病み憑き

雪鳴月彦

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第四章:風岡夏純――②

風岡夏純――②

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 そんな二人を交互に見てから、わたしはわざと大きなため息をついた。

「何かよくわかんないけど、そういう貴秀たちとは関係ない話今はいらないでしょ。話題を戻すけど、貴秀たちを探す方法、茜が言ったように警察が活動してない夜に実行するのが間違いないかもね。グズグズしてらんないし、今日の夜早速探しに行きたいところだけど、皆はどう?」

「え? 今日って、この後行くの?」

「モタモタしてたら警察が来ちゃうでしょ? 絶対先に二人を見つけて妹の口を封じないと。これからの人生台無しにしたい?」

 強引とも取れるだろうわたしの提案に、三人とも戸惑った気配を窺わせるも、こちらとしてはそんなことに構っていられる余裕がない。

 万引きが見つかって補導とか、自分たちが直面してるのはそんなレベルの問題ではないのだ。

 いじめの内容と、それによる自殺。その真実を知った妹の復讐。

 そういったものが明るみになれば、ニュースにだって取り上げられかねない。
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