 びゅるびゅると十兵衞の肉茎から叩きつけられる熱液が篤実の腹奥を濡らすと同時に、根元が膨らんでいく。

「ゆき …爪牙の――儂の逸物は人のとは違う」

 篤実の頬を撫でながら、根元の膨らみで菊座から抜きたくても抜けなくなったことを感じ十兵衞はまた首筋や肩を甘噛みした。

「ち…がう? なに じゅうべ ぇ ぁ、あ♡」

 空いている手で、篤実の陽物を探り、にちにちと捏ねて男の快楽を呼び起こそうと試みる。すると篤実はビクンと身体を震わせ、足を突っ張らせた。

「抜かぬし、抜けん。…ここから、もっと…熱く、濃い子種を出す」

 十兵衞の手の中では、柔らかいままの熱いちんぽがぴゅくぴゅくと薄い体液を漏らした。

「嗚呼…ゆき、お主はこんな物しか吐けねぇのか」

「ひうっ あっ しょれ…は…」

「責めてねぇ――哀れんでもおらん」

 固く反り返ったままの雄肉楔で子袋を突き緩めながら、篤実の無様なほどにふにゃふにゃとした陽物を手で刺激し続ける。

「可愛すぎて、喰っちまいてえ…ゆきの、どこも、かしこも」

「ふ、あ あ♡」

 ひとりでにうねる肉壁が、十兵衞の先走りと篤実の密でじゅぷっ♡と音を立てる。声色と体温、においはますます獣じみてゆく。

「ゆき…ゆき、嗚呼。此れからは儂以外に泣かされることが無いよう、儂が」

 言葉とは裏腹に、熟れた淫肉壺に包まれた十兵衞の魔羅を揺さぶって、腹を押し上げる。他の臓物が押し潰されそうなほどに。

「じゅ、うべっ え ひっ おあっ あ゙♡」

「しあわせにす、る…ッうあああああっ!」

 頸椎から背骨がカッと燃えるような昂ぶりと共に、再び十兵衞の魔羅から熱いものが迸る。それは先刻のものよりも粘つき、重く、十兵衞の魔羅の中をぶりゅぶりゅと押し広げるように溢れ出し、噴き出した。
しおりを挟む
感想がほしいです(素直)
短くても!おいしい!!!元気が出ます!!!
Waveboxでお気軽にぽちぽち踏んでください!!!
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

ヤンデレBL作品集

みるきぃ
BL
主にヤンデレ攻めを中心としたBL作品集となっています。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...