27 / 57
第1章 中々無い出会い方
第27話 おかあさんみたいに
しおりを挟む
「水城様。晩御飯のご支度がもうすぐできますので、案内を――ミリア様。ここにいらしたのですね」
やっぱりそうかぁ~~!!
俺は心の中で叫んだ。
それから俺とミリアは一緒に王室へ向かった。
「ねーねー、ミズキ。ミーのこと、これからは『ちゃん』付けしないでよんでー」
「ああ、分かった」
これは、仲良くなれた証拠なのだろうか、。それとも、子ども扱いされたくないのだろうか。どちらにせよ、可愛いと思った。……口には出さないけど。
■ □ ■ □ ■
王室につくと、ミリアは勢いよく扉を開いた。
「ミリア、どこへ行っていたのですか。呼びに行った者が困っていましたよ。つい先日も――」
王様の近くの席についていたその人は、俺に気づいたようで叱責を止めた。
「すみません。お客様の前で取り乱しました」
別に気にすることないのに。逆に気を使われたほうが、こっちも気を使ってしまう。
ところで、あの人は誰なんだろう。想像するに、王様の隣に座っていて、ミリアに普通に説教をしている様子を見ると――
「ミリアのお母さんですか?」
――――。
――――――――。
場に沈黙の時間が流れた。
「貴方は、転移者の方ですよね」
ミリアのお母さんらしき人物が言った。場の空気からしてそうではなかったらしいが。
「はい、水野新太といいます」
「そうですか。覚えておきます」
それから、俺に目を合わせなくなった。
――――。
「この子は私の娘にして、ミリアの姉、長女のアリシアじゃ」
沈黙に耐えられないといった様子で、王様が口を開いた。
ヤバッ! お姉さんのこと、お母さんって言ってしまった。これは相当怒っているだろう。きちんと謝罪しないと。
「申し訳ございません。お母様にしては若いと思っていたのですが、何せ、とてもしっかりしておられたので間違えてしまいました」
「…………」
さっきまでよりは怒りが収まったように見えたが、まだ少し怒っているようだ。
「どういうこと?
――アリシアがおかあさんみたいにながくいきたから、しっかりしたってこと?」
おいおい、ミリア? 何を言っているんだ? なぜフォローどころか、火に油を注いでいるんだ?
ほら見てよ、また見るからに怒りだしたじゃん。
ΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
よろしければ、『お気に入り』への追加、感想の投稿をよろしくお願いいたします。
特に感想は、作品の向上や誤字脱字等の修正に役に立つので、どんなことでもいいので気になる点があれば是非お願いします。
『お気に入り』への追加をしていただくと、作品を書く活力になります。
ΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔ
やっぱりそうかぁ~~!!
俺は心の中で叫んだ。
それから俺とミリアは一緒に王室へ向かった。
「ねーねー、ミズキ。ミーのこと、これからは『ちゃん』付けしないでよんでー」
「ああ、分かった」
これは、仲良くなれた証拠なのだろうか、。それとも、子ども扱いされたくないのだろうか。どちらにせよ、可愛いと思った。……口には出さないけど。
■ □ ■ □ ■
王室につくと、ミリアは勢いよく扉を開いた。
「ミリア、どこへ行っていたのですか。呼びに行った者が困っていましたよ。つい先日も――」
王様の近くの席についていたその人は、俺に気づいたようで叱責を止めた。
「すみません。お客様の前で取り乱しました」
別に気にすることないのに。逆に気を使われたほうが、こっちも気を使ってしまう。
ところで、あの人は誰なんだろう。想像するに、王様の隣に座っていて、ミリアに普通に説教をしている様子を見ると――
「ミリアのお母さんですか?」
――――。
――――――――。
場に沈黙の時間が流れた。
「貴方は、転移者の方ですよね」
ミリアのお母さんらしき人物が言った。場の空気からしてそうではなかったらしいが。
「はい、水野新太といいます」
「そうですか。覚えておきます」
それから、俺に目を合わせなくなった。
――――。
「この子は私の娘にして、ミリアの姉、長女のアリシアじゃ」
沈黙に耐えられないといった様子で、王様が口を開いた。
ヤバッ! お姉さんのこと、お母さんって言ってしまった。これは相当怒っているだろう。きちんと謝罪しないと。
「申し訳ございません。お母様にしては若いと思っていたのですが、何せ、とてもしっかりしておられたので間違えてしまいました」
「…………」
さっきまでよりは怒りが収まったように見えたが、まだ少し怒っているようだ。
「どういうこと?
――アリシアがおかあさんみたいにながくいきたから、しっかりしたってこと?」
おいおい、ミリア? 何を言っているんだ? なぜフォローどころか、火に油を注いでいるんだ?
