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16.はじめての快楽※
しおりを挟む「あああっ!」
ぷっくりと膨れ上がった陰核に少し触れられるだけでも下腹部から甘い刺激が全身へと渡る。
濡れた指先で左右をつまむようにして陰核を捏ね上げられると全身が蕩けてしまいそうなほどの快楽を覚えた。
私はその愛撫に溺れ、知らぬ間に腰を揺らす。
「ああっ……んっ………あんんんんっ!」
蜜壺からはしととに溢れ出す愛液を掬われ、それを蕾全体をかき混競るようにして揺らされるとまるで溶けてしまいそうなほどだった。
口からは喜悦を含む淫らな声が絶え間なく溢れる。
ロレンシオは私の反応を見て、指で擦るスピードを上げてきた。それと共にクチュクチュと音を鳴らす花びらもひくひくと疼き、快楽に全身を震わせる。
「ああっ! だ、めっ……ああぁぁっん!」
「おもらしみたいにぐちょぐちょだな。そろそろイくか?」
「んんっ! ……あっ……あっぁんっ、いっ、いくっ! もうイっちゃうっぅっ!」
念入りに捏ねられた陰核を潰されると、まるで目の前がスパークしたかのような幻覚を見た。無意識に全身が痙攣し、足先にぴんと力が入る。
「あああん……んんんンンンっ!」
喘ぎと共に口端からは涎が垂れ、腰を高く上げて振るわせた。
荒げた呼吸が部屋全体に響き、ひんやりとした夜の空気と熱くなった体から発せられる熱が混じり合う。
頭が真っ白になってしまうような快楽に意識を朦朧とさせていると、ロレンシオは小さく鼻で笑いながら私の耳元で囁く。
「…………もしかして、これで終わりと思ってないか?」
「……え?」
気がつけば花弁に触れていたロレンシオの手が蜜壺へと移動し、ゆっくりと指が押し入っていく感覚を覚える。
「あっ、は、入って……」
「なんだ? ここに指入れたことないのか?さっきのあの反応からすれば自分で弄ったことくらいあるんだろ?」
「……っ」
ロレンシオの言葉は図星で、私は反応する事に戸惑い息を呑んだ。
いくら私がえっちな女の子でも、自分を自分で弄っていたことがあるなんて言えるはずもない。それも異性であるロレンシオならば尚更のことだ。
「……っ、せまいな」
質問に頬を染めている間にも、ロレンシオの指は硬く閉ざした秘部をかき分けて進んでいく。
はじめての異物感に私は快楽よりも違和感を覚えた。陰核を擦られたときに溢れた大量の愛液のおかげで痛みや苦痛はないものの、気持ちいいとは言い難い。
指はぬぷぬぷとゆっくり出入りを始めた。
出し入れるたびに蜜が溢れ出し、粘着質な音を響かせる。
違和感をばかりだったそれも次第に快楽が混じるようになり、息を荒げていった。
ロレンシオは様子を見ながら親指で腫れ上がった陰核を刺激してくるものだから、指の与える刺激はさらに増す。
「少し緩んできたと思ったが、また閉まったな。気持ち良くなってきたんだろ?」
「……んんんっ、は、いっ! 中もいい感じです……ああっん? あっ、あああああぁっ」
中がある一点に触れたとき、私は今までに感じたことのないほどの悦楽に声を上げた。
全身の毛穴が一斉に開いたかと勘違いするほどのエクスタシーは体を痙攣させ、恍惚に顔を歪める。
ぐちゅぐちゅと水音はいまだに響き渡り、溢れて止まらない愛液は後ろの蕾まで濡らし、シーツにも渡っている。
中をかき混ぜるように動かされると、一緒になって腰も震えた。
「抜き差しするのと混ぜるの、どっちがお好みだ?」
「どっちも好きぃ……ああっんんっ……んっ!」
「すごい締め付け。俺の指を加えて離さないぞ」
気付かぬ間に2本、3本と増えていった指がばらばらに中を動くたび、ぴくぴくと陸にあげられた魚のように痙攣を繰り返す。
甘い悦楽感は身体の隅々まで侵食し、頭ではもう何も考えられないほどだった。
私を見下ろすロレンシオも息を荒くしながら、身体を弄ぶ。
そろそろ限界に達しそうになったとき、ロレンシオは再度口を開いた。
「またイクのか? 初めて中に指入れてイケるなんて、ノンナは相当淫乱なんだな」
「あああっ……んんんんっ、あっ、ああん、……んっ!」
毒のある言葉も今では快楽のスパイスとなり、首を振ることしかできない。
激しく出入りすることによってベッドのスプリングもギシギシと音を立てる。
気持ち良くすぎて死んでしまいそうだった。
剥き出しになった乳房も激しい揺れによって揺蕩い、ロレンシオはもう片方の手でその頂きを虐める。
色々な箇所を同時に責められ、快楽に溺れた私の口からは色を含んだ声しか上がらない。
そして、とうとうそれが限界に達した瞬間。
「あっ、あっ、あっ、い、いっくぅ……ンンンんんんんっ!!」
二度目の絶頂は一度目とは比べ物にならないほどの快楽の波をもたらした。
理性はすべて弾き飛び、ただただ快楽を享受するだけの獣と成り果てる。
無意識にロレンシオの逞しい指を逃さないように締め付け、ひくひくと中も痙攣させる。
もう何も考えることが出来なかった。
痙攣を終えた私はくたりとベッドへ身体を沈ませる。
もう、息をするのも億劫なほど身体は疲労感を訴えていた。
「………おい!」
遠くでロレンシオの声が聞こえる気がするが、意識を保つことすら難しい。
そしてプツリと電池の切れてしまった人形のように私の意識は遠のいていった。
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