52 / 59
最終章 輪廻と霧の街
愚弟
しおりを挟む
「………!」
僕たちをよそに狂うように独り言をぶつぶつ呟いていた円の声が止まった。そして、再び僕を見た。
「姉さん……? 今そこに姉さんいなかった……?」
驚いた顔で、姉さん、と辺りをキョロキョロ見ながら言う。美代子はもう何も話そうとしない。僕に判断をすべて委ねている。ああ、わかってるよ。お前も円もこの街に留まっている間、円をどうにかするのは僕の役目だって。死後の世界でやることは美代子の役目だって。何も話してそう決めたわけではないけれど、いつの間にかそうするように僕たちは自分たちのするべきことを選んできたのだから。
「姉さんはここ」
だから、ユーイオは美代子の振る舞いを完璧に真似てみせた。正直、ここまで彼が精神的に壊れていなかったらこんなことをしなくてもすぐに美代子の残り香というか、そういう共鳴するような何かを感じ取れたと思う。
「お前が……? 姉さん………? 僕の知ってる姉さんはそんな目の色じゃないし、声じゃないし、僕より声が低いなんてあるわけないのに……姉さん?」
子供らしい、だが落ち着いた声の彼は声変わりをする前の声でべらべらと話す。そして、僕の外見をじっくりと見る。
「でもなんか細くてすらっとしてるのは姉さんみたい……肩幅が狭いところとかは特に」
少しずつ気が落ち着いてきている。そろそろ気付いてもいいのだが。
「円、聞いて。もうこんなことやめよう? わたしと一緒に、今度こそ幸せに生きよう?」
精一杯真似てみせる。何回美代子の声を、思いを聞いてきたと思ってるんだ。さあ、気付け、狂え、牙を剥け。
「はは…………姉さんが言いそうなことだな……姉さんなら………確かにそう言う」
円は頭を抱えながら笑う。
「姉さんなら、ってうるさいなぁ。わたしはわたし。姿かたちが変わったのは円もでしょ? だから、わたしがあの頃の見た目じゃなくてもわかってほしいな」
「…………」
ぴたり、と円の動きが全て止まった。そして数秒空いて、僕の目の前まで歩いてきた。
「本当に姉さんなんだな?」
「そうだって言ってるでしょ?」
さあ、どうなるだろう。こんなことは今までしたことがない。今までは屋敷に乗り込んで、姉と同じようにしてやろうと真っ向勝負で挑んできて、僕の心が折れて負けてきたのだ。
「姉さんの魂なら──僕にちょうだい」
「っ!」
「吸収」を使おうとしてきた。嘘だ。てっきり「消滅」しか使えないと思い込んで、そればかりを使うと思っていたし、実際今までがそうだった。すんでのところで僕は円の全てを吸い取る手から逃げた。
「あれ? くれないの?」
「……あげるなんて一言も言ってない」
「あ、姉さんじゃなくなった? 元から? ……わかんない」
でも、と彼は僕に触れようとする。触れられてはいけない。なんとなく、そう直感が訴えかけてきた。今は逃げるしかない。簡単に異能を使って変に勘繰ろうとされても困る。
「なんで逃げるの?」
「美代子が良くても僕が良くない」
「……! やっぱり姉さんがそこにいるんだよね」
彼はニタリと笑う。それがとても不気味で仕方がない。
「じゃあ君はいらない。僕、ずぅっと元気で居てくれる姉さんだけが欲しかったんだぁ」
ああ、こいつは、本当に。
「じゃあその姉さんが待ってるのはどうでもいいのかよ」
「………待ってる?」
──姉さんはもう居なくて、でもここに残ってて、待つなんてどこで僕のことを今更待っていると言うのだろう。
「おっと」
ぶん、と右腕を勢いよく振りかざされた。当たればひとたまりもないことはわかっている。消されるか、吸収されるか、原型も留めず死ぬか。
「いつまでもこんな所にいたって疲れるだけだろ馬鹿が」
