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私に救いはない【完】
しおりを挟むココは目をぎゅっとつぶるが、見えないだけで股の間の刺激をより感じてしまう。
エドモンドは彼女の快楽に溺れた様子を見て、一層手を早める。
「こんなに溢れてきてんぞ? しかも、自分からこんなに足開いてるし」
「ああぁん! ちがっ!! あんっ」
身体は快楽をより求め、自然と足を大きく開いてしまうココを前に、エドモンドは嬉しそうな視線を寄越す。
「お前、無理やり犯されるのとかすきなんじゃね?」
「そ、んなあ、わけぇっ! ないっあぁあ!」
快楽の波は徐々に強くなっていき、ココは金色の髪を振り乱して悶える。
ココの絶頂も近くなっていく。
「あぁんあぁっ!」
「もうイクのか? マジで早すぎ」
「そ、んな! ああぅんっ!」
「じゃ、イけよ」
エドモンドはそう口にすると、今までで一層早く陰核をしごき始めた。
クチュクチュと卑猥な音もいっそう大きく部屋に響き渡る。
ココは耳から入る音と、直接弄られる刺激に耐えきれるはずもなかった。
「あああああっ、あっ!!!」
目を大きく開き、身体を大きく痙攣させ、背筋を仰け反らせる。
そしていとも簡単に達した。
ココを絶頂へと導かせたエドモンドの方は、そんなココの様子を何も言わずじっと見つめている。
表情は獲物の一挙一動を見逃さないよう食い入るような強い視線で、ココは絶頂したばかりで視点の合わない瞳でぼーっと見つめていた。
暫くすると、エドモンドはハッとした表情をし、何か辛い感情が混じったかのように口元を強く結んだ。
その後は互い、なにも言わなかった。
何分の間そうしていただろうか。
ぼんやりとした頭が冴えてくると、段々と沈黙に耐えきれぬ気持ちになっていった。
それゆえ、ココは何かしら言おうと口を開きかけたのだが。
「あ、の」
「ほんと、お前って淫乱だな」
言葉を被せるようにしてエドモンドは言い放つ。
その声色は、いつもより少し焦っている様子であったのだがココは気がつかない。
ココは言葉を真に受けて、表情を暗くした。
「ふんっ、まぁいい。じゃ、俺はもういくから」
「…………え?」
突然エドモンドは言葉を放ち、ココが声を上げる前に背中を向けていた。
そしてそのまま、足早に教室を出て行ってしまった。
なんで、あんなに急いでたんだろう。なにか用事を思い出した、とか?
一人で考え込んでいると、ふと、自分の今の姿が目に入る。
わたし……今、ものすごい恥ずかしい格好してたんだった……。
シャツのボタンを全開にし、ブラはずり下げられ両胸がピンと飛び出ているしスカートはたくし上げられ、下着のつけていない秘部が丸出しだった。
急いで散らばった服を集め、姿を整えると大きくため息をついた。
またやっちゃったんだ、私。
後悔してももう遅い。
それに、ココはエドモンドの指戯で思う存分乱れてしまった。
赤くなる頰を押さえ、再度ため息をつく。
この様は昨日と今日で二回だ。
いつまでこんなことが続くのだろうか。
先の見えぬ不安を抱きながらも、快楽の沼へ落ちていく自分が怖くてたまらない。
好きでもない男。
しかも相手自分を嫌っているはずだ。
明日からの日々を憂鬱に思い、ココは三回目のため息をついたのだった。
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