上 下
26 / 51

25 御子神紋多

しおりを挟む

 新家の道場は、味噌醤油問屋を改装したものである。
 店舗部分と一階のほとんどは、板張りの道場に造り変えられているが、奥の居間や客間、土間などはそのままで、二階部分には、まったく手がつけられていない。
 二階にある布団部屋や、女中部屋の三畳間は、食客のための寝床になっており、いちばん広い二階の居間では、その食客のひとり、御家人の前澤慎之助が、肘枕で絵草紙をめくっている。

 襖が開いたので、いかにも面倒くさそうに、前澤が目をやると、そこには、御子神紋多が立っていた。
「よお、おぬし……町人の姿なりなどして、いったいなんのつもりだ」
「前澤殿、拙者これから、ちと江戸まで出向いてくる。留守をたのみましたぞ」
「留守はよいが、仕事の話はどうした。退屈で死にそうだ」
 あくびをしながら、前澤が言った。
「その仕事の打ち合わせに、ゆくのでござる。拙者が戻れば、早速仕事を手伝っていただこう」
「わかった。まあ、せいぜい急いで行ってきてくれ」
「あまり飯売女などに、うつつを抜かさんように、たのみます」
「ふん、そんな銭があったら、とっくにうつつを抜かしておるわ」
「ふふふ。では、御免」

 御子神が去ると、前澤は、もう一度、大きなあくびをした。
 まさか、自分が寝転がっている畳の真下に、仇と狙う新八がいると知ったら、前澤も、あくびどころではなかったであろう。

 御子神紋多は、大きな荷物を背に、菅笠をかぶり、紺の筒袖の着物の裾を端折り、鼠色のパッチに、手甲脚絆の商人の旅姿で、甲州道中をゆく。
 荷物の脇に結びつけられた、細長い菰包みのなかには、大刀がしのばせてある。
 甲州道中駒木野関は、男の調べはないが、酒折で青梅道に逸れたのは、やはり、あまりひとに見られたくないからだろう。
 御子神は、ひとが見ているときは、いかにも商人らしい足取りで歩んでいたが、青梅道に入り、通行人の姿が見えなくなると、疾風のような速さで走りだした。

 当時の日本人は、飛脚や猟師、あるいは武芸者など、走る必要がある者以外は、素早く走ることができなかった。
 現在のような走り方は、明治以降に西洋から導入されたものだからだ。
 したがって、商人姿の御子神が走る姿を見た者は、一目でただの商人ではないと気付いてしまうだろう。
 なにしろ御子神の足は、江戸と上方を、三日で結ぶ速飛脚を凌ぐ速さなので、後ろの心配はない。前方に注意してひた走る。
 幸い山道なので、見通しが悪いぶん、あまりひとに見られる心配はなかった。

 御子神紋多は、房州夷隅ぼうしゅういすみ郡の国吉村で生まれた。
 生家は水呑みではなく、自分の土地を持った百姓であった。
 とはいえ、さほど豊かだったわけではなく、かといって貧しくもない、いたって普通の農家で、先祖は、大和十市の豪族の出身だ……ということが、唯一の矜持であった。
 御子神というのは、同じ房州の朝夷あさい郡の地名だが、子を持つ神、もしくは、親子ともどもの神という意味だ。
 この御子神の一族で、もっとも有名なのが、朝夷郡で生まれた、神子上典膳みこがみてんぜん、のちの小野次郎衛門忠明である。

 忠明は、一刀流の創始者、伊藤一刀斎に学び免許皆伝。小野派一刀流の開祖となり、将軍家の指南役として、二百石で召しかかえられた。
 一方、紋多の先祖は、戦国末期に、この地に帰農しており、名字は私称にすぎない。

 紋多は幼いころから、父親の多助に「うちの先祖は、れっきとした武士だった」と、きかされて育った。
 いまは百姓をしているが、先祖は武士で……などというのは、よくある話だが、紋多は、本気でそれを信じていた。
 なぜらば、そうでなければ、己に備わった特異な能力が、納得できなかったからだ。
 紋多は、周りの子どもに比べ背が低く、痩せた身体の小さな子どもだった。
 しかし、その身体には、恐るべき能力が秘められていた。

