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お披露目②
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ゴールを十歳のお披露目とした地獄の勉強会が幕を開けた。
ネフィルもベリオルも、サームまでもが鬼と化し、これまで以上に厳しく教育された。
教養については、字の勉強と同時平行で貴族年鑑なんてものも持ってこられて、少なくともお披露目参加者の家は覚えておけとのこと。また、各地の地理や風土、特産物も。貴族同士の関係図は、見事にほぼルシェル派一色なので大して意味はないらしい。アルビオンのように対立しているものは水面に上がってはこないので、そこは省略すると言われた。
なぜそんなことを覚えなければならないのかというと。
「披露目のスケジュールはこうだ。集合、移動、謁見、会食。そのうち謁見と会食は玉座の間――陛下その他高位貴族たち揃い踏みだ。高官もな。お前は当代の最高位だから挨拶は一番最後。その後の会食は無礼講となってはいるが、十歳の子女が試される場でもある。お前の場合、問題はここなんだよ」
毎年王さまの側近として公式行事をこなしているのか、ベリオルの説明は淀みない。独自の注釈というか暗黙の了解らしきものも教えてくれるのでありがたい。まあ、確かに王さま以外も来るのなら下手な行動はできないなぁ。
「問題って?」
「言っただろ、試されるって。謁見がすんだ時点で社交は解禁だ。んでもってお前は王女。主にあの女のせいで世間じゃろくな情報出回ってねぇから、繋がりを持とうとする人間は多いんだよ」
「……それは、子どもたちだけじゃないね?」
世間じゃ、ということはその上の貴族たちも知らないのだろう。じゃないと情報が流れないなんておかしい。
「ああ、その通りだ」
「我々アルビオンの血を引くこともほぼ無意味だからな。何しろ一時国政から離れた身だ。表向きにも公言していないから、後見をも見透かそうとする輩は必ずいる」
「え……。じゃあ、私、利用されないためには大人たちもかわさないといけないの?そのための予備知識が、今から付け焼き刃になるわけ?」
「そういうことだ」
なんとまあ……。思わず顔がひきつった。
「なにその高難度」
「だから今のうちからやろうってんだ。行儀作法も込みだぞ。つけ込む隙を見せたら食われちまうからな」
「これ、月一じゃ間に合わないね?」
「だろうな。せめて三度は来てもらうとして、教養は宿題として……」
受けて立ったのは私だけど、かなり面倒なことになった。ネフィルが淡々と学習計画立ててるけど、過密な気がする。いや、勉強自体は楽しいからいいんだけど。後宮でどれだけ人目をごまかせるか……最近女王陛下うるさいしな……。ヴィーとも約束あるし……。……あ、ヴィーのこと忘れてた。
「ねえ、外宮じゃ、ヴィー……ヴィオレット王子ってどんな受け止め方されてるの?」
「何だ急に」
「あと私の評価も知りたい」
二人はヴィーのことに目を険しくした。……なんか、ベリオルはいつものことだからいいけど、基本無表情だったはずのネフィルは駄々漏れになってきたなぁ。女王陛下が大嫌いでたまらない、それに関するものも全部!って顔。
好奇心だけど、それ以外のこともある。いずれ私が城を出ていくときに、後継者(=厄介ごとを押しつける相手)のことは考えておかないと。せっかくでたのにポンコツだったりして連れ戻されてはかなわない。それに、お披露目をどう切り抜けるかも変わってくると思うのよ。
「……そうさなぁ」
城を出ることは言わずお披露目のことだけ話すと、ふむ、とベリオルは考え込んだ。
「ほとんど後宮から出ていないから何とも言えないが……」
「たまには出てるんだ?」
「ああ、あの女が陛下と強引に飯を食わせて……と、悪い」
「別に王さまに興味ある訳じゃないからいい」
スパッと言い切ると、三人ともが微妙な顔をした。なぜに。
(一度も顔会わせたことないし、期待もなにもないのに)
姉さまによると、後宮に来たことはあっても私の前に姿を現したことはなかった。それで興味を持てとは。父親としてすら見れないのに。
「……なるほどな。だから『王さま』ね……」
ベリオルが頭を抱えている。
「そこら辺本当にどうでもいいから、続き」
「……あの女が可愛がってるわりには、純真無垢な、将来有望な王子だと思った」
「ああ、それ。だってあの人、息子にだけはまともだもん。周りの人もね。暴力も陰口も全部遠ざけられてる。善意しか与えられない楽園で暮らしてるんだから、ひねくれようがないでしょうよ」
今度は三人とも私を見て微妙な顔でなるほどと頷いていた。
「……言いたいことあるならはっきりどうぞ」