──「雷霆」。
「!」
凄まじい轟音とともに、円の体に衝撃が走った。
「が………あぁっ……!」
何が起きた? わからない。この街に来てから変な力を使えるようになって、何もわからなくなった。今のは何だ。何が僕をこうさせたんだ。目の前の姉さんを知ってる奴がやったのは多分違いない。でも、何をどうしたらこんなことになるのかが全く理解できない。
「家で大切に育てられた病弱なお前には強すぎたか?」
「な……なんで僕のことも………!?」
「当たり前だろ、僕はお前ら二人のことならそのつもりがなくても隅々まで知ってしまうんだ」
とすっ、と円の背中に「雷霆」を突き刺す。それだけで円は悲鳴をあげる。頼むから早く死んでくれ。お前さえ消せば、僕達は街から解放されて、お前もこんな命を終わらせて姉に会えるんだから。
「だからさ……死んでよ、お前が今ここに必要ない奴なんだ」
不要なのは僕じゃない。絶対に、僕じゃない。現実と向き合えないなら無理にでも目を合わさせてやる。
「──なんちゃって」
「ユーイオ!!」
「は」
「消失」を纏わせた右手が僕に飛んでくる。避けられない。そう思っていたのに、僕は消えなかった。
「ヴァクター……」
「平気?」
「僕はね。で、でもヴァクターは……」
「安心しろ」
僕の目の前に飛び出したヴァクターは明らかに「消失」の拳を受けたにもかかわらず五体満足のままだ。
「僕が何個力を使い分けてると思ってんだ」
「あ……」
そうだ。こいつは特殊だった。何個かの力が集まった集合体を異能の名前にしているだけで、ひとつひとつに付けられた名前はまた別物だ。
「全然使わないやつ犠牲にしたから大丈夫」
にっとヴァクターは笑う。だが、それを使う場面が出てくるようなことがこれから起きてしまったらどうするつもりなのだろうか。──いや、関係ない。きっとヴァクターのことだから何か考えているに違いない。
「僕は父さんから守り固めるって意味の言葉を名前に貰ってるんだ。どんなことになったって守りたいもののひとつやふたつ、守りきるよ」
最初はあれだけ僕のことを「世界を破壊する者」だとか「誰が次の世界に魂送ってると思ってんだ」とか可愛げがない発言を連発していたヴァクターが、頼もしい。「輪廻」は「吸収」にこそ負けないものの「消失」に抗える自信がまるでない。循環の力の「輪廻」と全てを終わり消し去る「消失」の相性の悪さは言うまでもない。
「で、でもヴァクターが無理をしていい理由にはならないんだよ」
僕がそう言うと、ヴァクターはキョトンとした顔で僕を見た。
「……無理ぐらいさせてよ」
「え」
そして、ヴァクターは続けた。
「人に頼って生きていかないと厳しい身体で生まれて、ずっと誰かの力に頼りきりで生きてきた僕が、この街じゃ誰かの力になれるんだ。こんな機会、人間に戻ったらきっともう無い」
ヴァクターは円の拳をかわしながら言った。ユーイオははっとした。必死なのだ。ヴァクターも。
「お前」
「?」
「ユーイオはお前の姉に託されてる」
「何を」
「お前の幸せを」
「!」
「だから今こうやってお前を潰しにかかってる。お前を幸せにするために、お前の不幸を止めようとしてる。わかるか?」
そう言って、ヴァクターは円の顎に全身を上手く使って蹴りを入れた。脚の神経がうまく働いていないらしく、脱力しきったそれは逆に力を上乗せして円の顎を見事に蹴り上げた。人間の体なら間違いなく脳震盪を起こしてノックダウンだ。がしゃあああん、と屋敷の壁まで吹き飛ばされた円が動く気配はない。異形として修羅場をくぐりぬけた回数が少ないのだろうか。ヴァクターはその場から動かずじっと円が飛んで行った先を見つめている。灰色になった彼の目が、彼の思考を漏らすことは少ない。今も、何を考えているのか僕にはあまりわからない。