 紋多が七歳のときである。
 ある秋の日、多助が畑を耕していると、裏庭に佇む紋多に眼がとまった。
 紋多は、柿の木を見上げていた。秋も深まり、柿の木には、たわわに柿が実り、烏が一羽とまっている。
 柿の木は、いつ植えられたのかも定かではない古木で、茅葺きの屋根に覆いかぶさるほど大きかった。

 その烏を憎々しげに睨んでいた紋多は、落ちていた棒を拾うと、放たれた矢のごとく、いきなり跳ねあがり、烏の首を薙いだ。
 烏が、ぎゃあ、と鳴いた瞬間に、その首が跳ね飛ぶのが見えた。
 紋多が手に持つ棒っきれが、一閃、二閃すると、烏の両羽が、千切れて飛んだ。
 紋多は、この所業を、空中にいるあいだに、やってのけたのだ。

 多助は、腰を抜かしていた。なぜならば、紋多が烏を叩き殺した枝は、優に大人の背丈の倍ほどの高さにあったからだ。
 それは、とても子どもの為せる技とは、思えなかった。

 紋多は、幼いころから、ひとりで野山を駆け回ってばかりいたが、だからといって、このような、驚異的な身体能力が養われたわけではなく、それは、生来備わったものにちがいない。
 多助はこの光景を見て、紋多に剣術を習わせようと考えた。
 しかし、いちばん近い剣術道場は、大多喜の城下町にある、久慈佐馬之助の甲源一刀流の道場だった。
 大多喜までは、二里もあり、とても七歳の子どもが、通えるような距離ではない。
 ところが、多助が話を切りだすと、紋多は喜んで飛びついた。
 それから毎日、朝も暗いうちから、大多喜通いがはじまった。
 大多喜に向かって夜明けの田舎道を、疾風のような速さで駆け抜ける紋多を見た農夫は、魔物があらわれたと勘違いして、腰を抜かしたそうだ

 そして、久慈道場でも、紋多の特異な才能が発揮された。
 田舎道場とはいえ、十二歳にして師匠以外は、誰ひとり、紋多にうちこめる者がいなくなってしまったのだ。
 久慈は、紋多を跡継ぎに……と、考えていたが、それは、思わぬ事件から、叶わぬ夢となった。

 国吉村の名主・川島喜右衛門には、又七という息子がいた。
 又七は、子どものころから我が儘放題に育てられ、十五の歳には、すっかりグレて、いっぱしの悪になっていた。
 名主の息子ということで、村人たちも、おおっぴらに注意することもできず、又七の悪行は、エスカレートする一方で、やがて、博徒などとも付き合いはじめた。
 上総や安房の国は、海が近いこともあり、漁師が多い。
 漁師には、荒くれ者が多い上に、日銭が入るので、当然のように賭場が立ち、房州には、博徒が横行していた。
 国吉村は、内陸部ではあるが、比較的豊かな村なので、大原に居を構える、白浜の伊佐吉という親分の舎弟で、縄手の辰三という博徒が賭場を開いていた。

 又七は、辰三と組んで多助の所有する土地を、狙っていた。
 というのも、多助の土地が、名主の川島家の所有する土地に、飛び地のようにくい込んでいるので、常々、邪魔だと思っていたからだ。
 又七は、多助に近づいて気安い仲になり、辰三の賭場に誘いこんだ。
 それまで、ろくに遊んだこともなく、真面目に百姓をしていた多助は、たちまち博打の泥沼に首までつかった。
 博打の玄人である辰三が、素人の多助を手玉にとるのは、じつに容易いことであった。

 最初のうちは、三回負けても、次の勝負で大きく勝たせる……などと、辰三のやり方は巧妙で、次第に負けがこむように仕組み、半年もしないうちに多助の借金は、五十両にも達した。
 そのころ紋多は、元服を済ませ、久慈道場の内弟子になって、御子神紋多と名乗り、住み込みで修行をしていた。

 そんなある日、父親が母を道連れに心中した。という知らせが届いた。
 二里の道のりを飛ばして家に帰ると、両親は、すでに冷たくなって居間に横たえられていた。
 紋多は、両親の死をいたむよりも、常々、武家の子孫だと言っていた父親が、自刃ではなく、首を吊って死んでいたことに、無性に腹をたてていた。

(――武士ならば、なぜ腹を召さぬ! 親父は、心根が百姓になり下がってしまった……だが、拙者は断じて違う!)

 近しい親類も兄弟もいなかったので、葬儀を終えると、紋多は、ひとりぼっちになっていた。
 後片付けも済み、紋多が道場に戻ろうと、荷物を整理しているところに、辰三と又七が訪れた。
「おう、ごめんよ。おいら縄手の辰三という者だが、あんたが多助の倅の紋多さんかい?」
 縄手の辰三といえば、地元ところでも聞こえた暴れ者。そして、名主の息子の又七という、ほかの村人なら、腰が退けるふたりに対して、わずか十五歳の紋多は、とくに恐れを抱くこともなかった。
「さようでござる」
「へっ、小僧っ子が、ござるときたぜ」
 辰三と又七が、下卑た声で嘲笑した。
「おい、紋多さんよ。てめえの親父は、おいらにたんと借金があってな。ほら、このとおり証文に、金五十両とある」

 辰三がそう言うと、その言葉を又七が引きとる。
「いますぐ払え……と、言いたいところだが、どうせ、五十両なんて金はあるまい。この家と畑を譲れば、この借金は、帳消しにしてやろう。わかったら、さっさと沽券状をわたしな」
 おとなしく正座してきいていた紋多が、いきなり哄笑した。
「その借金は、博打の負けときいておる。博打といえば、天下の御法度。拙者が払う筋など、毛頭ござらん」
 十五歳という年齢よりも、幼く見える紋多が、まるで、大人のような武家の言葉で話すのは、生意気をとおりこして、滑稽で、どこか不気味ですらあった。
「おい、小僧! つべこべぬかしてんじゃねえ、さっさと出さねえと、簀巻きにして、海にほうりこむぞ!!」

 又七が凄むと、紋多の口が、にいっと、笑顔のかたちに吊りあがった。
「ふふふ、脅かせば大人しく言うことを、きくとでも思ったか……下郎めが」
「小僧、なめるなっ!!」
 又七が目の前に正座していた、紋多の顔面に、拳を叩きこんだ。
 と、思った瞬間、太い木の枝が折れるような鈍い音が響き、又七の腕が、あらぬ方向に曲がっていた。
「あ、ああぁぎぃっ!」
 又七が悲鳴をあげたが、それは長続きしなかった。

 殴りつけた又七の腕を、抱えこむように、素早くへし折った紋多が、人差し指と中指をつきだし親指で固めた、独特の二本拳で、又七の喉仏を、素早く突いたからだ。
 又七が、口から血の塊を吐いた。
 それは、気管を潰して窒息死させる、必殺の拳だった。
「このクソガキっ!!」
 辰三が懐から、素早く短刀あいくちを抜いて、紋多の首筋に斬りつける。
 紋多は、正座したまま、身体の向きを微妙にかえて、それをかわす。
 かわしたときには、紋多の二本拳が、脇腹の急所に入っていた。
「がっ、げふっ」
 一瞬、あまりの痛みに辰三は咳こむが、痛みは、その一瞬だけだった。
 次の瞬間、紋多が辰三の顎に手をかけ、素早く脛椎をへし折り、乾いた音が鳴った。
 おかしな方向に首を曲げた辰三が、崩れ落ちると、紋多は立ちあがり、先祖から伝わった、二尺八寸の長大な刀を腰に差した。

 紋多の身長は、五尺に満たないので、身長の半分以上の長さである。
「さて、残ったごみも掃除しなければ……」
 紋多は、そのまま辰三の一家にのりこむと、留守居をしていた五人の子分を全員斬り殺し、房州から姿を消した。

 御子神紋多は、普通の旅人が丸一日かかる、難所である大菩薩峠越えの山道を、一刻もかからず踏破した。
 これは、明治初期には失われてしまった早道、早足という特殊な術で、この当時は、術を伝えるものが何人もいた。

