ドヴァ― ~伝説スキル2つ持ちの異世界攻略~

魚花冠

文字の大きさ
上 下
13 / 57
第1章  中々無い出会い方

第13話  発覚した事実

しおりを挟む
 俺は言われた通りに、発動石を持って念じてみた。すると、まるでゲームのように、自分のステータスが見えたのであった。


――――――――――――――――――――――――――――――

名前  水城新太

年齢  16

レベル  1 ( 0/100 )

MP  11/12 ( 0/100 )

スキル
・コモン  1
・レジェンダリー  2

称号  ドヴァ― 転移者

――――――――――――――――――――――――――――――


 ――これが俺のステータスか。……よく分からんな。
 かろうじて、レベルが一なのは、ネット小説とかゲームとかと同じなんだなって思うぐらいだ。

「ステータスに、体力とかHPみたいなものはないのか?」

 まず、パッと見たときに気になったことについて聞いてみた。
 普通、ゲームでもラノベでも、HP――体力は、必要不可欠なものとして扱われている。体力表記をすることで、プレイヤーや読者に分かりやすく状況を伝えるためである。
 そのHPが、このステータスには存在しないのだ。

「そうなのじゃ。以前地国から来たものの中にも同じ質問をしたものがいたのじゃが、なんでも、地国の娯楽の中ではHPというものがあるらしいのぅ」

 やはりか。普通、ゲームをしている者なら真っ先に思うだろう。

「じゃが、この現実に、HP――体力は存在しないのじゃ。考えてみるのじゃ。もし体力が存在したとして、攻撃にも既定の攻撃力があったとする。しかし、それでは、攻撃がどこへ当たったのか、どこで当たったのか、など環境要因などが取り入れられたとき、既定の値と異なる攻撃力になることがあるじゃろう」

 確かに言われてみればそうなのだ。同じ攻撃でも、状況に応じて威力が異なることは多々ある。また、一定の条件がそろうことで、ありえないほどの効果を発揮するものもある。
 俺もゲームをしているときにそんなことを考えたことがある。
 ……もちろんゲームは友達としていたぞ。一人じゃないからな!

「確かに……。納得しました。次の質問にいってもいいですか?」

「もちろんじゃ。いくらでも聞いておくれ」

 名前と年齢に間違いはないし、この称号も、俺が地球――地国から、天国へ転移したからできたものだろう。
 だとすれば、疑問に思うことは――

「俺が思うに、『スキル』っていうのが魔法ですよね?」

「その通りじゃ」

「では、コモンとレジェンダリーとは何ですか?」

「スキルの種類のことじゃ。同じスキルといっても、性能が全く異なり、特出した効果があるものがあるのじゃ。それが、レジェンダリースキルという訳じゃ。そして、レジェンダリースキルは数がほとんど無く、多くの人が手にすることのできないものじゃ」

 なるほど、コモンスキル――普通のスキルに比べて、レジェンダリースキルはその名の通り、伝説級のスキルだということか。
 ちょっと待って、てことは、俺――


 ――伝説スキル、2個持ちじゃん!



ΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔ

 最後まで読んでいただきありがとうございます。
 よろしければ、『お気に入り』への追加、感想の投稿をよろしくお願いいたします。
 特に感想は、作品の向上や誤字脱字等の修正に役に立つので、どんなことでもいいので気になる点があれば是非お願いします。
 『お気に入り』への追加をしていただくと、作品を書く活力になります。

ΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔΔ
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

安全第一異世界生活

笑田
ファンタジー
異世界に転移させられた 麻生 要(幼児になった3人の孫を持つ婆ちゃん) 異世界で出会った優しい人・癖の強い人・腹黒と色々な人に気にかけられて 婆ちゃん節を炸裂させながら安全重視の冒険生活目指します!!

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活

ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。 「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。 現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。 ゆっくり更新です。はじめての投稿です。 誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)

葵セナ
ファンタジー
 主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?  管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…  不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。   曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!  ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。  初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)  ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

処理中です...