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【 親友の住む砦と新たな自分 】
薄幸の美少女的な感じ
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こうして婚約披露宴という名目の外交、陰謀、それに配偶者探しなど、まあもろもろの大なり小なり様々な思惑のイベントが終わり、クラウシェラは帰路に付いた。
「あー疲れた」
『お疲れ様』
「全くよ。でもこれでイベントも終わり。後は学園への入学準備ね」
学園かー。
半年後には遂にゲームが始まる。
この世界では、貴族の子女は今までいた首都にある学園に通う事になる。
名目としては、各地の貴族のご子息やご令嬢が結束を固めるためとなっているけど、言ってしまえばこれもまた外交と配偶者を探すための物。
当然弊害もあるけど、やはり普通は顔見知り相手の土地にはなかなか攻め込めないものね。
そして共通の教育を受ける事で、自分たちが王家に仕える存在だという立場が教え込まれる。
結構良く出来ていると思うわ。私がいた時代がまだ君主制だったら、こういった学園が作られていたんじゃないかしら。
もちろん、通えるのは貴族だけだけどね。
『それでこのまま領地に帰るの? なんか道が違う気がするんだけど』
「当然でしょ。今はフェルトラン騎士領に向かっているわ。久しぶりに王都に来たのだから、顔くらいは見せておかないとね」
フェルトラン騎士領かー。
王都と公爵領の間にある騎士候が治める領地の一つ。所属は王領内ね。
騎兵や歩兵まで含めると、動員兵力は1万5千人ほど。
精強で名だたる兵団で、王軍の一翼を担う存在。
当然、彼女が王都に攻め込むときは大きな障害になるのよね。
ただそこの第2息女であるアリアン・エル・ケルローンとクラウシェラは、何度も手紙をやり取りする仲ではある。
同い年なのでやっぱり学園に通うけど、取り巻きやクラウシェラからは少し距離があったかな。
手紙はたわいのない内容だったけど、それだけに彼女との関係には利害を感じなかった。
『今まで会った事は無かったけど、顔見知りなの?』
「幼いころに何度かね。それだけの関係よ」
そっけない言い方の裏に、彼女の苦悩を感じた。
アリアンは少し病弱で影は薄かった。
学園では遠巻きに挨拶する程度で、クラウシェラはほとんど無視していたわね。
そして物語の展開によっては王都攻めをして、当然フェルトラン騎士領が蹂躙された事は数知れず。
その過程で、彼女は必ず命を落とす。
だけど、彼女はクラウシェラの破滅に関わった事は1度も無い。
というより、正面切って敵対したことも全くないわね。
騎士領が滅ぶ時は、必ず炎に包まれる砦と運命を共にした。
今のクラウシェラは、当然それを知っている。
複雑な感情はそのせいよね。
だってもし王家と敵対したら、間にあるフェルトラン騎士領を無視できない。
そりゃ主力の一角なのだから侵攻途中に無くても戦う事にはなるだろうけど、砦を陥落させる必要はないのよね。
そうなればアリアンは命を落とす事は無いのかしら……それとも……。
「さあ、見えて来たわ」
さっきまでだらしない格好だったが、素早くドレスの紐を締め、ブーツを履いて姿勢を整える。
その僅か数秒後――、
「前方にフェルトランの騎士団が控えています。おそらく500騎ほどかと」
オーキスが馬車の窓越しに報告に来た。
この辺りの勘はさすがというかなんというか。
「連絡に行った伝令は?」
「歓迎するとの言葉を携えて戻ってきております」
「なら問題無いわ」
『クラウシェラ』
――分かっているわよ。貴方わたくしを馬鹿だと思っていない?
『そんな事は無いのだけど……』
考えている内容が物騒なのよ。
「臨戦態勢に入る事は許さないわ。武器を構える事も厳罰に処します。全員に徹底させなさい」
「はっ!」
「ただし、もし向こうが敵対するそぶりを見せたら容赦する必要は無いわ。公爵軍がどれほどの兵団か、死の間際に教えてあげなさい」
「そちらも全軍に徹底させます」
本当に物騒だわ。
でも実際に戦ったら、こっちの護衛300騎に対して向こうは待ち構える500騎。それも王国有数の部隊。
だけど戦えばこちらが勝つ。
イベントシーンでは、常に成す術もなく蹂躙されている。それ程に、公爵軍は強い。
向こうがその気なら、この300騎だけでも圧倒すると思う。
しかもクラウシェラまでいるのだから、勝負にもならないわね。
でもそんな万が一の心配も、当たり前だけど杞憂に終わった。
というより本当に当たり前よね。王子と婚約の儀式をして帰還中の婚約者を襲ったりしたら、王国軍も公爵軍も敵にする事になるもの。
こちらの接近を確認した向こうの騎兵たちは、一斉に未知の左右に整列した。
そしてその真ん中にポツンと残された馬車が1台。
小さいけれど、所々金属で補強された実勢的な馬車。
まあクラウシェラの馬車も外見は凄く立派で豪華だけど、木、鉄、木の三層構造。
当然、矢なんて通さない造りになっている。
そんな事はさておき、その馬車から老紳士に手を引かれて一人の少女が出て来た。
うん、知ってる。彼女がアリアン・エル・ケルローン。
設定だと身長は153センチ。多分この頃はもうちょっと低いかな?
淡い栗色のストレートのセミロングが風になびく。
こうして見ると、本当に細くてさらさらだなー。
瞳は柔らかなイメージを与えるブラウン。
顔立ちはどことなく子犬を思わせるかわいらしさと愛嬌がある。
実際クラウシェラに懐いているし、守ってあげたくなるような可愛らしさがあるわ。
でもクラウシェラに攻められても、一度だって命乞いをした事も、逃げた事も無いのよね。
一言の恨み言もなしに、必ず砦と運命を共にしている。
見た目に反して、いざという時の意思は強いのよね。
姉がいるんだけど、彼女は公爵軍との戦いルートに入ったら必ず戦死している。
ただこの辺りは正直あたしがあんまり関わらなかっただけで、もしかしたら別の展開もあったかもしれない。
でもほっとくと、婚約破棄を機にクラウシェラは本格的に王家打倒を目指し始めるのが問題だわ。
「あー疲れた」
『お疲れ様』
「全くよ。でもこれでイベントも終わり。後は学園への入学準備ね」
学園かー。
半年後には遂にゲームが始まる。
この世界では、貴族の子女は今までいた首都にある学園に通う事になる。
名目としては、各地の貴族のご子息やご令嬢が結束を固めるためとなっているけど、言ってしまえばこれもまた外交と配偶者を探すための物。
当然弊害もあるけど、やはり普通は顔見知り相手の土地にはなかなか攻め込めないものね。
そして共通の教育を受ける事で、自分たちが王家に仕える存在だという立場が教え込まれる。
結構良く出来ていると思うわ。私がいた時代がまだ君主制だったら、こういった学園が作られていたんじゃないかしら。
もちろん、通えるのは貴族だけだけどね。
『それでこのまま領地に帰るの? なんか道が違う気がするんだけど』
「当然でしょ。今はフェルトラン騎士領に向かっているわ。久しぶりに王都に来たのだから、顔くらいは見せておかないとね」
フェルトラン騎士領かー。
王都と公爵領の間にある騎士候が治める領地の一つ。所属は王領内ね。
騎兵や歩兵まで含めると、動員兵力は1万5千人ほど。
精強で名だたる兵団で、王軍の一翼を担う存在。
当然、彼女が王都に攻め込むときは大きな障害になるのよね。
ただそこの第2息女であるアリアン・エル・ケルローンとクラウシェラは、何度も手紙をやり取りする仲ではある。
同い年なのでやっぱり学園に通うけど、取り巻きやクラウシェラからは少し距離があったかな。
手紙はたわいのない内容だったけど、それだけに彼女との関係には利害を感じなかった。
『今まで会った事は無かったけど、顔見知りなの?』