ほら見てよ、また見るからに怒りだしたじゃん。
ΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
よろしければ、『お気に入り』への追加、感想の投稿をよろしくお願いいたします。
特に感想は、作品の向上や誤字脱字等の修正に役に立つので、どんなことでもいいので気になる点があれば是非お願いします。
『お気に入り』への追加をしていただくと、作品を書く活力になります。
ΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔ
0
お気に入りに追加
135
あなたにおすすめの小説
転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
きのまま錬金!1から錬金術士めざします!
ワイムムワイ
ファンタジー
森の中。瀕死の状態で転生し目覚めた男は、両親を亡くし親戚もいない少女に命を救われた。そして、今度はその少女を助けるために男が立ち上がる。
これはそんな話。
※[小説家になろう]で書いてた物をこちらにも投稿してみました。現在、[小説家になろう]と同時に投稿をしています。いいなと思われたら、お気に入り等してくれると嬉しくなるので良ければお願いします~。
※※2021/2/01 頑張って表紙を作ったので追加しました!それに伴いタイトルの【生活】部分無くしました。
STATUS
項目 / 低☆☆☆☆☆<★★★★★高
日常系 /★★★☆☆ |コメディ /★★☆☆☆
戦闘 /★★☆☆☆ |ハーレム /★★☆☆☆
ほっこり /★★☆☆☆ | えぐみ /★★☆☆☆
しぶみ /★★☆☆☆
世界設定 /有or無
魔力 /有 | 使い魔/有
魔法 /無 | 亜人 /有
魔道具/有 | 魔獣 /有
機械 /無 |ドラゴン/有
戦争 /有 | 勇者 /無
宇宙人/無 | 魔王 /無
主人公設定
異世界転生 | 弱い
なぜかモテる | 人の話が聞けます
※これはあくまでも10/23の時のつもりであり、途中で話が変わる事や読んでみたら話が違うじゃないか!等もありえるので参考程度に。
この話の中では、錬金術師ではなく錬金術士という事にして話を進めています。
アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活
ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。
「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。
現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。
ゆっくり更新です。はじめての投稿です。
誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。
迷い人 ~異世界で成り上がる。大器晩成型とは知らずに無難な商人になっちゃった。~
飛燕 つばさ
ファンタジー
孤独な中年、坂本零。ある日、彼は目を覚ますと、まったく知らない異世界に立っていた。彼は現地の兵士たちに捕まり、不審人物とされて牢獄に投獄されてしまう。
彼は異世界から迷い込んだ『迷い人』と呼ばれる存在だと告げられる。その『迷い人』には、世界を救う勇者としての可能性も、世界を滅ぼす魔王としての可能性も秘められているそうだ。しかし、零は自分がそんな使命を担う存在だと受け入れることができなかった。
独房から零を救ったのは、昔この世界を救った勇者の末裔である老婆だった。老婆は零の力を探るが、彼は戦闘や魔法に関する特別な力を持っていなかった。零はそのことに絶望するが、自身の日本での知識を駆使し、『商人』として新たな一歩を踏み出す決意をする…。
この物語は、異世界に迷い込んだ日本のサラリーマンが主人公です。彼は潜在的に秘められた能力に気づかずに、無難な商人を選びます。次々に目覚める力でこの世界に起こる問題を解決していく姿を描いていきます。
※当作品は、過去に私が創作した作品『異世界で商人になっちゃった。』を一から徹底的に文章校正し、新たな作品として再構築したものです。文章表現だけでなく、ストーリー展開の修正や、新ストーリーの追加、新キャラクターの登場など、変更点が多くございます。
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
転生弁護士のクエスト同行記 ~冒険者用の契約書を作ることにしたらクエストの成功率が爆上がりしました~
昼から山猫
ファンタジー
異世界に降り立った元日本の弁護士が、冒険者ギルドの依頼で「クエスト契約書」を作成することに。出発前に役割分担を明文化し、報酬の配分や責任範囲を細かく決めると、パーティ同士の内輪揉めは激減し、クエスト成功率が劇的に上がる。そんな噂が広がり、冒険者は誰もが法律事務所に相談してから旅立つように。魔王討伐の最強パーティにも声をかけられ、彼の“契約書”は世界の運命を左右する重要要素となっていく。
システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。
大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった!
でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、
他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう!
主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!?
はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!?
いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。
色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。
*** 作品について ***
この作品は、真面目なチート物ではありません。
コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております
重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、
この作品をスルーして下さい。
*カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。
あなたの冒険者資格は失効しました〜最強パーティが最下級から成り上がるお話
此寺 美津己
ファンタジー
祖国が田舎だってわかってた。
電車もねえ、駅もねえ、騎士さま馬でぐーるぐる。
信号ねえ、あるわけねえ、おらの国には電気がねえ。
そうだ。西へ行こう。
西域の大国、別名冒険者の国ランゴバルドへ、ぼくらはやってきた。迷宮内で知り合った仲間は強者ぞろい。
ここで、ぼくらは名をあげる!
ランゴバルドを皮切りに世界中を冒険してまわるんだ。
と、思ってた時期がぼくにもありました…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる