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第四章:風岡夏純――②
風岡夏純――②
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あんな全身真っ黒になって死ぬなんて、焼死体でもない限り人間には不可能。
あの場所には当時流行していた病原体が今でも生きていて、それに感染して死んだのだろうか。
(たぶん違う。それなら、わたしたちにも発症しないとおかしい)
もう一つ、もっと気になる可能性がわたしの脳に浮かんでくる。
(あの二人の姿って、愛の死んでた状況にも酷似してるのよね。タイミング的に被ってるのも気になるし……)
貴秀と真美の妹だけが黒化してるなら、まだ的を絞って強引な納得をすることも可能かもしれないけれど無関係な位置にいた愛までもが同じ死に方をしていたとなるとそうもいかなくなる。
頭の中がグチャグチャしてくる。
おかしなことはいくつもあるのに、あまりにも現実味がなくまとまりきらない。
(ひょっとしたら、茜や竜次が見たっていう黒い影も本当は何か関係があったのかもしれない)
あの場所には当時流行していた病原体が今でも生きていて、それに感染して死んだのだろうか。
(たぶん違う。それなら、わたしたちにも発症しないとおかしい)
もう一つ、もっと気になる可能性がわたしの脳に浮かんでくる。
(あの二人の姿って、愛の死んでた状況にも酷似してるのよね。タイミング的に被ってるのも気になるし……)
貴秀と真美の妹だけが黒化してるなら、まだ的を絞って強引な納得をすることも可能かもしれないけれど無関係な位置にいた愛までもが同じ死に方をしていたとなるとそうもいかなくなる。
頭の中がグチャグチャしてくる。
おかしなことはいくつもあるのに、あまりにも現実味がなくまとまりきらない。
(ひょっとしたら、茜や竜次が見たっていう黒い影も本当は何か関係があったのかもしれない)
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