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第一章 偽りの皇帝
第十七話
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「まさか、忘れたなんて言いませんよね?三十年近く前とはいえ、貴方が無理やり押し入った、あの家でのことを」
「う……!」
ギクリ、と。身体を震わせ、目に見えて動揺した皇帝が目を逸らす。
その行動だけで、疚しいことがあると言っているようなものだった。
「私は丁度、帝国と北戎の国境に住んでいました。李冰殿の二番目の妻とはいえ、私は遊牧民ではありませんでしたので、現地妻と言ったほうが正しいのかもしれません。それでも李冰殿は頻繁に逢いに来てくださいましたし、護衛だと言って数人の使用人も常駐していました」
あれは、熱帯夜が続き、寝苦しいほどの大暑にあたる夏のことだった、と皇后が振り返る。
「……当時、北戎は帝国との大きな戦があった為、まだ一兵卒だった李冰殿も戦に駆り出されていました」
さすがに三十年近く前のこととなると、李冰も棟梁でないのは当然のことだ。
兵卒は、基本的に前線に配置される決まりである。前線はもっとも死を身近に感じる戦場だが、そのぶん出世も近くなるのも前線だ。
李冰が当時、何を考え前線で生き延びたのか。
会談の円卓につく人間は、ほとんどが戦経験のある人間だ。自然と、その脳裏には当時の光景がまざまざと浮かび、当然のように李冰の心情も察せられるものだった。
「三ヶ月ほど、李冰殿は私の家には来れなかった。そのとき、貴方は血に濡れた姿で転がりこむように家に上がり込んできた。明らかに帝国の、脱走兵と分かる姿で」
「っな……?」
皇帝が戦場を脱走したなどと、前代未聞の恥だ。当時は皇帝でなかったかもしれないが、それでも皇太子ではあった筈だと、煌威や紅焔だけでなく北戎側からも非難の眼が集中する。
重要で高い地位にいる人間が、戦場を脱走して生き延びるなど、どこの国や民族間でも一族の恥晒しというのが一般的な常識だ。
皇帝が皇后を離さなかったのは、もしや溺愛していたことだけが原因ではなかったのかと煌威は身構える。
自分の知らない、さらに帝国を窮地に陥れる真実があるのでは、と――。
「……熱にあてられた、と言っていましたわね」
皇后が酷く冷たい、しかし燃えるような視線を夫である皇帝に向けた。その表情は、嫌悪と憎悪と嘲笑と、持ちうる人の悪意をすべて練り込んだようなもので、いかに皇帝から筆舌に尽くし難い行いを皇后がされてきたか想像に余る。
「熱で朦朧としていた、と。でなければ戦場を離れる筈がない、とも」
「……っお、おお! そうだ! そうだとも!」
皇帝が同意を示して大きく頷くのがまた、滑稽だった。
「あのとき、朕は熱で頭がおかしくなっていたのだ……っ。大暑で蒸し暑い戦場は酷暑になっていたし、意識が朦朧として気がついたら女神の如き皇后が目の前にいてだな……!」
「そうですね、大暑で頭がおかしくなったのだと言って、貴方は常駐していた護衛を殺し、私は……わたくしは……っ」
段々と小さく、震えていく皇后の声に、周囲の痛ましいものを見る視線はさらに強く、反対に皇帝に対する軽蔑の視線は強まる。
度重なり強くなる非難の視線に、堪らなくなったのだろう。皇帝が叫んだ。
「……ッ仕方ないだろう! あのとき、朕は生死の極限にいたのだ! つい戦場から逃げ出してしまっただけだ! 命からがら逃げ出した先で美しい女がいたのだ! 男の本能だ! 犯さない道理などない!!」
言うに事欠いて言い訳がそれか、と煌威は呆れて開いた口が塞がらなかった。
――この男は、皇帝ではない。人でもなく、父ですらない。ただの獣だ。
「……そうして、李冰殿が留守のとき押し入られ、貴方に手篭めにされて出来た娘があの娘です」
「……」
煌威は、なおも気丈に話を続ける皇后を、止めようかと考え始めていた。
――もう十分だ。皇帝の罪を並べるのも、帝国の不義を聞くのも、皇后の悲惨な人生を聞くのも。…母の苦しみに気づかなかった不甲斐ない自分を知るのも。
もう十分、帝国は大打撃を受けた。
煌威は帝国が北戎と不可侵条約を結ぶことなど、絶対に有り得ないと悟る。
――条約など、結べる筈がない。はっきりした。もう十分、皇太子に出来ることは分かった。
これ以上は無意味に皇后を苦しめるだけだと煌威は憂い、 しかし続いた皇后の言葉に上げかけた声が止まる。
「一度は、自害しようとしました。……私は、旦那様の留守中とはいえ貞操を守れなかった」
煌威が李冰に咄嗟に目をやれば、やるせない、といった表情で皇后を見つめていた。
「けれど、李冰殿が……」
「…………ああ、わたしが止めた。命があるのなら、それでいいと……」
「……はいっ、はい……」
大粒の涙を零しながら、皇后が頷くのを皇帝は苦虫を噛み潰したように見ている。
その様子に、何様のつもりだ、と。煌威は皇帝に対して、父親とはいえ言ってしまいたかった。お前にそんな資格はない、と。
皇后は一度唇を引き結んだ後、また続けた。
「……わ、私は、〝悪い夢だったと思って忘れよう〟と…っそう、言ってくださった李冰殿に尽くそうと思っていました。あのとき、李冰殿は手篭めにされた私を許してくださった。でもだからこそ、子供があのときの暴漢の子とは、どうしても言えなかった」
皇帝を夫ではなく、皇帝という称号ですらなく、暴漢、と言った皇后の言葉には、今までひた隠しにしていたのだろう全てが込められていた。
「手篭めにされた妻が産んだ娘に対して、少しも疑わなかった筈がありません。しかし生まれた娘を、李冰殿は喜んでくれた。そのとき、私は決めたのです。李冰殿に尽くそうと。何よりも誰よりも尽くそうと。……なのに、そう思っていた矢先、貴方はまた現れた」
憎しみに、燃える眼だ。憎悪で身を焦がす眼差しで、皇后が皇帝を睨みつける。
「李冰殿の留守を狙ったのか、私の前に再び現れた貴方は、本気で惚れたからと言って、妻にしてやると言って、自分は皇帝だから誰も逆らえないと言って、私を攫って……閉じ込めた。李冰殿は死んだと言って、諦めろと言って」
血を吐くように、皇后が叫んだ。
「貴方は娘を殺した! 血の繋がった娘を、貴方は自分の私利私欲の為だけに殺したのです……っ何が皇帝だ! お前に皇帝の資格はない!」
慟哭に近い皇后の糾弾は、自然と煌威の身体と心を動かした。
「捕らえろ! 紅焔!」
「御意」
すぐさま、紅焔に命令を下す。
対象を言わずとも理解した紅焔は、煌威に聞き返すこともなく、皇帝を床に取り押さえた。
「なっ、何をする! 朕は皇帝だぞ!?」
うつ伏せで床に叩き伏せられる皇帝に威厳というものはなく、皇帝というより既に帝国の膿として認識された喚き散らす男を見下ろし、煌威は煌凛にも指示を出した。
「煌凛、布令を」
「御意」
具体的な布令の内容を言わずとも、紅焔と同じく煌威の考えを理解した様子で煌凛が拱手をとる。
次に皇后の処遇だと煌威は目を向けて、その佇まいに眉を寄せた。
あのような過去を人前で話したのだから、多少の心神衰弱や喪失を予想していたのだが。
皇后のそれは、言ってしまえば心の衰えや諦めではなく、逆の、決意というものを感じさせるものだったのだ。
「……あのとき、私に覚悟があればこんなことにはならなかった」
ぽつり、と小さな声で呟かれた言葉に、嫌な予感が過ぎる。
「あのとき、私が決断していればあの娘も死ぬことはなかった」
「……玉環?」
李冰が訝しげに名を呼んだ瞬間、皇后が、玉環が幸せそうに笑った。
「……ごめんなさい」
「っ玉環!?」
それは、瞬きにも等しい一瞬だった。
