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Ⅳ
結局勝つのは兄妹愛
しおりを挟む「ディア、ディアちゃーん、可愛すぎるのはいいんだけど、このままだと絶対望まない展開になるよ?起きないと後悔しちゃうよ?まあ別にぶっ壊れようがどうなろうが、おれが死ぬまで面倒見てあげるけど。ねぇ、寝たまま襲われとく?」
ふにふに、ふにふに。まるで撫でるような力加減でそっと頬をつまんでは離されて、が繰り返されている。
意識が浮上してくると、さしてなにも感じなかったはずなのに、だんだんうっとうしく思えてきた。邪魔、と寝返りを打ったら「起きた?」と声が耳元に当たり、ヒルダは目をカッ開いた。
「……!?」
「あ、起きたね。おはよー。っても夜だけど」
少年は飛んできたヒルダの拳をやすやすと受け止めた。
「目ぇ腫れてるね。水もいる?」
「……な、んで、あなたが」
「あんたがおれを抱きしめて離してくれなかったんだよぉ、役得といえば役得だけど、まだくっついときたい?」
そこで、やっとヒルダは自分がそう広くない寝台の上、壁に凭れた少年の懐に体を預けていたことに気づいた。がばっと離れると少年は「残念」と笑った。
「腹は減ってる?」
「……」
「そんな毛ぇ逆立てた猫みたいなのも可愛いけど、おれは今回いいことしかしてないって。治安危ない路地で泣いてたあんたをここまで連れてきてあげたんだよ。手もまだ出してないしおっと失言」
失言と言いながらにやにやとヒルダの反応をうかがってくる少年は相変わらずの性格の悪さだが、ヒルダもあえてそれに乗ってやるほど繊細ではないので、黙ったまま腫れぼったい目で睨み付けた。
「うーん、やっぱりそういうのが好み。でもちょっと気に入らないのがさぁ」
素早く顎を掴まれ、鼻先が触れあうほどに顔を近づけられた。もう片方の手はヒルダの目尻をそっと撫でているのに、顎を掴む手は力強くて逃げようがない。
蛇のような目が眼前でぬらりと光り、視線に絡め取られたように全身が凍りついた。
「誰に泣かされちゃったの?」
言葉こそ優しいのに、そこに込められた感情に優しさなど欠片もなかった。
「どうせ泣くんならおれに泣かされてほしいのに。絶対、その顔がダントツでソソると思うんだよね。あ、もちろんあんたはいつでも可愛いんだけどね、どうせならって話。……ああ、でも、そうだな」
目尻を撫でる指がしっとりとヒルダの頬を滑り、耳をくすぐり、首に巻きついた。反射的に喉がひうと鳴ったのも、手のひら越しに伝わっただろう。
少年はヒルダを見る瞳に殺意を溶かし、酷薄に微笑んだ。
「ね、今おれが泣かしちゃってもイイ?」
睨み合う時間はそう長くはなかった。
死ぬほど怖かろうが断じて泣くものかとヒルダは意地だけで無表情を貫いたが、少年はそれをしげしげと眺めて、なぜか満足そうに頷いたのだ。
「これだからあんたって泣かせがいがあるよねぇ」
「っ」
首から離れた手がまた目尻を撫でて、同時に唇が寄せられ、離れていった。少年はヒルダの顎もひと撫ですると、するりと寝台から降り立った。ヒルダが振り向いたときには背中を向けて部屋の奥へ歩いているところだった。
「便乗ってのもまた気に入らないしね、今はしないよ。ちょっと待っててね」
少年は水と軽食の載ったトレーと濡れ布巾を持って戻ってきた。
「はいこれ。自分でやんないならおれが顔も拭いてあげるけど?」
「……ありがとう」
「どういたしましてー」
涙の痕がひりひりしていたが、顔を拭くと少しさっぱりした。口付けされた目元を特に力強く拭ったのは少年には気づかれていたようだ。すぐに布巾が取り上げられ、代わりにコップが押しつけられた。
「水ね。この辺の水ってちょっと味が悪いよね」
「……王都でも湧水を飲めるルーデルと一緒にしないで」
「よく知ってるね。城の中の湧水を貯めてる場所のはね、飲める人間って結構限られてるんだよね。なんせ陛下や殿下が常に召し上がるものだから。あれに慣れちゃうとよそに行った時に大変なんだよ」
少年はその限られたうちの一人らしい口振りだった。 座るところがないので寝台の縁に腰を下ろしたヒルダから一人分間隔を空けて、少年も並んで座った。間にトレーが置かれていることに、肩透かしを食らった気分になった。いや不埒な真似を歓迎したわけではなく、警戒していたからこそだ。
(変態だし性格も悪いけど、それだけじゃない……?)
