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毒にも良い毒、悪い毒がある

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毒親という言葉をご存知だろうか?

私は長年、そして今も実家の存在に怯え、暮らしている。
たまに襲ってくるフラッシュバックに頭がおかしくなりそうになる。
と言うか、いつもおかしくなって「あー」とか「うー」とかを声に出して我に返る。(もちろん誰もいないところで、たまに道端で言ってしまうことがあるけど)

ここでいつも私は、自分よりももっと酷い毒親はいるし、もっと悲惨な目にあっているという人がいると考える。だから、あれごときで恐れを抱き、精神を病むのは自分が弱いのだと。

ただこれこそが、こう思わせることが毒親ではないだろうか?

私の親は過干渉、かつヘリコプターペアレンツだと認識している。

大人になってようやく心療内科に行き、人に話した。心療内科は3ヶ所行ったが、まだ良い所には巡り合えていない。

悩んだ時や逆に余裕がある時に自分で調べて、あぁ、私の親はこうだなと思う時がある。そこから行きついたのが過干渉とヘリコプターペアレンツだ。この過干渉、ヘリコプターペアレンツが、毒親に含まれると知ってストンと自分の中で何かが落ちた。

過干渉は幼少期からあった。これは間違いなくあった。大人になって、私は親が知っている場所に近い賃貸に住んでいた。保証人にもなってもらっていたのでそれはそうなのだが。ただ一度たりとも家に呼んだことはなかったし、呼ぼうとも思わなかった。

私は子供を産んだのだがそこに住み続けた。ただ住みやすかったというのが大きい。ただ親に子供を産んだことを知られたくなかった。ここで引っ越しをすべきだったのに引っ越しをしなかったことをいまだに悔やんでいる。たまに来るメールには適当に返事をし、会わないようにした。ちょうど出産した後、会いたがらない私に母親は何かに気付いたのか「家まで行くぞ」と言った。そこでようやく観念して子供を産んだことを言った。

全てを今、語るには時間がかかるのでおいおい話すとして、愚かな私はこの時も心のどこかで親に愛され認められたいという欲求があった。子を産んだ過程も後に書くが、子を産むことはとても大きな責任だと分かっている。決して親に認められたいから産んだわけではない。孫を通じて仲良くなれるのならそうなりたかった。

話は戻って、子を産んでから親を家に上げたのだが、「ベッドの位置はあっちの方がいい」と言ったことには驚いた。そこまで言うものだろうか?

私の親への違和感は幼稚園の時からあった。昔の親は当たり前だと言って殴っていた。うちの親も殴る親だった。母親は一度だけだが、父親は喧嘩や言うことを聞かないと殴る人だったのは覚えている。

私が悪いのか?この人たちの愛を理解できない私がおかしいのかもしれない。そうずっと思っていたし、今はそう思わないようにしようと思ってもどこかでいまだに自分を責めてしまう。

私の親はどちらかというとお金がある方で世間体などを気にするタイプだった。この時点で羨ましがられることがある。お金があるだけで、と。親の意向で私立の学校にずっと通っていたし、私自身、お金をかけてもらったんだと思う。(私のトラウマになるくらいに幼稚園と小学校はものすごく嫌いだが)

親なりに愛情をかけていたのかもしれない。私には伝わらなかったけど。毒には良い毒、悪い毒があるらしい。私の親の愛情は悪い毒として作用してしまい根付いているが、これが良い毒に回ってくれたら私は今、こうはなっていなかったのかもしれない。

私は今、また限界を感じている。そして、フラッシュバックが起こり何かが弾けた時、今すぐこの土地を離れよう。そう思い、今に至り、この話を書いている。
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