新選組外伝 永倉新八剣術日録

橘りゅうせい

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47 池田鬼神丸

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 山口が八王子横山宿に入ったのは、もう午後も遅い刻限である。懐には余裕があるので、伊勢屋という大旅籠に宿をとった。
 本当の身元を書くわけにはゆかず、宿帳には、その場の思いつきで『武州忍藩勘定方・斎藤五郎』と適当に記したが、旅籠の者が不信に思うことはなく、あっさり部屋に通された。

 部屋に案内されると、山口は女中に声をかける。
「ちと、ものを訪ねるが、子安宿に詳しい者はおらぬか」
「へえ。あたしは、隣の馬乗宿の出なんで、子安宿ならよく存じておりますが……」
「まことか。それは運がよい。子安宿の百姓代で、たしか……そう、松村という家の場所を、知っておるか?」
「はい。松村さんなら、名主さんの屋敷の二軒隣でございます。蔵に桐の紋が印してあるので、ひと目でそれとわかりましてございます」
「おお、そうか……おぬしに出会えてよかった。さあ、少ないがこれを……」
 山口が小粒を握らせると、女は大げさに恐縮しながらも、素早く懐にしまう。旅籠の女中にとって、こうした心づけは、大切な収入なのだ。

 山口は旅籠をあとにすると、子安宿に足を向けた。甲州道中を外れ、子安村に入る。繁華な横山宿とはちがい、まばらに商家が並び、所々に百姓家も混ざっている。
 さびれた様子に、いかにも場末といった雰囲気が漂うが、山田川をわたると、それは場末から、はっきりと田舎の景色にかわった。
 名主の屋敷は、大きな長屋門を構えているので、すぐにわかった。教えられたとおり二軒先を見ると、たしかに蔵の屋根庇の下に、桐の門が印されていた。
 屋敷林も備わり、敷地の広さは名主の家と遜色がないが、茅葺き屋根には、うっすらと雑草が生え、壁の薄汚れた様子が、どこか荒んだ印象をあたえている。

 山口は、捨五郎と同じように、屋敷と道をはさんだ、うち棄てられた物置小屋に目をつけ、なかに入った。
 物置小屋のなかには、がらくたが山と詰まれ、埃っぽかった。どうやら以前は、小作人の住まいとして使われていたようで、奥には座敷だったらしい部屋があるが、もちろん畳などはない。
 山口は、座敷に立てかけてあった大きな戸板を、軽々と抱えると、入り口の脇にあった竈の上に乗せた。そこに座ると格子窓から、松村の屋敷が見渡せるからだ。
 上に乗せた戸板は、大半が竈からはみ出している。山口は、腰を落とし、刀を抜きあげ一閃させた。
 すると、まるで剃刀で切ったような見事な断面を見せ、戸板が真っ二つに両断された。

 山口は、いったん物置小屋を出て、山田川のほとりにあった荒物屋でむしろを買って小屋に戻り、半分になった戸板の上に敷いた。見張り所の出来上がりである。

(殺りにくるのは明日……今日は何事も起こるまい)

 仕上がりに満足すると、山口は旅籠に引き返した。

 祐天仙之介は、平田を横山宿で、いちばん高級な旅籠にあずけると、伊太郎をともない、大和屋の離れに草鞋を脱いだ。祐天一家の八王子における拠点である。
 伊太郎は、これで解放されると思って胸を撫で下ろしていたが、思いがけず、一杯付き合えと仙之介に言われて狼狽した。
 仙之介が、三下にすぎない自分を誘うことなど、かつてなかったからだ。
「伊太郎。そうかしこまるな。この度は、ご苦労だった。まあ、一杯やれ」
「へ、へえ」
 伊太郎が、おそるおそる杯を受けると、仙之介が続ける。
「おめえ、ゆうべ先生に酒に誘われただろ」
「へ、へえ……なんで親分をさしおいて、あっしなんぞに、お鉢が回ってきたのか、さっぱりわかりやせん」
 しどろもどろに伊太郎がこたえる。暑くもないのに、額にはうっすらと汗が浮かんでいた。
「いや、俺だけじゃねえ。先生が、誰かを誘ってのむことは、いままで見たことがない」

 仙之介が鋭い目付きで、伊太郎を見据える。
 剣客ならではの不気味に底光する威圧的な視線に気圧されて、伊太郎の額に汗が流れた。
「おめえ、親分に隠し事をするつもりか」
「も、申し訳ございやせん。す、すべてお話しいたしやす」
 仙之介の貫禄に押され、伊太郎が額を畳にすりつけた。
「じ、じつは……」
 堰をきったように、伊太郎がしゃべりはじめた。

「先生の家は、いま弟さんが継いでいなさるそうなんですが、江戸に足を向けるわけには、いかねえんだそうで……
そこで、先生のかわりに、あっしが弟さんに、直接手紙を手渡してくれと……」
「なるほど……おめえもよほど見込まれたもんだな」
「へえ。なんでもあっしは、その昔、先生の弟子だった房州の名主の息子に、そっくりなんだそうで……」
「まあ、それはいい。男の約束だ。おめえ、命に替えても、その手紙は、きっと届けるんだ」
「へえ。この伊太郎、半端者ではございやすが、命に替えてもお届けいたしやす」
「よし、その意気だ。――で、先生からいただいた謝礼の品を見せてみろ」
「ど、どうしてそれを……」
「馬鹿野郎。俺の目は節穴じゃねえ、おめえが先生とのんでから、ずっとソワソワしてやがるのなんざ、丸わかりだ」
「おそれいりやした」

 伊太郎は懐から、おずおずと短刀をとりだした。
 その短刀を一目見たとたん、仙之介が目を見ひらいた。
「ま、まさか……それをいただいたのか?」
 その短刀は、六寸ほどの長さで、白木のそっけない拵えである。鞘が優雅な曲線を描き、短いながらも反りがあった。
 豪放磊落な仙之介にしては珍しく、短刀を慎重に鞘から抜き、しげしげと眺める。
「むう。この板目肌の詰まり……さざ波が、わき立つような地沸。左文字腰刃……まちげえねえ。筑前左文字だ」
 仙之介のただならぬ様子に、伊太郎がごくりと固唾をのんだ。
「お、親分、その短刀が、いったいなんだって……」
 仙之介は、ため息をつきながら短刀を鞘に戻し、恭しく伊太郎に手渡すと、真剣な表情で、
「おい、伊太郎。おめえ、どんなに金に困っても、この短刀だけは手放すんじゃあねえぞ」
 と、言った。伊太郎は、わけもわからず呆然としている。
「大切ないただきものなんで、決して売ったりはしやせん。でも、そんなに大したものなんでござんすか?」
「そうだな……百。いや、百五十両までなら、いますぐ買い手がつくだろうよ」

「……!」
 伊太郎が、眼を丸くする。
「それにしても……さっぱりわからねえ……いってえ、なんだって、こんな凄ぇお宝を、三下なんぞに……」
 あんぐりと口を開けたまま固まっている伊太郎にはかまわず、仙之介がぼそりとつぶやいた。

――翌日。
 山口は、朝から物置小屋にもうけた見張り所に座り、小野路道を見据えていた。
 その通りは、場末とはいえ、横山宿から野猿峠を越えて、小野路から相模方面に向かう道なので、旅人の往来がちらほらとあった。
 いまのところ、松村家を訪ねてきたのは、近所の者がふたりだけで、家からは、洗濯をするため、あの女が一度出てきただけである。
 この家に養子に入ったという、弟は、畑に出たまま昼になっても戻らない。どうやら昼飯は弁当で済ませているようだ。
 山口は、空腹を覚え、懐から干し芋をとりだしかじりつくと、竹筒に入れた水で胃に流しこむ。

 そのとき……粋な川越織りの単衣を着た大きな荷物を背負った小間物売りが、前庭に入るのが目に入った。
 家のなかから出てきたあの女と、弟の女房らしい若い女が、小間物売りの見せる品物に、目を輝かせている。
「こいつは江戸でも人気の品で、なかなか手に入りません。その綺麗なおぐしが、より華やかになりますよ」

「まあ、綺麗だなんて……小間物屋さんったら、口がお上手ね」
「あたしは、お世辞などは申しません。本当のことを口にしたまででございます」
 小間物屋の見えすいた世辞に、ふたりの女が、大げさにはしゃいでいる。

(ちっ、どうして女ってやつは、こういうのが好きなのかね)

 山口が憮然としている間に、ふたりは、それぞれ髪飾りを購入して、ご機嫌な様子だ。
 小間物売りは、愛想を振りまき、ぺこぺこと頭を下げながら、家をあとにして道に出ると、懐から手拭いをとりだし、額の汗を拭いた。
「む……」
 商品が売れて嬉しいはずの小間物売りの表情に、かすかな緊張感が漂うのを、山口は見逃さなかった。

(なるほど。こやつが女の在宅をたしかめ、真っ昼間から殺るつもりか……)

 昼過ぎのこの時間帯ならば、女はたいてい家にいて、男衆は畑に出ている。
 そして、一時的に通行人も減るので、一気にをつけるには、絶好の機会であろう。

 山口は、見張り所から降りると、小間物売りを尾けはじめた。
 思ったとおり小間物売りは、周りの家に立ち寄って行商することもなく、横山宿に向かって、ひたすら歩き続けている。
 山田川にかかる橋をわたると、小間物売りは、その先にある茶店に入っていった。
 山口は、道ばたの欅の太い幹に身を隠して様子を見る。
 ほどなく茶店から、明らかに場末の宿場とは縁がなさそうな、上等な着物を身につけた浪人者が歩み出た。
 その男を見たとたん、山口の背中を冷たい汗が流れた。

(こやつ……ただ者ではない)

 男は、気だるげにのんびりと歩いているが、その姿には、毛ほどの隙もない。
 まるで頭のてっぺんに糸をつけて、天井から吊るしたように、上半身がまったく揺れず、まっすぐ歩む姿は、武芸を極めた者に特有のものだ。
 山口が欅の幹から、道に一歩踏みだした瞬間、男がぴたりと足を止めた。
 ふたりは、二間ほどの間合いをとって対峙する。
「拙者に、なにかご用かな」
「さて……用というより、ちと談判ごとかな……そこもとに、これからする仕事を、取りやめてもらいたいのだが、やめろと言っても、はい、そうですか……と、いうわけには、まいらぬであろうな」
 困ったような顔で山口が言うと、
「さよう。そういうわけには、まいらぬな」
 浪人が無表情にこたえた。

「それでは……気はすすまぬが、剣で話をつけるしかなかろう」
 ふたりは、あまり人目につかぬよう、川沿いの空き地まで赴き、再び対峙する。
 浪人者は、あらためて山口を、まじまじと見ると口を開いた。
「おぬしは、かなり遣えるようだが、拙者には勝てぬぞ」
 その言葉には誇張もないし、威嚇しているわけでもない。ただ、淡々と事実を述べたにすぎなかった。
 山口は浪人と向かいあったとき、己が格下だということが、一瞬でわかった。

(この男……立ち姿が、誰かに似ていると思ったら男谷信友……)

 浪人者は、山口が生まれてはじめて、為すすべもなく完敗した、あの講武所頭取・男谷信友がまとっていたような静かな気配を漂わせ、ごく自然にそこに立っている。
 そこからは、敵意や相手を威圧しようという意思は、まるで感じられなかった。
 おそらく、ここで山口が退けば、浪人は、何事もなかったように立ち去り、あの女を、ためらいもなく、一瞬で殺すにちがいない。

 山口は、女に義理があるわけでもなく、それどころか、女とは口をきいたことすらなかった。
 したがって、山口がここで退いたとしても、気に病む必要など、一切ないはずだった。
 そして山口は、そうしようと思ったが、その意思とは、正反対の言葉が口をついた。

「さよう。俺は……勝てぬであろうな。――だが、ここで退くわけにはまいらぬ」
 それは、剣に対する矜持なのか、あるいは、つまらない意地なのか、自分のことなのに、山口には、さっぱりわからなかった。
 しかし、ここでもし退いたら、自分のなかの大切ななにかが、永遠に喪われてしまうような気がした。
「ふふっ、おもしろい。拙者は、平田幹之介と申す。――それでは、お相手つかまつろう」
 平田は愉しそうに笑い、刀を抜いた。そのとたん、身体から妖気に満ちた殺気が吹きあがった。

「山口一! 参る!!」
 言いながら、山口は腰を落とし、身体のすべてを、片手で突きだした剣に隠し、そのまま突進した。
 この瞬間山口は、あっさりと己の死を受けいれた。
 山口は勝つ気はなかったが、といって、負ける気もなかった。

(――勝てぬなら、刺し違えるのみ!!)

 この捨て身の戦法は、通用しないであろう。実力の差は明らかだ。山口の勝ち筋は欠片もない。
 決死の攻撃は、あっさりかわされ、平田の必殺の一撃がくだされるにちがいない。山口は、そう確信していた。
 しかし、それこそが、山口の狙いであった。
 山口は、腰を落とす垂直落下の縦の運動を、横の動きの推進運動に変換する縮地を使って、いささかの予備動作もなく、平田に斬りかかった。

 平田は、山口が動いたときには、すでに迎撃態勢に入っていた。動作ではなく、山口の意識を読んで、反射的に反応していた。

 片手斬りは、平田の剣によってはじかれる。その平田の剣は、そのまま山口に対する攻撃となって襲いかかる。
 だが、平田のその攻撃と同時に、山口は、空いている左手を使い、脇差を抜き放つ。
 山口は、平田の必殺の剣を、体に受けながら、左手で抜刀した脇差で、平田の胴を薙ぐ。
 我が身を捨てた、相討ちの剣だ。

――という、映像が、動きはじめた山口の脳裏に浮かんだ。時間にすると千分の一秒にも満たない、瞬時の出来事である。

 次の瞬間、平田が口から鮮血を迸らせ、山口の剣が、その肩先を斬り裂いた。

(――馬鹿なっ!)

 ふたりはすれ違う。山口の眼には、平田が崩れ落ちる姿がうつった。
 山口が、茫然自失の態で振り向いたとき、平田は、土手に凭れかかるように座りこんでいた。
「どういうことだ……?」
 事態が飲み込めず、つぶやく山口に、平田が言った。
「若造……命拾いをしたな」

 山口は頭のなかで、いまの攻防を思い返す。
――平田が口から鮮血を迸らせ、山口の剣が肩先を斬り裂いた。

「喀血! ……そこもと。労咳か」
「そうだ……まさか、こんなときに、発作が起こるとはな……」
 咳こみながら平田が続ける。
「ふふっ……だが、おかげで病に殺されず、剣によって死ぬることができた」
 平田が皮肉な微笑を浮かべる。
「おぬしに、ひとつ、たのみがある」
「なんだ?」
「とどめは、拙者の佩刀で。そして、その刀は……おぬしが使ってくれぬか。
池田鬼神丸……周作先生からいただいたものだ」
「周作……千葉周作先生から……!」
「たのむ……」

 斬られた肩口から流れ出たものと、喀血による血で、上半身を鮮血に染めた平田がつぶやく。
「しかと、うけたまわった」
 山口が確約すると、平田の顔に、満足げな微笑みが浮かんだ。
「かたじけない」

 平田の手から、池田鬼神丸を受けとった山口は、深く息を吸いこむと、八双に構えをとり、
「――御免!」
 一気に斬りおろし、平田の頸から血が飛沫いた。
 山口は、己の佩刀を息絶えた平田の傍らに置いた。

 刀の使い方も知らぬような兄には、井上真改の名刀を買いあたえた父親も、山口には、二束三文の刀をあてがった。
 だから山口の佩刀は、用心棒をして稼いだ金を使って購った無銘のもので、単なる道具にすぎず、思い入れはなかった。

 平田の死に顔を見ると、ようやく苦しみから解放されたような、安らかな表情をしていた。

(――この男は俺だ)

 このまま無頼の生活を続ければ、いつか己も、この男のような運命を辿ることは明らかだ。
 わかってはいるが、山口には、いまの生活から抜けだす気力もなければ、その意思もなかった。
 取り柄といえば剣術のみ。しかし、その腕前を活かす場所などが、いったい、どこにあるというのか。
 それ以前に、自分がなにを為すべきなのか、それが見えない。

 山口は約束どおり、池田鬼神丸を腰に差すと踵を返し、その場をあとにした。
 平田と同じように、山口の心にも、虚無感と深い闇だけがひろがっていた。



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