するんと懐に入り込んだと思えば、一定の距離を置いての普通のつきあい方もできる。単に切り替えているだけなのか気まぐれな性質なのか掴めない。
「……ここ、どこ?」
「今おれがとってる宿。ちょっとお高めだけど庶民向けのとこね。あ、ちゃんと王都の中だよ」
「……とっくに帰っていったんだと思ってたわ」
「せっかく引っ掻き回したんだから、どう片付いたのかまでちゃんと見てこいってさ。ルーデルに帰って風の噂で知るのもいいんだけど、ウチのご主人さまってその点容赦なく無茶振りしてくんだよね」
「……」
「腹減ってるなら、こっちも食べなよ。パサついてて悪いけど」
差し出されたサンドイッチをとりあえず受け取って、角をかじった。確かにパサついているが、美味しいのは美味しい。
「そっちの仕事の方は結局様子見で、今度のパーティーが終わったら帰るつもりだけど、それまでが暇なんだよね。それで観光してたらあんたを見つけたんで拾ってきたってわけなんだけど、納得した?」
「……どうして拾ってきたの」
「それは初っぱなに言った気がするけど」
「そんな紳士だと思えなくて」
「言うねぇ。けど、紳士とかじゃないよ、そこら辺の女の子だったらスルーして欲求不満な野郎どもの餌食になってても無視だよ。他人がどうなろうが知ったこっちゃないし。ディアが特別なんだ」
「……ディア?」
「あんたの本名ヒルディアで、みんなからヒルダって呼ばれてんでしょ?でもおれだけの呼び名がほしかったから、後ろから取ってディア」
「どうして本名なんて知ってるの」
「前に言ったじゃん、あんたの父親にちょっとぱかし手ぇ貸したって。もしかして信じてなかった?可愛がってた大輪を枯らせるなんてありえないって思ってたの?」
「いえ、あの人は無自覚に枯らしていこうとするわ。でもあんな風に直接的には踏みにじらない。あの人の目的はお城の――兄上の方でしょう」
「……さぁすが、あんたって流されないし見逃さないよねぇ。今は結構隙だらけだけど。さっきおれ、あんなことしたのにね?」
「この狭い室内であなた相手にどこに逃げろって言うの?」
「なるほどね、おれの隙狙ってんだ?ほんっとおれ好みな女だわ。ねえ、ディアってこれまで誰も呼んだことないんだよね?」
そこに話が戻るのか、とヒルダはうんざりしつつ「どうかしらね」とはぐらかした。
「真面目に答えてよ」
「どうして」
「あんたのこと好きだから、少しずつ、一つずつ独り占めしていきたいんだよ。まずは名前から」
少年は人を食った笑みを浮かべていた。これまでと同じように。
だからヒルダは「人で遊ぶのやめてくれないかしら」と即答したのだ。
「遊びだなんてひどい。繊細な男心が傷ついた。ああ、おれが名乗ってないのが悪かったのか。ニコラスっていうんだ!」
「よくある名前ね」
「そーなんだようちの両親捻りもないこんな名前つけちゃってさぁ。略してニック。たまにニコ。でもディアには『ラス』って呼んでもらいたいな。あんただけの特別な呼び名だよ」
「偽名かと思っただけなのによく口が回るわね……」
「あれっときめかなかった?本当にこれまで誰も呼んだことないんだよ?ディアの独り占めだよ?」
「お断り申し上げますニコラスさま。あたしを手駒にしたいなら別の方法を試してはいかがです?」
「わあ……ディアったら男心を泣かせてくるねぇ。おれ今、真剣に口説いてるんだけど真っ向から否定したね」
「あなたが女心を弄んでるでしょう」
反射的に言い返したヒルダは、不意に元婚約者の顔を思い出してしまった。なぜなのかはすぐにわかった。彼もニコラスと同様、ヒルダを加害者と訴えてきたからだ。
胸がつっかえて息をうまく吸えなくなった。サンドイッチをなんとかトレーに戻したものの、雑になってしまい、コップともぶつかってがちゃんと音を立てた。
「ごちそう、さまでした。ご厚意はありがたくいただきました。失礼させていただきます」
「あれ、怒った?待ちなよ、外真っ暗なんだよ。危ないって」
「意識ははっきりしていますし護身具もありますので心配する必要はありません」
「……んー、駄目!」