「……」
ユーイオの話によると、彼自身は結核で、十歳の時に双子の姉を亡くしたらしい。それがユーイオの前世なのだという。結核で自由のない彼にとって姉と母親と暮らす家の中が世界の全てだったのは言うまでもない。八歳で、足が不自由で、僕を庇ったせいで母が死に、戦争から病んで帰ってきた父親と二人暮らしが始まった僕と、多分そう違わない心を持って生きていたはず。僕達はずっと箱庭の中で誰かに守られて、頼って生きるしかない側の人だったから。だから円。もしかしたら僕はユーイオよりも君に同情してあげられるかもしれない。でも、君はきっとそれを望まない。君が望むのは姉さんという光だけだから。
「君は今文字通り霧の中の迷子だよ、円」
「……けほっ……っがぁ」
「光はすぐそばにある。なのに君はずっとそれに気付かないまま、無意味な虐殺を繰り返してきたんだっけ? 君がこの立場だから僕も仕方なく「葬送」してきたけどさぁ……僕ね、今すっっごくお前を心から軽蔑してるよ」
代償でもなんでもない。こいつはきっと元から頭が残念だったのかもしれない。こんな愚弟、姉も見捨てる方が懸命かもしれないのに。僕にはその心が理解出来ない。同情は出来ても同じ命じゃない。似て非なる存在なのだ、僕達は。
僕たちをよそに狂うように独り言をぶつぶつ呟いていた円の声が止まった。そして、再び僕を見た。
「姉さん……? 今そこに姉さんいなかった……?」
驚いた顔で、姉さん、と辺りをキョロキョロ見ながら言う。美代子はもう何も話そうとしない。僕に判断をすべて委ねている。ああ、わかってるよ。お前も円もこの街に留まっている間、円をどうにかするのは僕の役目だって。死後の世界でやることは美代子の役目だって。何も話してそう決めたわけではないけれど、いつの間にかそうするように僕たちは自分たちのするべきことを選んできたのだから。
「姉さんはここ」
だから、ユーイオは美代子の振る舞いを完璧に真似てみせた。正直、ここまで彼が精神的に壊れていなかったらこんなことをしなくてもすぐに美代子の残り香というか、そういう共鳴するような何かを感じ取れたと思う。
「お前が……? 姉さん………? 僕の知ってる姉さんはそんな目の色じゃないし、声じゃないし、僕より声が低いなんてあるわけないのに……姉さん?」
子供らしい、だが落ち着いた声の彼は声変わりをする前の声でべらべらと話す。そして、僕の外見をじっくりと見る。
「でもなんか細くてすらっとしてるのは姉さんみたい……肩幅が狭いところとかは特に」
少しずつ気が落ち着いてきている。そろそろ気付いてもいいのだが。
「円、聞いて。もうこんなことやめよう? わたしと一緒に、今度こそ幸せに生きよう?」
精一杯真似てみせる。何回美代子の声を、思いを聞いてきたと思ってるんだ。さあ、気付け、狂え、牙を剥け。
「はは…………姉さんが言いそうなことだな……姉さんなら………確かにそう言う」
円は頭を抱えながら笑う。
「姉さんなら、ってうるさいなぁ。わたしはわたし。姿かたちが変わったのは円もでしょ? だから、わたしがあの頃の見た目じゃなくてもわかってほしいな」
「…………」
ぴたり、と円の動きが全て止まった。そして数秒空いて、僕の目の前まで歩いてきた。
「本当に姉さんなんだな?」
「そうだって言ってるでしょ?」
さあ、どうなるだろう。こんなことは今までしたことがない。今までは屋敷に乗り込んで、姉と同じようにしてやろうと真っ向勝負で挑んできて、僕の心が折れて負けてきたのだ。
「姉さんの魂なら──僕にちょうだい」
「っ!」
