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第2章  ダンジョンを知る

第47話  さっさと済ませる

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「ここがギルドだ。さっさと登録を済ませるぞ」

 イメージ通り、おっさんたちが出入りをしているギルドがあった。

「ちなみに、私はここで待っている」

「何故に? 唐突に突き放された?」

「私はライオンの父親ではない。突き放すのではなく、私がギルドに行けない理由があるのだ」

 『ギルドに行けない理由』? ……昔、犯罪をしたとか? それだったら、騎士になってなんかいないか。というかむしろ、騎士だから入れないのかな? よく、ネット小説で冒険者と国家騎士がめるシーン見かけるし。

「分かった」

 そう言って俺は、一人でギルドへと入った。


  ■  □  ■  □  ■


「終わった~~」

 そう言って俺はギルドから出てきた。やったこととしては単純だったが、人生初のギルドということでとても緊張した。

 ちなみにギルドでしたことは、
 ①冒険者登録
 ②クエストと戦利品の売却についての講習
 ③注意喚起かんき
 であった。

 ①(冒険者登録)では、契約書に、氏名、年齢等の個人情報を記入して、よく分からない魔道具に手を置いただけである。

 ②(クエストと戦利品の売却についての講習)では、名前の通り講習を受けた。
 クエストは、自分のギルドポイントに合わせた物のみしか受けられないことや、モンスターコイン? とかいう戦利品や魔石などの買取価格などの説明をされた。正直よく分からなかった。
 分かったこととしては、宝箱の買取はしてもらえないということ。なんでも、宝箱自体の中身がランダムであることにより適正価格が分からないことに加え、『ミミック』と呼ばれる擬態ぎたいモンスターがいるようで、安全ではないからだそうだ。

 ③(注意喚起)では、最近、悪人が多く出没しているため気を付けることや、ダンジョンにおける譲り合い精神などの話を聞いた。
 『悪人』に関しては、へラトリアがいるので正直、今日は大丈夫だと思うが、気を付けたいと思った。また『譲り合い』に関しても、今日はへラトリアが人気にんきのないところを選んでくれていると言っていたから安心だし、今後も俺は人気ひとけのないところで、ひたすら攻略したいと思った。

「こんな感じですね」

「なるほど。新太、ちょっとステータスを開いてみてくれ」

 なぜ急に? 理由があるのだろうけど。


――――――――――――――――――――――――――――――

名前  水城新太

年齢  16

レベル  1 ( 0/100 )

MP  8/14 ( 0/100 )

スキル
 コモン  4
 レジェンダリー  2

アビリティーボーナス
 剣捌き  +1%
 忍び歩き  +1%

ギルドランク  I ( 0/1000 )

称号  ドヴァ― 転移者

――――――――――――――――――――――――――――――


 『ギルドランク』っていう欄が増えてる! ランクは――

「――1、なのかな?」

「いや、1ではなく、アイだな。つまりアルファベッドだ」

「それってもしかして、Aから始まって、B、C、D……ってなって――」

「惜しいな、始まりはSで、次がAだ」

 余計遠くなってる~~~。

 ヘラトリアが言うには、ギルドランクはクエストの消化や、モンスターコインの売却によって右側の『( 0/1000 )』の値が増えて、( 1000/1000 )になったら、Hランクに昇格するそうだ。

 一通り話し終えたところで、――


「では、次に、ダンジョンへ行くぞ!」

「やった~~!」



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