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第一部
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「おや、始まったようだ」
なぜかルアに目をつけていた不審者が、ローナに声をかけてくれたランファロードとその連れに絡みにくる。
ローナから見れば、彼の望み通りにルアを連れてこなかった腹いせかなにかにしか思えなかった。ランファロードに迷惑はかけられないという一心で間に割り入ろうと奮闘していたが、ざわめく会場内を覆い尽くすように掻き鳴らされた弦の音で、不審者は落ち着きを取り戻したようだった。
「始まった……?」
「君はこういう催しは初めてか?まあ仮面舞踏会だから、単純に踊るんだよ」
ランファロードの連れはそう言って広間の中央に向けて顎をしゃくった。釣られて視線を流した先で、人が掃けていく一方で、仮面を付けた男女が手を取り進み出て来ていた。音楽も徐々に音色の彩りを増していき、気づけばいくつもの楽器の旋律が重なり合い、踊りを飾っている。
「貴殿は慣れていらっしゃる?」
すかさず不審者が尋ねてくると、その人はへらりと笑って手を振った。
「何度か友人が参加してきた話を聞いただけだよ。長年婚約者がいる身空で、顔も名前も知らない異性と親しくするわけにはいかないからな」
「では、今夜はどうして?」
「結婚して少し余裕ができたからな。と言っても監視がここに」
おどけて示された掌をやんわりと押さえたのはランファロードだ。口元はにこりとも笑んではいないし、ため息は冷たかった。
「新婚夫婦の離婚騒動などごめんです。ただでさえ長年のすったもんだで周囲を大勢振り回してようやくの結婚だったんですから。好奇心はこの一回きりです、自重してください」
ランファロードに冷たく言われて、その人はふっと儚げな笑みを唇に刻んだ。仮面の奥の目がなんとなく遠くを見ている。
「お前……わかってないな。あの奥さんが素直に離婚だって言ってくれると思うか?今日だって『行ってらっしゃいませ、楽しんできてください』だぞ?おれがどこに行くのかわかっててだぞ?」
「……半分は、当てつけでは」
「行きたがってたからな。だけど奥さんよりはおれの方がましだ。っていうか、お前こそ遊んできたらどうだ?浮いた話の一つもないって聞いてるぞ」
「余計なお世話です」
ローナは、ランファロードとその連れは友人同士だと、この場で会ったときに言われてはいた。ランファロードは冷たいが相手がそれを気にしていないし、相手のじゃれつきをランファロードが仕方なしに受けている様子は、確かに仲がよさそうだった。ランファロードは孤高の人だと城で噂されていたし、ミアーシャ王女以外と共にいる姿すら見たことがなかったので意外だった。
「まあこの堅物は置いといても、君はどうなんだ?初めて参加したんだろう、楽しんでこないのか?」
「え、えっと」
「ロス、若者を唆してはいけません。彼にはパートナーがいます」
「へえ、そうなのか?一緒にいないようだが、どこにいるんだ?」
パートナーって、とローナはランファロードを見るが、全然表情を読み取れなかった。多分ルアのことだろうとは思うが。家へ招待状を送りつけるどころか道すがらで押し付けられ、しかもどこかにセレノクール家が関わる不穏な催し物だ。誰かに参加させろと言われたって、ローナは断固拒否したはずだ。仮病でもなんでも使ってやる。
「パートナーはいません。私は一人で来てます」
きっぱり言うと、ランファロードが目を細めて口元を緩ませた、ように見えた。連れはさらに首を捻り、今まで黙っていた不審者が苦笑をこぼした。
「いや、ぜひにと誘ったのは私だが、そこまで彼女の気を惹くものではなかったかな?」
気を惹くもなにも、どうしてこの不審者はルアをそんなに気にしているのだろう。街でたまたま見かけただけの人を。
ちらりと、今頃公爵邸でナジカとクラウスと一緒に留守番しているはずのルアのことを思い浮かべた。そろそろ寝る支度をしている頃か。クラウスの家にいられないほどの危険だと判断されたのは、この不審者の登場がきっかけだった。
なに言ってんだこの人。これに尽きる。
「……今夜の催しは私にも初めてで、いい経験になりました。招待状をくださったことは感謝しています」
「確かに何事も経験だ。本格的に社交をはじめたのが今シーズンからだったと聞いているが、慣れてはきたか?」
ランファロードが話を繋いでくれたのでほっとした。
「実はまだあんまり……圧倒されるばかりで」
「まあ数をこなすしかないよな。ただ苦手意識は表に出さない方がいいぞ。相手に失礼だ」
「う。努力します……」
ランファロードの友人の助言と忠告に肩を落としてから、こういうのが駄目なんだよなと姿勢を直す。友人は軽やかに笑ってローナの背中を叩いた。
「素直なのはいいことだ。励め、若者よ!」
「はい、お気遣いありがとうございます」
「もうそろそろシーズンも終わるし、しばらくの辛抱だと思えばいい」
「そういえばお前も社交は得意じゃないし、好きでもないよな。周りが勝手に寄っていくからこなすだけで」
「顔も実力のうちでしょう」
「さらっと言いやがって腹立つなこいつ!君もそう思うだろう!?」
「えっと……う、羨ましいです、ね」
「本当に素直だな!」
友人が盛大に嘆いているが、実際ランファロードは仮面を付けていても美形の雰囲気が漂っている。こちらをちらちら窺う仮面のドレスの方々の視線の意味には今気づいたが、改めて見直しても、なんというか、美形。それしか言葉が出てこない。友人の方は気さくで磊落な感じがする。姿勢がいいというより、ただ堂々としている。装いが華美というわけでもなく声が大きいわけでもないのに、なぜか目を惹くような存在感があった。二人とも、ローナには遥かにほど遠い境地に立っているのは確かだ。
「まあ、慣れろっていうなら、ここでグダグダ長話してたら駄目か」
「そうですね。視線もあることですし、私たちはそろそろ行きましょう」
二人がそう言って雑談を切り上げた。ローナはぺこりと会釈して見送る。途端に周囲の目が二人を追っていくのを感じて苦笑いがこぼれた。後ろ姿だけだと一見妙な組合わせに思えるのに、どこか噛み合ったような感じがする。というか人の視線に慣れすぎだ。二人とも。
「さすが、あの人の友人なんだな……」
仮面舞踏会では偽名の名乗りが許される、というよりむしろ推奨されていることくらいは知識として知っていた。ランファロードはライド、友人はロスと言っていたが、友人の方とは一夜限りの出会いで終わりそうだ。ランファロードでさえ、ミアーシャとナジカの繋がりがあってこその縁なのだから。身分が違う。生きる世界が違う。
(髪の色は特徴的だったけど……染めたり鬘被ったりもありなんだしな)
さてと思考を切り替えようと思った時点で、ローナはやっと気づいた。
いつの間にか、あれだけ絡んできた不審者まで二人の方ではないどこかへ行ってしまい、ローナは一人で突っ立っていた。
一瞬呆けたローナの嗅覚が、ふと異常を嗅ぎ取った。
ルアの手伝いで鍋の焦げをこそげ取る時に嗅いだ、油のしみた焦げ臭さ。
劈くような悲鳴に、会場の音楽が乱れた。
今夜はローナを除くハヴィン家の食事にセナトが混ざってきた。とはいえセレノクール家に居候しているので、もちろん否やはない。けれどその食事の最中の提案には思いっきり物申した。
「この時間から出かけるって、どこへです?」
「んー、この間ナジカの言ってた、幽霊のいるところ?」
言い方があくどい。ナジカがぱちぱちと目を瞬かせて、すかさず「行きたい」と主張した。
「ナジカ、もう外は暗いのよ。危ないわ」
「危険はないねえ。そこは絶対に安心していいよ」
「夜中に子どもを連れ出すなんてなにを考えてるんですか」
「あ、君も連れて行くから。クラウスさまはどうしますか?」
「みんなが出払うなら一人くらいは留守番していた方がいいだろう?」
「クラウスさま!」
思わずカトラリーを叩きつけるように声を張り上げると、ナジカがびくっとして、それで冷静になった。
「……食事中にごめんなさい。ですけど、クラウスさま。適当ばかりしてるとご本を取り上げますよ」
「それは困るなあ。仕方ないから私も同道しようか。セナト君はそれで構わないかな?」
「あなたに関してはあなたのお好きにってうちの公爵に言われてるので。……いやあ底が知れないな」
セナトがなにか呟いたが、聞き返す前にクラウスがにこにこと冷製ソテーを食べてから言った。
「ルア、そんなに心配しなくてもいいさ。ローナの迎えに行くだけだから」
「……そうなんですか?」
「そうだけど、よくおわかりに」
「関与はしていなくても事情は察しているからね。公爵殿も大変なのに、気配りを忘れないのがさすがだね」
「えー……怖。どれだけ知ってるんですか、あなた」
ただ黙ってにこにこ笑うクラウスに、いつも微笑むような表情を浮かべているセナトが軽く引いている。
ルアはセナトやカイトたちへの警戒心と、クラウスへの信頼感の間で葛藤していた。ナジカが恐る恐るルアの袖を引いてくる。
「ローナは今日、大変なの?」
「夜会に出るとは聞いていたけど……というか幽霊はどうしたんですか」
銀の髪を宥めるように撫でながら、どれだけ雑な口実なんだとセナトを睨みつければ、クラウスが代わりに答えた。
「運が良ければ、ローナと幽霊が一緒にいるというわけさ。両方、迎えに行こう」
なぜかルアに目をつけていた不審者が、ローナに声をかけてくれたランファロードとその連れに絡みにくる。
ローナから見れば、彼の望み通りにルアを連れてこなかった腹いせかなにかにしか思えなかった。ランファロードに迷惑はかけられないという一心で間に割り入ろうと奮闘していたが、ざわめく会場内を覆い尽くすように掻き鳴らされた弦の音で、不審者は落ち着きを取り戻したようだった。
「始まった……?」
「君はこういう催しは初めてか?まあ仮面舞踏会だから、単純に踊るんだよ」
ランファロードの連れはそう言って広間の中央に向けて顎をしゃくった。釣られて視線を流した先で、人が掃けていく一方で、仮面を付けた男女が手を取り進み出て来ていた。音楽も徐々に音色の彩りを増していき、気づけばいくつもの楽器の旋律が重なり合い、踊りを飾っている。
「貴殿は慣れていらっしゃる?」
すかさず不審者が尋ねてくると、その人はへらりと笑って手を振った。
「何度か友人が参加してきた話を聞いただけだよ。長年婚約者がいる身空で、顔も名前も知らない異性と親しくするわけにはいかないからな」
「では、今夜はどうして?」
「結婚して少し余裕ができたからな。と言っても監視がここに」
おどけて示された掌をやんわりと押さえたのはランファロードだ。口元はにこりとも笑んではいないし、ため息は冷たかった。
「新婚夫婦の離婚騒動などごめんです。ただでさえ長年のすったもんだで周囲を大勢振り回してようやくの結婚だったんですから。好奇心はこの一回きりです、自重してください」
ランファロードに冷たく言われて、その人はふっと儚げな笑みを唇に刻んだ。仮面の奥の目がなんとなく遠くを見ている。
「お前……わかってないな。あの奥さんが素直に離婚だって言ってくれると思うか?今日だって『行ってらっしゃいませ、楽しんできてください』だぞ?おれがどこに行くのかわかっててだぞ?」
「……半分は、当てつけでは」
「行きたがってたからな。だけど奥さんよりはおれの方がましだ。っていうか、お前こそ遊んできたらどうだ?浮いた話の一つもないって聞いてるぞ」
「余計なお世話です」
ローナは、ランファロードとその連れは友人同士だと、この場で会ったときに言われてはいた。ランファロードは冷たいが相手がそれを気にしていないし、相手のじゃれつきをランファロードが仕方なしに受けている様子は、確かに仲がよさそうだった。ランファロードは孤高の人だと城で噂されていたし、ミアーシャ王女以外と共にいる姿すら見たことがなかったので意外だった。
「まあこの堅物は置いといても、君はどうなんだ?初めて参加したんだろう、楽しんでこないのか?」
「え、えっと」
「ロス、若者を唆してはいけません。彼にはパートナーがいます」
「へえ、そうなのか?一緒にいないようだが、どこにいるんだ?」
パートナーって、とローナはランファロードを見るが、全然表情を読み取れなかった。多分ルアのことだろうとは思うが。家へ招待状を送りつけるどころか道すがらで押し付けられ、しかもどこかにセレノクール家が関わる不穏な催し物だ。誰かに参加させろと言われたって、ローナは断固拒否したはずだ。仮病でもなんでも使ってやる。
「パートナーはいません。私は一人で来てます」
きっぱり言うと、ランファロードが目を細めて口元を緩ませた、ように見えた。連れはさらに首を捻り、今まで黙っていた不審者が苦笑をこぼした。
「いや、ぜひにと誘ったのは私だが、そこまで彼女の気を惹くものではなかったかな?」
気を惹くもなにも、どうしてこの不審者はルアをそんなに気にしているのだろう。街でたまたま見かけただけの人を。
ちらりと、今頃公爵邸でナジカとクラウスと一緒に留守番しているはずのルアのことを思い浮かべた。そろそろ寝る支度をしている頃か。クラウスの家にいられないほどの危険だと判断されたのは、この不審者の登場がきっかけだった。
なに言ってんだこの人。これに尽きる。
「……今夜の催しは私にも初めてで、いい経験になりました。招待状をくださったことは感謝しています」
「確かに何事も経験だ。本格的に社交をはじめたのが今シーズンからだったと聞いているが、慣れてはきたか?」
ランファロードが話を繋いでくれたのでほっとした。
「実はまだあんまり……圧倒されるばかりで」
「まあ数をこなすしかないよな。ただ苦手意識は表に出さない方がいいぞ。相手に失礼だ」
「う。努力します……」
ランファロードの友人の助言と忠告に肩を落としてから、こういうのが駄目なんだよなと姿勢を直す。友人は軽やかに笑ってローナの背中を叩いた。
「素直なのはいいことだ。励め、若者よ!」
「はい、お気遣いありがとうございます」
「もうそろそろシーズンも終わるし、しばらくの辛抱だと思えばいい」
「そういえばお前も社交は得意じゃないし、好きでもないよな。周りが勝手に寄っていくからこなすだけで」
「顔も実力のうちでしょう」
「さらっと言いやがって腹立つなこいつ!君もそう思うだろう!?」
「えっと……う、羨ましいです、ね」
「本当に素直だな!」
友人が盛大に嘆いているが、実際ランファロードは仮面を付けていても美形の雰囲気が漂っている。こちらをちらちら窺う仮面のドレスの方々の視線の意味には今気づいたが、改めて見直しても、なんというか、美形。それしか言葉が出てこない。友人の方は気さくで磊落な感じがする。姿勢がいいというより、ただ堂々としている。装いが華美というわけでもなく声が大きいわけでもないのに、なぜか目を惹くような存在感があった。二人とも、ローナには遥かにほど遠い境地に立っているのは確かだ。
「まあ、慣れろっていうなら、ここでグダグダ長話してたら駄目か」
「そうですね。視線もあることですし、私たちはそろそろ行きましょう」
二人がそう言って雑談を切り上げた。ローナはぺこりと会釈して見送る。途端に周囲の目が二人を追っていくのを感じて苦笑いがこぼれた。後ろ姿だけだと一見妙な組合わせに思えるのに、どこか噛み合ったような感じがする。というか人の視線に慣れすぎだ。二人とも。
「さすが、あの人の友人なんだな……」
仮面舞踏会では偽名の名乗りが許される、というよりむしろ推奨されていることくらいは知識として知っていた。ランファロードはライド、友人はロスと言っていたが、友人の方とは一夜限りの出会いで終わりそうだ。ランファロードでさえ、ミアーシャとナジカの繋がりがあってこその縁なのだから。身分が違う。生きる世界が違う。
(髪の色は特徴的だったけど……染めたり鬘被ったりもありなんだしな)
さてと思考を切り替えようと思った時点で、ローナはやっと気づいた。
いつの間にか、あれだけ絡んできた不審者まで二人の方ではないどこかへ行ってしまい、ローナは一人で突っ立っていた。
一瞬呆けたローナの嗅覚が、ふと異常を嗅ぎ取った。
ルアの手伝いで鍋の焦げをこそげ取る時に嗅いだ、油のしみた焦げ臭さ。
劈くような悲鳴に、会場の音楽が乱れた。
今夜はローナを除くハヴィン家の食事にセナトが混ざってきた。とはいえセレノクール家に居候しているので、もちろん否やはない。けれどその食事の最中の提案には思いっきり物申した。
「この時間から出かけるって、どこへです?」
「んー、この間ナジカの言ってた、幽霊のいるところ?」
言い方があくどい。ナジカがぱちぱちと目を瞬かせて、すかさず「行きたい」と主張した。
「ナジカ、もう外は暗いのよ。危ないわ」
「危険はないねえ。そこは絶対に安心していいよ」
「夜中に子どもを連れ出すなんてなにを考えてるんですか」
「あ、君も連れて行くから。クラウスさまはどうしますか?」
「みんなが出払うなら一人くらいは留守番していた方がいいだろう?」
「クラウスさま!」
思わずカトラリーを叩きつけるように声を張り上げると、ナジカがびくっとして、それで冷静になった。
「……食事中にごめんなさい。ですけど、クラウスさま。適当ばかりしてるとご本を取り上げますよ」
「それは困るなあ。仕方ないから私も同道しようか。セナト君はそれで構わないかな?」
「あなたに関してはあなたのお好きにってうちの公爵に言われてるので。……いやあ底が知れないな」
セナトがなにか呟いたが、聞き返す前にクラウスがにこにこと冷製ソテーを食べてから言った。
「ルア、そんなに心配しなくてもいいさ。ローナの迎えに行くだけだから」
「……そうなんですか?」
「そうだけど、よくおわかりに」
「関与はしていなくても事情は察しているからね。公爵殿も大変なのに、気配りを忘れないのがさすがだね」
「えー……怖。どれだけ知ってるんですか、あなた」
ただ黙ってにこにこ笑うクラウスに、いつも微笑むような表情を浮かべているセナトが軽く引いている。
ルアはセナトやカイトたちへの警戒心と、クラウスへの信頼感の間で葛藤していた。ナジカが恐る恐るルアの袖を引いてくる。
「ローナは今日、大変なの?」
「夜会に出るとは聞いていたけど……というか幽霊はどうしたんですか」
銀の髪を宥めるように撫でながら、どれだけ雑な口実なんだとセナトを睨みつければ、クラウスが代わりに答えた。
「運が良ければ、ローナと幽霊が一緒にいるというわけさ。両方、迎えに行こう」
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