「吸収」を使おうとしてきた。嘘だ。てっきり「消滅」しか使えないと思い込んで、そればかりを使うと思っていたし、実際今までがそうだった。すんでのところで僕は円の全てを吸い取る手から逃げた。
「あれ? くれないの?」
「……あげるなんて一言も言ってない」
「あ、姉さんじゃなくなった? 元から? ……わかんない」
でも、と彼は僕に触れようとする。触れられてはいけない。なんとなく、そう直感が訴えかけてきた。今は逃げるしかない。簡単に異能を使って変に勘繰ろうとされても困る。
「なんで逃げるの?」
「美代子が良くても僕が良くない」
「……! やっぱり姉さんがそこにいるんだよね」
彼はニタリと笑う。それがとても不気味で仕方がない。
「じゃあ君はいらない。僕、ずぅっと元気で居てくれる姉さんだけが欲しかったんだぁ」
ああ、こいつは、本当に。
「じゃあその姉さんが待ってるのはどうでもいいのかよ」
「………待ってる?」
──姉さんはもう居なくて、でもここに残ってて、待つなんてどこで僕のことを今更待っていると言うのだろう。
「おっと」
ぶん、と右腕を勢いよく振りかざされた。当たればひとたまりもないことはわかっている。消されるか、吸収されるか、原型も留めず死ぬか。
「いつまでもこんな所にいたって疲れるだけだろ馬鹿が」
──「雷霆」。
「!」
凄まじい轟音とともに、円の体に衝撃が走った。
「が………あぁっ……!」
何が起きた? わからない。この街に来てから変な力を使えるようになって、何もわからなくなった。今のは何だ。何が僕をこうさせたんだ。目の前の姉さんを知ってる奴がやったのは多分違いない。でも、何をどうしたらこんなことになるのかが全く理解できない。
「家で大切に育てられた病弱なお前には強すぎたか?」
「な……なんで僕のことも………!?」
「当たり前だろ、僕はお前ら二人のことならそのつもりがなくても隅々まで知ってしまうんだ」
とすっ、と円の背中に「雷霆」を突き刺す。それだけで円は悲鳴をあげる。頼むから早く死んでくれ。お前さえ消せば、僕達は街から解放されて、お前もこんな命を終わらせて姉に会えるんだから。
「だからさ……死んでよ、お前が今ここに必要ない奴なんだ」
不要なのは僕じゃない。絶対に、僕じゃない。現実と向き合えないなら無理にでも目を合わさせてやる。
「──なんちゃって」
「ユーイオ!!」
「は」
「消失」を纏わせた右手が僕に飛んでくる。避けられない。そう思っていたのに、僕は消えなかった。
「ヴァクター……」
「平気?」
「僕はね。で、でもヴァクターは……」
「安心しろ」
僕の目の前に飛び出したヴァクターは明らかに「消失」の拳を受けたにもかかわらず五体満足のままだ。
「僕が何個力を使い分けてると思ってんだ」
「あ……」
そうだ。こいつは特殊だった。何個かの力が集まった集合体を異能の名前にしているだけで、ひとつひとつに付けられた名前はまた別物だ。
「全然使わないやつ犠牲にしたから大丈夫」
にっとヴァクターは笑う。だが、それを使う場面が出てくるようなことがこれから起きてしまったらどうするつもりなのだろうか。──いや、関係ない。きっとヴァクターのことだから何か考えているに違いない。
「僕は父さんから守り固めるって意味の言葉を名前に貰ってるんだ。どんなことになったって守りたいもののひとつやふたつ、守りきるよ」
最初はあれだけ僕のことを「世界を破壊する者」だとか「誰が次の世界に魂送ってると思ってんだ」とか可愛げがない発言を連発していたヴァクターが、頼もしい。「輪廻」は「吸収」にこそ負けないものの「消失」に抗える自信がまるでない。循環の力の「輪廻」と全てを終わり消し去る「消失」の相性の悪さは言うまでもない。