 京都で矢野守佑という人物が、「神足歩行術」という早足術を教えていた。
 その矢野の弟子に、竹川竹斎という御用両替商がいた。
 竹斎は、伊勢を拠点に、大阪や江戸にも支店を構え、勝海舟の後援者としても知られる豪商であった。
 ある日竹斎は、急用で江戸に至急手紙を届けなければならなくなり、早飛脚をたのむと、飛脚屋は三日かかると言う。
「なんだ……それならば、俺の方が速い」
 竹斎は、なんと三日で、伊勢と江戸を往復した。そのとき、ついでに勝海舟の家に寄ったが、あいにくと留守だったと、家族に話したと言われている。

 まるで、お伽噺のような話であるが、この早足術というのは、明治まで残っていた。
 柔道の創始者・嘉納治五郎は、急速な近代化によって、日本の伝統的な体術が滅ぶことに危機感を抱き、有能な弟子を選んで、古武術を習得させている。
 治五郎は、滅びたと思っていたこの術を、いまだに継承している人物がいるときいて、早速、弟子を派遣したが、訪ねあてたときには、残念ながら、すでに亡くなってしまっていたそうだ。
 こうして早足術は、わが国から永遠に失われたのである。

 その気になれば、紋多も夜までには、江戸にたどり着けたが、約束の刻限は、翌日の夕方なので、早めに宿をとることにした。
 青梅道は、酒折から青梅まで宿場はなく、大菩薩峠の先、丹波、小菅、河内(小河内ダムの下に水没)、氷川(現在の奥多摩駅周辺)などの山あいの村落があるばかりであった。

 日向和田ひなたわだをすぎ、御子神が青梅宿に、さしかかったときである。
 前方から、見覚えのある男が、気忙しく歩いてくるのが目に入った。
「やあ、光岡殿ではないですか。なぜ、このような場所におられるのです?」
 男は、光岡又三郎だった。
「あっ、御子神殿……」
 光岡は、八郎を振りきったあと、甲府を目指していた。
「これはよいところで出会った。じつは、用心棒をしているところを、恩師のご子息に見られてしまい、仕事を辞退すると告げるため、甲府に向かっておったのだ」
「ふうむ。急な話ですな……ここだと人目につきます。そこな神社で話をしましょう」
 御子神は、宿場の外れにある熊野神社の境内に、光岡を誘った。





しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

邪気眼侍

橋本洋一
歴史・時代
時は太平、場所は大江戸。旗本の次男坊、桐野政明は『邪気眼侍』と呼ばれる、常人には理解できない設定を持つ奇人にして、自らの設定に忠実なキワモノである。 或る時は火の見櫓に上って意味深に呟いては降りられなくなり、また或る時は得体の知れない怪しげな品々を集めたり、そして時折発作を起こして周囲に迷惑をかける。 そんな彼は相棒の弥助と一緒に、江戸の街で起きる奇妙な事件を解決していく。女房が猫に取り憑かれたり、行方不明の少女を探したり、歌舞伎役者の悩みを解決したりして―― やがて桐野は、一連の事件の背景に存在する『白衣の僧侶』に気がつく。そいつは人を狂わす悪意の塊だった。言い知れぬ不安を抱えつつも、邪気眼侍は今日も大江戸八百八町を駆け巡る。――我が邪気眼はすべてを見通す!  中二病×時代劇!新感覚の時代小説がここに開幕!

小童、宮本武蔵

雨川 海(旧 つくね)
歴史・時代
兵法家の子供として生まれた弁助は、野山を活発に走る小童だった。ある日、庄屋の家へ客人として旅の武芸者、有馬喜兵衛が逗留している事を知り、見学に行く。庄屋の娘のお通と共に神社へ出向いた弁助は、境内で村人に稽古をつける喜兵衛に反感を覚える。実は、弁助の父の新免無二も武芸者なのだが、人気はさっぱりだった。つまり、弁助は喜兵衛に無意識の内に嫉妬していた。弁助が初仕合する顚末。 備考 井上雄彦氏の「バガボンド」や司馬遼太郎氏の「真説 宮本武蔵」では、武蔵の父を無二斎としていますが、無二の説もあるため、本作では無二としています。また、通説では、武蔵の父は幼少時に他界している事になっていますが、関ヶ原の合戦の時、黒田如水の元で九州での戦に親子で参戦した。との説もあります。また、佐々木小次郎との決闘の時にも記述があるそうです。 その他、諸説あり、作品をフィクションとして楽しんでいただけたら幸いです。物語を鵜呑みにしてはいけません。 宮本武蔵が弁助と呼ばれ、野山を駆け回る小僧だった頃、有馬喜兵衛と言う旅の武芸者を見物する。新当流の達人である喜兵衛は、派手な格好で神社の境内に現れ、門弟や村人に稽古をつけていた。弁助の父、新免無二も武芸者だった為、その盛況ぶりを比較し、弁助は嫉妬していた。とは言え、まだ子供の身、大人の武芸者に太刀打ちできる筈もなく、お通との掛け合いで憂さを晴らす。 だが、運命は弁助を有馬喜兵衛との対決へ導く。とある事情から仕合を受ける事になり、弁助は有馬喜兵衛を観察する。当然だが、心技体、全てに於いて喜兵衛が優っている。圧倒的に不利な中、弁助は幼馴染みのお通や又八に励まされながら仕合の準備を進めていた。果たして、弁助は勝利する事ができるのか? 宮本武蔵の初死闘を描く! 備考 宮本武蔵(幼名 弁助、弁之助) 父 新免無二(斎)、武蔵が幼い頃に他界説、親子で関ヶ原に参戦した説、巌流島の決闘まで存命説、など、諸説あり。 本作は歴史の検証を目的としたものではなく、脚色されたフィクションです。

大日本帝国、アラスカを購入して無双する

雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。 大日本帝国VS全世界、ここに開幕! ※架空の日本史・世界史です。 ※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。 ※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。

幕末レクイエム―士魂の城よ、散らざる花よ―

馳月基矢
歴史・時代
徳川幕府をやり込めた勢いに乗じ、北進する新政府軍。 新撰組は会津藩と共に、牙を剥く新政府軍を迎え撃つ。 武士の時代、刀の時代は終わりを告げる。 ならば、刀を執る己はどこで滅ぶべきか。 否、ここで滅ぶわけにはいかない。 士魂は花と咲き、決して散らない。 冷徹な戦略眼で時流を見定める新撰組局長、土方歳三。 あやかし狩りの力を持ち、無敵の剣を謳われる斎藤一。 schedule 公開:2019.4.1 連載:2019.4.19-5.1 ( 6:30 & 18:30 )

トノサマニンジャ

原口源太郎
歴史・時代
外様大名でありながら名門といわれる美濃赤吹二万石の三代目藩主、永野兼成は一部の家来からうつけの殿様とか寝ぼけ殿と呼ばれていた。江戸家老はじめ江戸屋敷の家臣たちは、江戸城で殿様が何か粗相をしでかしはしないかと気をもむ毎日であった。しかしその殿様にはごく少数の者しか知らない別の顔があった。

夜に咲く花

増黒 豊
歴史・時代
2017年に書いたものの改稿版を掲載します。 幕末を駆け抜けた新撰組。 その十一番目の隊長、綾瀬久二郎の凄絶な人生を描く。 よく知られる新撰組の物語の中に、架空の設定を織り込み、彼らの生きた跡をより強く浮かび上がらせたい。

剣客居酒屋 草間の陰

松 勇
歴史・時代
酒と肴と剣と闇 江戸情緒を添えて 江戸は本所にある居酒屋『草間』。 美味い肴が食えるということで有名なこの店の主人は、絶世の色男にして、無双の剣客でもある。 自分のことをほとんど話さないこの男、冬吉には実は隠された壮絶な過去があった。 多くの江戸の人々と関わり、その舌を満足させながら、剣の腕でも人々を救う。 その慌し日々の中で、己の過去と江戸の闇に巣食う者たちとの浅からぬ因縁に気付いていく。 店の奉公人や常連客と共に江戸を救う、包丁人にして剣客、冬吉の物語。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...