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しおりを挟む「次は水と食料だな!」
小屋を作り終わり、次の目標を定める。
本来生きるのに重要な水と食料を確保しに向かう。
サバイバル経験等ない葵だが、さすがに川の水が危険なのは知っているようで安易に飲んだりしない。
川の水は汚染されている可能性があり、水が綺麗だからという理由で飲みと、最悪感染症になったりする。
川の周辺を散策して回る。
ただ呆然と見ていても、何も見つけられない事に気づき、試しに【鑑定】のスキルを使ってみる事にした葵。
「何か見つかるかな~……」
手当たり次第、目に入った物を【鑑定】していく……
《火石》……この石同士をぶつけると火を発現させる。
《油ヤシの実》……中の透明な液体は油として使用できる。
《鬼筍》……皮が分厚く硬いため中身を取り出すのが困難。 中身は食用可能。
《鬼竹》……鬼筍が成長した物で、堅牢かつ靭やかさに優れているが食べられない。
火石は赤く燃える様な色をしている。
これで火には困らない。
油ヤシの実は見た目は、まんまヤシの実。
間違って飲んでいたら大変な事になっていたが、油を手に入れので料理に使う事ができる。
非常に良い成果だと言える。
鬼筍は【鑑定】の説明通り、皮が硬く簡単には中身を取り出せないが、そこは神様に貰った、何でも切れるナイフがあるので余裕だ。
これで食事にありつける。
鬼竹は先程、小屋を建てる時に使用したのと一緒。
葵は知らないが竹はサバイバルにおいて万能。
便利な上にかなり役に立つ。
【鑑定】して使い道が分かった物を【アイテムボックス】中に収納していく。
「やったー色々見つけた! 採取採取っと……」
これで残す目的の物は水だけとなったが、中々発見できず苦戦してしまう。
「全然見つからねえよ……どうしよう?」
歩き回ったせいで、少し疲れを感じる葵。
異世界に来て、まだ水を一口も飲んでいないため、喉が渇いてしまい途方に暮れる。
日に当たっていると余計に喉が渇くので、どこか日陰で休憩しようと辺りを見渡す。
「洞窟だ! ここなら涼しそうだし、ちょっと寄ってくか!」
土で出来た高さ2メートル程の洞窟を発見した。
中はうっすら明るく、生えているキノコが光を帯びている。
気になって【鑑定】してみると……
【光りダケ】……光を発するキノコ。 採っても暫くは光り続けるので光源として使用できる。 主に洞窟等に生える。
ライトとして使うために、光りダケを何個か取り収納する。
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