「で、でもヴァクターが無理をしていい理由にはならないんだよ」
僕がそう言うと、ヴァクターはキョトンとした顔で僕を見た。
「……無理ぐらいさせてよ」
「え」
そして、ヴァクターは続けた。
「人に頼って生きていかないと厳しい身体で生まれて、ずっと誰かの力に頼りきりで生きてきた僕が、この街じゃ誰かの力になれるんだ。こんな機会、人間に戻ったらきっともう無い」
ヴァクターは円の拳をかわしながら言った。ユーイオははっとした。必死なのだ。ヴァクターも。
「お前」
「?」
「ユーイオはお前の姉に託されてる」
「何を」
「お前の幸せを」
「!」
「だから今こうやってお前を潰しにかかってる。お前を幸せにするために、お前の不幸を止めようとしてる。わかるか?」
そう言って、ヴァクターは円の顎に全身を上手く使って蹴りを入れた。脚の神経がうまく働いていないらしく、脱力しきったそれは逆に力を上乗せして円の顎を見事に蹴り上げた。人間の体なら間違いなく脳震盪を起こしてノックダウンだ。がしゃあああん、と屋敷の壁まで吹き飛ばされた円が動く気配はない。異形として修羅場をくぐりぬけた回数が少ないのだろうか。ヴァクターはその場から動かずじっと円が飛んで行った先を見つめている。灰色になった彼の目が、彼の思考を漏らすことは少ない。今も、何を考えているのか僕にはあまりわからない。
「……」
ユーイオの話によると、彼自身は結核で、十歳の時に双子の姉を亡くしたらしい。それがユーイオの前世なのだという。結核で自由のない彼にとって姉と母親と暮らす家の中が世界の全てだったのは言うまでもない。八歳で、足が不自由で、僕を庇ったせいで母が死に、戦争から病んで帰ってきた父親と二人暮らしが始まった僕と、多分そう違わない心を持って生きていたはず。僕達はずっと箱庭の中で誰かに守られて、頼って生きるしかない側の人だったから。だから円。もしかしたら僕はユーイオよりも君に同情してあげられるかもしれない。でも、君はきっとそれを望まない。君が望むのは姉さんという光だけだから。
「君は今文字通り霧の中の迷子だよ、円」
「……けほっ……っがぁ」
「光はすぐそばにある。なのに君はずっとそれに気付かないまま、無意味な虐殺を繰り返してきたんだっけ? 君がこの立場だから僕も仕方なく「葬送」してきたけどさぁ……僕ね、今すっっごくお前を心から軽蔑してるよ」
代償でもなんでもない。こいつはきっと元から頭が残念だったのかもしれない。こんな愚弟、姉も見捨てる方が懸命かもしれないのに。僕にはその心が理解出来ない。同情は出来ても同じ命じゃない。似て非なる存在なのだ、僕達は。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】追放住職の山暮らし~あやかしに愛され過ぎる生臭坊主は隠居して山でスローライフを送る
張形珍宝
キャラ文芸
あやかしに愛され、あやかしが寄って来る体質の住職、後藤永海は六十五歳を定年として息子に寺を任せ山へ隠居しようと考えていたが、定年を前にして寺を追い出されてしまう。追い出された理由はまあ、自業自得としか言いようがないのだが。永海には幼い頃からあやかしを遠ざけ、彼を守ってきた化け狐の相棒がいて、、、
これは人生の最後はあやかしと共に過ごしたいと願った生臭坊主が、不思議なあやかし達に囲まれて幸せに暮らす日々を描いたほのぼのスローライフな物語である。
あるじさま、おしごとです。
川乃千鶴
キャラ文芸
ショウスケは街に唯一の「代書屋」、コトノハ堂の一人息子。彼の妻の座を狙う世話係のキョウコは、なかなか手を出してくれない主人にヤキモキしているが……二人の間には十の歳の差と、越えられない壁があって──?