「幼いころに何度かね。それだけの関係よ」
そっけない言い方の裏に、彼女の苦悩を感じた。
アリアンは少し病弱で影は薄かった。
学園では遠巻きに挨拶する程度で、クラウシェラはほとんど無視していたわね。
そして物語の展開によっては王都攻めをして、当然フェルトラン騎士領が蹂躙された事は数知れず。
その過程で、彼女は必ず命を落とす。
だけど、彼女はクラウシェラの破滅に関わった事は1度も無い。
というより、正面切って敵対したことも全くないわね。
騎士領が滅ぶ時は、必ず炎に包まれる砦と運命を共にした。
今のクラウシェラは、当然それを知っている。
複雑な感情はそのせいよね。
だってもし王家と敵対したら、間にあるフェルトラン騎士領を無視できない。
そりゃ主力の一角なのだから侵攻途中に無くても戦う事にはなるだろうけど、砦を陥落させる必要はないのよね。
そうなればアリアンは命を落とす事は無いのかしら……それとも……。
「さあ、見えて来たわ」
さっきまでだらしない格好だったが、素早くドレスの紐を締め、ブーツを履いて姿勢を整える。
その僅か数秒後――、
「前方にフェルトランの騎士団が控えています。おそらく500騎ほどかと」
オーキスが馬車の窓越しに報告に来た。
この辺りの勘はさすがというかなんというか。
「連絡に行った伝令は?」
「歓迎するとの言葉を携えて戻ってきております」
「なら問題無いわ」
『クラウシェラ』
――分かっているわよ。貴方わたくしを馬鹿だと思っていない?
『そんな事は無いのだけど……』
考えている内容が物騒なのよ。
「臨戦態勢に入る事は許さないわ。武器を構える事も厳罰に処します。全員に徹底させなさい」
「はっ!」
「ただし、もし向こうが敵対するそぶりを見せたら容赦する必要は無いわ。公爵軍がどれほどの兵団か、死の間際に教えてあげなさい」
「そちらも全軍に徹底させます」
本当に物騒だわ。
でも実際に戦ったら、こっちの護衛300騎に対して向こうは待ち構える500騎。それも王国有数の部隊。
だけど戦えばこちらが勝つ。
イベントシーンでは、常に成す術もなく蹂躙されている。それ程に、公爵軍は強い。
向こうがその気なら、この300騎だけでも圧倒すると思う。
しかもクラウシェラまでいるのだから、勝負にもならないわね。
でもそんな万が一の心配も、当たり前だけど杞憂に終わった。
というより本当に当たり前よね。王子と婚約の儀式をして帰還中の婚約者を襲ったりしたら、王国軍も公爵軍も敵にする事になるもの。
こちらの接近を確認した向こうの騎兵たちは、一斉に未知の左右に整列した。
そしてその真ん中にポツンと残された馬車が1台。
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まあクラウシェラの馬車も外見は凄く立派で豪華だけど、木、鉄、木の三層構造。
当然、矢なんて通さない造りになっている。
そんな事はさておき、その馬車から老紳士に手を引かれて一人の少女が出て来た。
うん、知ってる。彼女がアリアン・エル・ケルローン。
設定だと身長は153センチ。多分この頃はもうちょっと低いかな?
淡い栗色のストレートのセミロングが風になびく。
こうして見ると、本当に細くてさらさらだなー。
瞳は柔らかなイメージを与えるブラウン。
顔立ちはどことなく子犬を思わせるかわいらしさと愛嬌がある。
実際クラウシェラに懐いているし、守ってあげたくなるような可愛らしさがあるわ。
でもクラウシェラに攻められても、一度だって命乞いをした事も、逃げた事も無いのよね。
一言の恨み言もなしに、必ず砦と運命を共にしている。
見た目に反して、いざという時の意思は強いのよね。
姉がいるんだけど、彼女は公爵軍との戦いルートに入ったら必ず戦死している。
ただこの辺りは正直あたしがあんまり関わらなかっただけで、もしかしたら別の展開もあったかもしれない。
でもほっとくと、婚約破棄を機にクラウシェラは本格的に王家打倒を目指し始めるのが問題だわ。
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