ヒルダは背後からぎゅっと抱きしめられた。瞬く間に体がくるりと回転され、横抱きにされ。
ぽーんと寝台に放り投げられた。
「なっ」
「はーいよいしょっと。暴れたら関節抜けるよぉ?大怪我したくなかったらいい子にしてね……って、ほら、ああもう」
続いて寝台にのっかったニコラスはうつ伏せに押さえつけたヒルダの横顔を上から見下ろし、苛立ちを見せた。
「やっぱり泣きそうになってた。おれのせいじゃないね?さっき言ったばっかなのにさぁ……」
「泣く、なんて」
「じゃあその顔で帰ってみる?ディア、あそこに一人でいたのって誰にも泣くとこ見せたくなかったし、心配かけたくなかったからじゃないの?思いっきりそれに反しちゃうけどいいの?」
ヒルダは愕然とした。
泣いていることを突きつけられたから、ではなく。
(かえ、る)
さっき出ていこうとしたとき、ヒルダはそんな意識なんてなかった。一人になりたいから出ていこうとしたわけで。具体的な場所なんて思い浮かばないし、ナジェルにもジュストとハルトにも、アレンにも会いたくなんてない。これ以上大切な誰かを傷つけたくなんてないから、誰かに会いたいなんて思わない。
そうしたら、ヒルダの行ける場所なんて、どこも残っていなかった。
「ディア」
ヒルダはのろのろと視線を向けた。ニコラスが途中からしつこいくらいにヒルダをディアと呼ぶので、もう覚えてしまった。
「どうして泣いてたの?誰に泣かされた?」
「……別、に。自分に、うんざりしてるだけ」
「どうして?なにか誰かに言われたの?」
「ちがう。あたしが……あたしがふこうにしちゃった……」
視界がぼやけたと思ったらまた涙が溢れていた。しとしととシーツに染み込んでいく感触を片方の頬で味わう。がっちり固められた腕では顔を隠しようもなく、ニコラスの顔を見ようにも判別がつかなかった。息がしにくいなあなんてぼんやり思ったら、態勢が変わった。隣に寝転がるニコラスと向き合うように寝台に横になって、背中と頭に腕が回された。ぽんぽんと叩く仕草に覚えがある気がして、でも思い当たらない。
「ディア、おれもないとは思ってるけど一応確認ね?おれが傷ついたのに傷ついちゃった?」
「ちがう……」
「だよねわかってた。おれが一方的に想ってるだけだから、ディアが傷つくいわれがないもんね」
「うそのくせに」
「ディアはあの口説き文句が気に入らなかった?おれね、ほんとにあんたのこと好きなんだよ。路上から連れてきたくらいに、今こうして抱きしめてるくらいにね。ほっぺへのキスくらいは社交辞令扱いでもいいけど、おれが狭量なのもまあ知らないだろうから仕方ないけど……あんただけだよ、ディア。おれがこの距離に人間がいるのを許したのって、標的以外では初めてなんだよ」
「……しんじられない」
「だよねぇ。ねえ、ならいっそ、このままあんたをかっさらってルーデルで式挙げちゃおうか。そうしたら嫌でも理解できるでしょ?」
落涙が止まったのは、それいいな、なんて思ったからで。
ルーデルなら誰にも会わなくて済む。
そんな心情を見透かしたように、身を起こしたニコラスがヒルダの両頬を優しく掴んで瞳を覗き込んだ。
「ねえディア。ほんとに行ってしまおうか。ぜぇーんぶここに置き去りにして、身軽に、後先なんてなぁんにも考えずに。今度こそ何もかも捨ててしまえばいいよ。おれが一生そばにいるから安心しておいで」
蜂蜜のような声が甘美でとろけるようで、ヒルダは微睡むようにそっと目をつむった。ニコラスの顔が近づいてくるのが気配でわかる。頭を上向きにされ、吐息が唇に触れ――。
「っぶ!!」
バチン、という小気味いい音にニコラスの悲鳴が混じった。
ヒルダはずびっとはなをすすり、断固として抗議した。
「合意のないキスは断固拒否」
「はんはひまほーひふふんひひはっはひゃん!」
「なんて言ってるの、って、あ」
「そーいう雰囲気だったじゃん今!あんためっちゃ流されてたじゃん!おとなしくキスされとこうよ!?」
「嫌よ。手、離して。どいて。邪魔」
「え、えー……なんか調子戻ってんね。って当たり強くなったね。なんで?泣いてたじゃん?」
「誘ってくれたのは、とても嬉しかったわ。でも今は駄目」