花が咲くような笑みを浮かべた玉環は、煌威達の目の前で美しく結い上げられた自分の髪から簪を引き抜くと、一切の躊躇い無く己の首筋に突き立てた。
「う……!」
ギクリ、と。身体を震わせ、目に見えて動揺した皇帝が目を逸らす。
その行動だけで、疚しいことがあると言っているようなものだった。
「私は丁度、帝国と北戎の国境に住んでいました。李冰殿の二番目の妻とはいえ、私は遊牧民ではありませんでしたので、現地妻と言ったほうが正しいのかもしれません。それでも李冰殿は頻繁に逢いに来てくださいましたし、護衛だと言って数人の使用人も常駐していました」
あれは、熱帯夜が続き、寝苦しいほどの大暑にあたる夏のことだった、と皇后が振り返る。
「……当時、北戎は帝国との大きな戦があった為、まだ一兵卒だった李冰殿も戦に駆り出されていました」
さすがに三十年近く前のこととなると、李冰も棟梁でないのは当然のことだ。
兵卒は、基本的に前線に配置される決まりである。前線はもっとも死を身近に感じる戦場だが、そのぶん出世も近くなるのも前線だ。
李冰が当時、何を考え前線で生き延びたのか。
会談の円卓につく人間は、ほとんどが戦経験のある人間だ。自然と、その脳裏には当時の光景がまざまざと浮かび、当然のように李冰の心情も察せられるものだった。
「三ヶ月ほど、李冰殿は私の家には来れなかった。そのとき、貴方は血に濡れた姿で転がりこむように家に上がり込んできた。明らかに帝国の、脱走兵と分かる姿で」
「っな……?」
皇帝が戦場を脱走したなどと、前代未聞の恥だ。当時は皇帝でなかったかもしれないが、それでも皇太子ではあった筈だと、煌威や紅焔だけでなく北戎側からも非難の眼が集中する。
重要で高い地位にいる人間が、戦場を脱走して生き延びるなど、どこの国や民族間でも一族の恥晒しというのが一般的な常識だ。
皇帝が皇后を離さなかったのは、もしや溺愛していたことだけが原因ではなかったのかと煌威は身構える。
自分の知らない、さらに帝国を窮地に陥れる真実があるのでは、と――。
「……熱にあてられた、と言っていましたわね」
皇后が酷く冷たい、しかし燃えるような視線を夫である皇帝に向けた。その表情は、嫌悪と憎悪と嘲笑と、持ちうる人の悪意をすべて練り込んだようなもので、いかに皇帝から筆舌に尽くし難い行いを皇后がされてきたか想像に余る。
「熱で朦朧としていた、と。でなければ戦場を離れる筈がない、とも」
「……っお、おお! そうだ! そうだとも!」
皇帝が同意を示して大きく頷くのがまた、滑稽だった。
「あのとき、朕は熱で頭がおかしくなっていたのだ……っ。大暑で蒸し暑い戦場は酷暑になっていたし、意識が朦朧として気がついたら女神の如き皇后が目の前にいてだな……!」
「そうですね、大暑で頭がおかしくなったのだと言って、貴方は常駐していた護衛を殺し、私は……わたくしは……っ」
段々と小さく、震えていく皇后の声に、周囲の痛ましいものを見る視線はさらに強く、反対に皇帝に対する軽蔑の視線は強まる。
度重なり強くなる非難の視線に、堪らなくなったのだろう。皇帝が叫んだ。
「……ッ仕方ないだろう! あのとき、朕は生死の極限にいたのだ! つい戦場から逃げ出してしまっただけだ! 命からがら逃げ出した先で美しい女がいたのだ! 男の本能だ! 犯さない道理などない!!」
言うに事欠いて言い訳がそれか、と煌威は呆れて開いた口が塞がらなかった。
――この男は、皇帝ではない。人でもなく、父ですらない。ただの獣だ。
「……そうして、李冰殿が留守のとき押し入られ、貴方に手篭めにされて出来た娘があの娘です」
「……」
煌威は、なおも気丈に話を続ける皇后を、止めようかと考え始めていた。
――もう十分だ。皇帝の罪を並べるのも、帝国の不義を聞くのも、皇后の悲惨な人生を聞くのも。…母の苦しみに気づかなかった不甲斐ない自分を知るのも。
もう十分、帝国は大打撃を受けた。
煌威は帝国が北戎と不可侵条約を結ぶことなど、絶対に有り得ないと悟る。
――条約など、結べる筈がない。はっきりした。もう十分、皇太子に出来ることは分かった。
これ以上は無意味に皇后を苦しめるだけだと煌威は憂い、 しかし続いた皇后の言葉に上げかけた声が止まる。
「一度は、自害しようとしました。……私は、旦那様の留守中とはいえ貞操を守れなかった」
煌威が李冰に咄嗟に目をやれば、やるせない、といった表情で皇后を見つめていた。
「けれど、李冰殿が……」
「…………ああ、わたしが止めた。命があるのなら、それでいいと……」
「……はいっ、はい……」
大粒の涙を零しながら、皇后が頷くのを皇帝は苦虫を噛み潰したように見ている。
その様子に、何様のつもりだ、と。煌威は皇帝に対して、父親とはいえ言ってしまいたかった。お前にそんな資格はない、と。
皇后は一度唇を引き結んだ後、また続けた。
「……わ、私は、〝悪い夢だったと思って忘れよう〟と…っそう、言ってくださった李冰殿に尽くそうと思っていました。あのとき、李冰殿は手篭めにされた私を許してくださった。でもだからこそ、子供があのときの暴漢の子とは、どうしても言えなかった」
皇帝を夫ではなく、皇帝という称号ですらなく、暴漢、と言った皇后の言葉には、今までひた隠しにしていたのだろう全てが込められていた。
「手篭めにされた妻が産んだ娘に対して、少しも疑わなかった筈がありません。しかし生まれた娘を、李冰殿は喜んでくれた。そのとき、私は決めたのです。李冰殿に尽くそうと。何よりも誰よりも尽くそうと。……なのに、そう思っていた矢先、貴方はまた現れた」
憎しみに、燃える眼だ。憎悪で身を焦がす眼差しで、皇后が皇帝を睨みつける。
「李冰殿の留守を狙ったのか、私の前に再び現れた貴方は、本気で惚れたからと言って、妻にしてやると言って、自分は皇帝だから誰も逆らえないと言って、私を攫って……閉じ込めた。李冰殿は死んだと言って、諦めろと言って」
血を吐くように、皇后が叫んだ。
「貴方は娘を殺した! 血の繋がった娘を、貴方は自分の私利私欲の為だけに殺したのです……っ何が皇帝だ! お前に皇帝の資格はない!」
慟哭に近い皇后の糾弾は、自然と煌威の身体と心を動かした。
「捕らえろ! 紅焔!」
「御意」
すぐさま、紅焔に命令を下す。
対象を言わずとも理解した紅焔は、煌威に聞き返すこともなく、皇帝を床に取り押さえた。
「なっ、何をする! 朕は皇帝だぞ!?」
うつ伏せで床に叩き伏せられる皇帝に威厳というものはなく、皇帝というより既に帝国の膿として認識された喚き散らす男を見下ろし、煌威は煌凛にも指示を出した。
「煌凛、布令を」
「御意」
具体的な布令の内容を言わずとも、紅焔と同じく煌威の考えを理解した様子で煌凛が拱手をとる。
次に皇后の処遇だと煌威は目を向けて、その佇まいに眉を寄せた。
あのような過去を人前で話したのだから、多少の心神衰弱や喪失を予想していたのだが。
皇后のそれは、言ってしまえば心の衰えや諦めではなく、逆の、決意というものを感じさせるものだったのだ。
「……あのとき、私に覚悟があればこんなことにはならなかった」
ぽつり、と小さな声で呟かれた言葉に、嫌な予感が過ぎる。
「あのとき、私が決断していればあの娘も死ぬことはなかった」
「……玉環?」
李冰が訝しげに名を呼んだ瞬間、皇后が、玉環が幸せそうに笑った。
「……ごめんなさい」
「っ玉環!?」
それは、瞬きにも等しい一瞬だった。
花が咲くような笑みを浮かべた玉環は、煌威達の目の前で美しく結い上げられた自分の髪から簪を引き抜くと、一切の躊躇い無く己の首筋に突き立てた。
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