「……つまり、その分の悪意を、君が受け持っているということか?」
「そういうこと」
代表して訊いたネフィルに答えると、悲しみと怒りが混じった表情をした。……何を今さら。
「みんな、ヴィーに癒されて私で鬱憤を消化する。それで回ってるんだよ、あの場所。……ヴィーにとっては楽園で、私にとっては地獄だね」
はっと鼻で笑う。この間熱が回復したあと呑気なヴィーに会ったときはもっと抑えきれない激情を持ったが、今では落ち着いて皮肉るくらいはできる。
……それくらい、ヴィーは私にとって「何か」をくれた。私自身もいいものか悪いものか掴みきれないようなものを。
「じゃあ、ヴィーは期待を集めてる、てことでいいんだね。私は?」
「お前はそもそも表に出てないだろ。……おれがそう思って言うんじゃないが、『可哀想なお姫さま』と……揶揄されたりは……してる。――って、おい」
「なに?」
にっこり笑ってしまった私は悪くないと思う。怒りをごまかすには笑うのが一番いいと、最近ようやく知った。様子を窺うベリオルが顔をひきつらせているが、知ったことではない。
「一応聞くけど、それは満場の意見?」
「……ルシェル派は、そうだ」
「他もでしょ?別にそれだけで潰したりしないから安心してよ。……少なくとも今は」
「リィ。私の一族は説得済みだ」
「あっお前逃げやがったな!?」
「可哀想以外には?」
ネフィルとベリオルが顔を見合わせた。
「……その他?」
「……ああ、なるほど。私表に全く出てないから、個人として直接に評価できてないのか。……ふうん、そっか」
それは楽そうだ、と内心で呟く。
売女と言われた件は解決の目処がたってるし、事実これまでの私に関する評価は噂にしかよらない。印象操作はまっさらな方がやりやすい。
「……おい、リィ。お前、披露目で何やらかすつもりだ?」
「……特になにも?」
「その空白は何だ」
「これから計画立てるつもり。安心して、基本受け身態勢だから」
「……確かに、自分から動くと毒婦がうるさくなるか……」
「そういうこと」
お披露目の参加を妨げられないって言ってたけど、妨害なら他にもやりようがある。あの人が「義務」の一言で嫌がらせしなくなるなら、これまで虐められたりなんてしなかった。
……ああ、これを加えると課題が山積みだ。
そもそも、脅された後もヴィーともちょくちょく会っているのだ。今のところこっそりだが、その分の報復に女王陛下が来ることも考えないといけない。
激しく面倒だ。
ネフィルもベリオルも、サームまでもが鬼と化し、これまで以上に厳しく教育された。
教養については、字の勉強と同時平行で貴族年鑑なんてものも持ってこられて、少なくともお披露目参加者の家は覚えておけとのこと。また、各地の地理や風土、特産物も。貴族同士の関係図は、見事にほぼルシェル派一色なので大して意味はないらしい。アルビオンのように対立しているものは水面に上がってはこないので、そこは省略すると言われた。
なぜそんなことを覚えなければならないのかというと。
「披露目のスケジュールはこうだ。集合、移動、謁見、会食。そのうち謁見と会食は玉座の間――陛下その他高位貴族たち揃い踏みだ。高官もな。お前は当代の最高位だから挨拶は一番最後。その後の会食は無礼講となってはいるが、十歳の子女が試される場でもある。お前の場合、問題はここなんだよ」
毎年王さまの側近として公式行事をこなしているのか、ベリオルの説明は淀みない。独自の注釈というか暗黙の了解らしきものも教えてくれるのでありがたい。まあ、確かに王さま以外も来るのなら下手な行動はできないなぁ。
「問題って?」
「言っただろ、試されるって。謁見がすんだ時点で社交は解禁だ。んでもってお前は王女。主にあの女のせいで世間じゃろくな情報出回ってねぇから、繋がりを持とうとする人間は多いんだよ」
「……それは、子どもたちだけじゃないね?」
世間じゃ、ということはその上の貴族たちも知らないのだろう。じゃないと情報が流れないなんておかしい。
「ああ、その通りだ」
「我々アルビオンの血を引くこともほぼ無意味だからな。何しろ一時国政から離れた身だ。表向きにも公言していないから、後見をも見透かそうとする輩は必ずいる」
「え……。じゃあ、私、利用されないためには大人たちもかわさないといけないの?そのための予備知識が、今から付け焼き刃になるわけ?」
「そういうことだ」
なんとまあ……。思わず顔がひきつった。
「なにその高難度」
「だから今のうちからやろうってんだ。行儀作法も込みだぞ。つけ込む隙を見せたら食われちまうからな」
「これ、月一じゃ間に合わないね?」
「だろうな。せめて三度は来てもらうとして、教養は宿題として……」
受けて立ったのは私だけど、かなり面倒なことになった。ネフィルが淡々と学習計画立ててるけど、過密な気がする。いや、勉強自体は楽しいからいいんだけど。後宮でどれだけ人目をごまかせるか……最近女王陛下うるさいしな……。ヴィーとも約束あるし……。……あ、ヴィーのこと忘れてた。
「ねえ、外宮じゃ、ヴィー……ヴィオレット王子ってどんな受け止め方されてるの?」
「何だ急に」
「あと私の評価も知りたい」
二人はヴィーのことに目を険しくした。……なんか、ベリオルはいつものことだからいいけど、基本無表情だったはずのネフィルは駄々漏れになってきたなぁ。女王陛下が大嫌いでたまらない、それに関するものも全部!って顔。
好奇心だけど、それ以外のこともある。いずれ私が城を出ていくときに、後継者(=厄介ごとを押しつける相手)のことは考えておかないと。せっかくでたのにポンコツだったりして連れ戻されてはかなわない。それに、お披露目をどう切り抜けるかも変わってくると思うのよ。
「……そうさなぁ」
城を出ることは言わずお披露目のことだけ話すと、ふむ、とベリオルは考え込んだ。
「ほとんど後宮から出ていないから何とも言えないが……」
「たまには出てるんだ?」
「ああ、あの女が陛下と強引に飯を食わせて……と、悪い」
「別に王さまに興味ある訳じゃないからいい」
スパッと言い切ると、三人ともが微妙な顔をした。なぜに。
(一度も顔会わせたことないし、期待もなにもないのに)
姉さまによると、後宮に来たことはあっても私の前に姿を現したことはなかった。それで興味を持てとは。父親としてすら見れないのに。
「……なるほどな。だから『王さま』ね……」
ベリオルが頭を抱えている。
「そこら辺本当にどうでもいいから、続き」
「……あの女が可愛がってるわりには、純真無垢な、将来有望な王子だと思った」
「ああ、それ。だってあの人、息子にだけはまともだもん。周りの人もね。暴力も陰口も全部遠ざけられてる。善意しか与えられない楽園で暮らしてるんだから、ひねくれようがないでしょうよ」
今度は三人とも私を見て微妙な顔でなるほどと頷いていた。
「……言いたいことあるならはっきりどうぞ」
「……つまり、その分の悪意を、君が受け持っているということか?」
「そういうこと」
代表して訊いたネフィルに答えると、悲しみと怒りが混じった表情をした。……何を今さら。
「みんな、ヴィーに癒されて私で鬱憤を消化する。それで回ってるんだよ、あの場所。……ヴィーにとっては楽園で、私にとっては地獄だね」
はっと鼻で笑う。この間熱が回復したあと呑気なヴィーに会ったときはもっと抑えきれない激情を持ったが、今では落ち着いて皮肉るくらいはできる。
……それくらい、ヴィーは私にとって「何か」をくれた。私自身もいいものか悪いものか掴みきれないようなものを。
「じゃあ、ヴィーは期待を集めてる、てことでいいんだね。私は?」
「お前はそもそも表に出てないだろ。……おれがそう思って言うんじゃないが、『可哀想なお姫さま』と……揶揄されたりは……してる。――って、おい」
「なに?」
にっこり笑ってしまった私は悪くないと思う。怒りをごまかすには笑うのが一番いいと、最近ようやく知った。様子を窺うベリオルが顔をひきつらせているが、知ったことではない。
「一応聞くけど、それは満場の意見?」
「……ルシェル派は、そうだ」
「他もでしょ?別にそれだけで潰したりしないから安心してよ。……少なくとも今は」
「リィ。私の一族は説得済みだ」
「あっお前逃げやがったな!?」
「可哀想以外には?」
ネフィルとベリオルが顔を見合わせた。
「……その他?」
「……ああ、なるほど。私表に全く出てないから、個人として直接に評価できてないのか。……ふうん、そっか」
それは楽そうだ、と内心で呟く。
売女と言われた件は解決の目処がたってるし、事実これまでの私に関する評価は噂にしかよらない。印象操作はまっさらな方がやりやすい。
「……おい、リィ。お前、披露目で何やらかすつもりだ?」
「……特になにも?」
「その空白は何だ」
「これから計画立てるつもり。安心して、基本受け身態勢だから」
「……確かに、自分から動くと毒婦がうるさくなるか……」
「そういうこと」
お披露目の参加を妨げられないって言ってたけど、妨害なら他にもやりようがある。あの人が「義務」の一言で嫌がらせしなくなるなら、これまで虐められたりなんてしなかった。
……ああ、これを加えると課題が山積みだ。
そもそも、脅された後もヴィーともちょくちょく会っているのだ。今のところこっそりだが、その分の報復に女王陛下が来ることも考えないといけない。
激しく面倒だ。
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