こぼしきれなかった涙に潤んだ青の瞳がきらきらと輝き、ニコラスを見上げていた。先程までとは違い生気に満ち溢れた光。ニコラスは一瞬で目を奪われ、ごくりと喉を鳴らした。
「……。『今は』?」
「そう。あたしが一人でどこかにいなくなったら、兄上とアデルが傷つくの。それだけは駄目だから」
「じゃあ話つけたら来てくれるの?」
「いいえ。二人にまで全部を捨てさせるわけにはいかないもの」
「……えー」
「自分に心底幻滅する前に、兄上とアデルとお話ししてくるわ。それでも解決しなくて、本当にどうしようもなくなったら、逃げるかもしれない。その時はよろしく頼むかもしれないわ。けど、だからこそ今は駄目」
ヒルダは、己が捨てようとして捨てきれなかった絆だけは信じられた。ライゼン先生のことは兄上にもトラウマだし、アデルだってあの元婚約者とは因縁がある。
なにより、ヒルダの許を帰る場所だと言い、ヒルダのために全てを捨てようとしてくれた二人だから、もう一度捨てるなんて許されない。
ヒルダが起き上がるのに合わせてニコラスも浮かせていた腰を下ろしたが、寝台の上であぐらをかいてがっくりと頭を抱え込む姿には敗北感が満ち溢れていた。
「……ディアって、とんでもなく悪い女だぁ……!」
「変態で性格最悪なあなたに言われたくないんだけど」
「人の恋心なんだと思ってんのって言いたいけどおれディアのこと相っ変わらず好きなんだよねぇ!!どーなっても好き!辛い!でも楽しい!」
「……それ本当に恋なの?変態ってだけじゃないの?」
「あんたにだけならいいって思えるんならこれは恋!おそらく恋!」
「確定から推定になってるけど」
「でも指を咥えて待つっておれの趣味じゃないし、あれだ、おれのことラスって呼んでくれるまで、あんた、ここから一歩も外に出られないからね!」
「わかったわ、ラス」
「ねえ待っておれ自分の予想外な純真さにびっくりなんだけどこんなムードもなんもない愛称呼びにときめいちゃったんだけど!!ハードル上げていい!?キスとか!」
「軽蔑するわ」
「クール!痺れるぅ!」
「……それで求婚してるなんて、信じろって言う方が無茶振りよね」
まあでも、やっぱり夜遅くに出歩くのはあれだし、かといってラスがついていったら必然的に彼の諜報任務は台無しだし、そもそもスートライト侯爵別邸には元婚約者もいるかもしれないし、ということを総合的に考えて、ヒルダはここで夜を越すことにした。もちろん寝ることはしない。
ラスも睡眠を強制してくることはなく、ボードゲームを取り出してきた。この国で嗜まれているゲームに詳しいのも諜報活動の一環だからかもしれない。飽きたらルーデルで遊ばれているカードゲームに移り、ヒルダはルールを教えてもらいながらカードを捲った。
「偉い人にはおれのこと隠さない方がいいよ。別にどこの国でも諜報なんてやってることだし、おれだって簡単に素性は掴ませるようなヘマはしないし」
「……ニコラスって名前の人、どれだけいるの?」
「貴族だけでも三十人強、おれと同年代がその半分かな。うちの国じゃ昔にニコラス・マグワイアっていう伝説の英雄がいるからたまに流行るんだよね。聞いたことある?」
「伝説……アルデルド・マルケスならわかるんだけど」
「ああ、四聖人の一人か。そっちは庶民に大人気。他のティナーシャとかラングレンは知らない?」
「聞き覚えがある程度ね。アルデルド・マルケスって偉業のインパクトが桁違いだったから……」
「竜眼を射抜いたやつ?」
「逆鱗を貫いたんじゃないの?そちらが地元なのだから、眼の方が正しいのかしら……」
「どっちも脚色ありまくりでしょ。竜の死骸なんていまだ発見されてないし、城の宝物庫にその目玉あるけど、あれ絶対ただの石だよ。そもそもいるの、竜」
「伝説のニコラスさまはどのようなことを?」
「ああ、それねぇ」
勘当された元貴族令嬢と隣国の諜報員がやるにしてはとてつもなくほのぼのした異文化交流会は、朝までのんびりと続けられた。
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