これはどこか古い時代の日の本に似た街に住む、ちょっと変わったカップル(?)が、穏やかな日々をひっくり返す悲しい事件を乗り越え、心を通じ合わせるまでのお話。
※中盤ちょっとサスペンスです
※後日譚含む番外編まで執筆済。近日中に公開できたらと考えています
※各話最後の閑話は若干お下品なネタです。飛ばしても問題ありません
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
引きこもりアラフォーはポツンと一軒家でイモつくりをはじめます
ジャン・幸田
キャラ文芸
アラフォー世代で引きこもりの村瀬は住まいを奪われホームレスになるところを救われた! それは山奥のポツンと一軒家で生活するという依頼だった。条件はヘンテコなイモの栽培!
そのイモ自体はなんの変哲もないものだったが、なぜか村瀬の一軒家には物の怪たちが集まるようになった! 一体全体なんなんだ?
妖狐
ねこ沢ふたよ
キャラ文芸
妖狐の話です。(化け狐ですので、ウチの妖狐達は、基本性別はありません。)
妖の不思議で捉えどころのない人間を超えた雰囲気が伝われば嬉しいです。
妖の長たる九尾狐の白金(しろがね)が、弟子の子狐、黄(こう)を連れて、様々な妖と対峙します。
【社】 その妖狐が弟子を連れて、妖術で社に巣食う者を退治します。
【雲に梯】 身分違いの恋という意味です。街に出没する妖の話です。<小豆洗い・木花咲夜姫>
【腐れ縁】 山猫の妖、蒼月に白金が会いにいきます。<山猫> 挿絵2022/12/14
【件<くだん>】 予言を得意とする妖の話です。<件>
【喰らう】 廃病院で妖魔を退治します。<妖魔・雲外鏡>
【狐竜】 黄が狐の里に長老を訪ねます。<九尾狐(白金・紫檀)・妖狐(黄)>
【狂信】 烏天狗が一羽行方不明になります。見つけたのは・・・。<烏天狗>
【半妖<はんよう>】薬を届けます。<河童・人面瘡>
【若草狐<わかくさきつね>】半妖の串本の若い時の話です。<人面瘡・若草狐・だいだらぼっち・妖魔・雲外鏡>
【狒々<ひひ>】若草と佐次で狒々の化け物を退治します。<狒々>
【辻に立つ女】辻に立つ妖しい夜鷹の女 <妖魔、蜘蛛女、佐門>
【幻術】幻術で若草が騙されます<河童、佐門、妖狐(黄金狐・若草狐)>
【妖魔の国】佐次、復讐にいきます。<妖魔、佐門、妖狐(紫檀狐)>
【母】佐門と対決しています<ガシャドクロ、佐門、九尾狐(紫檀)>
【願い】紫檀無双、佐次の策<ガシャドクロ、佐門、九尾狐(紫檀)>
【満願】黄の器の穴の話です。<九尾狐(白金)妖狐(黄)佐次>
【妖狐の怒り】【縁<えにし>】【式神】・・・対佐門バトルです。
【狐竜 紫檀】佐門とのバトル終了して、紫檀のお仕事です。
【平安】以降、平安時代、紫檀の若い頃の話です。
<黄金狐>白金、黄金、蒼月の物語です。
【旅立ち】
※気まぐれに、挿絵を足してます♪楽しませていただいています。
※絵の荒さが気にかかったので、一旦、挿絵を下げています。
もう少し、綺麗に描ければ、また上げます。
2022/12/14 少しずつ改良してあげています。多少進化したはずですが、また気になる事があれば下げます。迷走中なのをいっそお楽しみください。ううっ。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる