ドヴァ― ~伝説スキル2つ持ちの異世界攻略~

魚花冠

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第2章  ダンジョンを知る

第46話  俺のケモミミ

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「では、ギルドに行こう」

 へラトリアはそう言った。

 やった~~~~! ついに念願の、異世界限定施設ギルド来た~~~!!
 異世界といったら、ギルドや冒険者という言葉が思い浮かぶ人が多いだろう。俺もそうだ。やっと、異世界を感じられる。
 実を言うと、武器屋へ行くまでの道中に、少し街を見ているのだが、何というか――

「――そんなに変わらないんだよな」

 異世界風の街並みを想像していたのだが、日本とあまり変わらなかったのである。……というかそもそも、異世界の街並みってどんな感じなんだろう?
 ここ――天国を見て違和感を覚えたが、俺は異世界の街並みをそもそも思いつかなかった。イメージとしては、中世風の城があったりするんだけどな。

 そう言えば、王城はイメージ通りといった感じだった。しかし、それ以外の建物はレンガ造りだったり、コンクリートのようなものだったり……そう考えてみると違和感を感じた。

「天国って、コンクリートあるんだな」

「いや、ないな。コンクリートに見えるかもしれないが石などだ」

 俺の独り言にへラトリアがすかさず反応した。

 しかし、言っている内容が理解できなかった。

 石……ではないだろ。こんなにきれいなことがあるか。

 そう、へラトリアが石だ、といった壁には、石のようなへこみや傷がまったくもってなかったのである。むしろ、きれいすぎて怖いくらいに。

「なんでこんなにきれいなんだ?」

「魔法だ」

 出た~~~~! 本日二度目の、出た~~~~!! ギルドに続く、出た~~!
 確かに言われてみれば、この世界には魔法があるのだ。なんと素晴らしい!
 つまり、俺が普通だと思っていた建造物は、非科学的要素オカルトの塊だった訳だ。やっぱ異世界だな。

 でも、まだおかしな点はある。

「そういえば天国なのに、普通の見た目の人しかいないな」

 異世界に行くと聞いていたので、猫耳やウサギ耳、翼がついている人などを想像していたのだが、王城内の人を含め、そんな人は一切いなかった。
 強いて言うのであれば、髪や目の色が様々であっただけである。

 俺が少し落ち込んでいると、

「悪いが、お前の思っているような理想はココには存在しない。地国との違いは、機械がなく魔法があるだけだ」

 マ・ジ・で!? 悲しいんだけど。俺のケモミミがあぁぁ……

「そう落ち込むな。ダンジョンはお前を裏切らないと思うぞ」

 慰めるように、へラトリアはそう言った。そこまで言うなら楽しみにしておこう。
 でも俺は、ボス戦と、ギミックがないと許さないからな!

 そんなことを考えていると、へラトリアが突然止まった。
 前を見るとそこには――


「ここがギルドだ。さっさと登録を済ませるぞ」

 ――イメージ通り、おっさんたちが出入りをしているギルドがあった。



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